たからの観てきた!クチコミ一覧

121-140件 / 367件中
サンタクロースが歌ってくれた

サンタクロースが歌ってくれた

演劇ユニット パラレロニズム

しもきた空間リバティ(東京都)

2013/01/25 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しかった
観客は若者が中心で、客席の反応(笑い声)がめっちゃめちゃ良かったです。
ストーリーは、とてもストレートなシチュエーションハートフルコメディ。2時間15分。

ネタバレBOX

友情ミステリー映画の中から逃げた黒とかげを追って、映画の設定のままの芥川龍之介、江戸川乱歩ら登場人物達が池袋に出てきて、監督に会ったりしながら黒とかげの脱走した理由を知り、主人公と一緒に解決します。

エンディングとかは想像つくし、大きなメッセージが隠されているとかではなくて、肩の力を抜いて、笑って楽しむのがピッタリの明るい舞台でした。全員のキャラクター性がしっかりあって、それぞれがとぼけあうというか、コメディがたくさん散りばめられていてたくさん笑えます。

あと、外せないのは、懐メロの嵐(笑)
待ってる時の音楽から、BGMまで、懐かしい歌やドラマのBGM ばかりで、とても懐かしく、場面にもぴったりでした。

役者はよく噛みましたが、毎回素早くアドリブフォローしてたので、笑いに繋がってました。家政婦のミツ役の方がちょっと舌ったらずなのが少し気になったくらいです。

スタッフさんも良く、座席もゆったりで良かったのですが、唯一不便だったのが、座席への通路が上手にしか無かったことです。後ろ通路と下手も空いてるは空いてるのですが、最前列の端と、最後列の端の座席に座ってる人がいるので、その通路に出られないのが不便でした。

それにしても、たまたまの客層かもしれませんが、客席の反応が本当に沸いてました。内容を見終わったあとは、楽しい気分でした。

「ワーニャおじさん」「かもめ」「三人姉妹」「櫻の園」

「ワーニャおじさん」「かもめ」「三人姉妹」「櫻の園」

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2012/12/24 (月) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

三人姉妹
地方都市に暮らすオリガ、マーシャ、イリーナの3人姉妹は、モスクワに行くという人生の夢に破れ、オリガの弟アンドレイは、未来の大学教授という一家の期待を裏切り、俗物女ナターシャと結婚し、つまらぬ男になってゆく。

そして、この町に駐屯する連隊の将校たちが毎日のように一家を訪れ、マーシャは夫ある身だが、この将校の一人のベルシーニンと恋に落ちる。しかしこの恋は悲劇的な結末に終わる。

末娘イリーナはモスクワへ行きたい一心からトゥーゼンバッハ男爵と婚約するが、彼はイリーナをひそかに愛する恋仇(こいがたき)ソリョーヌイと決闘し、殺されてしまう。やがて連隊が町を去って行き、3人姉妹は愛も夢もすべて失うが、それでも3人は肩を寄せ合い「生きていきましょう。働かなくては」と励まし合う。

殆ど戯曲に沿った舞台でした。役者さんたちも、きっちりとみせてくれて満足できました。

アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど

アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど

タテヨコ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/01/24 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★

座ってはみたけれど
修行僧が寺から逃げ出し、過去の時代へとトリップしたり現代に戻ったりするという夢物語のような舞台でした。コメディのような展開で楽しかったです。登場する役者さんたちの演技力が秀逸で見ごたえがありました。もう一本の演目も気になります。

リバーサル

リバーサル

公益社団法人日本劇団協議会

Space早稲田(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

どんでん返し
凄く面白かったです。ただの誘拐事件ではなく、犯人だった4人が被害者に詐欺られる展開は観ていて愉快でしたが、終盤での幕引きはお見事!好みの舞台でした。

彼女が生まれた5日間

彼女が生まれた5日間

ザレ×ゴト

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2013/01/24 (木) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

すごく面白い
あっという間に時間が過ぎました。お尻や腰が痛くならなかったら、もっと早く感じたと思います。

ネタバレBOX

ちょっと有り得ない展開もありましたが、独特の世界観で、小劇場らしいお芝居だったように思いました。余命半年の妹が、悲壮感なく前向きに寿命を全うしようとする姿が潔くて、好感が持てました。

