『音速セカイ』 演劇ぶっく9月号掲載決定!
ミュージカルサークルEM
千本桜ホール(東京都)
2011/10/08 (土) ~ 2011/10/09 (日)公演終了
満足度★★
入れ物が小さすぎる
ジェットコースターミュージカルというふれこみに期待を持って観てみたが、ジェットコースターのように次々と襲ってくるスピード感やテンポは感じられなかった。ミュージカルを標榜しているだけあって音楽は楽しめるし、ソロは喉自慢程度のものだがコーラスはよかった。曲も古いものも多く扱っていてオールドファンも楽しめるようになっている。
シナリオはほとんど何を伝えようとしているのかさっぱりわからず。「音速セカイ」の意味も劇中で何回か触れるがいまいち理にかなっていない。説得力がない。なにしろマーカスが何に悩んでいるのか最後までわからず、作品全体としてはエンターテイメントとしてまとまっているが、演劇としては問題意識がいまいち見えてこない。
とにかく、スケールの大きい話にあってホールが小さすぎた嫌いがある。
また、音響のボリュームの大きさが大きすぎて台詞が聞こえなかったり、小さすぎて雰囲気が出なかったりに感じた。
コミカルな部分はあってよいのだが、多すぎて全体がコントの色彩になってしまっているのが悔やまれる。
屑星のアリア
一劇'11 10月公演
法政大学(市ヶ谷キャンパス)(東京都)
2011/10/01 (土) ~ 2011/10/04 (火)公演終了
満足度★
眠くて苦痛な時間でした
時代も場所も社会階層も私にはさっぱりわからず。病気の背景や病気についての描写がほとんど無いので、リアルさもなく、主人公は最後まで純真無垢の希望を失わない少女というのが、これまたつまらない。
衣装のセンスはわからないが、もうすこし観客目線で脚本を考えて欲しい。
役者はソコソコいいんじゃないかなぁ。チョット表情や演技が平坦な気がするけどね。
イチゲキのシナリオはいつもはもう少し分かりやすいんだがなぁ。。。
キャラメル。ホップ・ステップ・アート
演鑑演劇部
東京学芸大学 学芸の森ホール1F(東京都)
2011/09/30 (金) ~ 2011/10/02 (日)公演終了
満足度★★
美術センスはさすがだが・・・
130分のうち終盤に入るまでの100分は10分程度で表現して欲しい内容で非常に苦痛でした。演出の場面転換や照明音楽などはセンスがよく感心しました。
演技も笑いも身内の人だけが受けるような程度のできですが、これだけの長丁場をそれなりに演劇として成り立たせた才能と能力はたいしたものです。
せっかくのホールのソファがあるのに簡易イスで長時間の観劇は内容がどうであっても苦痛です。
終了後、キャラメルもらえるのはうれしかった。
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BOX101【ロゴを新しくしました!8/24】
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了
満足度★★
ストーリィはよくわからないが・・・
時折見せる音楽入りのコミカルなシーンはそれなりにかっこよくできていてよかったのではないだろうか。コメディになりきっていないもどかしさが残り、役者の演技も学芸会の域か。SAF腹いせ公演で、作者いわく強引に強引を重ねたというわりにその強引さが見えてこないのでかえって消化不良な感じがある。
全体に忘年会の余興レベルか。
まだまだ、お金を取れる内容になってないと思う。
☆予約完了メールにツイッター割引等のことを書いておいて欲しかった。
月いちリーディング/11年9月
日本劇作家協会
座・高円寺稽古場(B3F)(東京都)
2011/09/24 (土) ~ 2011/09/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
初めて参加しました
未発表作品なので作品内容には触れることを控えますが、ド素人の私でも意見が言えて演劇の成り立ちにかかわれるというのは画期的なことだと思います。交流会に参加してもっと意見を言いたかったのですが、居酒屋にいくお金がなかったので次回以降は500円会費程度で交流できる場を考えてほしいと思います。
また、リーディング前に戯曲を見せてもらうことができるか、もしくはリーディング中にバックにプロジェクターで写すとかできればもっとシッカリ評価できると思います。ご一考を。
キス・アンド・クライ
劇団活劇工房
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2011/09/20 (火) ~ 2011/09/23 (金)公演終了
満足度★★★
役者も良く発想も良いが
中盤までのシナリオは終盤での展開の下地になっているのだが、関係性や状況をしっかり気づけていないので、ドタバタだけが単純に繰り返されているように見えて飽きてしまう。終盤の展開は非常に考えられていて大変楽しめるものになっている為に惜しい。
キスアンドクライの泣いて、喜んでという状況をもっとデフォルメしたほうがよかったと思う。
幕の場面の「本当は」という説明場面は不要に思う。やるなら、ここで泣いて喜んでキスアンドクライといってほしかった。
カオル役の落ち着いた演技が光っている。自分を捨てられればさらに良い。
フレーム!
