劇団めばち娘旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」
OFFICE SHIKA
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2015/09/17 (木) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★
映画観てなくても楽しめます!
映画「ピースオブケイク」を観ていないので細かいネタはまったくわかりませんでしたが全体に鹿殺しっぽいテイストが出ていて、劇団バンビ旗揚げ解散公演「裸軍曹の七日間戦争」思い出しました。あれ面白くて鹿殺しの中で一番好きなのです。今まで観た鹿殺しの中で「ツチノコの嫁入り」は最も時代の空気感を上手く捉えてるように思えました。映画からのスピンオフということは口出す人もいっぱいで大変だったんだろうな。歌って踊ってええじゃないか的ラストに若干の引っかかりは感じますが、そこも鹿殺しっぽいのかな。あと傳田うにさん大好きなのですが、もうすこし出番が多いと嬉しいかな、など。チョビさん今まで観たなかで一番好きな感じです。イイ感じに迫力や貫録があってとっても好感持てました。
どんぶりの底
流山児★事務所
ザ・スズナリ(東京都)
2014/09/26 (金) ~ 2014/10/05 (日)公演終了
満足度★★★
はじめての流山児★事務所
ザ・スズナリ。ここおトイレは狭いですし、客席も狭いですし、おトイレに関しては下北沢駅前劇場に比べれば天国レベルでキレイですけど、でも出来れば他で上演してくれないかな、と願わずにはいられない劇場のひとつです。が、しかし、なぜかここへは年に数回は行くはめに。お水をばらまいたりしていい劇場が少ないのかもしれませんし、歴史ある劇場ですので主催者側もここで上演することに何かしらの思いがあるのかもしれませんし、お付き合いも長いのでしょうし。そんなワケでスズナリで観劇。きちきちの狭い客席はまるでごった煮状態です。お芝居も、客席に負けないすばらしいごった煮感。ゴーリキー「どん底」にインスパイアされた作品だそうで、底辺の人たちには希望もありませんが悲壮感もなく、閉塞感だけが様々なパフォーマンスによって客席に伝えられます不思議と観終わった後に清涼感の残るパワフルな、演出と役者さんの力で楽しませてもらえた舞台。
閉塞状況のニッポンをカオスとして描くパワフルでナンセンスな人間賛歌…であるのならば、もうすこしゴーリキーから膨らませた本であってほしかったな、と思ってしまいましたが、バカバカしいほどのことを力技で見せきった役者の方々のエネルギーには圧倒されました。
海のてっぺん
ワンツーワークス
吉祥寺シアター(東京都)
2014/11/20 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★
うちわ!
今回のワンツーワークスは奥村洋治さんのアクがあまり強く出ていなくて、すこし物足りない感が残りました。
奥村さんの、あの人を威圧する喋り方や演技は嫌う人は嫌うでしょうがクセにもなりますので、あの感じを観られなくてとても淋しかったです。
芝居としては、笑いあり涙ありで幅広い層が楽しめる舞台でした。
個人的にはいつもの公演内容のような、もうすこし硬いテーマの舞台が好きです。
今回ジャニーズの町田慎吾クンが出演されていたせいか、客層もいつもと少し違いました。
衝撃的だったのは、うちわを持っているお嬢さんたちを客席で見かけたこと。
従姉からジャニーズのコンサートに持っていくうちわを見せてもらったことはありますが、まさか小劇場でうちわを目にする日がこようとは。けっこう本気でビックリしました。
トラッシュマスターズ「儚みのしつらえ」の太田基裕クンや、ワンツーワークス「海のてっぺん」の町田慎吾クンは、それまでのその劇団のお客さんとはちょっと違う層の人たちを劇場に連れてきてくれるので、新しい出会いに繋がっていいですね。
面白い舞台が多くの人の目に触れる機会が増えるのはとてもステキなことだとおもいます。
鬼界ヶ森
劇団め組
吉祥寺シアター(東京都)
2012/03/29 (木) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
満足度★★★
大団円、ですね。
いつ観てもこちらの劇団の役者さんたちの動きの美しさには目を見張りますが、今回も本当に美しかったです。
淀君の生霊としての情念が鎮められることなく大団円を迎えたことには違和感を拭えませんでしたが、役者の方々の美しい演技には心の底から感動いたしました。
311から1年、どういう視点で何をどう語ろうとしているかのを見せていただきたいと思い、今回の舞台は観させていただきました。
社会や人の心の有り様の変化が著しい中での、虚構の世界の在り方というか、虚構の世界に生きる人々の心の有り様がどのような形で作品に描き出されているのだろう、と。
そんな視点からは、もう少し美しい絵空事としてではなく、いろいろな意味で切り込んでくれるともっと楽しめたと思います。
