tamaki86の観てきた!クチコミ一覧

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エッグ

エッグ

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2015/02/03 (火) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

それほど期待せず観に行ったものの
2015年2月というタイムリーさからか、いや、より強度を増した役者勢の熱演からか、表現されているものをやや掴み損ねた感のある初演時とは比べ物にならないくらい作品に惹かれ、歴史のなかで容易にすりつぶされてしまうところの「普通の人々」に思いを馳せる、そんな135分。
再演ってことであまり期待してなかったものの、これは観てよかった、っていう芝居だったことは確か。

ただ、役者のつくりだした盛り上がりを音楽が足引っ張ってるんじゃ?っていうのは初演時も思ったけど、今回の再演、役者陣のアンサンブルが魅力的なモノになってる分、余計に椎名林檎の音楽の不要さが際立ってしまっていたような印象。
特にラストでの深津演じる苺イチエの歌の流し方には疑問。

最近の野田地図、エッグ→MIWAと終盤の大事なシーンに録音テープで歌を流すのが続いてるけど、正直野田秀樹の芝居とかなり食い合わせが悪いように感じる、ってか言っちゃなんだけど観てて萎える。
なんだろう、「あらかじめ録音されてる言葉」が「予定通り」流れてる感じが気に入らないのかも。

こうもり

こうもり

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2015/01/29 (木) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★

初・オペレッタ鑑賞
アドリブギャグとか字幕どうすんのかなあって思ってたら海外ゲスト歌手が片言日本語でちょこちょこ笑わしに来ててびっくり。
アカデミック39チケットでまさかの1階3列目という位置もあってか、細かいお芝居も楽しめ満足(音響的な部分や字幕の見易さにはやや難はあったんだけども^^;)。
どの役者も佇まいになかなかのおかしみがあって面白かったんだけども、なかでもアドリアン・エレート、こないだのドンジョバンニとはまた違った色気が素敵。

二カ所あるバレエだけど、「雷鳴と電光」で踊るところはあんまし曲が生きてる振付に思えなかったのは残念。
あの曲だとどうしても(バレエ団のレパートリーでもあるところの)プティ版こうもりのヨハンのソロと比べちゃうわねー、と。

クラシックなトランプの絵柄のような舞台美術、なかなかにかわいらしくて結構好み。

夏目漱石とねこ

夏目漱石とねこ

DULL-COLORED POP

座・高円寺1(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★

初日と金曜マチネで観劇
観終わってしばらくいろいろ考えがまとまんなかったんだけど、ちょうど、こうピンと張りつめた寒さのなか、雨上がりの夜空にぼんやりと浮かぶ月を眺めてる、ような芝居だったなあ、と。

夜の真っ黒な水面を思わせる美術、シックながら鮮やかなコントラストの照明がなんとも印象的。
そこに「すっ」と立って見せる役者陣も、これまた美しく、一つ一つの所作に登場人物の日常生活が見えてくるようで。

一番印象的だったのは、漱石の妻・鏡子。
「俗」の人間として、漱石の「孤独」とずっと平行線を描く、そのさみしさとつよさ。
演じる木下裕子さんも、冒頭シルエットから素敵だった。

カムサリ

カムサリ

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2015/04/09 (木) ~ 2015/04/12 (日)公演終了

満足度★★★★

初日観劇
演劇的な見立てバリバリでも、気を張らないどこかゆるい空気のいつものおなじみ演出。「あー、なんか面白いなー、次どうなるんだろー」ってなぬるめな感じで観ながら、気がつくとなんとも肌に刺さってくる、どこか懐かしい「さびしい」気持ちで体が満たされるような、そんな素敵さが。

団地×古事記モノだとお話的なエンジンがかかるのは結構いつも遅くて、それまでは「ごっこ遊び」的な時間が長かったりするんだけど、その「ごっこ遊び」でここまで飽きさせない/惹いてくれるってのは毎回のことながらすごいなあ、と。

森山開次「サーカス」

森山開次「サーカス」

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2015/06/20 (土) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

