じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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オレンジ新撰組 リターンズ

オレンジ新撰組 リターンズ

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2014/05/02 (金) ~ 2014/05/11 (日)公演終了

満足度★★★★

概ね良好な長編化
モテたいがために新撰組のフリをしようという男たちの物語。
前半はコメディで後半は熱血という構造で短編原作を巧く長編に仕立て直しているが、個人的な好みから言えば中盤の凹む部分(=クライマックスでの爆発力を蓄える部分)がもう少し短い方がいいような。
一方、初演にもあったが、現代語の「幕末訳」も「言い得て妙」で愉快。
なお、ハシゴをモチーフとした装置もイイ。

幻日の欠片

幻日の欠片

(有)オフィス パラノイア

「劇」小劇場(東京都)

2014/05/02 (金) ~ 2014/05/06 (火)公演終了

満足度★★★★

三部作完結
太平洋戦争末期の特攻隊員と周辺の人々を描く三部作の完結編。
当日パンフレットにもあるように戦争賛美でも反戦でもなく中立の立場で当時の人々を描き、判断は観客に委ねるスタイル。
三部作の中でも特に淡々と語るのが新鮮?
勝手にメッセージを受け取った気がした。

12人の怒れる・・・

12人の怒れる・・・

G/9-Project

神奈川県立青少年センター(神奈川県)

2015/02/06 (金) ~ 2015/02/13 (金)公演終了

合理的疑問が生じたため無星
かの傑作「12人の怒れる男」を、三審制度が廃止され陪審員制となった日本に翻案、父親を刺殺したとされる被告の青年が有罪か無罪かを男女各6人の陪審員が議論する物語。
半数が女性であることから一部の設定が変わっていたり、役割分担が変更されたりで「そう変えましたか」「それはあの人が言うのね」など原作を知っていればこその楽しみ方(「七人の侍」を知っていて「荒野の7人」を観た時のような)ができた。

がしかし、四方囲みの客席にしたのはいただけない。
現場見取り図を陪審員たちが見る場面、今まで観てきたものは大きなそれを掲示することで観客にも見せていたのに対して本作ではファイルされた資料を見る演出になっており、観客には見せないのだ。
やはり最大三方囲みにして掲示すべきだろう。

また、大熱演の方から時々トチる方まで役者の力量にかなりの差があったが、この値段ならやむなしか?

ところでチラシも当日パンフレットも「作・演出:仲尾玲二」となっており、レジナルド・ローズの名前がないのはいかがなものか?
この程度の翻案であれば「原作:レジナルド・ローズ「12人の怒れる男」」とした上で「作」ではなく「脚色(あるいは潤色とか脚本とか)」にすべきではないのか?(「作」の前にもう一文字あるならともかく)
以上の合理的疑問が生じたので評決は無罪…いや、評価は無星。

なお、当日受付にあったチケットに添付された予約票には私の苗字が誤記されており(よって受付担当者がまごついている間に私が見つけた)、下の名前を受付担当者に誤読された。(記載はカタカナ)
客の名前をこのように間違えるとは失敬な。
接客ということについてよく考えて、今後はこのようなことが決してないようにしていただきたい。

【追記】
公演ページの説明には「1954年、レジナルド・ローズの手により生み出された名作、『12人の怒れる男』にヒントを得、座付き作家・仲尾玲二により新たに書き下ろされた最新作!」とあるが、「ヒントを得」て「新たに書き下ろ」す予定だった「完全新作」が、何らかの事情により書き下ろせなかったのだろうか?

暗く暖かな日々

暗く暖かな日々

小松台東

OFF OFFシアター(東京都)

2015/02/03 (火) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★

あたたかさ(と優しさ)に触れてきた
別居していた父が一緒に住むつもりで十数年ぶりに帰ってきて困惑する息子と娘、特に娘は強い拒絶を示し…な、謂わば小松台東版「父帰る」?
前半はピリピリした緊張感を程好いユーモアで緩和し、切なさを経て優しさを漂わせ終わる構成が絶妙。
特に終盤で、当人は全く意識せずにやっていることに関しての指摘があるところ(ネタバレ回避だとこんな表現になってしまう)、好きだし、巧い。
しかもそれを少し後に応用(二次利用?(笑))するもんなぁ。
また、中心となる親子三人もさることながら、ワキに配された人物の個性がそれぞれに豊かで「物語に色を添えている」のもイイ。
家族ネタに弱いことを差し引いてもいいモン観たなぁ…。
なお、タイトルにある「暗く」は感じなかった。

