じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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LaLa-bye!!

LaLa-bye!!

michelle's attic

ラ・グロット(東京都)

2018/11/16 (金) ~ 2018/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/11/18 (日) 13:00

価格2,000円

オトナ向けのダークな童話、なオモムキ。会場の内装が石造りの建物が並ぶ街角を想起させゴシックホラー的な内容によく似合う。
舞台美術におぼんろの手法が見受けられたりスタッフに歪のメンバーが名を連ねていたりで、作劇・演技のみならず阿久澤さんがここまでに蓄えたあれやこれやを満を持して発表したことが偲ばれてアッパレ!
いつの日かの第二弾が待たれる。

アユカの世界

アユカの世界

アユカプロジェクト

王子小劇場(東京都)

2018/10/24 (水) ~ 2018/10/28 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/10/27 (土) 17:00

価格3,500円

早世のカリスマアイドルとマイナー地下アイドルをめぐるあれこれ、深読みや誤読の余地もあり面白かった。
実は「芝居の嘘」では容認しきれない「大嘘」とそれはどうよ?な場面もあったのだが、それでも醒めずに最後まで惹き付けられるのは謂わば「瑕のある珠」か?

「艶歌の竜」こと歌謡曲プロデューサー・高円寺竜三を主人公にレコード業界・歌謡界の内幕を描いた五木寛之の作品(複数)の現代版・地下アイドル版的なニオイがする部分もあった。

いやしかし、この芝居のために地下アイドルグループを作り、半年間かけてのアイドル活動でついたファンを芝居に引き込み、劇中のライブ場面の盛り上げに利用するとはなんたる策略。思いついてもそんな気長なこと、実現させないよねぇ?(笑)

ネタバレBOX

「芝居の嘘」を逸脱した「なワケねーだろ!」な「大嘘」は以下。
「カリスマアイドルが双子の姉であり、その妹は地下アイドルグループのメンバー」という事実が世間に全く知られていないというのは無茶。
マスコミか探究心旺盛なファンが嗅ぎ付けない筈がない。

そのカリスマアイドルは死んでいず、死んだ妹になりすまして自分が死んだことにしていたというのも現実には無理ではないか?
なお、最近公開された映画にも死んだ人物に(整形までして)なりすますというプロットがあり、シンクロニシティ?
ちなみにこの驚愕の真相(爆)が明かされる前まで姉を喪ったことをキッカケに愛花の中にアユカの人格が生まれたのではないか?と推測していた。


あと、序盤に娘が出演するイベントに向かう母が空港でトラブルに見舞われる場面があるが、終盤までそれが時系列的にどこに入るのかワカらず、浮いたままな構成も今ひとつ。

いっそクライマックスのイベント当日の様子をアヴァンで少し見せて、そこに「お母さん行けるか?」の場も入れておけば「あの場はいつ?投げっ放し?」な疑問はなくせるのでは?
くちびるの展会

くちびるの展会

くちびるの会

新宿眼科画廊(東京都)

2018/11/09 (金) ~ 2018/11/13 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/11/12 (月) 19:30

価格3,000円

2編の短編「ごうわん」「ネクラホマ・ミクサー」はいずれも掬おうとしても指の隙間から零れてしまう乾いた砂のように時の流れにより失われてしまう「あの頃(およびその頃の関係)」が描かれて「もののあはれ」を感じる。

その後、休憩を挟んでの中編「猛獣のくちづけ」は「あれこれ失ってしまった人々」の物語という印象ではあるが、最後にわずかな救いは見て取れ、パンドラの匣の底に残ったものを連想。
で、諸星大二郎を想起する劇中の「異変」は第27班キャビネット公演「こどものうた」のEグループ「I'm Syrup」の裏返しのようにも感じた。

トリックスター

トリックスター

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2018/11/14 (水) ~ 2018/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/11/14 (水) 14:30

価格3,800円

ヤミ金融を営む面々を中心としたSPIRAL MOONには珍しい裏社会系物語。
序盤の流れとタイトルからある映画を連想したが当たらずとも遠からず、「あること」をまんまとやり遂げるのは痛快。
また、やんわりチラチラと世相批判が含まれていてニヤリ。

ネタバレBOX

連想した映画は「スティング」。
また、電話を使った詐欺にミナモザ「エモーショナルレイパー」(2009年・2011年)も連想。(あれの裏返し?(笑))
『― 殉教 ―』

『― 殉教 ―』

CroixProjec†

APOCシアター(東京都)

