じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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Fuunji~風雲児・坂本龍馬~

Fuunji~風雲児・坂本龍馬~

One on One

シアター風姿花伝(東京都)

2008/10/29 (水) ~ 2008/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★

サービス満点
坂本龍馬に「みにくいアヒルの子」や戦隊もの(!)を組み合わせ、さらにメタフィクションの要素やパラレルワールドネタも盛り込み、歴史改編系SFではお馴染みのパターンまでありと好みの要素がてんこ盛りな上に、それらをもう一ひねりしてサービス満点。

LAST SMILE

LAST SMILE

PRISMATIC

ウッディシアター中目黒(東京都)

2008/10/24 (金) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

終盤がロマンティック
駅員である主人公がフトしたキッカケから別世界へ飛ばされ、二つの勢力が450年に亘って戦を続けているその世界の人物として立ち回らなくてはならなくなるという冒険活劇、あるアイテムによって時間を遡ることができ、知りえた流れをもとにより良い方向へ進むべくやり直すプロットはTEAM 発砲・B・ZINの『ジャスキス・デス』(96年12月)を筆頭に時々ある(ってか時間ものの定番?)ものの、伝説上の空中陸地に行きたいという「夢」が人々の心を動かして長い戦を終結に導くという終盤の流れが何ともロマンティック。
また、主要人物にはそれぞれ「大切な人」がいて、表に出す出さないの違いはあれ、その相手をよく理解していたり守るために行動したりするのもイイ感じ。

笑うフレゴリ

笑うフレゴリ

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2008/10/23 (木) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

幻惑されっ放し
三部作の1作目となる本作のテーマは「目」の錯覚。多層構造と言おうか類似した状況がクラインの壺のようにシームレスでつながっていて幻惑されっ放し。
冒頭、当日パンフの人物紹介から思い描いたものとは異なる状況で始まるので「ありゃりゃ?」と思っていたら、しばらくして思い描いていた状況になり、なんとそこで最初の状況で交わされた会話がまんま出てくるという…。
で、かなりたってから冒頭が現実でその後が小説内のシーン(らしい)と判明するシカケ。
夢野久作の「ドグラ マグラ」は、作中小説がそのまま作中現実と合致するというスタイルだったが、こちらは作中小説と作中現実がクロスして干渉し合う分、より複雑で、クロスする別世界を見ることができる人物とできない人物がいるのも面白い。

Go!Go!ハロウィン

Go!Go!ハロウィン

G-Rockets

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2008/10/22 (水) ~ 2008/10/24 (金)公演終了

満足度★★★★★

何でもアリ状態
今まで客演しているメンバーの技を見て「スゲぇ!」と思ったのは氷山の一角、次々に繰り出される大技の数々は圧巻!
オープニングから跳ぶわ跳ねるわ壁面歩行(!)するわだし、その後のエアリアルも布やロープを使ったものに加えて立方体のフレームを使うものがあって、ただ目を瞠るばかり。
新体操のリボンやリングを使ったもの、バランスボールを使ったもの、円形のフレームの中に入って転がしたりするアレ(しかも手を離して足だけでやったりも…)、リングを使ったダブルスのエアリアル、ともう何でもアリ状態?(笑)

SHOUT!!

SHOUT!!

S×Sプロデュース

新宿村LIVE(東京都)

2008/10/21 (火) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

社会派エンタテインメント
核燃料再処理場の本稼働反対運動を支援するために東京や福井から青森県のある村(町?)を訪れたメンバーと現地の人々、それに県側(国側?)の人々を描いた「社会派エンタテインメント」。
 
題材が題材だけにカタくなったり小難しくなったりしそうなところ、全くそんなことはなく、むしろ後半なんて『十二人の怒れる男』 の終盤、どんどん真相に近づいて行く時のワクワク感に似たモノまであって。
 
またこれが、ひたすら処理場を否定するのではなく、賛成はしないがそれに頼らざるを得ない地域住民の状況なども説き、その上で原子力発電に依存しなくても済む方法があることを示唆しており、説得力あり。
 