フサエ、100歳まであと3年

フサエ、100歳まであと3年

小松台東

OFF OFFシアター(東京都)

2014/05/08 (木) ~ 2014/05/13 (火)公演終了

満足度★★★★

従来のような甘口ではなくほろ苦さも加わった
前々回までは今にして思えば「甘口」で、懐かしさや共感のある人情もの、な味わいだったのが前回はほろ苦さが加わり、さらに今回は各人物の背負う「人生」も色濃く描かれるようになったと思う。
観ていて登場人物の背負うものを追体験するような感覚があり、時として胃が締め付けられるような気がした。

メンタルトレーナーのくせに

メンタルトレーナーのくせに

護送撃団方式

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/01/28 (水) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★

構成によりまとまりに欠ける感があったのが惜しい
メンタルスキルを上げる講座の受講者・講師たちの物語。
クセのある人物たちのやり取りに前半は大いに笑えたが、後半のほぼマンツーマンでの状況になるとシリアス気味になり失速して中だるみ感が漂う。
内容的には既視感はあれそれなりにしっかりしているのに勿体ない。
思うに一般的には個別の挿話を見せておいて、それらが1つにまとまって結末を迎えるのに対して、こちらはその逆で、全体像を見せた後で個別に推移したため、物語の流れが分散してしまい、まとまりに欠ける印象で終わったのでは?
最後に何らかの形で1つにまとめれば良かったのに。
なお、受付にしても客席担当にしてもスタッフの心遣いが細やかで気持ちよい観劇となった。

【無事終幕!】 12縁起短篇集 【連日満員御礼!】

【無事終幕!】 12縁起短篇集 【連日満員御礼!】

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2015/01/22 (木) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

DART'S風味も加わって
仏教における「12縁起」の中の6つの要素から想を得た4編(前後編に分かれたものが2組ある)の短篇集。
コミカルなものからサスペンスフルなものまで取り揃えて愉しい。
また、脚本&演出協力として広瀬格さんが加わったことでDART'Sっぽい部分もあり、DART'Sのファンである身としてニヤニヤ。
あと、序盤での「反則も3カウント以内ならワザとして認められる」的な部分、可笑しかったなぁ…。

花に嵐の例えもあるが、鳴かぬ鳴かんの鳥は鳴いた

花に嵐の例えもあるが、鳴かぬ鳴かんの鳥は鳴いた

犬小屋の骸骨

多摩美術大学 上野毛キャンパス 演劇スタジオ(東京都)

2015/02/01 (日) ~ 2015/02/03 (火)公演終了

満足度★★★★

満足度は高めだが、改訂版の上演を望む
珍しい鳥の蒐集が趣味の伯爵が妻の留守の間にキャバレーの歌姫を自宅に呼んでよろしくイタそうとするが…な喜劇。
中心となる部分は例えば沙翁なども得意とした好色な貴族を茶化す喜劇で正攻法。
このパートについてはやや大袈裟な演技や気合いの入った(?)衣裳などオーソドックスでありつつ、つかこうへいや野田秀樹などのテイストも取り入れ、また、「滑舌合戦」的な部分もあったりして愉しい。
そんな中で途中から「鳴き声で花を枯らせる(あるいは咲かせる)鳥」の挿話も浮き上がり、やがてそれが「あること」の暗喩であることも察せられるのだが、こちらが描ききれず回収しきれていないままに終わるのは惜しい。
脚本執筆中に時間切れになってしまったと推察するが、機会があれば(浮気ネタを多少削ってでも)こちらを掘り下げた改訂版を上演していただきたい。
とはいえ、制作担当者の前説からの“アレ”でツカミはオッケーだし、珍しい鳥の説明や駄洒落気味の言葉遊びも愉快だし、金属製の丸椅子を使い、時にはそれで立てる音まで利用した美術も巧みで、満足度は高め。

