じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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きらめく星座

きらめく星座

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2017/11/05 (日) ~ 2017/11/23 (木)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/06 (月) 13:00

座席11列10番

大好きな作品であり再演の度にほぼ観てきたが、第三場で竹田が口にする「国の行く末をこじつけで決められては……」という台詞、今まで一番実感として響く。変な時代になったもんだ。
笑いでくるんではいるが芯には鋭い戦争批判があるこういう作品は「不朽の名作」などになってはならず「そんな時代もあったんだね」と受け取られるようになるべきなのに、初演の頃より遥かに身近に感じられてしまうってどういう世の中だよ。
それにしてもやはり名作。次に観るのは何年後か、どんな配役か、などと考える。間違っても「こういうテーマはけしからん」と上演禁止にするような世の中にならないよう願う。
配役と言えば、すまけい、夏木マリ、犬塚弘、藤木孝、橋本功、名古屋章、大高洋夫、斉藤とも子、高橋長英なんて以前の出演者を思い浮かべながら観ていた。

ネタバレBOX

長崎に行くという最終場でオデオン堂主人夫妻は長崎に、竹田は満州に行くことになるが、彼らのその後に想いを馳せるともう……
初演時(1985年)は五場の竹田の「人間というものの広告文」が一番心に残ったが、今回は三場の(やはり)竹田の「国の行く末を……」だな。あと五場で父から「女の子かもしれないじゃないか」に対するみさをの返し(これは泣けた)。
骨と肉

骨と肉

JACROW

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/11/15 (水) ~ 2017/11/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/15 (水) 20:00

価格3,000円

某企業で実際にあった父娘の「お家騒動」に想を得た物語、日本的なナニワブシ的経営か合理的な経営かをめぐって主に取締役会を中心に進むハラハラドキドキワクワクニヤニヤの2時間弱、キャラの立った人物造形とテンポ良い進行で体感的に短い印象。そして何より語弊を恐れずに言えば楽しい。
冒頭場面での父娘の言い争いの迫力たるや。人の「怒り」の表現として同時期に公演中のアマヤドリ「崩れる」と(タイプは違えど)双璧を成すのではないか?(とはいえ、それ以降は戯画化された人物等の表現に頬が緩みっ放しではあったのだが)
「討論の苦手な日本人が12人の怒れる男のような状況に置かれたらどうなるか考えて書いた」という「12人の優しい日本人」をも連想。取締役会の進め方がいかにも終身雇用制や同族経営が長く続いてきた日本の会社(での保身を考える者たち)のそれっぽかった。

ファンタジアック

ファンタジアック

フロアトポロジー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2017/11/15 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/15 (水) 15:00

価格3,500円

とある大好きな小説(と、最近観た映画)を想起させる脳科学的サスペンス。「え、そこはどゆこと?」な部分に自分なりの推理・解釈をしながら観るのが楽しいのなんの。出演者も美形揃いだし、満足♪
なお、ある場面に既視感アリ。たぶん予知夢で見たものと思われる。ちょっと題材にもリンクしているという不思議体験。

ネタバレBOX

病室らしきところから始まりその冒頭部に似た場面で終わることや、物語の構造が堂々巡りで誰が誰やら曖昧になってくるあたりに夢野久作「ドグラ・マグラ」を連想。
また、人間の記憶を何らかの媒体に保存して移植する、ということに上映中のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督「ブレードランナー2049」や2011年3月に上演されたカムヰヤッセン「サザンカの見える窓のある部屋」を想起。このテーマも好きなんだなぁ。
安吾二篇

安吾二篇

劇団肋骨蜜柑同好会

新宿眼科画廊(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/13 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/13 (月)

千穐楽に2プログラムを観劇。

15時「散る日本」
立体随筆あるいは極めてアクティブなリーディング。将棋対局観戦記を主たる読み手と2人の役者で「見せる」趣向、小説や落語の「立体化」はままあるが随筆でそれをやりますか、的な。
そして対局中の棋士もさることながら赴く時の満員電車がアッパレ!

