じべ。の観てきた!クチコミ一覧

241-260件 / 4332件中
ベイビー・ベイビー・ブルー

ベイビー・ベイビー・ブルー

新宿公社

下北沢Piazza(東京都)

2022/07/01 (金) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

訳アリ関係の兄と妹・兄の妻・妹の親友の4人による会話劇で劇団員のみの出演者・上演時間ともコンパクトな公演。
「人と人との距離」について親密な筈の人々で描いた辛口……いや旨辛ホームドラマ的な?
ところで「かき氷店の開店準備中」という設定は元々のものか、公演会場を見てのものか?

三好十郎の『殺意』

三好十郎の『殺意』

演劇企画集団THE・ガジラ

APOCシアター(東京都)

2022/07/01 (金) ~ 2022/07/09 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 14:00

最後のステージを前にしたダンサーが語る戦前・戦中・戦後を生き抜いた半生とそこから生じた殺意の行方……。
戦争によって蝕まれる人、思想を変える人などを描いて先日観たserial number「Secret War-ひみつせん-」と通ずるものを感じる。
しかしこれだけ濃密な内容を控えめな照明(ガジラの十八番?(笑))で2時間半近くだとしんどいわぁ。(笑)
で、元ネタは一人芝居とのことで、確かにプロローグとエピローグにその面影はあるが、メイン部分は全く想像がつかず……

正義の人びと

正義の人びと

オフィス再生

六本木ストライプスペース(東京都)

2022/07/02 (土) ~ 2022/07/05 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/07/04 (月) 13:00

同じ目的の下に集ったメンバーでも行動指針の違いがあることに「正義の反対はもう一つの正義」という言葉など思い出しつつ観る。
そして劇中人物は男性約も女性キャストが演じ、唯一の男性キャストは出ずっぱりながら常に後方にいて台詞を一言も発しないというまるで通奏低音のような存在という「謎」がいかにもメタ構造を得意とする再生らしく、しかもその男性が劇作家・演出家の長堀さん(楽園王主宰)なのがまた……。

PADMA vol.13 Bollocks ボロックス

PADMA vol.13 Bollocks ボロックス

Performance team PADMA

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2022/06/30 (木) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/07/02 (土) 13:00

コロナ禍の影響もあって2年半ぶりとなった本公演は10周年という。
結成時は30代だった面々がそれでも変わらぬパフォーマンスを見せることに脱帽。
そして小ネタ・大ネタ、小技・大技に新たなパターンを加えた構成はスゴい。
あと、かつての定番ネタながらコロナ禍を鑑みてか他のネタと組み合わせて新たなスタイルで見せた「ヤキニク大好き!」の工夫にも感心。
ホントすげぇよ♪

『Drunk-ドランク-』

『Drunk-ドランク-』

singing dog

サンモールスタジオ(東京都)

2022/06/30 (木) ~ 2022/07/04 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/01 (金) 14:00

バーを舞台にアルコール依存症の者たちの生態を描く120分。
病院の更生施設内の話だった2年前の「ブラックアウト」と較べて「野放し」なだけに危うさもパワーアップしてしんどい(いやそれだけ演者が巧みなんだが)。げに恐ろしきはアルコール依存症。
あと、同じ装置内ながら様々な見せ方をする照明が見事だし、某出演者さんの歌唱力には感服!

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW

座・高円寺1(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/17 (金) 14:00

当日パンフレットにある通り、ある分岐点で異なる道を選択したら?な往年のドラマ「if もしも(1993年)」を想起させる構造だが、ラストの「え、どゆこと!?」からの「あ、そういうことか」な展開がM.C.エッシャー「邂逅」を想起させて(ってか「実演版」みたいな?(笑))見事。
また、ちりばめられたユーモアも楽しく、ともすれば重くあるいは暗くなりかねない部分さえも娯楽性たっぷりに描くのはJACROWの真骨頂か?
後半で短い回想を挟む時の川田さんの出ハケまど楽しかったな。
ところで時折、視野の片隅にユースケ・サンタマリア(ってか「パンドラの果実」の長谷部勉)がいたような……いや、ちゃんと見ると小平さんなんだが。(笑)

ナイゲン(2022年版)

ナイゲン(2022年版)

Aga-risk Entertainment

駅前劇場(東京都)

2022/06/21 (火) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/26 (日) 12:00

元々好きな台詞の1つである「延長戦」に入って間もない頃の「監査の叫び」、この日は座席位置の関係系からほぼ終始監査の顔が見えていただけにより沁みた。それまで冷静だったが感情と責務の板挟みになってつい……というのが監査のキャラを如実に表現しているんだもの。
登場人物を「十二人の怒れる男」登場人物と較べるのも一興。翻案ではないのであまりないとはいえどさまわりは3号だし、議長は時々8号。あと、監査とアイスクリースマスが4号気味とか?(笑)