ネタバレBOX

【ネタバレ補足】
花を枯らせると言われる花烏が、枯らすのではなく焼き尽くすのであるとか、前回鳴いたのが70年前であるとかから第二次世界大戦の暗喩だと気付いたのは終盤だったしなぁ。
あと、「息子」とされながら70年前から成長するのをやめたウグイスと、キャバレーの闇に潜むムラカミについても、もっと語って欲しかった。
なお、ピーター・ブルックと名付けられた何もない空間鳥や、花言葉を使った会話(詳細失念)などもセンスが良いと思った。
鯛の尾より鰯の頭

鯛の尾より鰯の頭

舞台ユニットふきのDo

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2015/01/30 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

「芝居のウソ」を許容できるかで評価は分かれるやも?
ビルのテナント5店舗から1人ずつ選ばれたハミ出し人間たちが、開店しても3ヶ月以内に必ず潰れるという曰く付きの地下スペースに新たに店を開くことをビルのオーナーから命ぜられ…な物語。
既視感満載のありがちな話ながら登場人物の個性と随所にある気の利いた会話(鰯に関する成句も複数アリ)で魅せる感じ。
そもそもダメ人間たちが集まって何かを為し遂げようとするのは好きな系統だし、幕切れも予想通りなのに「キタコレ!」な落語のサゲに通ずる愉しさ。
2点ほど非現実的な設定(ネタバレBOXに詳述)があるのでそれを「芝居のウソ」として許容できるかで評価が分かれるかもしれないが、個人的には容認・支持。

ネタバレBOX

「使われていない地下スペースで何もしないでガスが使える」「異業種のテナント店舗勤務なのにビルのオーナーの配下にある」の2点を許容できるか否かが評価の分かれ目かと。
Black Coffee

Black Coffee

loop

大倉山記念館ホール(神奈川県)

2015/01/27 (火) ~ 2015/01/31 (土)公演終了

満足度★★★

味わいがあるも終盤の演出が好みでなかったのが惜しい
アガサ・クリスティの初戯曲を神奈川県指定有形文化財である大倉山記念館のホールで上演。
正統派推理劇である内容はもちろん、ホールを邸宅内、舞台部分を“現場”に見立て、本来の客席部分の真ん中を花道にした対面客席という使い方も味わいあり。
がしかし、大団円で真犯人とポアロ、ジャップ警部との会話がまだ続く中、早目にラテン風のジャズを(しかも大きめの音量で)流したのは映画かドラマのようで興醒め。
演出家と自分とのセンスに相違があったようで残念。

わたしが消えた

わたしが消えた

普通のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

どこかアヤしくどこか不穏
劇団普通と日本のラジオの合同公演にして一方の主宰が書いた一人芝居をもう一方の主宰が演ずる2編でそれぞれが書いた三人芝居を挟むという「ダブルパティのハンバーガー」的構造。
どこか「アヤしい」「不穏」な雰囲気が両団体を結び付けている感じ?
1編目の「箱」と3編目の「人形」は劇団普通の石黒主宰の作品。
表面的にはそうでもないが、奥底に得体の知れないものが潜んでいるような不気味さアリ。
日本のラジオ・屋代主宰作品「コクミンノキュウジツ」(2編目)は、珍しくコミカル。
がしかし、不条理っぽいところがあったり、「仕事」に関する風刺が感じられたり。
考えようによっては「大人の賽の河原」でもあるか?
同じく屋代主宰作でラストを飾る「ワタシガキエタ」もどこかコワい。いろいろな解釈の余地があり「消えたのは誰?」な脚本が、石黒主宰の演技によりホラー気味になった、みたいな?
結論「劇団普通はコワそう」(笑)

あらううた

あらううた

劇団五〇鬼

北池袋 新生館シアター(東京都)

2015/01/27 (火) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

五〇鬼ならではの作品
あずきあらい伝説のある岡山県の山奥の村に分家の娘・綾が20年ぶりに帰省した日は朝から殺人事件が起きていて…な物語。
あれやこれやで金田一シリーズを思わせて始まりながらコミカルに展開し、やがて明かされる切実でおバカ(←褒め言葉のつもり)な真相が独特。(以下ネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