20時「白痴」
後半の空襲のくだりが凄まじい。ギャラリーという制限の中でも演技、音、明かりで観客にその様子を「見せる」感じ。アマヤドリの「悪い冗談」も思い出した……ってか、いつかコラボ公演をしてはどうか?とも思う。
音に関しては音量で迫力を出すということではなく、静かな部分とのコントラストを巧く使って空襲後の静けさに含まれる複数ものや感情を想像させる、的な……かつてドラマや映画などで観た空襲に関する記憶を呼び起こさせられたのか?そして追体験するような効果をあげる、とか?
騒動が鎮まった静寂は平安を表すとは限らない、すべてが死に絶えた静寂だってある……

みごとな女

みごとな女

SPIRAL MOON

サブテレニアン(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/09 (木) 19:30

価格3,000円

サブテレニアンでは初めて目にするような凝った美術もあいまって「ド」「真」「the」が附くほど昭和の薫りが濃厚な会話劇。外の景色まで見えるようでもあった。さらに毎度ながら照明もステキ。

マナミの正解

マナミの正解

劇団ペリカン

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2017/11/28 (火) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/30 (木) 19:00

価格3,500円

最初にこれからご覧になる方にアドバイス。前回とコンセプトを変えてモチーフとなった乃木坂46の楽曲3曲にかなり即した部分もあるので、早めに行って当日パンフレットに掲載されている歌詞に目を通しておくことを強く推奨。ニヤリとできます。(いや、終演後の方がワカり易いか?)

悪く言えば教科書通りで優等生風、もっと悪く言えばあれこれベタだが逆に言えば基本に忠実で手堅いし、それに何より会話の上手さ(受け答え・ラリーの続け方など)や演技がそれを補って余りあるし面白い。
冒頭の高校時代の場面など誰でも似た思いをしていそうで郷愁をそそられかつ共感を抱き、物語に入り込み易くしているし、電話の交差からの全員登場は良いアクセントとなり効果抜群。
女子トリオが7~8年経ってもキャラが変わらないのもいかにも、な感じで可笑しいし、3人と言えば酔っぱらいトリオもあるある・いるいる的で楽しい。

前回ちょっと気になった舞台と客席の位置が通常と逆なので上手の席だと入口斜め上にあるオペブースの動きと薄明かりが視野に入る点も改善されていたし、総じてかなり満足。

以上、個人の、そして贔屓目での感想であることを悪しからず御了承くださいませ。(爆)

そう言えば当日パンフレットの出演者紹介、役名も併記して欲しい。次回以降の検討を望む。

ネタバレBOX

劇中現実では時差のある2組の電話の会話を交差させリンクさせる手法もありがちだが、やはり実際に見ると面白いし、それに続いて登場人物が心境などを一人語りしながら次々に登場し全員揃ったところでユニゾンになるのも青臭い感じだが、登場人物の一人が「青臭い」と口にしているのでこれは確信犯的犯行?(笑)

ちなみに経験則から言えばああいう経緯で結ばれた二人は長続きしないと思うので(偏見丸出し(爆))、あの二組が破局を経て真の「正解」にたどり着く続編「それぞれの正解」を期待・(笑)
希望の星

希望の星

希望の星

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/09 (木) 14:00

価格3,000円

地球外生命体の発見が期待される星への宇宙船の到着を報じる特別番組のスタジオと宇宙船内の様子を交互に見せて、実は……。
少年時代に胸をときめかせて読んだSFのような懐かしさと「大宇宙で地球はひとりぼっちではない」的なスケールの大きなロマンが好み。よくある手口ながら「あるシカケ」にも気持ちよく騙された♪

ヒラエス

ヒラエス

たすいち

シアター711(東京都)

2017/10/04 (水) ~ 2017/10/09 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/10/06 (金)

10月6日に14時の新月ver.と19時半の満月ver.を一気に観劇。

とある女性の失踪を調べる私立探偵、な物語を通して語る「居場所」(というもの、に纏わる悩み?)
どことなくキャラメルボックス的な味わいもありつつやっぱりたすいち節。
漠然と抱いた印象が真相を見抜いていたのはその演劇的表現によるものか?
新月ver.を観て残った疑問点は満月ver.を観ながら解消。ズルさというか観客の騙し方というかがよくワカった。(笑)
また、「先に上演される方が基本形でもう一方は応用編」という2バージョンものの原則(私見)もきちんと踏襲。

