1
青空
劇団こふく劇場
障碍を持つ人とそうでない人がそれぞれの
持ち味を出して、人生の切なさや哀しさを
ここまでうまく表現できたのがすごい。
2
死なない一生
劇団きらら
もともとあった「ドイツ風」の味わいに加え、
「星の王子さま」から取り入れている「フランス風」の味わいが
程よく混ざっているラテン満載の「加齢物語」に仕上がった。
年をとらなきゃ見えないものやことはたしかにあるのです。
3
消す癖
ゼロソー(Neutral Phase Company)
「消す癖」でひとつのお話を「実際的」な世界と「内面的」な世界と
いう二つの切り口でうまく見せた流れを受けて、
「ギムナジウム」で「閉鎖的にならざるを得なかった」世界が
「外に出る必要性」と「受け入れがたい必要性を
受け入れる痛み」を感じることで出てきた変化を
不思議なくらいすんなりと見せたことがすごい。
4
馬鹿やろう、そこは掘るな
万能グローブ ガラパゴスダイナモス
「ボスがイエスマン」では「自分で自分の食い扶持」を作る
大変さ、団結力持つ凄みを、
「馬鹿やろう、そこは掘るな」 では
大阪と福岡の世界観が程よく混ざって懐かしくて、
何とも言えない空間ができた。
いろいろな意味でこのカンパニーの持ち味ができた一年。
5
『スピーカー』 ※土曜完売、日曜残わずか!!
グレコローマンスタイル
「第三章」ではいろいろな人生をいろいろな角度で見せて、
「スピーカー」では「コミュニケーションって何」ということを
ものすごくうまい見せ方で表現出来ている。
6
砂の楽園
FOURTEEN PLUS 14+
「兄弟舟」も「加納の鼻」もみんなここにつながってしまう。
「異様な世界観」をひたすらに淡々とやれることが
正直、すごいのです。
7
饒舌な足裏
劇団HallBrothers
「青い体温」 では「無常の世代」が「わたし」をつかむところの
葛藤をうまく描いた流れを受けて、このお話では
その次の段階で起きることを無理な力を入れず、
ホンもプレイヤーも「元からある力」を十分に使えていた。
8
LOST CHILD
謎のモダン館
「言葉遊び」から一つ先に踏み込んで、
「わたしはわたしの人生、あなたはあなたの人生」と
ある種、ぽん、と突き放した世界がスパイスとして
効きはじめるようになった。
9
宵の唇
さかな公団
本家である「飛ぶ劇場」より面白いものを作ったな。
10
アーリー・myラブ
座”K2T3
「s.e (エス・イー)」から
「ルールブック〈カラフル版〉」までの流れは
ものすごく良かったけれど、
何か妙に力が入りすぎてしんどかったのが残念。
肩の力がもう少しいい感じで抜けていたらもっと良かった。