迷迷Q 公演情報 Q「迷迷Q」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    二回目にして・・
    何とか慣れてきた感。

    一度目は途中で泡吹いて倒れるかと思ったけど・・(苦笑

    最初は結構キツイかもしれないけど、
    これは凄い作品だと思いまふ。

    男性の作家の作品が全体的に、繊細すぎて社会性を失っているのに比べると、
    こういうフェリーニの8 1/2をグロテスクに女性的に?アレンジしたようなこんな作品は、正直むしろ男性作家から先に生まれて欲しかったかも・・(苦笑

    高校演劇とかでこういう作品を観てみたい気も。

    個人的には、今年の岸田賞の最右翼なのではないかと・・。

    ネタバレBOX

    どこを切っても、完全な悲劇でしかないようなのに、
    それを喜劇にしてしまうところが凄い。

    登場してくる人全てが悲惨、に見える、少なくとも自分には。

    虐待されて死ぬ犬。

    死んだのか、それとも夫?を寝取られた母親に嫉妬されて殺されたんではないのか?

    娘は、本当に生まれてきたのか?

    11人いるという妹、弟は本当に生まれてきたの?

    母親が言うところの「飼育小屋」は、水子の国のシェアハウス?

    アメリカのオハイオ州の女性監禁事件とかが元になっているのかな?という気もしたり。

    俳優としては登場しない父親は本当に人間なのか、犬なのか?
    犬のような男(達)なのか、男のような犬なのか?

    答えはすべて物語のなかにある・・ように見える。

    母親の中に生きる生んであげられなかった娘の幻想・・だとしよう、自分としては。

    公衆便所のように犬、あるいは犬のような男(達)に貪られながら生み出される日本的な少女の幻影。
    落書きの中の暗黒から抜け出した、サバンナの美しさとは真逆の室内的な女性は、
    野蛮で暴力的な現実から逃げだすように、
    少年と馬の融合したケンタウロスと、猫の額ほどの小部屋に住む。

    娘の、かつての飼い犬(♀)は人間の女優によって演じられる。

    その犬は、母親にとっては完全な人間。・・もしくは最初から人間。
    他の家庭から盗み取って来るがやがて、彼女の眼を盗んでその夫・・人間か犬かは分からないが、を盗み取る。

    幻想の娘の飼い犬もまた幻想なのか?
    そうとも限らない。
    幻想の幻想は、現実かも知れない。

    そう思いつつ観ていると、母親の飼い犬を誘惑?した茶色い迷い犬が浮上する。

    幻想の娘の飼い犬は、かつて母親の飼い犬を誘惑した犬の生まれ変わりかも知れない。

    なぜ、その犬が幻想の世界に姿を変えて登場するのか?

    母親は、自分の夫(≒飼い犬?)を誘惑した犬を殺すか飼い殺しにした後調理する。
    調理した肉を、娘に食べさせようとするが、娘は食べず、
    母親は食べて、鳥の方が美味しいと言う。

    ・・それがどういう意味なのか?

    娘が母親の中に生きているのだとすれば、
    娘が食べなくとも、母親が食べれば、肉をとり込んだことになる。

    犬のような男を奪う、犬のような女は食べられて当然、
    鳥より不味い。

    女性とは皆、このように考えるものなのだろうか?(まぁ、そうではないと思うけれど

    嫉妬?の肉を食べた母娘は、やがて犬に呪われてか死ぬ。

    あるいはこれが原罪という奴なのかもしれない。

    飼い犬を誘惑した迷い犬は禁じられた林檎。

    食べたことから全てが始まる。

    母娘のなかで生まれ変わって、新たな飼い犬として登場する。

    やがて原罪に立ち戻る。

    ケンタロスの幻想は、
    娘がフェイスブックの上の二次元の幻想におぼれている間に、
    雑誌の上の幻想の欲望に埋もれて餓死している。

    母親は死んで鳥になって、
    娘の元にケンタウロスの下手な字の愛を伝える手紙を届ける。

    母親は、多くの生まれなかった子供たちの夢と花に囲まれて見送られる。

    娘が母親の中の幻想ではないかということは、
    母親の死後、唐突に訪れる娘の死によって暗示されているようにも見える。

    グロテスクでブラックすぎるユーモアに覆い尽くされているけれど、
    その中に垣間見える、
    不衛生で幼稚な男性たちの姿、
    一方的な暴力・虐待の嵐の中で死ぬ動物たち。

    今までの作品は百合臭が強かったけど、
    今回もそういうのはある感じではあるけれど、
    より普遍性の高い作品になりつつあるように・・

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    2014/04/30 22:43

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