ネタバレBOX

失踪した入江が「実在しない」と明かされた時に漠然と想定内に感じられたのは有野にとっての入江の姿しか舞台上で見せないことの表現で入江の役だけ演者が固定でなく全出演者がストールを纏うことで交代で演ずるから……演劇手法がネタバレとは。(笑)
さらに、固定で演ずる役者がいないということは掘り下げれば発見されて登場する場面はない(=失踪したまま行方が知れないという結末かあるいは「入江は実在しない」か)ワケで(観た翌日に気付いた)、勘の鋭い方はそこまで観ながら読めたのではないかしら?
なまけ者は夕暮れ時から忙しい

なまけ者は夕暮れ時から忙しい

BASEプロデュース

BAR BASE(東京都)

2017/10/25 (水) ~ 2017/11/01 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/30 (月) 15:00

価格2,500円

コミカルに始まりさざ波が立ち始め二転三転を経てヒロインが少し前進する中篇、女優お二方のキャラクターに納得。そう言えばこの前日から3ステージ連続で「少し前進する」ハナシのような……(それぞれタイプは異なるが)

でんせん

でんせん

EgofiLter

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2017/10/27 (金) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/10/29 (日)

観客の判断に委ねる(聞こえたのか聞こえなかったのか、聞こえないがふりをしたのか聞こえたと信じこんだのか、できていたのかいないのか、など)部分が複数あり解釈が様々になりそう。
が、旧態依然とした村社会の中から少し新たな方向に向かい始める人々(と取り残される人/旧態にしがみつく人)の話かな、と。そして「えびす様の声」から「アマチュア無線」への転換/乗り換えが面白いなと。

昭和63年とその10年前を描き、時として「あれ、これはどっち?」と思ったことがあったが、それは両者が混沌とした千鶴(=離人症という設定)の主観で描かれていたのではないか?とも。

(余談)
装置で使われていたSONYのカラーテレビ、σ(^-^)が中学生時代にウチに来た最初のモデル(の画面がやや小さいヤツ?)ではないかと。もちろんそれまではモノクロテレビで、番組アタマに表示される「カラー(放送?)」の文字を怨めしく(笑)見ていたのだ。

ネコガミロックンロール

ネコガミロックンロール

劇団SUBUTA!

キーノートシアター(東京都)

2017/10/28 (土) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/29 (日) 13:00

価格2,000円

ロマンティックコメディ探偵モノ風味。終盤で明かされる事態の真相やそこからの主人公の成長などはとても良いが、そこに至るまでを引っ張り過ぎた感無きにしも非ず。
とはいえ殺陣や歌も盛り込み作品を多彩にしたのは◎。依頼された件の調査パートをもう少しコンパクトにすれば……おや、某団体(同じ大学出身らしい)を初めて観た時に似た感覚?(笑)

お父さんとお母さん

お父さんとお母さん

オーストラ・マコンドー

新宿眼科画廊(東京都)

2017/10/26 (木) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/27 (金) 19:30

価格3,000円

正直なところ、序盤は「え、このトーンで2時間超えはキツいのでは?」と思ったものの、終わってみればせいぜい2時間程度にしか思えずしかし130分あったという。事前に時制が前後するとの情報を得て臨んだので脳内に年表的なものを作りながら観たからか?(笑)
いや、それもあるが、自らもお父さんとお母さんである主人公夫妻と周囲の人々のお父さんとお母さんとの関係などを語り、また、主人公の人生(の一部)が見えてくる内容がジワジワ効いてきたんだろう。
あと、あの終わり方は卑怯にして巧み(笑)
とはいえ、序盤は時制的にどこに入るの?な部分やナンじゃこら!?な部分もあったけれども(爆)

Maria

Maria

牡丹茶房

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2017/10/20 (金) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/26 (木) 19:00

