ぱち太の観てきた!クチコミ一覧

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ルーシアの妹

ルーシアの妹

ライオン・パーマ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/05/15 (木) ~ 2014/05/18 (日)公演終了

満足度★★★★

ゆるっと入って、
どんどんテンションが上がっていくところとか、凄く好みかも。

前回の未確認でも思ったけど。

衣装替えが頻繁な役者と、ファンキーな服を着たきりの俳優の、
思いっきり差のついている所とか、
良く考えると突っ込みたくなる小さなすき間が至る所にあるのが素晴らしいと思う。

やっぱ、演劇って、
完全に舞台の上に世界観を作り上げることも重要だけど、
あとで「あそこが何か面白くない?」
って言い合える隙間がいっぱいあるところが何よりも大事なんじゃないかと思う。

観客の入り込める想像力の隙間って言うのか。

あとでもうちょっと書き足せれば・・

へんしん(仮)

へんしん(仮)

快快

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/19 (月)公演終了

満足度★★★★

凄く面白い
ただ、唇の動きとバナナが、
どうしてもベケットの一人芝居を強く思い出させてしまうのがちょっと(苦笑

テーマが近いだけにどうしてもね。

違うって言ってもどうしてもそこだけが。

どっちかいっこだけにすればもうちょい。

ちなみに初日9日と一週間後の16日に観てきました。

ドニとベケットが好きな人には特に合うんじゃないかな。

常夜ノ國ノ★アリス

常夜ノ國ノ★アリス

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インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/05/02 (金) ~ 2014/05/06 (火)公演終了

満足度★★★★★

サイリウム
みんなで持って行った方が楽しいかもな。
電池式の。

会場でも配っているけど、
何人かで「わーい」ってやってる方が楽しいかも。
少なめの光ので。

あとでもうちょい・・かけたら・・

迷迷Q

迷迷Q

Q

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/04/24 (木) ~ 2014/05/01 (木)公演終了

満足度★★★★★

二回目にして・・
何とか慣れてきた感。

一度目は途中で泡吹いて倒れるかと思ったけど・・(苦笑

最初は結構キツイかもしれないけど、
これは凄い作品だと思いまふ。

男性の作家の作品が全体的に、繊細すぎて社会性を失っているのに比べると、
こういうフェリーニの8 1/2をグロテスクに女性的に?アレンジしたようなこんな作品は、正直むしろ男性作家から先に生まれて欲しかったかも・・(苦笑

高校演劇とかでこういう作品を観てみたい気も。

個人的には、今年の岸田賞の最右翼なのではないかと・・。

ネタバレBOX

どこを切っても、完全な悲劇でしかないようなのに、
それを喜劇にしてしまうところが凄い。

登場してくる人全てが悲惨、に見える、少なくとも自分には。

虐待されて死ぬ犬。

死んだのか、それとも夫?を寝取られた母親に嫉妬されて殺されたんではないのか?

娘は、本当に生まれてきたのか?

11人いるという妹、弟は本当に生まれてきたの?

母親が言うところの「飼育小屋」は、水子の国のシェアハウス?

アメリカのオハイオ州の女性監禁事件とかが元になっているのかな?という気もしたり。

俳優としては登場しない父親は本当に人間なのか、犬なのか?
犬のような男(達)なのか、男のような犬なのか?

答えはすべて物語のなかにある・・ように見える。

母親の中に生きる生んであげられなかった娘の幻想・・だとしよう、自分としては。

公衆便所のように犬、あるいは犬のような男(達)に貪られながら生み出される日本的な少女の幻影。
落書きの中の暗黒から抜け出した、サバンナの美しさとは真逆の室内的な女性は、
野蛮で暴力的な現実から逃げだすように、
少年と馬の融合したケンタウロスと、猫の額ほどの小部屋に住む。

娘の、かつての飼い犬(♀)は人間の女優によって演じられる。

その犬は、母親にとっては完全な人間。・・もしくは最初から人間。
他の家庭から盗み取って来るがやがて、彼女の眼を盗んでその夫・・人間か犬かは分からないが、を盗み取る。

幻想の娘の飼い犬もまた幻想なのか?
そうとも限らない。
幻想の幻想は、現実かも知れない。

そう思いつつ観ていると、母親の飼い犬を誘惑?した茶色い迷い犬が浮上する。

幻想の娘の飼い犬は、かつて母親の飼い犬を誘惑した犬の生まれ変わりかも知れない。

なぜ、その犬が幻想の世界に姿を変えて登場するのか?