2018/11/08 (木) ~ 2018/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/11/10 (土) 19:00

価格3,500円

三島由紀夫の短編「殉教」に「孔雀」を加えての演劇化。
と言っても(原作未読につき推測だが)「小説として描かれた物語」を伝えるのではなく、部分部分を抽出し「思想を伝える」といった印象。
美しい言葉の抽出と構成の妙はやはり高木さん、的な?(笑)

そして終盤、時に三島、時に劇中の14歳の美少年の肖像が投影される額以外黒一色だった背景の布が落ち人魂のようにも見えるいくつもの仮面が現れる美しさ。
額を中心に放射状に配置されたそれらはまさしく孔雀の羽根!
一瞬「DeepPurple/Fireball」のジャケット画を想起し、瞬時に目を瞠る美しさに変貌することに劇団離風霊船の舞台美術のシカケも連想。

また、片手に仮面、片手にペンライト的なものを持ち仮面に光を当てる演出はままある(オフィス再生でもよく使っているし)が、仮面の裏から光を当てて目などから光軸がのびるのも効果的だった。

くらげの骨

くらげの骨

フロアトポロジー

新宿スターフィールド(東京都)

2018/10/24 (水) ~ 2018/10/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/24 (水) 14:00

価格3,700円

15年前にとある高校で起きた殺傷事件で婚約者である女性教師を喪った深海調査艇乗組員は、当時生徒だった犯人を何度も叩きのめし続けていて(という妄想をしている?)……から始まる物語。
ある意味「ドグラ・マグラ」(本来の「堂堂巡り」の意味も含む)的世界に、一部ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督「メッセージ」を思わせる(アンドレイ・タルコフスキー監督「惑星ソラリス」との指摘もあったが未見)部分もあり、大好きなヤツだった。

半ばを過ぎたあたり(?)で「あること」が明かされて、それまでのあれこれが一気に覆るのは「騙された快感」(笑)。
また、随所で照明効果が光る(←もちろん比喩表現)。あと、ある役に関連のある他団体の芝居も想起。(謎)

あと、芝居などで非現実的なことが起こると「そういう世界の話」か「作中人物の夢・幻想・妄想」か推測しながら観ていることがあると気付いた。

ネタバレBOX

後半で、復讐を考えている深海調査艇乗組員が実はその事件の犯人であり、婚約者云々は妄想(?)であったと明かされた時の衝撃たるや!

本当のことを言ってはいけない「嘘つきゲーム」にかこつけて苦しい胸の内を語る男が切なく、またそれを受けて語る風俗嬢もやはり事実を語っているようで切ない、とか、事件の遺族の心境や加害者家族への迫害(?)を描いているのか?……などと思いながら観ていたこちらの立場が宙に浮いてしまうではないか!(笑)

あと、「生まれ損ねた胎児」というモチーフもあり、これがこの日を含む4日間で観た芝居の3本に出てきたという小劇場シンクロニシティにもビックリ。
『セルフポートレート』

『セルフポートレート』

colorchild

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2018/11/06 (火) ~ 2018/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/11/09 (金) 19:30

座席G列4番

#カラチャイ の真骨頂にして集大成。ハンナ・バーベラ(タツノコ・プロも少々)のアニメ+「グーニーズ」的なノリで冒険、憎めない悪役の改心、勧善懲悪、友情、お伽噺等にある教訓的なもの、スペクタクルなど詰め込んだ海賊たちの物語、まだ残っている童心を刺激されまくり。
また、ダンスが中村容子さんの個性丸出しで「これだこれだ、これがカラチャイの振付だ!」(笑)

考えるにcolor childの芝居って「逆2.5次元」ではなかろうか?
大人気の2.5次元はマンガやアニメを芝居やミュージカルにしているが、color childはの作品は芝居をマンガやアニメに近付けていて。

今後の個人としての活動や将来の再始動が楽しみ♪

また、前説での渡辺主宰の「(上演中に鳴る)着信音くらいでどうにかなってしまうようなデリケートなツクリではございません」というのもイイなぁ。(笑)

泡雪屋廻墾譚

泡雪屋廻墾譚

有末剛 緊縛夜話

ザムザ阿佐谷(東京都)

2018/11/01 (木) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/11/02 (金) 15:00

価格3,500円

個室サウナ従業員哀歌。過去に観た2本は原作アリでオリジナル作品は今回初だったが、縛りがない(いや、緊縛のことではなく「原作による縛り」ね)分、奔放な感覚?