ネタバレBOX

それにしても「ノーリーズン、コカコーラ」や「ギリギリじゃねーか」がなくなっているとは……ご時世ですかな。
セイレーンの痕

セイレーンの痕

たすいち

吉祥寺シアター(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/24 (金) 14:00

カリスマ的な人気を博す萌香のライブに足しげく通うファンはそれぞれに「迷い」を抱えていて……というイマを反映したような物語。
それぞれの物語を併行して描いてそれがやがて一つに撚り合わされてゆく構造が大きめ(従来比)の会場・多めの出演者に即して巧み。
また、この会場ならではの舞台美術もステキでやはり何年かに一度でもこういう公演が観たいな、と。(「FIRELIGHT」以来10年ぶりだったとは……(驚))

ナイゲン(2022年版)

ナイゲン(2022年版)

Aga-risk Entertainment

駅前劇場(東京都)

2022/06/21 (火) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/23 (木) 14:00

偶然だが12日の試演会と対角に近い位置だったので2年生・3年生の表情に注視。終盤のどさまわりの表情の変化はやはり本作の見どころのひとつだよなぁ。
また、試演会の時は省いたあるいはその後に書き加えた部分もあり、演技も含めてブラッシュアップされた印象。
さらに、毎度のことだが終盤の「あの二人」のやりとりの「十二人の怒れる男」オマージュの見事さに感服。

『キルキルバンバン!』

『キルキルバンバン!』

劇団SUBUTA!

こった創作空間(東京都)

2022/06/18 (土) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/19 (日) 13:00

小劇場俳優だったが30歳を前に就職した男が先輩社員と共に訪れた先で思わぬトラブルとなり……な物語。
「なワケねーだろ!」なナンセンスコメディがいつしか殺し屋たちの疑心暗鬼サスペンス(?)に転ずるという、まるでそれまで普通に飛んでいた飛行機がいきなり背面飛行をするようなトンデモ展開なのに木に竹を接いだような違和を感じさせない(あくまで私見)のが不思議。
さらに終盤で復讐の意義などにも触れたかと思えば「なワケねーだろ!」で締めるという……ナンじゃこら!?(褒めてる)
しかし刀の反りを上に向けての抜刀・納刀では親指を切るおそれがあるのではないかしらん?

Secret War-ひみつせん-

Secret War-ひみつせん-

serial number(風琴工房改め)

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2022/06/09 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/17 (金) 13:00

戦争が人(の心)を蝕むさまを「銃後の人々」を描くことで見せることに目から鱗が落ちる。
そして現代パートが「あの日」の出来事であると示すとともに強いメッセージを伝える最終場は圧巻!

小刻みに戸惑う神様

小刻みに戸惑う神様

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/16 (木) 14:00

劇作家だった男の通夜が終わってしばらく後から約1日の関係者たちを斎場の休憩スペースを舞台に描く。
優しくあたたかく時にユーモラスというはここの持ち味だが、エキセントリックな人物がいたり時折露骨に笑いをとりにゆく部分があったりするのは新機軸?と思ったが書き下ろしではなく3年前にジャブジャブサーキットで上演されたと知り得心。こういうのもイイんじゃないか?

ネタバレBOX

あと、一部に堤泰之「煙が目にしみる」と通ずる部分があったがあちらは告別式後でこちらは通夜の後だし、活かし方/使い方もまるで異なるな、とも。
ゴンドラ

ゴンドラ

マチルダアパルトマン

下北沢 スターダスト(東京都)

2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/15 (水) 19:30

[赤いゴンドラ]
事故で寝たきりになった父と二人暮らしの男・その父の介護に通うヘルパー・時々訪れる男の妹による会話劇。認識などの違いから時折ずれる会話で笑わせつつ「生きるとは」なテーマをさらりと提示して鮮やか。
堅苦しくなったり説教臭くなったりせず、悲哀も滲ませながら優しく包み込むように終わるのも巧い。「そして、人生は続く……」みたいな。
小規模・少人数でどこかの誰かの生活を覗き見るような「アパルトマンシリーズ」、今後にも期待。

おずわるど

おずわるど

東京ノ温度

小劇場B1(東京都)

2022/06/11 (土) ~ 2022/06/15 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/14 (火) 15:00

現代日本の女子大生が母と共に竜巻によって家ごとオズの国に飛ばされてしまい……から始めて原典であるオズの魔法使いの登場人物に創作人物や新たな設定を加えてあの物語の後の世界を描いた「二次創作」。
原典でのあの事は実は、という発想がユニークかつ面白く、さらにそこに偏見・差別などの社会問題も(類型的とはいえ)さらりと織り込んでおり「だから再演(初演は2017年とのこと・未見)したのか?」と思ったり。
そしてこういう発想が2019年の「ぐりむさん」(初めてここを観た作品) に発展したのか?とも。
本編に入る前というかいわばアヴァン的な部分もちゃんと本編後半での伏線になっているのがまた上手い。