十二分に素敵な役者さんたちの演技に酔いしれたのですけれど。
次の本公演に期待したいと思います。
狂おしき怠惰
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★
長かったです。
1幕と2幕のあいだのスクリーンに字幕が映るところで、休憩を入れて欲しかったです。お化粧室にいきたくて辛かった。
さまざまな問題をあまり深く鋭く抉らないで表面的に描いていたのは、幅広い層にわかりやすい形にするため?エンターテイメントとして楽しめる範疇にとどめておくには仕方ないのかなとも思いましたが、もうすこし突っ込んだ鋭い視点と主張が欲しかったです。
男女の絡みが、意図的にそうしていたのかもしれませんが、とりあえず入れておいた感が拭えなくて、なんとも表層的で滑稽で、いまの男女関係をそういう形で捉えていてそこに問題があると言いたかったのかな、とか、悩んでしまいました。
製薬会社の社長の伯父役の方や、主人公の兄役の方、厚生省の方が、とても魅力的でした。
マグダラなマリア
ネルケプランニング
サンシャイン劇場(東京都)
2011/10/15 (土) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★
第1弾には及ばすで残念。
前作までに比べて良くも悪くもこじんまりとまとまっていて、遊びが少なくなっていたように感じられました。幕間劇も暴れ具合がおとなしくて、すこし残念。
それいけ小劇場!!
劇団EXILE
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/10/08 (水) ~ 2014/10/19 (日)公演終了
満足度★★
随所で笑えました!
もう少し脚本を短くしてもらえたら良いとも思いましたが、時間に余裕のあるときに楽しいものを観たいなという人にはオススメかもしれません。
小劇団あるある系の舞台はここ数年で何本も観ているのですこし食傷気味。
そのあたりはプラチナ・ペーバーズの堤泰之さんが素晴らしい本を書かれているので、ついそちらと比べてしまうのも、分が悪いのかもしれません。
数年前になりますが、地方公演を終えた小劇団が東京へ帰る道中に様々なトラブルに巻き込まれながら、なぜ芝居を続けるのかを面白可笑しく芝居で観せてくれた「ブルースな日々-ああガス欠!-」というミュージカルは面白かったですね。
そこにある人間ドラマは重過ぎなくてもいいのですが、あまりに薄いと何も残らないのだなぁと。楽しく観た舞台であるにもかかわらず、殆どなにも思い出せない自分に驚いていたりもします。
シャッフル
劇団スパイスガーデン
東京タワー 1F 特設ホール(東京都)
2011/10/28 (金) ~ 2011/11/13 (日)公演終了
ニジンスキー
ニッポン放送
天王洲 銀河劇場(東京都)
2012/04/01 (日) ~ 2012/04/08 (日)公演終了
満足度★★
とても静かな舞台でした。
音がないということではなく、心の声や情念がないということでもなく、激しいダンスがないということでもなく、ただそういったものが静かに通り過ぎていく様は、狂気さえもが美しく、悲しさが静かに満ちて、音もなく降り積もる雪のようでした。
全公演完売!「RUN」
劇団お座敷コブラ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2015/01/22 (木) ~ 2015/01/25 (日)公演終了
満足度★★
箱が大きすぎ…。
KAAT大スタジオ見やすくていい劇場ですね。
舞台の広さを使いきれていなかった演出、演技であったのは残念です。
客席中央あたりで観ていたのですが、半分ほどの役者さんが何を言っているのか聴き取りにくいレベルだったのはキツかった。
芝居の善し悪し以前の問題ですが、最後列で観ても最低でも聴き取れる発声で演じてほしかったです。全員が生声での演技が難しいのなら、マイクをきっちり着けて一人づつ音量調整をするぐらいのことはしてほしい。滑舌の悪さと発声の悪さを補ってもらわないと、後ろで観ていて、何がなんだかわかりません。
全体に無駄が多いわりに大事なことを省略されすぎた本は、客に想像させ補完しなくてはならない部分が多すぎて、それは好みの問題もあるのかもしれませんが、あまり良いとは思えません。
演劇ならではの良さが活かされていない舞台は、演劇を観たことのない人に生の人間が動くことを二次元的に受け入れてもらうにはいいのかもしれないですね。
芝居観が見る舞台ではありませんが、いろいろな需要があるので、そちらに向けて公演を打てば、それはそれで良いのかなともおもいます。
脳内補完でLGBTを意識して観れば、けっこうあちこちで泣けました。
新・七夕伝説「煌星★天女」
WHATCOLOR
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/03/01 (木) ~ 2012/03/05 (月)公演終了
満足度★
天女チームだよ!