そしてこの会場での公演、ここにしても、百眼にしても月蝕にしてもどこか通ずるモノがある。古木を活かした内装とアングラ系芝居って相性が良いのか?

いやしかし「緊縛・ペア」に「緊縛・団体」に、そんなワザもあったのかぁ……みたいな?(笑)

こどものうた

こどものうた

第27班

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/10/26 (金) ~ 2018/11/06 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/29 (月) 17:00

【Eグループ】
「I'm Syrup」、幻想文学、はたまた伊藤潤二、あるいは「世にも奇妙な物語」か、な状況で「愛」を語る(愛に関する名言もちりばめられているし)物語。
これ、滅びの美学というか、そんなオモムキもあってけっこう好きだな。

ただいまを待って

ただいまを待って

演劇ユニット 少年cycle

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2018/11/02 (金) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/11/04 (日) 13:30

価格2,500円

事前情報で現在と50年前を描くことを知っていたので上手に黒、下手に白の衣装の人物が立ち、中央奥に白いブラウス・黒いスカートの人物が座っていることで「なるほど、そういう表現ね」と察する。
以降、二つの時代を交互に見せる中に共通の物や設定が出てきたりしてから二者を同時に進行させ一部の台詞が同期するというお馴染みの、そして好きな技法も駆使。
終盤では二つの時代の若者に共通するテーマ(「あなたは何と闘っていますか?」とか)も示し、まさにお手本のようなツクリ。
これ、観劇初心者にも演劇表現の面白さをワカり易く紹介することができるのではないかしら?……って。もう千穐楽を迎えてしまったんだが。
あと、二つの年代に変わらぬ姿で存在する人物(というより「あの建物の精」かも?)が「何十年も同じ姿のまま生きながらえているような(私見)」大畑麻衣子さんなのでワロタ。(かつキャスティングの妙に大いに納得)
それにつけても学生運動が盛んだった頃の若者はなんとオトナだったことか!
(本作に限らず、たとえばオフィス再生「二十歳の原点」などでも痛感したことであるが)

盾と矛とちはる

盾と矛とちはる

制作「山口ちはる」プロデュース

小劇場B1(東京都)

2018/11/03 (土) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/11/03 (土) 19:30

「私(山口ちはる)」の語りを芯にしたエピソード集的エッセイ演劇。バックステージ物で劇団の姿勢・意気込みを表明するケースのプロデューサー版的なオモムキも。
交代で演じられる「私」役(時には男性も)以外の役者は相手役やモブ、「私」の「影」などを演じる手法も面白い。
しかし終盤の母親との2編はズルい……もとい白眉。ちなみに母親役は固定で衣装も他全員がジャージなのに対して母親っぽい服装、というのも上手い。
さて、山口プロデューサーの自叙伝的演劇シリーズ、第三弾もあるかな?(期待)

みどり色の水泡にキス

みどり色の水泡にキス

オフィス上の空

あうるすぽっと(東京都)

2018/10/17 (水) ~ 2018/10/24 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/22 (月) 19:00

座席D列4番

複数の流れが並走したり、時制が前後したりという従来のトリッキーなパターンと異なり、基本的には中心となる人物の少年期からの成長を時系列に沿って描くことに「おやおや?」と。(笑)
それでも「狂言回し的な2人」と「主人公の人生に何度も現れる女性」がキ上っぽさを漂わせて進み、終盤で「あぁ、やっぱりキ上の空論だ」と腑に落ちるのが面白い。

ネタバレBOX

主人公の生涯に妹やら恋人やら様々な関係で現れる「みどり」という女性、そしてそんな女性と何度も出会う主人公の不思議さに映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」を連想したりも。

また、「生まれ出ることができなかった命・魂」というモチーフがこの前日(と2日後)に観た芝居にも出てくるという小劇場シンクロニシティも。
魔法少女的ゾンビ

魔法少女的ゾンビ

ムシラセ

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/11/08 (木) ~ 2018/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/11/08 (木) 20:00

価格3,000円

魔法少女オーディションの二次選考。1万人を超える応募者から書類選考を通過したにしてはその部屋に集められた面々は個性が強すぎるどころかむしろヘンなヤツばかりで……な物語。
コメディタッチな中に自己否定からの自己肯定など描く前向きな感じはムシラセらしからぬ(偏見)……と思ったが、終盤のややダークな部分はやはりムシラセ。(爆)
また、「再演ながらほぼ新作」と当日パンフレットにあるように、演者の個性が活かされていてまるであて書きのよう。配役の妙はたまた脚本(改訂)の妙か?