母親は、自分の夫(≒飼い犬?)を誘惑した犬を殺すか飼い殺しにした後調理する。
調理した肉を、娘に食べさせようとするが、娘は食べず、
母親は食べて、鳥の方が美味しいと言う。

・・それがどういう意味なのか?

娘が母親の中に生きているのだとすれば、
娘が食べなくとも、母親が食べれば、肉をとり込んだことになる。

犬のような男を奪う、犬のような女は食べられて当然、
鳥より不味い。

女性とは皆、このように考えるものなのだろうか?(まぁ、そうではないと思うけれど

嫉妬?の肉を食べた母娘は、やがて犬に呪われてか死ぬ。

あるいはこれが原罪という奴なのかもしれない。

飼い犬を誘惑した迷い犬は禁じられた林檎。

食べたことから全てが始まる。

母娘のなかで生まれ変わって、新たな飼い犬として登場する。

やがて原罪に立ち戻る。

ケンタロスの幻想は、
娘がフェイスブックの上の二次元の幻想におぼれている間に、
雑誌の上の幻想の欲望に埋もれて餓死している。

母親は死んで鳥になって、
娘の元にケンタウロスの下手な字の愛を伝える手紙を届ける。

母親は、多くの生まれなかった子供たちの夢と花に囲まれて見送られる。

娘が母親の中の幻想ではないかということは、
母親の死後、唐突に訪れる娘の死によって暗示されているようにも見える。

グロテスクでブラックすぎるユーモアに覆い尽くされているけれど、
その中に垣間見える、
不衛生で幼稚な男性たちの姿、
一方的な暴力・虐待の嵐の中で死ぬ動物たち。

今までの作品は百合臭が強かったけど、
今回もそういうのはある感じではあるけれど、
より普遍性の高い作品になりつつあるように・・
ほらふき王女バートリー

ほらふき王女バートリー

ミジンコターボ

HEP HALL(大阪府)

2014/04/17 (木) ~ 2014/04/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

湿っぽいのは苦手なんだけど・・
行けて良かった千秋楽。

この4月は、関西ではいろんなイベントがひっそり終わったりしている感じで、
ひとつの時代の終わりと始まりを告げているような・・。

東京では、3~4月に時代が変わると言うことはないんだけど、
関西ではこういうのがあるような・・。

片岡百萬両氏と大塚宣幸氏がガッツリ組んだ舞台。

東京でも舞台に出たことはあるけど、大塚宣幸氏は割とどの舞台でも異彩を放っていて、関西の次世代の役者の筆頭と言っても良いような・もうなってる?

・・なんか、東京にはこういうのがなかなか無いなぁ・・ターニングポイントになるような舞台作品と言うのが(苦笑

禁じられた遊び

禁じられた遊び

カメハウス

STAGE+PLUS(大阪府)

2014/04/14 (月) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

なかなか良い顔立ちの・・
変態(褒め言葉?)が一杯いて、その日の気分で予約したのだけれど、思った以上に楽しめました。

でも、この公演、「カメハウス」とかも良いのだけれど、
もっとイメージの膨らむようなグループ名に今度だけ限定でしてみるのも良いのかも、とか思ったり。勿体無い。

『厨二病でも演劇がしたい!』プロデュース「禁じられた遊び」
とか、そんなんの方がイメージが伝わりそうな・・(笑

ネタバレBOX

森田鮎氏の顔立ちとは正反対の変態ぶりが目を惹いた。

大牧ぽるん・・氏?の、土曜のバグダッドカフェでは浮きまくっていたのに、
織田信子ではピッタリはまっていたのにはちょっとビックリした。

おまけに蘭丸・・子だっけとBL?的展開になるのかと思いきや、
「レズだよ」と声を掛けられると止まるところとか、
小ネタも効いていた・・って自分の日本語ダイジョ―ブ?(苦笑