当日券で滑り込んで正解
いろいろと素敵で、思わずほろほろと。

遠からず再演してほしいところ。

三人吉三

三人吉三

木ノ下歌舞伎

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/06/13 (土) ~ 2015/06/21 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い!けど!
5時間10分プラスでアフタートーク30分の長丁場も、観やすさとおもしろさと、大立ち回りのないラストの若干の食い足りなさで、まだまだ全然もっと観られちゃいますけど感・不完全燃焼感が。

「現代劇の演出だと成立しなくなっちゃう」とのことでカットしたという大立ち回り、この座組みだったら十分成立させられちゃったと思うのだけど。

『わが闇』(再演)

『わが闇』(再演)

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2013/06/22 (土) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★

いい作品だってのはわかるんだけど・・・
自分の中では、あんまり響いてくるものがなかったかなあ・・・。

テーマ的にどうしても「今の自分」に引き寄せて観ちゃってたせいか、作品が最後に残す「希望」をにわかには信用できなかったというか、作品ととの「溝」を最後まで越えられなかったなあ、っていう残念感が残っちゃったなあと。

シンデレラ

シンデレラ

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2014/12/14 (日) ~ 2014/12/23 (火)公演終了

満足度★★★

18日(米沢・菅野)と19日(長田・奥村)に鑑賞
結構久しぶり(10年ぶりくらい?)に見るアシュトン版シンデレラ。
良くも悪くも「あれ?こんな作品だったけ・・・」っていう感じが。

あれだなあ、プロコフィエフの音楽に対してこんなに「素直じゃない」(否、「合ってない」なんだけど)振り付けだったっけ・・・?っていう印象。
ダンサーが綺麗に振りを当ててるのに、イマイチこう、気持ちが良くなれないなあ、と。
四季の精とか、なんでこうもわざわざ踊りづらい振付にしちゃったんだろう感。星の精とかのアンサンブルはかなり計算されていて見蕩れちゃうんだけども。
あとやっぱり好きな曲とかがカットされちゃってたり、曲中の余計な切り貼りも目立つなあ、と。(これは初めて観たときから思ってたけど) 

ただいい意味でも「こんなんだったっけ?」っていうのはあって、「意地悪な姉たち役、こんなに魅力的な役だったけ?」っていうkとなんだけど、前に観たときはただただお笑いなだけの役に感じたんだけど、今回の上演ではどこか「ちゃんと魅力的な女の子」な部分も感じられて面白かった。
これは18日19日ともに演じていた古川和則さん高橋一輝さん両名の役作り故でもあるんだろうけど、演劇的に作品を作り上げることを大切にしてたビントレー体制時代の名残なのかなあ、とか。

18日、主演・米沢唯さん、三幕の演じ方がめっちょ好み。
舞踏会の余韻に浸りながらキラキラオーラ満点なんだけども、それでもちょっとだけどこか「あーあ、楽しい一晩の夢だったなあ^^;」みたいに醒めてる、そのバランス感覚。舞踏会から意地悪な姉たちが帰ってきて、これからまたいつものつまらない日常だっていう「さっ、気持ち切り替えなきゃ^^;」っていう、諦めてるんだけどでもちゃんと前向きっていう振る舞いもグッとくる。

19日は、八幡さんが大健闘。あそこまでキレッキレで踊られるとやっぱり気持ちがいい。THE・王子な奥村さんもいい。
ただ鑑賞教室で入ってた学校団体の鑑賞態度がとても悪かったのは大いに不満。パドドゥの最中に着信音が大きな音で鳴ってたりして、演者の集中力も心なし途切れてたような。

仙女役、湯川さんか本島さんで観たかったんだけど、18日の堀口さんも19日の細田さんも初役とは思えないくらいハマってて見蕩れちゃう。
特に堀口さんのパドブレの美しさ、ステキ。

笑った分だけ、怖くなる

笑った分だけ、怖くなる

メジャーリーグ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/04/15 (水) ~ 2015/04/19 (日)公演終了

満足度★★★

タイトルほどには
それほど笑えず、したがってその分あまり怖くもなく、でも不思議と満足感はアリ。やっぱり役者の魅力ってのは大事。

もっと泣いてよフラッパー

もっと泣いてよフラッパー

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2014/02/08 (土) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★