劇団員4人だけの公演ゆえにそれぞれが複数の役を演ずるのだと思っていたら、ある目的のために3人が他の人物も演ずる劇中設定とは…ヤられたぁ。
これって当日パンフレットの配役表で、と言うより企画の段階から観客に対して罠を仕掛けているワケだ。
劇中でしきりと誰それと誰それが瓜二つとか言ったり、他の人物を演ずるための衣裳替えを見えるところでしたり、なども二重の意味があるし、計算しているよね。
そうして描くのは因習からの脱出…。
まさにここならではの作品と言えよう。
This is 30

This is 30

シンクロ少女

スタジオ空洞(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

シンクロ少女としては異色?
シンクロ少女としては異色のポンコツ三兄弟のロードムービー的コメディ。
兄弟を持たない身ではあるが、もしもいたらあんな会話になるんじゃないかな?と時にニヤニヤ、時にワッハッハ。
である一方、兄弟愛というか兄弟の絆的なものがしっかり根底に流れていて、ちょっとホロリとしたりも。
また、挿入される時制の異なる場面が観ているうちにいつのことかとかすんなりワカるのも巧み。
さらに、プロローグで語られることが本編の展開を暗示していたり、三兄弟の個性を「ある場面」の選曲で示したりするのも上手いし、ご多分に漏れず末っ子(中田麦平、イメージチェンジ!)がしっかりしていて「そうだよねぇ…」みたいな(笑)。

ネタバレBOX

あと、序盤でクルマに見立てた椅子を方向転換の度に移動させるのには笑った(往年の惑星ピスタチオも想起)が、実はすぐあとの場の演技スペース確保のためでもあったと気付いて感心。
『雪の女王』/『グレイシア』

『雪の女王』/『グレイシア』

劇団やぶさか

黄金町 高架下スタジオ Site-D 集会場(神奈川県)

2015/01/17 (土) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

アイデア、センスが光る
アンデルセン原作の短編とそのスピンオフ的なオリジナル中編(60分弱)の組み合わせ。
その構成や童話風だが子供騙しでない…どころかむしろ大人向けな内容、原作を25分余に収めるための端折り方など随所にセンスが光る。
樹のミニチュアを植えた円盤の中央に電球を灯し走馬灯的に壁に影を流して走るシーンを表現したり、会場の真ん中にある支柱の蔭を舞台袖的に使う(小道具を置くなど)とかのアイデアもなかなかに良い。
また、フルートとピアノの生演奏による音楽も贅沢で、オープニングのグノシェンヌとヴィヴァルディの「四季」(の一部)の編曲が特に印象的。

凛

演激集団INDIGO PLANTS

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2015/01/15 (木) ~ 2015/01/20 (火)公演終了

満足度★★★★

休憩なしの140分もさほど長さを感じず
水色桔梗紋の旗を再び掲げるべく女を捨て武将の道を選んだ明智光秀を中心とした戦国絵巻。
今まで光秀を主人公としたものを観ていなかったのであれこれ新鮮。
信長に対する危機感を濃が光秀に伝える場面でイスカリオテのユダを思い出したりもする。
後半の光秀が仕掛けた一大トリックも(読めるけれど)虚構として面白く、「斬り落とした手の指が動く」「大きな水色桔梗の旗を羽織って間もなく衣装が変わる」などのイリュージョンもあって休憩なしの140分もさほど長さを感じず。
しかしクライマックス、あそこまでできたのならわざわざ秀吉を立てなくても光秀がそのまま天下を獲って良いのでは?…な気がしないでもない。
いや、父殺し、主君殺しを罪に思って、というか、そういう過去を持つ自分が天下を獲っても反発する者がいる、という判断か?
ところで父親の幻影は沙翁のアレのオマージュ?(笑)
髷や衣裳は本格的で、装置はイントレという舞台美術も効果的と言うか、良かった。

自己オマージュ=シャウクロス

自己オマージュ=シャウクロス

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2015/01/15 (木) ~ 2015/01/22 (木)公演終了