何より動きにキレがあって、元気に動けていて、
大阪には良い変態が一杯育っているのだな、というのが良く分かって面白かった。

「きのうでけた」という台本で、あれだけ動けているのは凄い。

でも、まぁ、世の中そんなもんなのかも。

じっくり練った本公演より、勢いと思い付きのまま突っ走った
地が出た公演の方が伸びしろが良く分かる(笑

カッコつけてたって、本人たちが何をどうしたいのか伝わってこなかったりするもんねぇ。

あと、繰り返すようだけど、
僕の「変態」は褒め言葉です。

森田鮎氏はなかなか素敵な役者だと思いました(笑
月雪の娘SPECIAL EVENT

月雪の娘SPECIAL EVENT

ムーンビームマシン

世界館(大阪府)

2014/04/18 (金) ~ 2014/04/18 (金)公演終了

満足度★★★★★

どんなもんかと思ったけど・・
行ってみたら気軽な雰囲気でとても良かった。

荒削り版?DVDも買ってみた(笑

本公演が仕事とかで行けなくても、こういうのがあると良いよね。

出演者がツッコミを入れながら映像を気楽に見れるし、
DVD買ってあとでゆっくり見れば堪能も出来る。

すごくいいプランだと思いました。

ただ、本公演を見たことがない人は・・イメージ出来ないと思うんで実際の公演を見たほうがいいとは思うけど、当たり前かもしれないけど。

リターン☆プラネット on stage

リターン☆プラネット on stage

baghdad cafe’

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2014/04/18 (金) ~ 2014/04/21 (月)公演終了

満足度★★★

もうちょい
もっと言いたいことはズバッと言ったほうが良いよ。

「・・どんなふうに書いたらオブラートに包めるかな?」
とか考えてる間に人生終わっちゃうよ。

これは大阪の人の採点じゃなく、東京の人ならこうしたらっていう採点で(苦笑

いいところはいっぱいあったのに、惜しい惜しい。

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

『ガチゲキ!!』実行委員会

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★

劇団だるめしあん 「僕の彼女がこんなに浮気なわけがない」(原作:オセロー)
話としては面白いんだけど、生理的に・・(苦笑

ネタバレBOX

シェイクスピアを下敷きにして学園ドラマを作ったと言う面白さはあったけど、最初から最後までヒロインが病原菌の塊にしか見えなかった・・(苦笑

オセローも、一見カッコイイことを言っているように見えて、
なんていうのかな・・
高校卒業したら、外の世界では、レオン片手に、
「俺は道端に落ちてるもの(女子)は何でも食う」
的なことを豪放に言っていて、
「なんていうのかな・・俺も良く分かんないんだけど、病気とか怖くないの?」
とか聞くと、
地雷の中を目をつぶって歩くのがカッコイイ的なことを言っていて、
本人は伊太利亜の伊達男気取りなんだが、
自分の眼にはニカラグアの戦災孤児@病気にしか見えない、
と言うのを思い出した・・。

「道端に落ちてるもの(男子)を何でも食べる女子」
が彼女ってのは、
最先端の病気を労せず手に入れるだけのような・・。

生き方としてはちょっと刹那的すぎないか?

今時、会社とか入ったら、
健康診断で抜かれた血液でこっそり性病履歴位調べられるかもしれないし、
高校生のうちからキャリアの道を歩むリスクを敢えて進むなんて、
ちょっと正気の沙汰とは思えない気がしたり。

笑えるんだけど、割と怖いよこの話・・(苦笑

ラストに、
「このクラス全員病気」
とか出せば、ブレヒト並の教育演劇として優れていたのに。

世間一般の男子高校生って、こんなバカばっかだったっけ・・?
サミュエル ベケット『ソロ』

サミュエル ベケット『ソロ』

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

よかった
あと2回観たいな。

明日は用事があるから、きょうと月曜日・・?