ネタバレBOX

あと、あのオチは見え見え、どころかほとんど「お約束」級かもなぁ。(笑)
古書パラレル浪漫譚

古書パラレル浪漫譚

はらぺこペンギン!

神保町花月(東京都)

2018/10/17 (水) ~ 2018/10/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/10/18 (木) 15:00

座席H列7番

価格3,300円

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の結末への(白坂さんの)疑問をパラレルワールド/タイムリープで描くとは好きなものの掛け合わせで、もうタマらん!

前回が不思議の国のアリス、今回が銀河鉄道の夜をモチーフに、いずれもSF系のハナシ(前回はロボットもの、今回は平行世界/時間もの)に仕上げているが、次回もこのパターンだとするとモチーフは何だろう?などと考えるのも一興。「オズの魔法使い」あたりかしらん?

ネタバレBOX

大切な人を救うために過去に行くが、最初は失敗、二度目も失敗、あれこれ考えて三度目にようやく助けることができる、というところに梶尾真治の「クロノス・ジョウンターの伝説」も連想。
お菓子をくれても悪戯するぞ

お菓子をくれても悪戯するぞ

制作「山口ちはる」プロデュース

小劇場B1(東京都)

2018/10/31 (水) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/31 (水) 19:00

価格3,300円

おバカなおふざけも当然ありつつ、少年ジャンプのバトル系マンガっぽいノリで、ある意味普遍的かもしれない(そしてガンダム世界でも繰り返して描かれる)テーマまで語るところがいかにも小林光作品。

かつては同じ世界で共存していたのに互いに相容れないとして分裂し相手を恐れて戦う……というのは人類が歴史の上で繰り返していることであり、テーマとして深い。以前の「ビニール袋ソムリエ」とも通ずるコンセプトなのではないか。

ネタバレBOX

「あなたとは戦いたくない/戦う理由がない」ってガンダムシリーズ(に限らずバトル系全般?)の主人公がちょくちょく言うのではないか。(笑)
特にかつては一緒だった相手との対戦などにおいて。
そしてそれは「戦う意味」「敵」とは?から発していて深い。
また、そんな戦いから脱却して「新しい世界を求める」というのも然り。
こどものうた

こどものうた

第27班

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/10/26 (金) ~ 2018/11/06 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/29 (月) 14:00

価格2,000円

【Bグループ】
「どこまでも行けるのさ~彼らの銀座線編~」、静と動の対比、的な2編の「静」編。
とはいえ結婚の許しを得るため渋谷から浅草に向かう男女の会話劇、なこちらは表面的には静かだが内容的にはダイナミック。
また、2人の演者が浅草に近付くにつれて(とぼかしておかないとね(謎))人格まで変化してゆくように感じられるのも巧い。

「どこまでも行けるのさ~あの子の田園都市線編~」、一方こちらはやはりほぼ乗りっ放しながら乗降もするし最初は一緒だった3人が別行動をとることになったりと動きがあり、謂わば従来路線で2編の対比が鮮やか。

ネタバレBOX

【勝手にキャッチコピー】時をかける銀座線:「どこまでも行けるのさ~彼らの銀座線編~」
「コーヒーが冷めないうちに」

「コーヒーが冷めないうちに」

カワグチプロヂュース

萬劇場(東京都)

2018/10/30 (火) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/11/01 (木) 14:00

座席I列7番

価格3,000円

「そこに座れば時を翔けることができる」な喫茶店の席をめぐる4つのエピソードを連作短編風に綴り、第1話は「例題」、第2話が「基本形」、第3話は第4話の伏線的なものを見せてからの「応用編」、第4話が「別パターン展開」という構成にしたのが何度観ても巧みで感心。

また、映画を観ていて第4話が以前観た舞台版と大きく違い、エンディングで原作として「この嘘がばれないうちに」(小説続編)もクレジットされているので推察したことがアフタートークでの川口さんの発言から確信となったりも。

アフタートークと言えばσ(^-^) が観た1日マチネ、7歳の男の子(!)が「タイトルが先ですか?内容が先ですか?」という好質問をして、それに対して川口さんが「作品を作る時は常にタイトル先行。タイトルが浮かび、装置模型やキャストが決まるにつれて内容もできてくる」と回答したのがハイライト。

あと、終幕時、「あるアイテム」にスポットライトが当たり、照らしている光の円が小さくなっていってフッと消えると、そのアイテムが残像で暗闇の中に浮かぶ……という演劇技法を使った視覚トリックがありるがこれも鮮やか。
これからご覧になる方、最後は「そこ」を凝視しておくことをオススメ!