もちろん示唆された方法は費用面の問題もあるだろうし、劇中でも語られる弊害(と言っていいのか?)もあり、そう簡単に移行できることではないのだろうが、そういう手段もあるよ、と教えてくれて眼からウロコ状態。
 
そこに、やみくもに反対するのではなく「受け止め、考えて、提案する」ことが大切であり(=まんまこの芝居のスタイル)、「任せておいて人のせいにする」なんてのもイケナイと、かなり耳が痛いことまで言ってのけるんだもの。

ファミリア

ファミリア

30-DELUX

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2008/10/16 (木) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

スピード感あふれる殺陣満載
内容は居合道場の後継者問題で、腕の立つ師範代と師範のダメ息子という基本設定はほとんどお約束ながら、題材が題材だけにスピード感あふれる殺陣満載。
 
また、師範役が沢木順だけに冒頭など歌いながらの殺陣で、もうこれだけでも観た甲斐アリ。
 
さらに後半の「天下一武道会」では中国風やタイ風アレンジの加わった殺陣まで見せてくれて、これも面白い。
 
これに加えて居合道場を写実的に表現した装置も見事。
これが11月の新国立劇場のバージョンでは四方が客席となり、装置なしになるというのだから、どんな見せ方をしてくれるのか、これまた期待。

あなたと私のやわらかな棘

あなたと私のやわらかな棘

ジェットラグ

新宿シアタートップス(東京都)

2008/10/17 (金) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★★

「2時間サスペンス」系
夫がありながらも同棲していた相手を「殺したかったから」という理由で殺した人妻とその取調べにあたる2人の刑事を中心に、被疑者の夫や被害者の前妻らを絡めて描いた「2時間サスペンス」系。
 
被疑者は本当に殺人を犯したのか?でなければ真犯人は誰か?という狭義のサスペンスから、被疑者のみならず複数の人物が(被害者以外に対するものも含む)殺意を持っている(どころか露わにする)ことが示され、広義のサスペンスに転ずるあたりが巧い。

エヴリデイ・エヴリナイト

エヴリデイ・エヴリナイト

丸顔

江東区深川江戸資料館小劇場(東京都)

2008/10/17 (金) ~ 2008/10/20 (月)公演終了

満足度★★★

ハイブリッド系
演芸場の囃子兼前座の三人組「三味線ガールズ」を主人公に、彼女たちをとりまく人々をも描いており、演芸場の出し物である落語や漫談、漫才なども劇中に取り入れ、もちろん三味線ガールズの生演奏もアリというハイブリッド系。
その噺家役は立川談奈だし、女性漫才コンビがWAHAHA本舗の2人なのでほとんどホンモノである他、マッチョ系ピン芸人を少年社中の井俣太良が演じているのだが、これまたそっちでもやっていけるんじゃね?な出来具合。(笑)
さらに、日系2世の音楽プロデューサーが Studio Life の船戸慎士(客演で何度観ていることか!)だったり、双数姉妹や東京タンバリンのメンバーが出演していたり、演出が危婦人のスギタクミだったりって、いったいどういう座組み!?
…な面白さがあったので(+野村祐香が可愛かったので(爆))、ストーリーがデジャブ気味であろうが、ラストが蛇尾気味であろうが、そこには目をつぶろう。(爆)

へなちょこヴィーナス

へなちょこヴィーナス

“STRAYDOG” Seedling

ウッディシアター中目黒(東京都)

2008/10/16 (木) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

父親と母親の両方に似ている子供、みたいな?
ダンサーだった母親から自分の夢を押し付けられ、ダンスがイヤになっていた女子高生が、フトしたキッカケからチアリーディング部を作り、陸上部を応援させられることになり…という物語。
ショーマの高橋いさをが学園青春モノとは珍しいと思っていたら、以前高校生と芝居を創り上げた時の作品とのことで納得。
ということで、冒頭(とラスト)のスプリント競技のシーンの表現はショーマ手法まんまだし、「えっっ!!!」と一同が一斉に驚くところなどはモロに森岡利行演出だし、その意味で父親と母親の両方に似ている子供、みたいな?(笑)

