月いちリーディング/11年9月
日本劇作家協会
座・高円寺稽古場(B3F)(東京都)
2011/09/24 (土) ~ 2011/09/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
初めて参加しました
未発表作品なので作品内容には触れることを控えますが、ド素人の私でも意見が言えて演劇の成り立ちにかかわれるというのは画期的なことだと思います。交流会に参加してもっと意見を言いたかったのですが、居酒屋にいくお金がなかったので次回以降は500円会費程度で交流できる場を考えてほしいと思います。
また、リーディング前に戯曲を見せてもらうことができるか、もしくはリーディング中にバックにプロジェクターで写すとかできればもっとシッカリ評価できると思います。ご一考を。
学生版日本の問題
日本の問題
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/21 (水) ~ 2011/12/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
『声きも』期待を超越‼
先ず、劇場についてですが想像を絶する狭さ。渋谷だしアルファベットでオシャレな名前だし、複数団体の企画だしと思ってこじゃれたステージをイメージしていたら、地下室の倉庫のような所で客席しかないように思える空間。ご自由にといわれてもどこが正面なのかさえわからずただ呆然としてしまいました。ああ、入れ物がこれだったら出し物も制約されるなぁと思いつつも気を取り直して観劇にはいる。
『ミーム』は、学生演劇祭のときの演出と同じ感じで哲学的な演劇。これはこれでありだと思う。『四次元』は、初めてみるが演出が『劇想からまわりえっちゃん』風で面白い。まぁ、まぁ、かなと思って期待の『声きも』この団体、期待を超越してはるか彼方の次元に私を連れていってくれた。何という劇団だ。素晴らしすぎる。
学生版日本の問題
日本の問題
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/21 (水) ~ 2011/12/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
総括すると
『日本の問題』というお題を掲げて公演を打っているにもかかわらず、
現実的な問題を取り上げたのは6団体中2団体。あとの団体はいずれも精神的な問題を取り上げていて、やっぱり若い人は現実に失望していて精神世界にその生き場所を探しているんだなぁと感じました。
現実とガチンコで戦う劇団も逃げ延びて自分の世界を追求する劇団もどちらも演劇としてあって欲しいと思います。
その意味では良かったと思います。是非沢山の大人と子供に見て欲しい。
A MIDSUMMMER NIGHT'S DREAM
声を出すと気持ちいいの会
小劇場 楽園(東京都)
2012/03/15 (木) ~ 2012/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
期待されている団体だ(弁明)
今回の公演が私にとっては期待外れな内容だったのだが、それはあくまでも今までの「声キモ」の実績ゆえのものであり、客観的に評価すれば十分及第点をとっていると思う。
しかし、才能とパワーと若さとセンスのある団体であり期待されている。それは、その後の厳しいレビューが沢山あることがそれを証明している。
今回、会場で販売されていた『黒猫』(再演)と台本を買いました。で、当然家で台本読んで、DVDをみました。いや、実に素晴らしい演出にひたすら脱帽、何度見ても面白い。カッコいい。音楽も踊りも、実に見事に舞台を数段ランク上のものに昇華している。
これだけのモノを作れる団体だからこそ、厳しい評価をされるということだろう。生活もしなけりゃいけないだろうから厳しいかもしれないけど、たくさんの期待しているファンを度肝を抜き唸らせる様な舞台を待ってます。
富士幻談
声を出すと気持ちいいの会
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/19 (火)公演終了
満足度★★★★★
秀逸! らしい演出に満足
終わって、席を立つときには涙が滲み、感動で手が多少震えていた程です。
期待通りの壮大なスケールと予想を許さない劇的なストーリー展開は、まさに圧巻というほかはない。
6人の役者がそれぞれの個性を発揮して、この超現実的な脚本をあくまでもリアルに演じている。
「富嶽百景」をネタにこんなスペクタクルに展開・表現できるのはこの劇団以外にないかもしれない。
冬物語
明治大学シェイクスピアプロジェクト
アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)
2011/11/18 (金) ~ 2011/11/20 (日)公演終了
満足度★★★★
3日間で完成度が上がった
初回と千秋楽とを観劇。初回きになったセリフの言い回しは舞台に慣れてきたのか、かなり改善されていた。役者一人一人がこの3日間で大きく成長したかのように演技をモノにしていたと思う。特に羊飼いの親子の演技は別人のように安定感が出てきて、笑いもしっかりとれていた。