事前に目にした感想ツイートなどから予期していたものと裏腹に、フィクションとして面白く、戯曲/芝居としてよく出来ていて存分に楽しんだ。とはいえこれ、二日酔いのまま観るのは避けた方が良さそう。(謎笑)
前半の展開に半世紀ほど前のフランス映画を(そういやアメリカでリメイクされたっけ)、後半に某女性劇作家の作風をそれぞれ想起。それを経てのあの収束のさせ方、好きだなぁ。あと、ヤマ場での7(+1)色ならびにラストの「アレ」な照明もイイ。
もちろん「病んでるなぁ」や「こいつったら!(怒)」な人物は複数いたけれども。そして事前の評判から「覚悟していた(笑)」ものよりは穏やかだった、あるいはフィクションとして割り切る下地ができていたのかも?
(ご隠居風老人の語り口調で)「あー、このあたりは昔は花街でしてな、惚れたはれたの挙句の刃傷沙汰など日常茶飯事、未練を残して亡くなった方が沢山いたそうで、地縛霊もさぞ多いことでしょう。そんな霊が悪さをしても、それはもう仕方のないことで……」なんてことも考えた。

ネタバレBOX

連想した映画は「太陽がいっぱい」(リメイクは「リプリー」)、親しい相手を殺してしまいあれこれ偽装するところがね。作風は実際にあった猟奇事件を題材とすることが多い角角ストロガのフの角田ルミさん。照明は「虹」と「モノトーン」。
作風に関しては、観ているうちに「これ、実際にあった事件をモデルとして作りました、みたいな味わいがあるな」という気がし始めて、「あれ、この感覚、覚えがあるぞ」になって、「あ、そうか、角角だ……」と気付いたのだった。
見果てぬ月

見果てぬ月

文月堂

劇場MOMO(東京都)

2017/10/24 (火) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/25 (水) 14:00

座席F列7番

価格3,300円

探偵事務所シリーズの2時間スペシャル的なフレームにダークだったりビターだったりな部分も挟み様々な人間ドラマを見せた感じ?
客入れBGMが70年代までは1つのカテゴリーを成していたあの系統だし、それをひいてのオーブニング曲からのあの懐かしきナレーション……どのあたりの世代まで通ずるかな?

ネタバレBOX

開場から開演まで流れていたのは「イージーリスニング」名曲集。そしてM0の「ミスター・ロンリー」に重ねて流れるナレーションは往年のFM東京(現・TOKYO FM)の長寿番組「ジェット・ストリーム」のオープニング。
知っている人はこれで時間が午前0時と察するシカケ。
落ちるな中学生

落ちるな中学生

FunIQ

Ito・M・Studio(東京都)

2017/10/23 (月) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/10/23 (月) 19:30

価格2,500円

男優が女子中学生を演じると事前に知って奇策?と思ったが、ちゃんと意味が感じられた。「観ているうちにだんだん可愛く見えてきた」なんて表見的なものでなく、説得力が出た、みたいな。
男優が女性を演じた時にままある「次第に可愛く見えてきた」「とても女性らしかった」的なものとはほぼ無縁(爆)ながらむしろ「女子中学生という概念」のようなものがそこにあり、「芝居内容を伝える」ことに大きな効果をあげていたのではないか?
もしも女優だったら「女子中学生(高校生ならまだしも)」を20代の「女性」が演じることで「半端に近い」ことが災いし、「JCあるある」っぽさが前面に出てしまい各人物の個性・存在が薄れたのではないか?女子中学生の欠片もない(笑)男優が演じたからこそ人物や物語の本質的な部分が表に出てきたのではないか?
芝居表現において「半端にリアル」にするよりも開き直って「全然そう見えない」にした方が客にとってはむしろ「芝居らしい」感じで割り切って観ることができるのではないか?もちろんそのことによって嘘臭くて入り込めないと感じられてしまう危険性も多分にあるけれども。(私見)

舞台美術……と言うか「会場美術」も「バカじゃねーの?」級(笑)にスゴい。客席に入った時はさはど驚かなかったが、観ている途中にあることがきっかけで改めて見て驚愕。

しかし中学生、めんどくせー!(笑) また、めんどくせーヤツに近いポジションだった身としてちょっと反省……いやもう時効でイイか?(爆)
終盤でトーンが変わって以降は昔、児童文学を読んでその主人公に共感したりそこから何かを得たりした時の気持ちを思い出したりも。