おわりのいろは

おわりのいろは

ホチキス

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2008/10/17 (金) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

前作とは異なるシュールな作風
基本的なストーリーや個々のパーツは古典的と言えるほどの「家族再生モノ」ではありながら、それを一旦分解し新たな要素も加えて組み立て直した、いわば古着を仕立て直して最先端のファッションにしたような感覚。
 
比較的日常的だった前作『PTA』(08年1月)とはガラリと異なるシュールな作風はナイロン100℃にも通ずるもので、米山脚本作品に初めて接した劇団毛利と米山(ホチキスと少年社中のコラボ)による『銭に向け叫ぶ』(07年8月)をもっと極端にした感じ? うん、こういうのも好きざんす。
もしや、ここって日常系とシュール系の2つの軸があるのかしら?
 
また、柿喰う客に近いテイストも感じたのは玉置玲央が客演していたからだけではあるまい。

二葉さんの樹

二葉さんの樹

天然工房

ザ・ポケット(東京都)

2008/10/15 (水) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★

かろうじて及第点?
ある女性が“兄”と共謀して(むしろ兄主導で)元カレにいささかやりすぎ気味の復讐をしようとする90分程度の作品。
 
劇中でその女性も気にしていたように、そのやり口があんまりだし、そもそも「バレるだろ、それは」満載なので、リアリティの無さゆえいま一つ作品世界に入り込めず。
 
とはいえ、中谷千絵の独特な持ち味や程良い笑いはいつも通りなので、かろうじて及第点、的な?

走れ!クラシックタイム

走れ!クラシックタイム

劇屋いっぷく堂

新宿シアターモリエール(東京都)

2008/10/16 (木) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

ネオ人情喜劇
場外馬券売場を舞台に繰り広げられる、常連客や初めて訪れたワケありの客、それに職員たちが織りなす悲喜こもごも、様々な人生模様。一言で表現すれば「ネオ人情喜劇」あるいは「ヒューマンコメディ」といったところ?
 
登場人物のキャラクター設定・造形が巧い(もちろん脚本だけでなく、それを体現したキャストの演技も含めて)ことに加え、スケッチ集風にキャラ紹介を兼ねたエピソードを積み重ねて、人物が出揃ったあたりでタイトルにもなっている馬の出自をチラリと示してクライマックスへの伏線とし、さらに各人物のドラマを見せてからすべてを束ねてメインレースにつなぐという構成も巧みで、そこに名セリフやナイスツッコミまでもちりばめてあって、満足度かなり高し。

BUS STOP

BUS STOP

smokers

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2008/10/15 (水) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

バスがちゃんと走る
路線バスの車内を舞台にその日が最後の勤務となる運転手と乗り合わせた客たちを描いたライトコメディ。
 
舞台に据えられたバスを、乗客の動きと窓外を時折走る並木の枝の影やパトカーの赤色灯の照明効果でちゃんと走っているように見せるのが見事。

黒船だあ!

黒船だあ!

リブレセン 劇団離風霊船

みなとみらいテント劇場(神奈川県)

2008/10/15 (水) ~ 2008/10/21 (火)公演終了

満足度★★★

離風霊船流幕末グラフィティ
冒頭「2008年、東京・深川」とクレジットされるのに、そこはまるで幕末の江戸、登場人物も平賀、勝、坂本、沖田、土方などで、時代の流れに取り残された日本…と言うよりは幕末の日本が丸ごと現代にタイムスリップしたというオモムキ。
 
その設定ゆえ当然と言えば当然ながら「時代劇に現代の事象が登場する」ということで倉本聰の「浮浪雲」(78年)や早坂暁(ほか)の「天下御免」(71-72年)などのドラマを連想。離風霊船流の幕末グラフィティってところか。
 