満足度★★★★

あしきからこそより純粋を知れ
戦場帰りで殺人を繰り返す男を通して戦争による狂気を描き出しているが、戦争によって狂気に至る過程ではなく煮詰まり抽出された狂気を見せるので強烈にして独特。
ラストシーン(ジーザス・クライスト・スーパースターの「イエスの宮」後半(♪See my eyes,I can hardry see♪以降)を想起)は主人公の悔恨あるいは良心の呵責が狂気によってモディファイされたもの?
また、前日譚的な【見ろ】を先に観たので娼婦たちが〇〇に見える、なんて部分など「なるほど、確かに!」状態だったのも嬉しい。
喩えて言えば【見ろ】が前菜とスープで【知れ】はメインディッシュ的な感じ。
そして【見ろ】は戦争そのものを語り、【知れ】は戦争に起因する人間の狂気を描いた、というところか?

自己オマージュ=シャウクロス

自己オマージュ=シャウクロス

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2015/01/15 (木) ~ 2015/01/22 (木)公演終了

満足度★★★★

あることよりあるべきを見ろ
第二次大戦中、4人だけになってしまった日本軍の部隊が接収しようとした村はやけに協力的で…な状況から始まる物語。
事前情報通りに笑いも多いが、次第に変容。
占領とは、捕虜とは、虐殺とは、さらにそれらひっくるめて戦争とは、そしてどうしたら戦争が終わるのかなどをサラリと語るんだもの。
変に深刻ぶったりいかにも大事そうに語るよりずっと響く。
村の「占領コーディネーター」や「援軍」のラインナップや強さなんかも愉快だったなぁ。(どういう発想をしているんだか…(笑))
あと、百眼女優陣のよく通る特徴的な声に改めて感心。

軽い重箱

軽い重箱

殿様ランチ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/01/11 (日) ~ 2015/01/21 (水)公演終了

満足度★★★★

Aチーム
1編目(「あいつの身代わり」)、投影される背景がBチームの1編目と同じなので「もしや?」と思ったら案の定対を成すもので「なるほど…」と。
それどころか他の2編(「人の金」「失われた記憶」)もそれぞれにBチームとリンクしていて、一方だけでも面白いが両方観るとより楽しめるシカケに感心。
ちなみに「あいつの身代わり」では原典の主人公名が出てくるのに対して「恥じれ」では出てこないので、Bチームが先で正解だったかな?とも思ったり。

軽い重箱

軽い重箱

殿様ランチ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/01/11 (日) ~ 2015/01/21 (水)公演終了

満足度★★★★

Bチーム
1編目(「恥じれ」)は一見ありがちな状況ながら時折違和感が見え隠れ。そうして内容がワカった時の可笑しさと言ったら!
2、3編目(「広告塔」「張り込み」)はともに「ある職業」のひとコマを描き、いかにも「ありそー!」で笑いを誘われる。(3編目は実際の会話に基づく部分もあるとの由)
語り過ぎず潔い幕切れも鮮やかだし、巧い。

奇跡の年 ANNUS MIRABILIS

奇跡の年 ANNUS MIRABILIS

趣向

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2015/01/10 (土) ~ 2015/01/12 (月)公演終了

満足度★★★★

Don't think, feeeeel!
翻訳家出身の小説家と担当編集者、未来から来た少女、小説内の世界が描かれながらも次第にそれらの境界が曖昧になってゆき…な「オノマ流終末SF純演劇」にして趣向としては異色作?
ストーリーテラー的に登場した少女が小説家の所に現れ、やがて他のパートにも“侵入”して行くのだが、その度により深く迷宮の奥に入り込むようで夢の中を彷徨する感覚?
全体的には悪夢を見ているようなトーンだが、ラストに微かな救いがあるのがイイ。
これもまた「考えるのでなく感じる」タイプであろう。
奇しくも前年12月に観た劇団桟敷童子の「体夢 -TIME-」に通ずる点が複数あり、また、チャペックの「RUR」を思い出したりもして、そのあたりと脳内で絡ませながら観るのも楽しからずや。
Q体同様、照明の使い方が巧く、時として客席入口あたりまで使う演出も〇。

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