満足度★★★★★
A~C
行間がたっぷりある脚本なので、
それぞれの役者の立ち姿、
表情の癖を舞台の上に持ってきたときの印象で、
人物が随分変わる。
Aチームだとこのようにしか読み取れない気が、
ということが、Cチームだとこのように読み取ったのかな、とか、
例えば舞台の上に3人の役者がいる時、
台詞を発する役者の台詞に合わせて
アイコンタクトなしにもう二人の役者が微妙にシンクロする動きなど、
単純に観るとCチームの方が若干完成度が高かった気もするけれど、
後から観たのも大きいかもしれない。
Bも観たら、それぞれの役者がいろいろ遊んでいるのが分かってきたので、
どれが一番と言うのはつけにくい気も・・(苦笑
どちらにしろこの舞台、
セット自体が観客に背を向けるシーンが多いことからもうかがえるように、
役者がどれだけ背中で語れるかが勝負の分かれ目と言っても良いかもしれない。
役者の数だけ物語がある稀有な舞台と言っても良いように思う。
既にAチームが終わったのでアレだけど、
出来れば3チームすべて観ることで、
物語よりかは
役者それぞれの持ち味が非常によく分かるし、
誰がまだまだで、誰が役者として完成されつつあるのかが
手に取るように分かるように思う。
それが割とシンプルな役柄であったとしても。
ちなみに、男優に比べると女優の方が、
服装で役柄を自由にアレンジできて自由度が大きかった気がする。
その中で、Cの水野拓氏と折原アキラ氏は男優ながら、
男優の中ではとりわけ変×変をアッピールしていて(笑
とりわけ印象に残った。
女優は非常に巧くキャラを使い分け、引き延ばして、
レベルが高いのが分かった。
男優は際立ったキャラがシスコン兄と看護人男で、あとは実は女性の引き立て役に徹するシーンが多かったのがちょっと不利だったかな。
A~Cを通してみて、この舞台のメインは女性陣なのかな、という気がちょっとした。
それが脚本のせいなのか、役者のチームによるのかはちょっと良く分かんなかったけれど(笑