時間出来るかな。

ベケットはやっぱり美しい。つげ義春と同じ位。

競馬場の裏にいるっていうボロボロの格好したオッサンたち位か?(笑

残骸のような人生。

後に残ったのは擦り切れてバラバラになったテープ。

過去にはすべてがあったが、今はもうない。

母親も、恋人も。

全ては消尽していく。美しい(笑

高校演劇サミット2013@こまばアゴラ

高校演劇サミット2013@こまばアゴラ

高校演劇サミット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/03/29 (土) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

精華
素晴らしい作品だと思った。

登場人物それぞれが、まるで大阪の若者から抜け出たようだと思った。

この物語、大阪でなければ成立しなさそうな・・。

陰湿さ、周到さ、救いようのなさ。

何よりいくら痛めつけられても決して根をあげない図太さ。

どれも素晴らしい。

舞台作品としての完成度、複雑さは筑駒の方がうえだったけれど、
泥臭く人間臭いこの作品の方が強さがあった。

高校演劇サミット2013@こまばアゴラ

高校演劇サミット2013@こまばアゴラ

高校演劇サミット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/03/29 (土) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

なんか・・
気のせいか筑駒の演劇が
女性向けのほんわか漫画っぽいような・・
現役の時は意識しなかったけど。

こうしてみると、普通の男子校とはだいぶ違う「ノンビリ感」に見えなくもない・・。
「駒場村」と呼ばれる由縁か?

会話のスピードが自分の時より遅いように見えたのは、
舞台用?

高校演劇向けに落としたんだとするなら、
今回は日常レベルに上げた方が良いかも?
この倍くらいあげても良いのでは。

・・と思ったけど、これは昔の野田コンプレックスから脱した
証左だからまぁ良いのかな。

なんか随分かわいくまとまった気もするけど、
そのかわいさがちょっと舞台の「ぼっち感」から目をそらさせてるっぽい気がするのがちょっと残念。

同世代には受けがいいかもしれないけど、
若いうちはもっとやりたい放題演じた方が良いかもなー。

男の60分 -2014-

男の60分 -2014-

ゲキバカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/03/19 (水) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

ダジャレが滑らなければ・・
・・・そこが惜しい!

志が良いだけに、東京のコメディがこうだと関西の人に思われるのが・・
関西公演までもうちょいブラッシュアップを・・(てもう明日か

滑る駄洒落というのは、特に初見のお客さんが引くだけに、自分は厳しく採点を・・(苦笑

ピーピング・トム 『A Louer/フォー・レント』

ピーピング・トム 『A Louer/フォー・レント』

世田谷パブリックシアター

兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)

2014/03/01 (土) ~ 2014/03/01 (土)公演終了

満足度★★★★★

観てきました
東京で見逃しましたが、関西でリベンジ(苦笑
"ピー"トムは毎回観てるけどやっぱ面白い!

相変わらず奇人変人のオンパレード(笑

会場の西宮が割と敷居が高そうな感じなのか、
ジャージで行ったらちょっと浮いた気もしましたが・・(苦笑

S高原から

S高原から

こまばアゴラ演劇学校“無隣館”

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/03/06 (木) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

A~C
行間がたっぷりある脚本なので、
それぞれの役者の立ち姿、
表情の癖を舞台の上に持ってきたときの印象で、
人物が随分変わる。

Aチームだとこのようにしか読み取れない気が、
ということが、Cチームだとこのように読み取ったのかな、とか、
例えば舞台の上に3人の役者がいる時、
台詞を発する役者の台詞に合わせて
アイコンタクトなしにもう二人の役者が微妙にシンクロする動きなど、
単純に観るとCチームの方が若干完成度が高かった気もするけれど、
後から観たのも大きいかもしれない。

Bも観たら、それぞれの役者がいろいろ遊んでいるのが分かってきたので、
どれが一番と言うのはつけにくい気も・・(苦笑

どちらにしろこの舞台、
セット自体が観客に背を向けるシーンが多いことからもうかがえるように、
役者がどれだけ背中で語れるかが勝負の分かれ目と言っても良いかもしれない。

役者の数だけ物語がある稀有な舞台と言っても良いように思う。

既にAチームが終わったのでアレだけど、
出来れば3チームすべて観ることで、
物語よりかは
役者それぞれの持ち味が非常によく分かるし、
誰がまだまだで、誰が役者として完成されつつあるのかが
手に取るように分かるように思う。
それが割とシンプルな役柄であったとしても。