出演者が多くて複雑に見えましたが、個々の思いを持って砂漠に集う流れが自然で、個性豊かなキャラクターばかりだったので、分かりやすかったです。
ダンスも良かったのに、一曲だけで残念でした。楽しいラストだったし、もう一曲踊って欲しかったです。

主演の姉妹がそれぞれに魅力的で、お芝居の核となっていたと思います。特に、桜子役は舌足らずな話し方や子供っぽい仕草に甘えん坊な末っ子の感じが良く出ていました。ダンスも上手でした。雪子は、しっかりしたお姉さん役によく合っていたと思います。話し方が柔らかくて桜子への愛情や他者への思いやりが伝わってきました。

マチコ先生や三蔵、砂漠の王族と臣下など、印象深いキャラクターばかりでした。砂漠の民の挨拶が面白かったです。ワガママ王女とバカ王子が、いざとなるとシャキッとするのがカッコ良かったです。ラクダが人になる伏線も驚きましたし、ラクダが桜子の最後に送るセリフは泣かされました。おすし君も良かったです。売れっ子俳優の一団も、ボケとツッコミが息が合っていて面白かったです。

アキバ王子パルコとは一味違った掛け合いが楽しめました。キャサリンさんも実は良い人な気がします。最後はビックリしましたが、奇想天外な世界観を象徴している感じが良かったです。
揺れる花。詠う羽。

揺れる花。詠う羽。

風鈴堂

シアターバビロンの流れのほとりにて(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

二組目…素晴らしかった
クラスでダンスに差がありました。評価は総合点です。

ネタバレBOX

一組目…ステップが合わず、柔軟性に乏しく、個々の技術力も足りないと感じました。構成も冗長だと思います。ダンスのみで観客に伝えるには、ストーリーをある程度単純化してほしいです。所々、意味が分かりませんでした。

主役の二人も魅力に欠けました。二人の踊りのシーンで音楽が止まってしまいましたが、止まって待たずに、アドリブで繋ぐべき場面だと思いました。終盤、死んだのに3回位立ち上がった時には呆れました。立ち回りなど努力は分かりますが、学祭レベルというのが正直な感想です。敵役のリーダーの男性、2番目に小さい女性、一番背の高い女性の3人は健闘したと思います。

二組目…素晴らしかったです。基礎がしっかりしており、一つ一つの動きが絵画のように美しく決まっていました。これぞダンス!という感じでした。三組中、技術力で最も優れていました。時々、スポットライトから外れるのが少し気になりました。母親の子への愛情が最も心に残りました。

三組目…とても楽しい作品でした。前の組から繋ぐ構成も良く、有名な曲が多かったので親しみやすく、テーマの初恋の淡さやもどかしさがよく表現されていました。難点を言えば、彼女役が男顔に見えて、第一印象のゲイカップルを最後まで引きずってしまったことです。メイクか髪型で工夫してほしかったです。キャスティングミスだと思い、残念でした。

ダンサーでは、特に茶髪で細い三つ編みを編み込んだ女性が良かったです。笑顔が一番大きく、表現力豊かで、こちらまで楽しい気持ちになりました。黒髪ストレートの女性は、観劇日は調子が悪いようでした。ステップを飛ばしたり、屈伸が浅かったり、変に目を引きました。技術はあるので、手抜きに見えないように踊って欲しかったです。
お母さん役は、美味しかったと思います。

最後のデートシーン途中から、彼役のシャツがセーターから前半分デローンと出ていたのが残念でした。ダンスが激しいので仕方がないのですが、身なりを整えるタイミングがあると良いと思います。

カエルの魔女とネズミの王子【閉幕御礼!】

カエルの魔女とネズミの王子【閉幕御礼!】

劇団やぶさか

相鉄本多劇場(神奈川県)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

ファミリーむけな
全員女性の公演でした。宝塚っぽさは全くなく、おとぎ話がテーマだったこともあり、正統派子ども劇という感じです。
ご都合主義とか王道とか、有りなので、子ども向けの劇OKな人の方が何も考えず楽しめると思います。

ネタバレBOX

観客は男女比1:1で色々な年代の方が居ました。うまく纏まっててメッセージもストレートに届く内容なので、もっと小学生とかにも見てほしいなぁと帰りがけに思いました。

ストーリーは簡単に言えば、北の国と南の国の呪いを、王子が旅をしてちょこっと成長して、解くというものです。虐められる醜いカエルの女の子と、馬鹿にされるネズミの王子、カエルの少女の方が割りに合わない感じで健気でしたが、脚本家の方はこちらに自分を投影されたんじゃないかなぁと思いました。

