鷗外の怪談 公演情報 鷗外の怪談」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
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  • 満足度★★★★

    会話劇の中に空恐ろしさを感じた。
    最後の方は観ていて吸い込まれるよう。
    言葉のテンポとか掛け合いは、ほかの作品とテイストは違っても永井さんらしさは変わらない感じ。。。
    重いテーマなんだけどユーモアを混じえた、長丁場だけど飽きない良い舞台でした。。。

    ただ、個人の倫理さえも吹き飛ばしてしまう集団主義の恐さを、この芝居を通して目の当たりにしてしまい、 さして右でも左でもない自分の立場で今の時代の流れを肌で感じているイマ、この舞台の会話劇の中に空恐ろしさを感じました。

  • 満足度★★★

    感想がない
    不勉強で作品内の事件をあまり知らなかった。それなので当然勉強になってしまった(笑)。
    それを抜きにしても熱心に見入ってしまった。が、内容は歴史のおさらい、コーチをしているだけでその先というものはあまりない。
    もちろん、永井さんのオリジナル部分などにはクスリとしてしまった。

  • 満足度★★★★

    あと味の悪さ、それも狙い
    森鴎外が大逆事件とどう関わったかを描くこの舞台は、厳しいテーマを取り上げたガチの舞台でありながら、軽快にすっきりと演劇の楽しさに溢れている。ただラストは晦渋であと味は必ずしもよくないが、それもまたこの舞台の狙いだ。

    詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

  • 満足度★★★★

    感情移入
    明治期の文豪、森鷗外が直面した大逆事件。
    文豪としての森鷗外、陸軍軍医としての森林太郎と二つの立場を持ち、思想・行動などの生き方に板挟みが生じ苦悩する。とりまく嫁姑、編集者、親友の想いが描かれていました。

    ネタバレBOX

    「舞姫」のエリスや、山縣有朋は本編には登場しませんが、台詞にすることでリアル感があります。
    鷗外の母、森峰役の大方斐紗子さん、新米女中スエ役の髙柳絢子さんのキャラが笑いを誘いますが、そのほかは真面目に感情移入でき舞台に引き込まれていきました。
  • 満足度★★★★★

    伺いました。
    ”二つの顔をもったヤヌスのような作家で、一筋縄ではゆかない”と評された森鴎外・・その実弁護側、政府側双方から意見を求められる板挟みの立場であったとは・・”金田さん”と”若松さん”無二の親友との激論&”大方さん”と”水崎さん”の嫁姑のバトル等々、見どころ満載のお芝居でした。・・”金田さん”&”若松さん”を久しぶりに舞台で拝観・・大満足。”水崎さん”はお初でしたが、久々に観た”舞台映えする”女優さんでした。。

  • 満足度★★★

    他のみなさんと印象は違いますが…
    前半、史実に対して説明的すぎたのではないか。
    永井さんのチラシのコメントが頭から離れず観たせいもあるが、最近の言論界の状況に対する永井さんの苦悩が脚本の迷いに表れているよう感じずには居れなかった。
    終演後、著作のサインに応じる永井さんに、笑顔が少ないように見えたのは、気のせいか…。

  • 満足度★★★★

    文豪からの教訓
    森鴎外といえば、舞姫、エリス関連しか知らない。
    大逆事件前後の森鷗外とその家族や関係者。国のトップに位置する立場の鷗外が裁判に関わる事により解る事実とそれらの葛藤と苦悩、当時の重要法案作成、家長としての責任、他人様の嫁姑問題に笑える。それにしても明治の女は強いわ^^;
    いつの時代も私用と公用の悩みは似ているし、怪談=畏怖と思えば腑に落ちた。
    衣装が和装姿。当たり前だが、それが馴染んだ姿の生活。久しく着物着ていないが、その振る舞いを見てて安らぐ気持ちになるのは自分も日本人なんだなーと思ったりして。しげさんの浅葱色の着物姿綺麗だった。スエさんの足袋、地味ながら色使いが仕立てに似合ってた。

    しげ役の水崎さん、初めて見る方だったが気っ風の良い利発さが見て取れて印象に残った。お姑さんの大方さんも人生経験の達者さがイキイキ見え、自分が子供の頃、多くいたと思われる大人たちの姿を想像してしまった。良い舞台でした。

  • 予備知識もなかった
    二兎社はずっと気になっていて、初観劇してきました。鴎外の時代背景など歴史に疎い私には、こういう時代だったんだな~って思うくらいした。文学は私には少々難しかったかも…

  • 満足度★★★★★

    たらればで、三兎社の一員になりたかった
    私と同年代の永井さんは、高校から演劇を始められて、大学時代に二兎社を結成されたのですよね?