役者の出来が安定していたためか初回に感じた前半の演出の退屈さは感じられなかった。むしろ、全体的にとても良いバランスでストーリーが展開され、無理のない演出だったことが感じられた。
細かい点については初回感じた点に変わらないが、とにかく周りの観客も最後はみんなが身を乗り出して、多くの人が涙しているように感じられた通り、喜劇的でありながらなぜか泣かされるという不思議な力がこの物語にはあることを感じさせてくれたのは今回の公演が成功していた証しだと思う。
千秋楽に役者スタッフ関係者すべての努力が実ったと感じさせる出来栄えで、来年の公演もまた楽しみになった。心から敬意を表したい。
これだけの内容のものを無料で観覧させてもらえるなんてすばらしすぎるが、さらに次元の高いシェイクスピアを目指してほしいと思う。
ただ、初日の受付の大混乱があって、最終日は受付を多少工夫していたが、今度は受付時間が大幅に遅れて食事をゆっくりする暇がなかった。チケットの受け渡しが開演1時間前でないとできないというのは混乱のもとだと思うので、観覧日以前に受け渡しも可能にしてもらえるとありがたいと思う。
HEAVEN VOICE
劇団パーティーピーポー
駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)
2011/10/14 (金) ~ 2011/10/17 (月)公演終了
満足度★★★★
演劇としては学芸発表会レベルか・・・
まぁ、がんばっていることはよく伝わってきました。
演技は学生レベルとしては中くらいか。
笑いの場面がふんだんにあるのだが、つまらなすぎ。内輪受けレベル。
肝心のストーリィは全体を流れるテーマがなく場面場面で話が分断されてしまっている印象が強く流れが見えないのでクライマックスへの盛り上がりに欠ける。楽日ということで役は感極まっていたのか涙を流す場面が多かったが、観客へはいまいち伝わらない。具体的には最後のジャンヌダルクが民衆を鼓舞するシーンでは涙するより、淡々とせりふをいうほうがよいと思う。
舞台美術は美しかったが、アーチの円形が若干ゆがんでいたのがちょとしたことだが重々しさを半減していた。
衣装はよく手作りしたのかなと思う感じだったが、すべての女性が役にかかわらず美人できれいな衣装というのは演劇としての演出を放棄しているが、演劇としてみないのであれば美女学生のエンターテインメントとしてはありかも。
いずれにしても、シリアスにしたいのかコミカルにしたいのか、悲劇にしたいのか喜劇にしたいのかよくわからないのが残念。
ただ、エンターテインメントとして適当に楽しむには十分かと。
演劇としてはお勧めしませんが、かわいい女の子の舞台をみたい人にはOKだと思います。
ありとは見えて逢はぬ帚木
夢幻舞台
中野スタジオあくとれ(東京都)
2011/10/21 (金) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★
夢幻ここ一年の作品中一番の脚本構想
ここ一年間ほとんどの夢幻舞台を見てきたが、構想としては一番の出来ではないか。もう公演は終わっているのでネタばれ込みで書きますが、「帚木の女」で著名になったという画家の未亡人が「帚木の女」を探すという筋書き。
プロットはおそらく「雨夜の品定め」の女性版であり、ダヴィンチコードのような謎解きドラマの味付けがされているという憎い演出。
画家は実在の人物か私は知らないが、「帚木の女」と疑われる複数の女性とほとんど同時に恋愛に落ちていたという光源氏の部分をかぶせている(と思われる)。いわゆるおしゃれな現代版源氏物語でありその発想力には脱帽する。
そこに、デリバリー・キッスというとんでもない発想の商売を非常にうまく組み込んで、これが「雨夜の品定め」にのっとって5年前の亡き夫からのキッスの贈り物という設定がまた憎いが、これが最後のどんでん返しに一役買っている。
ただ、説明に難があり、わかりにくいのであまりディティールにこだわらずに流れを重視したほうがわかりやすいと思う。
また、個人的には「真壁エピソード」は不必要に思える。
最後15分ですべてのなぞが解き明かされる。
カミカミ演技が伝染するなど、ご愛嬌はあったが非常に今後が楽しみな作品となった。
なお、舞台美術や衣装・小道具は観劇料500円から考えれば十分な内容。演劇は観客の存在と想像力があってなりたつことから考えれば必要にして十分だったと思う。
演技は力が常に入りすぎていて、もう少し安心して見られるように肩の力を抜くことも必要かも。
冬物語
明治大学シェイクスピアプロジェクト
アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)
2011/11/18 (金) ~ 2011/11/20 (日)公演終了
満足度★★★
初演の緊張感が伝わる
初演のための緊張からか、セリフが単なる早口言葉になってしまっていてよく伝わらないというのが、多くの役者に最後の場面まで見られました。原作の戯曲に忠実に作ったということなので、それはそれで仕方ないのかもしれませんが、あえて現代的な超訳のセリフにしてもよかったのではないかと思いました。
舞台美術はシンプルですが、もう一つ物足りなさを感じます。天幕のラストの照明はよかったが、劇中では効果的に使われていないように感じた。