呪いによって国民が全員動物化していて、頭に飾りのようにつけている仮面が、とても素敵でした。アニメチックな色とりどりの衣装と、B4用紙を絵本のように折ったパンフも可愛かったです。舞台美術の絵が学芸会的だったのですが、段差とかを役者が縦横無尽に使っていたのが良かったです。

怪盗黒猫の口上「金銀財宝…」は小気味良い。ゴキブリシーンで「ズキューン」も笑いました。始まってからどんどんクロウ魔女さんのオバサマっぷりに魅了されていったのですが、宮廷仕事を「辛い…」というところが大爆笑で、一番好きです。

蛇兄弟も、本当に兄弟に見え、頼もしい仲間でした。帰りがけは、男性客が「サラマンダー、登場した時から一番イケメンだと思った」と盛り上がってるのを耳にしました。

嘘ツキタチノ唄

嘘ツキタチノ唄

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

二度見、しかし客層が悪かった
後ろの男性客2人が上演中に始終囁きあっていて、集中を欠きました。隣が大柄な男性で足を広げて座っているし、席を変えて貰えば良かったと後悔するも、事前に分からないし…良い舞台なのに、勿体無かったです。

ネタバレBOX

やはり二度見すると見逃した点も見えてきて良かったです。
中原が客席にサブタイトルを言うラストがとてもオシャレだったと思います。

初見の時にも感じたのですが、羽田が万引きを後悔していなかったり、少し反社会的な側面が見えたので、本当は中原が殺していて、警察も騙しきったラストを想定していましたが、二度観でも羽田は怪しかったです。実際のラストの方はほんわか出来て、良かったですが。

大杉が奈落?に落ちるのも、意外性がありました。
中原を始め、実力のある役者陣でした。複雑な多くの出演者を観客が一度で理解することが出来たのは、役者陣の演技力があったからだと思います。

音楽も、衣装も1970年代の雰囲気がよく出ていました。ただ、女性陣の靴のデザインが何人か今風な気がしました。神谷雪子を始め、特にサンダル類は最近の流行で、当時のイメージはパンプスなので、違和感がありました。

セリフも当時の雰囲気が良く出ていたように思います。2回目は、警察グループを始め、なぜか皆セリフを噛みがちだったのが残念です。

前説も楽しかったです。アフターパンフレットも面白かったです。ただ、出演者が多いので先に相関図みたいなものがあると良かったかもしれません。とはいうものの、かなり注意深く説明してくれたので理解は難しくありませんでした。

スタッフワークも良かったです。上演時間が長いためか、後列1番2番の人は途中からお友達の役者さんの噂話を始終囁きあっていて迷惑でした。最後列だったのでスタッフさんに対処して欲しかったです。
少し集中出来ませんでしたが、とても良いミステリーでした。

発表~いま、ここ。~

発表~いま、ここ。~

趣向ワカヌ

BAR COREDO(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★

存在感
「いつかあなたはここにいて、わたしはいつもそこへいく」が一番好きな作品でした。祖母役の今野真智子さんの圧倒的な存在感が素敵でした。

嘘ツキタチノ唄

嘘ツキタチノ唄

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

サスペンスとミステリー
嘘の日記を軸にゆきこの父親の殺人事件の容疑者を紐解いていくドラマでした。中盤で物語が大きく反転します。そして多くのなぞが解き明かされた時に、ゆきこの本等の苦悩が移す出されますが、そのドラマ性が見事。また笑いを一気に集中させたビコーズの3人も素晴らしいです。役者さんたちの演技力が秀逸でお勧め。もう一回観るつもり。

透化石恐竜の夢、プリズムの目玉

透化石恐竜の夢、プリズムの目玉

劇団回転磁石

北池袋 新生館シアター(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

う~~ん?
テーマがよくわかりませんでした。物語が一つに絞ってなく次の場面に移るときの繋ぎが悪いように感じました。あと、小さな子供が観客席で観ていましたが5分もしないうちに飽きてしまって、隣の母親と一緒に私語が目立ち、集中出来ませんでした。スタッフワークでは手馴れていない様子で気が利かない箇所が目立ちました。