ちなみに、男優に比べると女優の方が、
服装で役柄を自由にアレンジできて自由度が大きかった気がする。

その中で、Cの水野拓氏と折原アキラ氏は男優ながら、
男優の中ではとりわけ変×変をアッピールしていて(笑
とりわけ印象に残った。

女優は非常に巧くキャラを使い分け、引き延ばして、
レベルが高いのが分かった。

男優は際立ったキャラがシスコン兄と看護人男で、あとは実は女性の引き立て役に徹するシーンが多かったのがちょっと不利だったかな。

A~Cを通してみて、この舞台のメインは女性陣なのかな、という気がちょっとした。

それが脚本のせいなのか、役者のチームによるのかはちょっと良く分かんなかったけれど(笑

スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア

スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア

青年団若手自主企画 河村企画

アトリエ春風舎(東京都)

2014/03/11 (火) ~ 2014/03/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

スマートなコミュニティをメンタルにヘルスな感じでケア
良いんじゃない?

メルトなダウンで中二の罪の子の物語♨

若手演出家コンクー2013 最終審会 

若手演出家コンクー2013 最終審会 

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2014/03/04 (火) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

公開審査
今年に関しては最後の公開審査が一番長く感じた・・(苦笑

2時間半、それぞれの作品のコメントに費やしたけど、
30分くらいで良かったように思う。

「面白かった」
「自分には良く分からなかった」

それで十分では・・今回の場合・・あの会場、空調キツイんだよなぁ・・(汗

最優秀賞の人以外については、
審査員の方々の読み込みが不足している分が多々あったようにも感じられなくも・・・あくまで個人的な感想として。

シライケイタ氏へのコメントの際には、
パンクバンドにコードの押さえ方の指導をしているように感じたし、
山下氏の作品のコメントの際には・・・なんて言ったら良いのか・・良く分からない。困った、正直。

個人的には、正直なところ、
一番好きなのはシライケイタ氏。男性目線で言うと。
観客賞としては個性で澤田氏。
自分が審査員だったら・・山下氏だったと思う。女性目線で想像して。

最優秀賞受賞作が嫌いと言うんではなく、
バランスを取り過ぎてて自分の性格に近すぎてこういうのは逆に受け付けないところが・・(苦笑

自分の感覚から一番遠いところをこういう賞ではチョイスしたいところだったなぁ・・。

山下氏の作品、1時間を「長い」と評した審査員がいたが、女性の方々がいる前であれは、言っちゃいけないことではないんだろうかという気がしなくも・・。

自分の奥さんや恋人とかに対して、
「話が長い。言いたいことは分かってる」
と言うんだろうか?
まぁ、作品とは別としても、こういうのに人生観が現われる気が・・。

自分の心の教科書には
「1時間どころか10時間でも俺は大丈夫」
と書いてあった(とさ♨

各作品へのコメントと最終投票の間のトイレ休憩の間に
小学六年生くらいの女子が現われて、
審査員たちに
「おじちゃん、おばちゃんたち、モテないでしょ?」
とか言ってくんねーかな、と思って外出て遅れて戻ってきたけど、
ボード見て、そんな夢みたいな話あるわけないか、と現実に引き戻された(苦笑

自分はこういう賞では、
目つきの悪い(が寂しがり屋である)捨て猫を
選んで引き取るみたいな話を聞きたかったんだけど・・期待した自分が悪かったんかなぁ・・。

若手演出家コンクー2013 最終審会 

若手演出家コンクー2013 最終審会 

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2014/03/04 (火) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

「山の声ーある登山者の追想ー」
審査員の一人が言っていた
「大竹野戯曲でコンクールに出ると言う志がまず素晴らしい」
という言葉に、観劇前の自分の心情は尽きるように思う。

多少でも舞台の上の世界に思い入れのある人ならだれでも、
賞の付くコンクールに大竹野戯曲の、しかも登山もので臨むという覚悟に
息を呑んでしまうんではないんだろうか・・(苦笑

しかも演出家が出る二人芝居・・

これは、あの狭い「劇」小劇場のステージがボクシングのリングに変わるに違いないという期待を持たずにはいられないんでは(笑

いつもはチラシを見てもどんなんだかよくわからない舞台の連続。

そんな中で、劇場に向かう足取りがこれだけ軽い日。

自分はサッカーを見に行くと、目の前のサイドの選手がボールを持つといつも「勝負、勝負!」と大きく声をかけるんだけど、
きょうはそんな必要もないんだよね?