うーん・・・
お話自体は面白かったし、生バンドの演奏はキレキレでかっこよかったし、女優・松たか子はやっぱりめっちょ素敵だったしだったんだけど、音響がどうにもこうにもイマイチすぎて・・・。
オケと被ると、(松さんや石丸さんですら)歌もセリフもちゃんと聞き取れないってのは・・・^^;
作品をストレスなく楽しめるくらいには音響周りちゃんとしておいてほしかったです・・・。

それはそうと佐橋佳幸のギターはやっぱりセクシーよね

『冒した者』/『ウィンドミル・ベイビー』

『冒した者』/『ウィンドミル・ベイビー』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2015/05/07 (木) ~ 2015/05/10 (日)公演終了

満足度★★★

5月8日『ウィンドミル・ベイビー』
面白い役者が面白い芝居をしてて、いくつもそこにマジックがあって、でもなんか不思議と響いてくるものは少なかったなあ・・・、って印象。

他の人も書いてるように、10年後、20年後、30年後に観ると今回とは全然違うだろうなあ、とは思う。

シンフォニー・イン・3ムーヴメンツ/大フーガ/Jessica Lang 新作

シンフォニー・イン・3ムーヴメンツ/大フーガ/Jessica Lang 新作

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★

楽しめたっちゃ楽しめたけど、
存外、自分はああいうものに関してのリテラシーとかってないのかもなあとか思ったり。
ポワントでああいうコンテンポラリー的な動きやってるのとか、どういう見方をすればいいの?これ、みたいな。

3作品の中だと、『暗やみから解き放たれて』は、ハッとさせられる瞬間がいくつもあったりして面白かった。照明の美しさも印象的。これからも躍り込んでいってほしい作品だと思った。
『シンフォニー・イン・スリー・ムーブメンツ』で生き生きと踊るダンサーの姿もよかった。「やっぱりストラヴィンスキーを生で聴くのは、それだけで楽しいモノがあるなあ」とも。曲を予習してから観にいくべきだったかも。
『大フーガ』は、すいません、途中何度も舟をこいじゃいました・・・^^;

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/07/18 (水) ~ 2012/08/01 (水)公演終了

満足度★★★

笑えたし、面白かったけど
不思議と刺さってくるものは少なかったかなあ・・・。
(こういうこと言うのもなんだけど)3000円強を払うほどかっていうと・・・。
 
 
 
・・・あれか、自分に小学校の頃、友達とかいなかったからか!><

アラベッラ

アラベッラ

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/06/03 (火)公演終了

満足度★★★

こういうオペラは
ぼくにはまだはやかったのかもしれない・・・^^;
 
合唱曲やアリア的な独立した歌唱曲は特になし、セリフ劇を音楽に乗せてやっている、「オペラ」ってよりはまさに「歌劇」って感じ。鑑賞玄人ではない自分にとってはいまいち「抜きどころ」がなかったかなあ、と。
物語も男装を強いられていたズデンカの恋物語以外の部分は、そこまで楽しめずピンと来なかったかと。

でも、まあ乗れた乗れないは別にして出来としてかなりいいステージだったってのはいくらオペラ慣れしてない自分でもわかったし、青の綺麗な舞台は素敵だったし、先日のカルミナブラーナでもソリストとして登場していた安井陽子さんの技巧的なソロが面白かったしで、観て損ではなかったです。

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★

うーん・・・
主演の百花亜希さんはじめ魅力的な役者さんたちの丁々発止に痺れた150分。
13日に参加させていただいたワークインプログレスに比べて、「こう膨らませたのか!」ってな楽しさもあり。

ただ、なんかこう、目の前に広がる演劇空間が面白かっただけに、物語それ自体にイマイチ乗れなかったり惹かれなかったりピンと来なかったりだったのが・・・。
あと座った席のせいか、大事な部分のお芝居が何箇所か死角に入ってしまってて見えなかったのも残念。

しかしまあ、「アレ」をあんな乱暴な扱い方して壊れないもんなんだろうか・・・^^;

木星の運行

木星の運行

わっしょいハウス

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2015/06/24 (水) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★★

新たな一面が
最近までの南長崎神話シリーズとは一味違う、等身大なスケールと宇宙レベルのスケールが割と序盤から混在してる作品。
照明&音響もガッツリ入って、これまでもちょいちょい感じてきた光の使い方の面白さが、今回かなり際立ってたような。