パズル町並みのライトの灯りが素敵でした。脚本にもうちょっとメリハリがあると良かったと想います。役者さんたちは一生懸命、演じていました。

めくるめくセックス 発酵版

めくるめくセックス 発酵版

シンクロ少女

王子小劇場(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

夫の不倫を殴って消化する
本当に面白い舞台でした。俺達なんで一緒にいるんだろ?と熟年夫婦、職場の先輩後輩、恋人たちが呟く場面から始まります。どの関係性も壊れそうになる一歩手前でなんとか納まりますが、眠るという妻の反乱が面白い。体の大きい男性(座高が隣の男性の倍)がセンター前列に座っていたので舞台が観づらかったです。気が利かない大男でした。

ランナーズ・ハイ~caro mio ben!~

ランナーズ・ハイ~caro mio ben!~

スーパーグラップラー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/10 (木) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★

最終楽に再観
個人的な事情も重なってこの舞台がもう一度観たくなって足を運びました。楽ってキャストさんたちの気持ちが緩むのか、アクシデントがあって、太郎が階段からコケたりしていました。また、キャストさんたちの怪我や他の面でも色々あったらしく幕後のあいさつで全員が泣いていました。
そうでなくても、物語の内容が泣けるのに、この場面でも泣かされ、全体的には楽らしい終わり方でした。
前回観たときより、セリフの間が気になりました。
楽で泣きながら挨拶し言葉にならないほど泣いたメガネくんがとっても素敵でした。

花園

花園

20歳の国

王子小劇場(東京都)

2013/01/10 (木) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

熱い男子校での
ラグビーマッチ3日前、2日前、1日前、当日・・と綴った物語でした。体育会系の部活に入っていた方なら、登場人物のキャラクターに同化してハマると思います。同時に懐かしさも込み上げてきました。舞台スペースは狭いけれど、これだけの濃密な構成力に驚かされました。感動しました。

FACE

FACE

NAT

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2013/01/11 (金) ~ 2013/01/13 (日)公演終了

満足度★★★★

スタッフが・・
脚本の発想が面白いと思います。幼児虐待は全国各地で起こっていますが、その被害者の将来に考えを巡らせたことがなかったので、想像を越えていました。話の展開も鍵となる言葉があって場面が変わるので、わかりやすかったです。

ネタバレBOX

結論は良く分かりませんでしたが、3部作とのことなので、今後に期待します。
役者さんは、滑舌が良い人が多く、少しでも噛んだ人が目立ってしまいました。1人何役もこなすキャスティングでしたが、それぞれ個性豊かに、工夫して演じていたように思います。

主役のKは、ほぼ出ずっぱりで、時間が前後する話を見事に演じていました。カントクも、ジャーナリストっぽい話し方が良かったです。冒頭のKのアパートの場面や、逆隣の住人の場面では、壁を叩くSEが合った方が良いと思いました。音の強弱でも表現が広がる気がします。

また、冒頭のKの部屋のように、座卓横より前寄りの低い姿勢の演技は見切れる席が多いと思います。序盤のKと友人の電話の場面は、向かい合わずに、客席に向かって話した方が電話の感じが出て良いと思います。

サラリーマンやあかつか?が通路で話すシーンでは、顔が照明から外れていました。立ち位置を調整した方がいいと思います。ワザと外すのであれば、もう少しあからさまにしてほしかったです。テレオペは、ヘッドセットをつけた方が現実味が増す気がします。

中盤のダンスは「徹夜決定~」という言葉のアクセントがおかしく、聞き取り辛かったです。前三人のリズムも合っていない感じでした。アパートの奥様連中を始め、服装の季節感があっておらず、不可思議でした。

後ろから2列目、通路沿いの席に、スタッフ章をつけた大柄な男性が座っていましたが、積極的に退いてくれず、奥に入るのが大変でした。開演よりもかなり早い時間から座っていて、スタッフとしては問題があるように感じました。開演直前に最後列に座った若い男性スタッフも途中でカチカチ音を立てて、煩いと感じました。

細かな問題はありましたが、色々と考えさせられる作品でした。問題提起として、今後の作品に興味を持たせる良い出来だと思います。今後の展開に期待します。

かぶとむし*当日券あります!

かぶとむし*当日券あります!