だって、演出家が勝負を掛けてることは目に見えてるんだもの(笑

簡素な舞台。

さっきと同じ審査員がピーター・ブルックの名前を出したけど、自分も同感だった。

美しい。

冬山のように。

この世の果て、地獄。

あるいはそこと対極にある、生まれたばかりの赤子のまるまるとした温かみ。

夢と現実、生と死。

ネタバレBOX

命が尽き果てる瞬間は、こんなにも懐かしく美しいのか。

言葉と肉体。拮抗して。

ついに劇作家という名称を獲得せずに会社員として死んだ、素晴らしい作家の珠玉の言葉、世界。

ただしそれには、塩屋から六甲を抜けて宝塚からさらに自宅までを駆け抜ける強靭な肉体の存在を感じさせねばならない。

至難。

でも、演出家はそれに成功したといって良いのではないだろうか?あるいは大竹野戯曲をこれだけのレベルでコンクールに持ってきた事実に目がくらんでしまっただけなのか(苦笑

現在の演劇の王道とは違うかもしれない。

でも、10年後の王道はこちらだろうと思う。そうでなければ、演劇なんか誰も観ない。
勝負しなければ。命尽きるまで。台詞が尽きるまで・・。

高い山に登り続けて、生きて還ってきた者だけが、10年後にも舞台の上に
建っていられるんではないかな・・
若手演出家コンクー2013 最終審会 

若手演出家コンクー2013 最終審会 

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2014/03/04 (火) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

「FESTIVAL/ONOBORI ートーホクをヌぐー」
アフタートークで審査員の一人が秋田出身だと言っていた。

実を言うと自分の方は東京生まれだけれどじいちゃんが秋田の隣の庄内の殿様の子だかなんだかで、死んだ親父が昔ちょこっと言ってたけど。
東京にいるけど東北にルーツがある人は非常に多いと思う。
東京に染まらない東北独自の表現は意外と東京で受け入れられるのではないのか。

関西で言うところの四国中国みたいに。

日本海側は鳥取でも石川でもどこでも手工芸が盛んだけれど、
秋田はとりわけ、土方巽を考えれば分かるように、
土俗的な身体表現で秀でている。

自分は特に秋田から次世代の土俗的な表現者が現われるのを待っていた(笑

内容はと言えば一見凄くバカバカしいモノばかりなのだけれど(笑
よくよく見れば、多少の秋田フリーク、東北好きを意識する人なら、
東北、とりわけ秋田の土俗的な身体表現の欠片をあちこちに見出すことは容易なんではないか。

この舞台のとりわけ素晴らしいところは、審査員の別の一人が言ってたのだけれど、
子どもにも容易に分かるくらいシンプルで、非常に象徴的な場面が中盤にさりげなく挿入されている所にあるように思う。

子どもにでもわかる。このことは非常に重要だと思う。
難しい演出・技巧を凝らしても、子どもに伝わらなければ意味はない。
今、誰が一番救いを求めているのかと考えれば子供だと思う。

親たちは子どもたちの不安や恐怖をテレビの刺激で誤魔化したつもりでいる。テレビで人は救われない。

NHKが社会問題とスポーツ中継にいくら多くの時間を費やしても、
これだけテレビが普及している国において自殺者は減らない。

眉間に皺を寄せて偏った報道をし、
スポーツへの熱狂で疲れを癒したつもりになっても人は救われない。

テレビで、津波や地震の恐怖を体感し、友達や家族と離ればなれになった子どもを救うことが出来ないのは明らかであるように思う。

・・じゃあ、どうするのか、と考えた末の結論がフンドシ・・?

これ以上素晴らしい演出があるんだろうかと思ったりする。
知らなかったかな?子どもってお尻好きなんだぜ(笑
NHKだってフンドシで報道すれば、日本中でどれだけの命が救われるだろうかと思う(苦笑

スーツでこの世の終わりのような顔をして
陰惨な事件ばかり報道しても、
「この世は地獄だ」と子どもたちに訴えているようにしか見えない。

シェイクスピアだってフンドシで上演すれば幼稚園でだって行ける・・鴨。

ネタバレBOX

津波の恐怖におびえる人も、
それにうるせえと罵声を浴びせ、玉ねぎを投げつける狂ったクッキング・マンも、
どっちもフンドシ。



孤独な食事のシーン。

子どもたちは思うかもしれない。

これは、人気のない仮設住宅でいつも一人ぼっちで食べる自分の食卓そのものだと。

と、思ってたら、ついさっきまでブラウン管の向こうみたいに思ってた、舞台の上で暗そうに食事をしていた人(フンドシ)が、
観客席までやってきて隣の人(not フンドシ)を舞台の上に攫っていった!