それに三味線、尺八、太鼓の生演奏やテント小屋ならではの演出も加わり、10分の休憩込み2時間半の長さもさほど感じず。
 
ただ、舞台後方を開放して現実の風景を取り込むということでは劇団桟敷童子の『風来坊雷神屋敷』(05年10月)や椿組の『新宿ブギウギ ~戦後闇市興亡史~』(05年7月)の巧みさには及ばず。

難民X

難民X

tsumazuki no ishi

ザ・スズナリ(東京都)

2008/10/09 (木) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

諸星大二郎作品と通ずるものあり
大震災から数ヶ月後、中学校の体育館横で生活している被災者たちを中心に描いた物語。
いつもは裏日本(←推測)の古い商店街のうちの一軒とか昭和中期に建てられた古いコンクリート造りの社宅っぽいアパートの管理人室の前での冬の夕暮れ前のような微妙に薄暗い雰囲気の舞台なのに、今回は妙に明るく、しかも当日パンフで内容を知って抱いたイメージよりも笑いが多くそっちの意味でも明るいので、ちょっとビックリ。

が、冒頭で交わされる放置された隣の家の戸袋に鳥が巣をかけて雛がその中にいるという会話とリンクさせたカタチで、体育館の戸袋に関連する話になったあたりから様相が変化。
戸袋の中のシーンが幻想的と言おうか、諸星大二郎作品(「壁男」とか)の世界観と通ずるものがあり、摩訶不思議な感覚。

また、戸袋の中が冥界との接点となり主人公が亡妻と再会するということでオルフェウスや黄泉の国の神話も連想。

結局それが夢なのか幻想なのかあるいは現実なのか明かされないまま結末を迎え、ヘンな…もとい、不思議な余韻が残されるというシカケ。

あぁ、この感覚、ちょっと好きかも?

そまりえ

そまりえ

黒色綺譚カナリア派

ザムザ阿佐谷(東京都)

2008/10/03 (金) ~ 2008/10/13 (月)公演終了

満足度★★★

翻弄されっ放し
タイトルの通り模倣画家を中心とした物語、絵画に対する画家の情念・執念ってコワいなぁ、などと思わせておき、キモになる部分は藪の中で、最後に「全部狂言さ」とまで言ってのけるとは…見事にダマされた感じ?

しかも、どこまでが狂言か?という疑問まで残り、翻弄されっ放し、的な。
さらに男女逆転のキャスティングによる胡散臭さがそれに輪をかけていて…。

実は男女逆転配役の狙いが見出せずに訝っていたのだけれど、こういうことだったのかしら?

ただ、男性役の女優が真っ赤なマニキュアをしてチークも入れているのは「女優が男性を演じている」のではなく単に「女優が男装して演じている」だけのようで違和感。

終盤で本来の性別を演ずるシーンがあるのでそのためか、と思ったものの、そのわずかな後日譚的部分のためだけに女性っぽいメイクをしているのなら本末転倒だし、しかもその後日譚パートの後に再び中心となる時制に戻って終わるのも意図不明。(これってσ(^-^) の理解力不足か?)

一方、この小屋の特徴を生かしただけでなく、中心となる居間(客間?)の周りにシンボライズしたような小ぶりの台所・寝室・便所を配した装置は見事。
そういえば、その床も畳を表現するように小さな茣蓙(?)が配されていたし。

幸福/眠る男

幸福/眠る男

楽園王

ギャラリーLE DECO(東京都)

2008/10/10 (金) ~ 2008/10/12 (日)公演終了

満足度★★★

RAKUENOHテイスト満載
まずは長堀博士の書き下ろし短篇「眠る男」。
中央の柱の前に立ち布団を持った(=眠っている状態の俯瞰)男の顔をビデオカメラで撮り、そのまま壁(白いのでスクリーン要らず)に投射するなんてところから始まり、以降は純文学チックで独特な(得意の句読点ズラしも含む)RAKUENOHテイスト満載。
続いての「幸福」は「生きている小平次」で知られる鈴木泉三郎の作品で、時代がかった台詞回しとその内容は文芸作品を原作にした昼メロのような感じ?(笑)
また、いろんなゲーム・遊戯(オセロ、剣玉など)をしながら演技をするのだが、「眠る男」で大型のトランプカードを床に撒き散らす場面があった(そしてそのカードはそのまま残っている)ので、そのまま世界が繋がっているような効果アリ。