アフリカ座

Geki地下Liberty(東京都)

2013/01/11 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

いい感じに楽しめました
亡くなった父とその父と離婚した母の元で育った少年が不思議な時空の繋がりで出会い、それぞれが抱えた思いを打ち明け伝えるまでのホットなコメディでした。アニメのアフレコでの現場の情景が面白かったです。

それはさておき恋はくせもの

それはさておき恋はくせもの

劇団レクラム舎

スタジオAR(東京都)

2013/01/11 (金) ~ 2013/01/18 (金)公演終了

満足度

いろいろダメダシ
チケプレの招待で拝見しましたが、名前がありませんでした。これはあまりいい気分ではなく、受付の対応も問題です。

ネタバレBOX

舞台の書き割りや2階ベランダのアイデアは良かったと思います。ただ、2階客席は見づらい席が多く、手前に座って前を通さない観客が多く、無駄な席が沢山ありました。1階からは舞台から客席までの距離が短く、2階が高すぎたために見づらくなっていました。役者の出ハケと観客の見え方のどちらを優先するかですが、観客としてはしっかり見せてほしいです。

1階は居間と外の境はあるようで靴も置いてあるのですが、靴下のまま外まで行く人、靴を脱ぎ履きする演技を見せる人、靴のまま家の奥まで入る人と様々で、舞台が成立していませんでした。

脚本は内容が古臭く、介護の現状を理想的に捉えすぎており、現実に追いついていない感があります。ほぼ老々介護の家庭で死ねや殺すという言葉が飛び出すなら、もっと追い詰められた前提があるべきです。役の性格と背景に乖離を感じました。

老人の奇行の理由も提示までが冗長で、正直、どうでもよくなりました。厳しい言い方ですが、共感できる役がなく、脚本の魅力も感じられなかったためだと思います。学芸会のように、役者さんのお友達が、お友達を見る目的で鑑賞するなら良いでしょうが、一般の観客には魅力がない作品だと思います。

役者も滑舌が悪い人が目立ち、肝心の言葉を噛んでも言い直さないので、意味が分からないシーンが多々ありました。テンション高く大騒ぎをするシーンも多いのですが、殆どヒステリックに叫ぶばかりで、興奮の根拠が怒りなのか、驚きなのか、嘆きなのか、伝わりませんでした。

劇中に「人が多すぎる」という台詞がありましたが、そもそも役者が多すぎる気がします。役を半分にして、整理した方がいいと思います。個人の演技に集中する役者が多く、全体の調和がとれておらず、つぎはぎな感じがありました。

スタッフワークも、場内に案内役がおらず、見やすい席で観劇していたスタッフも、案内もせず席を譲ってもくれませんでした。良く言えばアットホームですが、一般的には失礼で気が利かない印象です。

男性客にマナーの悪い人が目立ちましたが、スタッフの対応が悪ければマナーにうるさい客は来なくなるでしょうし、役者の知己であれば不遜な態度になる人もいるでしょう。客層の悪さがスタッフの悪さを写しているように感じました。

私にとっては非常に残念な作品でしたが、個人的な意見なので、好きな人もいると思います。見せて頂き、ありがとうございました。

ランナーズ・ハイ~caro mio ben!~

ランナーズ・ハイ~caro mio ben!~

スーパーグラップラー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/10 (木) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

活気溢れる舞台でスタッフも◎
走ることにテーマを絞ったのは解りやすくて見事!序盤に長い暗転が続きましたが、終盤に向けて加速する感じが良かったです。でも、タイトル映像まではもう少し短くてもいいと思います。

ネタバレBOX

あと、死後の世界に行くときはバイクで、現世に戻る時はワープみたいだったのが気になりました。バイクのシーンでは、六道の説明の時、太郎とめがねくんの視線が微妙にずれていたのが気になりました。揃えた方が別の世界を見ている感じが伝わると思います。

ダンスは、走る動きを基本とした振り付けで、作品の世界観に合っていました。テンポが早く、ステップも難しいとは思いますが、半拍位遅れると目立ってしまう気がします。最初の曲の太郎、最後のマラソンレース中のヤマは、ズレが気になりました。わざとであれば、もう少しズラして欲しかったです。故意かミスか、微妙でした。あしゅらくんは、全体的にステップを端折りすぎな気がします。

台詞は、肝心なところで甘噛みが目立ちました。意味は伝わりましたし、段々と良くなると思います。最後の群読で、最初に入った男声(めがねくん?)が途中で止まったのは、男声が1人だったので、目立ってしまいました。太郎は、ランナーらしい爽やかさが好印象でした。花子への思いを語るシーンでは、一途な語りが客席の涙を誘いました。