あるアーティストのファンとしては、冒頭いきなりニヤリとしたし、途中で同じアーティストの楽曲2曲を連想したりも。
いや、ニヤリとしたどころか頬が緩んだし、アーティストとは関係なくも中盤過ぎあたりまではほぼ頬が緩みっ放しだった。

ネタバレBOX

冒頭で欅坂46の「サイレントマジョリティー」が歌って踊られテーマを暗示するが、途中の展開に「不協和音」「エキセントリック」を連想。ちなみに作演出の舘そらみさんはこちらの2曲はご存知なかったそうで。
そんなところから、この3曲ってテーマに共通する部分があるな、と改めて気付いたりもしたのだった。
ベチャロンドン

ベチャロンドン

くによし組

中野スタジオあくとれ(東京都)

2017/10/18 (水) ~ 2017/10/22 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/10/19 (木) 14:00

価格2,300円

素朴と言おうかのどかと言おうかどことなく間が抜けたような空気の中で描くあれやこれや。基本的には笑える系ながら1つの流れはここのところ何故か多いアレでちょっとしんみりしたりも。そんなあれこれのバランスが絶妙。
なお、映画「大怪獣東京に現わる」も連想。

鋼鉄の泡

鋼鉄の泡

劇団鋼鉄村松

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2017/10/19 (木) ~ 2017/10/22 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/20 (金) 14:00

価格2,500円

なんちゃってSFあるいはナンセンスSF、シリアス気味なSF、時事ネタ風刺コメディ、ファンタジックコメディ(?)と味わいの異なる4編を「これしかない!」な順で配置したお得アソート。しかし十何年か前に書かれた4編目がイマの日本に効いてくるとは皮肉。
3編目で劇中アイドルの持ち歌として使われる曲とグループ名にニヤリ。団員に元Pがいるもんなぁ。

第25次笑の内閣『名誉男性鈴子』

第25次笑の内閣『名誉男性鈴子』

笑の内閣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/10/12 (木) ~ 2017/10/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/15 (日) 15:30

価格2,500円

岡山県の架空の市での市長選を描いた風刺喜劇。最近話題となったあんな言葉そんなフレーズがガンガン出てきてそれらをまた上手く組み合わせたものだと感心。(再演だというのに)
あ、それね、であり実際にありそう……というよりありがちなラストも最後の一刺し的で鮮やか。

Hello World

Hello World

ソテツトンネル

RAFT(東京都)

2017/10/11 (水) ~ 2017/10/15 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/10/13 (金) 19:30

価格2,200円

何やら「シカケ」があるらしいことを事前に知り、某所では「合いませんでした」との感想も目にして戦々恐々で臨んだが、早い段階でのヒント(?)で抱いた疑いで大体当たっていたという。
これも演劇ならではのトリックを使っていて、映像化は不可能と思われる。

家族百景

家族百景

七味の一味

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2017/07/14 (金) ~ 2017/07/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/07/16 (日) 16:30

価格4,000円

通常は変化球専門のピッチャーが直球を投げたらとんでもない剛速球だった、的な?(笑)
仕掛けも含めて上手く練り上げられた物語を役者陣が綺麗に編み上げた、ある家族の三代記。
冒頭、客電が落ちる前に上手奥に登場した男性が下手手前の門/玄関とおぼしき所まで懐かしそうにあちこち見回しながら平台で組まれた舞台を半周し「かつて住んでいた家に久しぶりに帰った?」と思わせる演技が絶妙。
また、それに続いて家族集合という状況を見せてから本編たる家族の歴史編に入る時に、当時の教え(?)や標語などをさりげなく入れることで説明や字幕なしにその場面の時代がいつ頃のことか表わすのも巧い。

あと、舞台後方の壁、開演前は薄暗いためクリムトの作品(接吻?)の背景を連想したが、開演して明かりが入った時点で家族写真と判明。劇中、昔の家族写真が出てくる場面もあり、「あー、家族の歴史だねぇ……」とシミジミ。

架空の物語のタイトルや好きな台詞を書く紙片は案の定なかったが…(笑)

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