まあでも、「まんべんなく面白い」って感じの90分間。
南長崎神話シリーズみたいな、一瞬で気持ちよく持ってかれちゃう感覚はちょっと薄くて、そこはちょっと肩すかしだったかも。

演者を囲む形で、立って観てても座って観ててもどっちでもOKなこの公演。
中途半端な姿勢で観はじめちゃうと途中から結構しんどくなってきちゃうので、立つんだったらしっかり立つ、座るんだったらドカッと座っちゃう、ってのがいい観方かもしれないです。

グッドバイ

グッドバイ

バストリオ

SNAC(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/06 (土)公演終了

満足度★★★

うん
よくわかんなかったけど、面白かった。(酷い感想)

もうあの舞台設計で、ああいうことをちゃんと一つ一つ着実にやった、ってことでこの上演は成功なんだろうなあ、って印象。
表現されること自体や表現の手順自体は最近よくある「例の」奴っぽいなあ、とか思っちゃったけど、その手際の良さ、鋭さは気持ちよかった。

ロミオとジュリエット

ロミオとジュリエット

カンパニーデラシネラ

東京都現代美術館  パブリック・プラザ(東京都)

2012/05/06 (日) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★★

とてもいい雰囲気
雨天による突然の会場変更や、機材トラブルなど、ゆるい空気の中での上演ながら、身体の説得力で、一気に客を惹きこむ出演者陣の芝居はお見事。
小野寺さんのアドリブなどもあり、和やかな空気の中、なかなか幸せな観劇体験ができました。
雨も上がって、屋外で行われた最後のほうのシーンは、ロミオの叫び声が柔らかな夕焼けに溶けていくような感覚が印象的。

作品的には、デラシネラの他の古典読み換えのような「新しい視点」の要素がもう少しほしかったかも。

ある女

ある女

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/01/18 (水) ~ 2012/02/01 (水)公演終了

満足度★★★

初ハイバイ
一人の女が本当の愛にたどり着くハートフルなお話・・・と思いきや、最後の10分間で気持ち良くハシゴを外されました。

役者さんのとぼけたような味わいが楽しくて印象的。映像は小劇場のレベルじゃないクオリティで見入ってしまう。
観終わってからじわじわ~とくる面白さのお芝居だなあと。

若干薄口に感じられてしまった部分もあるのですが、ほかの方の感想とかを見るに、これまでの作品はもっとヒリヒリする感じがあるとのことで。
再演となる次回作、楽しみにしたいと思います。

白鳥の湖

白鳥の湖

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2015/06/10 (水) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★

13日、小野絢子&福岡雄大組
初日の米沢ムンタギロフ貝川組と比べると、ちょいちょいいろんなとこの演じ方が違ってて、特に終盤は「え?台本レベルで変わってない?」って思っちゃうほど。
好みとしては断然米沢ムンタギロフ組のほうが好みだったかなあ。そりゃ小野さんの繊細なオデットや福岡さんのダイナミックなジークフリートもダンスとして見ごたえはあったんだけど。
王子の成長や変化で魅せられた米沢ムンタギロフ貝川組と違って、小野福岡輪島組はイマイチ物語の軸が見えづらかったような。
一番の違いは四幕終曲、テーマがtuttiで奏でられる部分での王子。ムンタギロフ王子は改めてオデットへの愛を強く誓うのに対して、福岡王子はそういう動きがなくて、それでもそのまま悪魔は湖に沈んじゃうんで、「え?なんで勝てたの?」って戸惑っちゃう。

一幕のパドトロワはファーストキャストより今回の3人のほうが断然好み。
今シーズンを通してのアンダースタディの成果なのか井澤さんのサポートには安定感があったし、奥田さんのヴァリアシオンも音の捉え方が素敵。
NHK用の撮影、こっちでやって欲しかった感じ。

二幕の白鳥コールド、全然「合わせようとしてる」ようには見えないのにスッとハマる、そこで生まれる圧だったりグルーヴだったり。コントラストやや強めな照明もあってか、観ていてざわざわしてくる綺麗さ。

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