花子は、のほほんとした雰囲気で、緊迫感のある作品に緩和をもたらしていました。登場シーンでテンポが変わって良かったです。テルちゃんは、しっかり者の看護士らしく、仕事の時はハキハキしていたのが良かったです。ハナザワ君との掛け合いが笑えました。

めがねくんは、迫真の演技が光りました。顔汗が凄くて、頑張っている様が伝わりました。くまちゃんは、奇抜な髪型と素直な性格がよく出ていました。良いツッコミだと思います。ハナザワは陰の主役級に良かったです。融通がきかなくてイヤミな優等生なのに、同期?のめがねくんへ友情に厚い感じが良かったです。ちょっとオタクっぽい感じも合ってました。

巫女ちゃんは、六道の良いまとめ役で、しっかり者の感じが良かったです。クソ餓鬼は、元気が良くて、台詞がない場面でもチョコチョコ動く様子が可愛かったです。ウマオとジェシカは一番面白かったです。ジェシカの力持ちっぷりも良かったし、ウマオの馬鹿っぽさも秀逸でした。動きがぴったりシンクロしていて、見事でした。

あしゅらくんは、カツラの有無で人格が代わるのが面白かったです。オヤッサンは、いい加減さが良く出ていました。最後に、あしゅらくんを妨害するシーンが一番泣けました。ヤマは、キリッとした感じが良かったです。動きもテキパキしていて、舞台が引き締まる感じがしました。掃除のおじさんは、下っ端に見えて実は偉いという有りがちな設定でしたが、好演していました。

本作は衣装が素晴らしかったです。それぞれの役に合うように工夫が凝らされていました。また、ヘアメイクも良かったです。また、スタッフワークが素晴らしく、とても気持ちよく拝見できました。フロントチーフの有能さが伝わりました。


罪を喰らう

罪を喰らう

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2013/01/10 (木) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

因習物
比嘉家に代々伝わる「罪喰人」を題材にイゴ島での人間模様を描いた作品でした。観ていて、このような独特な因習はリアルにありそうで楽しめました。それぞれ何かしらの罪を背負いながら生きていく人々の業の深さも覘かせながら、舞台美術や演出にも驚かせられました。隔離された島独特の雰囲気もよく描写されていたと思います。終盤で産業廃棄物置き場が爆発した爆音は観客席の椅子も揺れるという、凄さも体感できて満足でした。

茶番劇《終演いたしました!!!本当にありがとうございました!!》

茶番劇《終演いたしました!!!本当にありがとうございました!!》

味わい堂々

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/01/08 (火) ~ 2013/01/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

好み
客層がシブくて、男性の方が7割8割。戦争というキーワードがあるからでしょうか。音楽選曲、音響が終始一貫してとても素晴らしかったです!開演前のお洒落なBGMで既に気分が盛り上がっていきました。

ネタバレBOX


内容も面白くて、6人の役者は一人一役で、非常にキャラクターが濃い、声も濃い。家族5人が、箸が転がっても可笑しいという風に、ずっと笑いころげているのも可笑しく、仲良しオーラは可愛いです。野太い声、役者が爆笑するシーンの連続、声量を、自然体でやりきってる役者の実力とハードさを感じるし、テンポと音楽が早いので1時間45分があっという間でした。

戦争を絶対しない筈だった国であっけなくある日戦争が始まり、終戦後。ある家族が笑い転げているのを、傍目に見ている「私」は笑えない、というスタートでした。食べ物やまずしさの面ではファンタジーだけど、リアルなリアクション、力強いメッセージで、後味が良かったです。

その家族が爆笑する中主人公は「何笑ってるんてすか!」と刺々しく反発するのですが、食べ物とか洗濯とかお世話になっておいて手伝わず、「あなた達は自分さえ良ければ良いのか」という言動があまりに矛盾していて共感できなくて、教師なのにただ相手を攻撃するしか目的の無いことしか言えなくてやっていけたのかと疑問に思いました。

もしこの主人公が健気か正論で責め立てたら、より社会派で、胸を突く内容になったと思いますが、そうなるとぐっと重くなるので、この身軽さも私には丁度良かった気がしました。
メッセージがぐっときました。

このページのQRコードです。

拡大