なお、白いワンピースの女の「正体」について川口さんはいつ頃設定したんだろう?最初の戯曲の時点?小説化の時点?続編小説の構想時点?……というのが今回新たに浮かんだ疑問。(川口さんご本人から回答をいただきました)

ネタバレBOX

ところで第3話の冒頭、未来が母との写真を撮りにやって来るが、彼女にコーヒーを入れたのは誰?(答えは小説にあるそうな)
七本の色鉛筆【劇 えうれか】

七本の色鉛筆【劇 えうれか】

劇 えうれか

SPACE EDGE(東京都)

2018/11/01 (木) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

鑑賞日2018/11/01 (木) 19:00

価格2,800円

漢字(それも旧字体?)3文字の「〇〇座」が古式ゆかしき劇場にて具象的な舞台美術で上演するような(そしてある意味NHKの朝ドラに通ずる感覚の)作品を倉庫を改装した(←推測)会場で対面客席にして絨毯や(演じられる場に応じてその都度配置する)椅子などの質感(?)で雰囲気を醸し出す演出が面白い。

が、いかんせん長過ぎる。
それも当初のアナウンスでは2時間15分としていたものを“当日案内メール(しかも開演わずか3時間前だ)で”2時間40分(実際の上演時間は2時間45分)と修正するのはいかがなものか?

一旦上演予定時間が告知されたら、それに従ってその後の行動予定を決める観客もいる訳で、たとえばマチソワの1本目に選んでおいて告知された上演時間ならソワレの公演に間に合うのでそちらも予約済みだったりした場合、その30分のためにソワレ開演に間に合わないこともあり、そうするとその観客のみならずソワレの団体にも迷惑が及ぶことになる。そういうことを想像できないのか?どういう神経なの???
30分も上演時間が延びることを当日まで隠すことによる「観客のメリット」はあるのだろうか? 「主催団体のメリット」もあるのだろうか?
当初発表の上演時間に収まらないと思ったらなぜその時点で訂正しないのか?

観劇当日に突然「上演時間が30分ほど延びました」なんて爆弾を投げてくる不誠実な団体は、今後コワくて行けない。

こどものうた

こどものうた

第27班

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/10/26 (金) ~ 2018/11/06 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/28 (日) 20:00

価格2,000円

【Fグループ】
「あの空に恋とかしながら6分間」
「わくわくJKライフ」かと思いきや(爆)謂わば「好き」についての(哲学的?)考察。未来的設定(実は平行世界の今)がそれをさらに際立たせている?
また、演劇的手法でちょっとしたトリックを仕掛けているのも好み。

登場人物もそれぞれ個性が描き分けられながらいずれも実際にいそうに見えたのは脚本の功績か演技の功績か?(←いやその両方、という反語的な用法)

ゆで卵がいくつかの隠喩のような気がするけれど、さて何だろう?
ところでアナタはゆで卵を作る時、水からですか?沸騰してからですか?(謎)
(ちなみにツイッターでアンケートをとったら27件の回答があり、水からが7割、沸騰してからが3割)

ネタバレBOX

同じクラス内に2つのグループがあるのかと思ったら実は1年違いの2つの学年で、同じ役者が双方に出ているが姉妹だったりするのが「騙される快感」。
また「18歳になったら性別を選択できる」というので未来の話かと思ったら「おかずクラブのオカリナ」が台詞に出てきて「パラレルワールドの今だったか!」だったりも。
こどものうた

こどものうた

第27班

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/10/26 (金) ~ 2018/11/06 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/10/28 (日) 17:00

価格2,000円

【Aグループ】
“愛”を主題とした2編。
「こどものうた」は変化球的に入って愛とは何ぞや?を問う感じ?
二組の関連を推測しながら観るのも一興。

「30歳の制服デート」は笑わせた後に泣かせるど真ん中の直球。
Dグループ「マリー・アントワしかしネット」の男2人に共感したのとは真逆に健がなぜアレをそんなに拒むのか理解不能なσ(^-^) は少数派か?
一方、南はいじらしいというか可愛いというか……
考えようによっては照れくさがる(?)男の方がコドモなのかもなぁ。(苦笑)

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