バロック【再演】

バロック【再演】

鵺的(ぬえてき)

ザ・スズナリ(東京都)

2022/06/09 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/13 (月) 14:00

舞台が洋館ということもあり、欧米の家系怪談的な(かつある種のSFを想起させる)印象は初演時と変わらずだが、今回は漠然と梶尾真治作品に通ずる味もあるような気もした。
また、「そこにいるがいない人」の見せ方/表現方法も巧く、その場の明かりが入った時点で察しがついたほど。
あと、下からあおり気味の照明も効果的。典型的な怪談話者のそれだし。(笑)

無視できない私の中の感情

無視できない私の中の感情

劇団皇帝ケチャップ

コフレリオ 新宿シアター(東京都)

2021/11/20 (土) ~ 2021/11/23 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/11/19 (金) 13:30

高校時代からバンド活動をしていて岐路にさしかかりつつあるミュージシャンを中心とした物語。彼女が長年の友人や近親者、新たに知り合った高校生たちと交わす会話の巧いこと。皇帝ケチャップの十八番。
そして彼女の終盤での行動がオトナ(というより(バンド活動/人生の)先輩?)としてステキで、自ら導き出した結論はちょっと切ない。
一方、主人公のストーリーと併行して高校以来の親友の物語も描かれるので物語の厚みが出たのは確かだが「物語の軸」が分散してしまった憾みがなくもないか。
将来的に桜の物語とスピンオフとしての楓の物語、という二本立てもアリではないか?

11/20 13:30 5000 E-11 奏チーム
11/21 13:30 5000 E-09 響チーム
を観劇。

ネタバレBOX

なお、マイペースなあまり時にはトラブルを起こしたりするが基本的には好人物な自由業の主人公が自分より若い相手のちょっとした困りごとを好転させる、なんてところから「男はつらいよ」シリーズ(特に後期)を連想。
で、後から気付いたが主人公の名前が「さくら」なのもその連想の引き金になっていたのかも?
あかあか

あかあか

ゆうめい

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2022/05/28 (土) ~ 2022/06/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/29 (日) 13:00

画家だった祖父・俳優の父・劇作家の息子という作者自身の三代をモデルにした「私戯曲」系。
冒頭から「音声解説」と自称する父のナレーションが流れ、以降も随時舞台上での出来事を補足説明する手法が独特にして効果的。ヘタに説明台詞にするより開き直って(?)こうした方が潔いしワカり易いという。
また、「弟兄」でも使ったキントーン(バーがないセグウェイ)の登場にニヤリ。

lucK girL blooD tuesdaY

lucK girL blooD tuesdaY

ーヨドミー

TACCS1179(東京都)

2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ある種の障碍者を抱えた家族を中心とした物語。
従来の-ヨドミ-作品……と言うより知っている範囲内の藤丸作品は娯楽性たっぷりだが後味が良くない(いや、それが快感なんだが(笑))ものが多かったのに対して本作は娯楽性に欠けるが後味は悪くない(個人的感覚)と、ある意味真逆。そして後味が悪くないのはいくつもの出来事を丁寧に積み重ねていっての「アレ」なので説得力(正当性ではない)があるからではないか?
さらに決定的なラストの後の二場面や冒頭で物語の行く末(の一部)を見せていることが悲劇性の緩衝材となっているのではないか。
巧みな作劇に迫真の演技、見応えがあった。
ところでこれ、今後の方向性を示していたりするのかしら?
異色作ということでは七味の一味「家族百景」(2017年)のようなものも観たいなぁ……。

夏至の侍

夏至の侍

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/06/07 (火) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/08 (水) 14:00

(うっすらと内容に触れているので念のためにネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

ハードな悲劇が得意(?)な桟敷童子、今回は珍しくソフトランディング?
美しいラストも複数に解釈できるが悲劇側に受け取っても救いがある感じ。
終盤の台風の場面で音無さんが表現した「母の愛」がそちらに導いたのかも?
そこに時代の流れから終わりゆくものの切なさが漂い「あぁ、これもやっぱり桟敷童子だな」な感じ。
人外探偵結社

人外探偵結社

お茶の間ゴブリン

萬劇場(東京都)

2022/06/01 (水) ~ 2022/06/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/02 (木) 14:00

人間以外からの依頼しか受け付けない探偵社の面々には秘密があり……という奇譚系物語。
民俗学的なあれこれに複数のどんでん返しを組み込んでいる上に登場人物が皆個性的、とかなり内容ズッシリでシッポまでアンコの詰まった鯛焼きの如し。
でありながら笑いやアクションもあって娯楽性もたっぷりで2時間弱の尺を飽きさせないのが上手い。シリーズ化構想もあるそうで、続編にも期待
なお、一言で言えば星野之宣「宗像教授伝奇考」にドラマ「妖怪シェアハウス」のポップな感覚をミックスしたような?

このページのQRコードです。

拡大