原作に忠実であることが原作の面白さを忠実に再現するとはかぎらないと思う。原作に忠実にして伝えきるにはもっと深く濃く精密な演出が必要だと思う。
音楽を舞台上の楽器で演奏するのはなかなか良い雰囲気であったし、生ならではの演者とのアンサンブルが成功していたと思う。
嵐や羊の群れを人間で演じ、シームレスに人間になったりする演出はとてもよかった。
細かいことをいうと、時がたったことを感じさせるメイクなど工夫がほしかった。また、コミカルなシーンでのもう一歩の突込み、しつこさ、粘り、工夫があれば爆笑できたし、芝居全体が引き立つはず。
ラストシーンは感動的に演出できていたと思う。
来年は、原作に忠実にやるならもっと厳密に演出してほしい。個人的には、原作を学生の感性で新たな物語に作り替えるくらいのシェイクスピア理解を求めたい。
座席位置が編集できないので、ここに書きます。
1階10列21番
JACKED JACKERS
劇団森
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/09/16 (金) ~ 2011/09/18 (日)公演終了
満足度★★★
新人の劇団森進化過程
スタートの照明の色使いや音、動きは劇団森らしさの片鱗が見える。劇団森の良さは、一見引いてしまう様なサイケデリックさにあると思う。ゲロを吐くと気持ちがよくなるような演劇だと思う。今日は新人というコトで全体としてはフツウの演劇になっていて、普通の学生演劇として標準的な出来とは言えるが、期待を込めて、あえてコメントしたい点は、スリリングでなければならないストーリーなのに、スピード感が感じられず残念。笑を取る場面も沢山あるが踏み込みが甘い。今後の劇団森化が楽しみだ。
学生版日本の問題
日本の問題
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/21 (水) ~ 2011/12/25 (日)公演終了
満足度★★★
B級グルメの楽しさ
Bチームだけに、B級グルメというわけでもないが、レストランでは味わえないマニアックでちょっと危険だったり、ファンタジックだったり、シチュエーションホラー的だったりいやぁ、学生団体結構見ているつもりだけれど、まだまだ面白い劇団てあるんだてあるんだなぁと思った。
今回は鉄パイプの足場席で見ましたが、これもまたオツです。
キス・アンド・クライ
劇団活劇工房
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2011/09/20 (火) ~ 2011/09/23 (金)公演終了
満足度★★★
役者も良く発想も良いが
中盤までのシナリオは終盤での展開の下地になっているのだが、関係性や状況をしっかり気づけていないので、ドタバタだけが単純に繰り返されているように見えて飽きてしまう。終盤の展開は非常に考えられていて大変楽しめるものになっている為に惜しい。
キスアンドクライの泣いて、喜んでという状況をもっとデフォルメしたほうがよかったと思う。
幕の場面の「本当は」という説明場面は不要に思う。やるなら、ここで泣いて喜んでキスアンドクライといってほしかった。
カオル役の落ち着いた演技が光っている。自分を捨てられればさらに良い。
しみじみ日本・乃木大将
東京農業大学 農友会演劇研究部
農大劇研アトリエ(東京都)
2011/12/15 (木) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★
若さ爆発
いつも通り真正面から若さでぶつかって行くような舞台はある意味清々しくもあり、羨ましくもある。
古い言い回しのセリフが多く役者も大変だったと思うが、もう少し意味の通る発声を心掛ければなお良かったと思う。
舞台美術は丁寧に作られていて狭い空間にもかかわらず多彩な演出が試みられていた。力技の一本という感じで、これはこれで良いのではないかと思うが、欲を言えば息継ぎをするような場面でも力が入っていたので見る方も体力がいる。その辺り観客目線も考えられたらさらに良いだろう。
最小都市/モラトリアム
演劇団体Dear
上智大学一号館教室(東京都)
2011/09/06 (火) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★
眠かったが。。。
幕間代わりのブレークでのしりとりが長すぎて寝てしまったが、気づくとしりとりの輪の中で大変なことが・・・
取り上げたテーマはよいと思うが、題材とストーリーが雑然としすぎていて問題意識の表現がなかなか伝わってこない。
誰やねん
早稲田大学演劇倶楽部
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/09/17 (土) ~ 2011/09/18 (日)公演終了
満足度★★
新人らしからぬ力強さ
演劇として脚本をどうとか演出をどうとか言える要素はゼロだけど。
パロディも年寄りには不明だけど。
とにかく元気と度胸には恐れ入った。
新人のくせに全員がソロパートを持つという挑戦的とも、
修行とも、イジメとも言える演出をそれぞれが力の限り戦って全力を出し切って行こうとする気持ちがよく伝わって来て勢いと根性は素晴らしかった。いろいろ技術的な面はあるだろうが、当面この感じで突っ走ってもらうと面白いものになりそう。
フレーム!