悪っぱれ

悪っぱれ

ATT

北とぴあ つつじホール(東京都)

2008/10/10 (金) ~ 2008/10/10 (金)公演終了

満足度★★★★

楽しい舞台
通常の公演はアクションとショートコント集(とミニドラマや大喜利)を組み合わせた「LIVE」だが、今回は2年ぶりの芝居公演で、首領が年老いた悪の組織「カオス」が、次期首領を決めるために行う怪人トーナメント戦を中心にした物語。
そこは悪の組織だけに裏切りからクーデターまでありだし(←このアイデアがイイやね)、そんな中で成長する新人怪人(笑)の姿をサワヤカに(ホントか!?)描いており、もちろん通常のLIVEでも光っている笑いのセンスも発揮された楽しい舞台。
対戦する怪人の1人が歌う「Yeah! めっちゃホリディ」(エアーじゃなくて生歌だ)において、オリジナルにかなり忠実な振付なのにちゃんと蹴りが取り入れられているなんて小技も愉快。
欲を言えば最後に「いつものアレ」の唱和もあって欲しかったけれど、それはまぁ、次のLIVEってことで…。

ベントラー・ベントラー・ベントラー

ベントラー・ベントラー・ベントラー

Piper

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2008/10/08 (水) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

フツーに面白い
初舞台になるハズだった平山あやが急性咽頭炎のために降板してしまったのは非常に残念ではあれ、大王作品だけにフツーに面白い。
喩えて言えば近くに行った時には必ず寄る美味いカレー屋に期間限定のトッピングがあって「それってどんな味になるんだろう?」と大いに期待してオーダーしたら品切れだったのでやむを得ずいつものベーシックなカレーで妥協したものの、やはりそれなりに美味かった、というところか。

寸劇役者に花束を-秋の唄2008-

寸劇役者に花束を-秋の唄2008-

LIVES(ライヴズ)

笹塚ファクトリー(東京都)

2008/10/08 (水) ~ 2008/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

特に2編目と4編目がイイ
舞台下手にあるCDラジカセから流れるラジオ番組に寄せられた聴取者のリクエスト曲(+α)が何らかのカタチで劇中に登場するスタイルの4編オムニバス。それぞれ面白いが特に2編目と4編目がイイ。
2編目(リクエスト曲はMr.Childrenの「GIFT」)は学園祭に向けてオリジナル・ミュージカル稽古中の大学演劇部に、そのOBである演出家が雑誌の取材で訪れて練習に口をはさむというもので、途中で見せる劇中劇のミュージカルがいかにもそれっぽくラストで見せる言葉のないミュージカル(?)も(意味不明な部分(笑)を含めて)面白い…ってか、1つの独自の演劇的表現として見事。
4編目(リクエスト曲はロシア民謡「一週間」で、松任谷由実の「ダンデライオン」も主題歌的に使われる)はファーストシーンから泣かせ系であることが容易に予測され、その通りの涙モノ。
末期癌患者たちが少女との出会いによって再び夢を持ち明るさを取り戻すという(思いっきりベタながら)優しい内容に広島弁の響きがよく似合い、終盤なぞあちこちからすすり泣きが聞こえるほど。
また、現在の場面と回想シーンのクロスのさせ方が上手い上に、回想場面はややセピアがかった照明にしてハッキリわからせているのもイイ。
ただ、「泣かせ逃げ」なのは卑怯!(笑)
ついでながら備忘録的に書いておくと他の2編は、高校の職員室が舞台のもの(スタンダードナンバー化している「四季の歌」)と、岸和田だんじり祭をテーマにしたもの(北島三郎の「まつり」)。

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