フウリンちゃんが意地悪テイストを前面に出しているキャラだったら、もっと可愛かったと思います。レダちゃんは、スタイルがよくてびっくり。あのぐらいスタイルがいいと、とりあえず立っているだけでもなんとかなるのだぁと感動。
コウマオウの神田英樹さん、とっても魅力的でした。ゲーの岩田有民さんって、どうしてあんなにセリフも出番も少ないの!もっといっぱい見られると思っていたので残念。でも少ない登場にもかかわらず印象に残るのは流石でした。レムウの宮内洋さんもステキな役者さんでした。
殺陣を期待して観に行ったので、女の子たちのなんともお遊戯のような殺陣が少し淋しかったです。あ、可愛かったから、いいんですね。
レムウの好々爺ぶりがとっても好感でした。
鳥取イヴサンローラン
ロ字ック
シアター711(東京都)
2011/11/08 (火) ~ 2011/11/13 (日)公演終了
女って愛しいなぁ…。
負けっぱなしの女たちの声は、どの言葉をとっても安っぽくなく、勝っても負けても続いてく人生を淡々と歩いていくしかないということを、しみじみと感じさせてくれる。
女には切実な声であってもそれを聞く男には滑稽にうつるのか、痛いところを突かれたから笑うしかないのか、あるいは単に鈍いのか。客席から上がる男のゲラゲラとした大きな笑い声には、新鮮な驚きもあった。
ああ、でも現実ってこういうシーンで男は笑うよね、と後で納得するのだけれど、女の心の叫びを嘲笑してしまえる男はきっと、舞台上に自分を投影しながら観ている女性客全員を敵にしたと思う。けど、そんなことにも気づいてないんだろうね。とか、お芝居というより、お芝居のテーマと、そのテーマに向き合う姿勢についていろいろ考えさせられたことも、面白かった。
そして、この舞台、負けてる女性への愛に満ちあふれていた。観劇後には気持ちがスカッと晴れやかになる。決して晴れやかな人生が描かれているわけではないのだけれど、そんな生き方しか出来ない女たちにもちゃんと愛が注がれているのが伝わるから、痛くない。脚本家の方の視点がそうなのかな。強くて優しくて、愚かな女を愛おしむような包容力を感じたから、そんなふうに見えたのかな。
ヘビーだけれど色んなことを正面から見つめてぶつけられて、とても心地よい舞台だった。
新鮮な新撰組
劇団たいしゅう小説家
萬劇場(東京都)
2011/10/05 (水) ~ 2011/10/10 (月)公演終了
やっぱり「め組」はスゴイね!
藤原さんと新宮さんの掛け合いシーンはちゃんとした舞台を観ているようで説得力があって、やっぱりめ組っていい劇団だなあとしみじみ思ってしまったのでした。野村さんのラストシーンのつかみも可愛くて良かったし!
新宮さんは殺人鬼のような目つきでコミカルな役をなさると、なんとも味があって面白くていいですね。