早稲田大学劇団木霊
劇団木霊アトリエ(東京都)
2011/09/22 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
満足度★★
計算されたシナリオが気持ちいい
新人ということで、演技は小学生の学芸会程度の人もいたが主役級のメンバーはもう十分一人前だという気がした。
イントロの部分のビデオとダンスを使った演出は楽しく拝見。
シナリオがよく計算されていて、展開が楽しみな脚本になっている。時折見せるマルチシーンの場面演出が多用されているが、これはあまり効果的ではない。
とにかく、真夏でもないのに暑すぎる。劇団の伝統か何か知らないが空調設備を考えてほしい。せめて扇風機くらいはおこうよ。いつか役者が死ぬよ。演技に熱が入ってるんじゃなくって、劇場が厚いだけの汗だくの役者を見るのは不快です。そんな状況で得演じてがんばってるとは思うけど、もっと違う力の入れ方をしてほしい。
ここはどこだああああ!?【観たい!コメントにコメント企画実施中!】
BOX101【ロゴを新しくしました!8/24】
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了
満足度★★
ストーリィはよくわからないが・・・
時折見せる音楽入りのコミカルなシーンはそれなりにかっこよくできていてよかったのではないだろうか。コメディになりきっていないもどかしさが残り、役者の演技も学芸会の域か。SAF腹いせ公演で、作者いわく強引に強引を重ねたというわりにその強引さが見えてこないのでかえって消化不良な感じがある。
全体に忘年会の余興レベルか。
まだまだ、お金を取れる内容になってないと思う。
☆予約完了メールにツイッター割引等のことを書いておいて欲しかった。
『音速セカイ』 演劇ぶっく9月号掲載決定!
ミュージカルサークルEM
千本桜ホール(東京都)
2011/10/08 (土) ~ 2011/10/09 (日)公演終了
満足度★★
入れ物が小さすぎる
ジェットコースターミュージカルというふれこみに期待を持って観てみたが、ジェットコースターのように次々と襲ってくるスピード感やテンポは感じられなかった。ミュージカルを標榜しているだけあって音楽は楽しめるし、ソロは喉自慢程度のものだがコーラスはよかった。曲も古いものも多く扱っていてオールドファンも楽しめるようになっている。
シナリオはほとんど何を伝えようとしているのかさっぱりわからず。「音速セカイ」の意味も劇中で何回か触れるがいまいち理にかなっていない。説得力がない。なにしろマーカスが何に悩んでいるのか最後までわからず、作品全体としてはエンターテイメントとしてまとまっているが、演劇としては問題意識がいまいち見えてこない。
とにかく、スケールの大きい話にあってホールが小さすぎた嫌いがある。
また、音響のボリュームの大きさが大きすぎて台詞が聞こえなかったり、小さすぎて雰囲気が出なかったりに感じた。
コミカルな部分はあってよいのだが、多すぎて全体がコントの色彩になってしまっているのが悔やまれる。
月いちリーディング/11年10月
日本劇作家協会
座・高円寺稽古場(B3F)(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/10/29 (土)公演終了
満足度★★
毎月楽しみな時間
自分から進んでまな板の鯉になろうという、活きのいい作家の作品に素人でも意見が言えるという画期的な機会。
今回は作家として立派に力を持った作家の作品で、批評しがいがあった。
主人公の立場が裁判所とアパートとで逆転するようなコントラストを利用した演出ができたらよかったかも。
満足度は戯曲に対する評価です。
幽闇より目醒めしは冤枉の君
立教大学演劇研究会
立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/11/05 (土)公演終了
満足度★★
舞台としての体裁は立派
この団体は、歴史物も得意としているようなのだが、今回のストーリーはちょっと無理筋だったと思う。一つ一つのシーンはとてもよくできていて、舞台や音楽、殺人回りも大変よくできていて、効果音もよくあっていただけに、論理性が破綻している戯曲のできは実にもったいない。
宝塚や少女マンガのようにシーンの感情表現だけで見せる舞台の傾向が強く盛り上がりに欠ける。
意図して感動シーンのオムニバスとしてコラージュのように作るのであればもっと徹底して破綻させるべきで、中途半端な理屈のせりふは不要に思う。
背伸びをせず、前回の「下荒井兄弟」のように身の丈にあった演劇をまず物にしてほしい。
女の子にはウケそうなつくりなので、女性にはお勧めとしておきたい。