ああ、これはテレビの出来事じゃなくて実際に起きていることなんだ。

ていうか舞台の上だとフンドシ7:notフンドシ1でフンドシが優勢だ!

こうしてみるとフンドシ履いてない方が不自然に見える・・こともあるかもしれない。

そういった中盤からのカタルシス。祭りの原型。



自分は見ていて、これはきっと子供たちにも楽しんでもらえると確信した。
とりわけ孤独や不安に苦しむ子供たちに。

ほんのちょととだけつまらない事を言うなら、下ネタを完全に剥ぎ取り(もちろんそれでは面白さが1/10くらいになってしまうことは承知だが)骨組みの状態で分析し、
純粋に演出的な手腕・身体性で捉えるなら、その中には子供が楽しめるための仕掛けがぎっしりとあったといえる。どちらかと言うと審査員よりか。

・・・つまりは自分の好みということだ(笑

すべてのジャンプ好きに♨

こういうのを韓国で上演すべきだと思うんだが・・。
若手演出家コンクー2013 最終審会 

若手演出家コンクー2013 最終審会 

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2014/03/04 (火) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★

「FRIEND~踊る戯曲~」
「レベルが高い」

なるほどな~、と思った。

生音を使う、ということ。

意外とこれで舞台の上のリズムは天と地ほど違ったりする。

ミュージシャンでなくても生で音を出すと言うことはそれほど重要。

特に不条理劇なんかでは物語のガチャガチャ感を上手く観客に伝えやすいと思う。

自分は初演を観てないのだけど、初演を観た人には短いと感じたのか。

自分は初演を観てなかったので、逆にちょっと長いと思った(苦笑
上演時間59分だったけど、45分くらいが適当かな・・と体内時計で換算。

コンクールなのだから一つ一つのシークエンスをもっと短くしてカットアップしていった方が自分は好みかな・・。

一つ一つ数を数えるにしても、1の次もう8に飛ぶくらい贅沢に切り刻んで良いと思う。

審査員が満足している?みたいのが自分にはちょっと意外。

カラフルではあるんだけど、
良いな、というパーツが飛び過ぎている印象。

「なんでなのかな?」と思ったら、アフタートークを聞いて分かった。

自分が良いな、と思うところは全ておそらく直前になって演出家が変えたところであったのだな。

鮮度が命と言うことか・・。

小さな舞台にとりわけ多くの役者。

最初からちょっと懸念はしていた。

この小さな舞台で役者が動き回るには緻密なチームワークが必要。

全ての役者はそれを完璧にやってのけた。

素晴らしい。

その中で、演出家かつ主演のスズキ氏が微妙な(動きの上での)アドリブ・直前に変更した演出トリックを加える。

自分が良いな、と思ったのは全部そうしたところだったように思う。

舞台の上にスズキ氏の世界が良く表れていたと思う。

それを良いと見るか、どうかだと思う。

自分の観たい舞台と言うのは、基本、舞台の上の役者が全て変人というもの。

変人が一人なら一人で良いし、100人なら100人出てたって良いと思う。

舞台の上の人の数だけ色があると言うのが理想。

そういう観点からすると、舞台上にスズキ氏の色が大きすぎると言うのが、ちょっと不満かという気もした。

そうした面で光ってる部分をピックアップして音楽にのせてつなぎ合わせるなら、審査員に見せるなら45分もあれば十分だったのではないかと自分は勝手にカウントしてみた。

観客として、ファンとして音楽を楽しみながら観るなら2時間でも良いと思うけど。

今回はカナリアなPityman、大竹野戯曲の♨ドラゴン、ジャンプ好きには見逃せない?男道ミサイルと結構アクの強いのが集まってるだけに、その中ではちょっと色薄め?

柏木氏がもうちょい出張ってくれば・・という気はしたんだけど(苦笑

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