    その頃、永井さんとお知り合いになれて、私も加えて頂けていたらなんて、たらればの妄想が膨らむぐらい、「永井愛さん健在」の喜びを感じさせて頂ける秀作舞台でした。

    たぶん、永井さんて、全くのオリジナルストーリーで勝負されるより、ある程度の史実や実在人物を、永井流にアレンジした芝居に仕立てる方が、劇作の真骨頂を発揮されるタイプの作家なのではと感じました。

    大逆事件を扱いながら、こんなに笑える芝居を書けるなんて、凄すぎると思いました。

    それに、どの役者さんも、実に生き生きと役を演じていらっしゃる。普段、演技の仕方が苦手な若松さんも、今回初めて、好きだという思いで、賀古鶴所役を演じていらっしゃる若松さんの演技を楽しませて頂けました。

    実在の人物と、役者さんが、どこか面差しが似ているのも、一興でした。

    芝居で語られるたくさんの書物をどれも読んでみたくなりました。

    ネタバレBOX

    森鴎外は、私の大好きな作家です。正直そうなところが好きでした。

    でも、この芝居を観るまで、こんなに二つの道の狭間で、苦悩して生きた人とは知りませんでした。

    鴎外も、荷風も、平出も、鴎外の妻も、母親も、実に生き生きと舞台上で生きて語って、笑わせて、考えさせてくれました。

    以前、ドキュメンタリー番組で、かなり詳しく大逆事件の顛末を学んだので、ドクトル大石などの、庶民に優しい愛情を注ぎこんだ人物が、こんな大層な事件を目論んだとはとても思えないし、昨日の韓国の、産経新聞に対する、反民主主義的な行為を考えても、巨大権力による、「作られた真実」の消えない人間社会には、常に、平民は、少ない知恵を駆使して、荒波を泳ぐように、生きて行かなければならない定めかしらと、どこかで落胆しつつも、でも、鴎外や永井さんのような、文学作家達が、苦しみながらも、どこかで、良い知恵を貸して下さることに勇気づけられながら、元気に生き延びて行きたいとも思いました。
  • 満足度★★★★

    バランスの話でしたね
    チラシに書いてあった通り、国に小説を発禁されつつも軍属として国に忠誠を誓う生き方が大変そうに舞台化されていました。それにしても忙しい日々だなぁと感心しきりの作家人生が表現された2時間40分でありました。

  • 満足度★★★★

    鷗外の怪談
    永井愛さんの新作。大逆事件の被告の幸徳秋水らの弁護と処罰の両方にかかわる森鴎外。政治、司法、庶民の心性などにおいて日本人は昔から変わってないことを、史実を踏まえたフィクションで見せてくれる。芝居の面白さを味わいつつ、自分の現実にため息も。2時間40分休憩込み。

  • 満足度★★★★★

    魅力的なキャラクタ達
    金田さん、若松さん目当てで、二兎社新作を観てきました。大逆事件を背景として、鴎外の二面性に焦点を当てたという触れ込みですが、決して難しい舞台ではありません。鴎外を中央に配し、様々な立場の人々との対話を通じて、明治末期の世相を生き生きと再現するだけでなく、現代へも通じる痛烈な政治批評ともなっています。本作は、永井氏の傑作戯曲の1本になると思われます。特に、鴎外、鶴所を振り回す森峰(鴎外母)は、時には、鴎外の小説を厳しく批評し、鴎外の後妻(森しげ)と不仲に不平をならし、明治の元勲山県へ助命嘆願に行こうとする鴎外を薙刀で牽制する、江戸、明治女性を出現させる、鮮やな演技でした。でも、鴎外の怪談と言われた複雑怪奇な内面とは、実は日本的maneuver、要するに処世術、またセリフにもありましたが、日本的不真面目さというのが適切ではと思います。何れにしても、近年の二兎社の新作としては、キャスト全員が二兎社初参加とは思えない座組みの出色の出来で、演劇的な楽しさを満喫できる舞台でした。

  • 満足度★★★★

    エリス!
    ツアー初日舞台観劇!暗黒時代に仕事、家族の板挟みに苦悩する鷗外を金田さん好演。映画「恋の罪」で観た、大方斐紗子さんに圧倒される。休憩込みで約2時間40分。

    ネタバレBOX

    100年前に起きた幸徳秋水の大逆事件。大半の人が無実だったと以前読んだ事がある。この事件を絡めた作品。重い内容に成りがちだが嫁、姑には笑える。妻しげ、悪妻だったらしいけど水崎さん演じるしげは可愛い。

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