早稲田大学劇団木霊
劇団木霊アトリエ(東京都)
2011/09/22 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
満足度★★
計算されたシナリオが気持ちいい
新人ということで、演技は小学生の学芸会程度の人もいたが主役級のメンバーはもう十分一人前だという気がした。
イントロの部分のビデオとダンスを使った演出は楽しく拝見。
シナリオがよく計算されていて、展開が楽しみな脚本になっている。時折見せるマルチシーンの場面演出が多用されているが、これはあまり効果的ではない。
とにかく、真夏でもないのに暑すぎる。劇団の伝統か何か知らないが空調設備を考えてほしい。せめて扇風機くらいはおこうよ。いつか役者が死ぬよ。演技に熱が入ってるんじゃなくって、劇場が厚いだけの汗だくの役者を見るのは不快です。そんな状況で得演じてがんばってるとは思うけど、もっと違う力の入れ方をしてほしい。
誰やねん
早稲田大学演劇倶楽部
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/09/17 (土) ~ 2011/09/18 (日)公演終了
満足度★★
新人らしからぬ力強さ
演劇として脚本をどうとか演出をどうとか言える要素はゼロだけど。
パロディも年寄りには不明だけど。
とにかく元気と度胸には恐れ入った。
新人のくせに全員がソロパートを持つという挑戦的とも、
修行とも、イジメとも言える演出をそれぞれが力の限り戦って全力を出し切って行こうとする気持ちがよく伝わって来て勢いと根性は素晴らしかった。いろいろ技術的な面はあるだろうが、当面この感じで突っ走ってもらうと面白いものになりそう。
JACKED JACKERS
劇団森
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/09/16 (金) ~ 2011/09/18 (日)公演終了
満足度★★★
新人の劇団森進化過程
スタートの照明の色使いや音、動きは劇団森らしさの片鱗が見える。劇団森の良さは、一見引いてしまう様なサイケデリックさにあると思う。ゲロを吐くと気持ちがよくなるような演劇だと思う。今日は新人というコトで全体としてはフツウの演劇になっていて、普通の学生演劇として標準的な出来とは言えるが、期待を込めて、あえてコメントしたい点は、スリリングでなければならないストーリーなのに、スピード感が感じられず残念。笑を取る場面も沢山あるが踏み込みが甘い。今後の劇団森化が楽しみだ。
最小都市/モラトリアム
演劇団体Dear
上智大学一号館教室(東京都)
2011/09/06 (火) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★
眠かったが。。。
幕間代わりのブレークでのしりとりが長すぎて寝てしまったが、気づくとしりとりの輪の中で大変なことが・・・
取り上げたテーマはよいと思うが、題材とストーリーが雑然としすぎていて問題意識の表現がなかなか伝わってこない。
最小都市/モラトリアム
演劇団体Dear
上智大学一号館教室(東京都)
2011/09/06 (火) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★
いまどきの学生にはめずらいしい
いまどきの中学生ですら問題にしないであろうテーマを当たり前のように取り上げるのは勇気があるというべきか。
学生は大人かこどもか?そんなことが本当に問題意識にあるんだったら日本の大学生はあまりにも幼稚だ。
学生時代を本気でモラトリアムなどと考えているなら残念なことだ。こどもにだってこどもの責任があるし、社会に対して関係を持っている。そのかかわり方は異なるが、それぞれに責任はあるはずだ。責任におとなも子供もない。ましてや学生か社会人化なんて問題じゃない。
呑気すぎるテーマになんだかんだいっても日本は平和なんだなぁとつくづく感じた。
評価もモラトリアムをしてあげるつもりはない。
声はよく出ているが、感情や場面を表現するためのトーンの工夫がない。
教室の小さな空間なのに大劇場でやっているような声量は必要ない。
演劇はそこにいる生身の観客と空間と時間を共有して体験するものなのだということを意識してほしい。
今後の活動がんばってください。
かもめ
第七劇場
シアタートラム(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★
かもめプレビュー
舞台そのものは奥行きがよくわかる構成で、背景におかれた木の切り株のオブジェが物語の場面場面の感情的なベースを効果的に演出しているのは大変よかった。
しかし、主役の2人以外の声が通らず内容も感情もよく伝わってこない。
過激な演技は後ろ向きの演技が単純に繰り返され多用されるので想像力が沸いてこない。前向きで2度だけやればそのほうがよい。
ニーナ役の役者は存在感があり、声がよくとおり、演技が伝わってくる。
全体として、せっかくの心理的な演出の舞台が稚拙な説明的な台詞で濁ってしまっているような印象。
型にはまってしまっている感じがあり驚きや感動といった観客の情動を喚起することに失敗している。