満足度★★★★★
たらればで、三兎社の一員になりたかった
私と同年代の永井さんは、高校から演劇を始められて、大学時代に二兎社を結成されたのですよね?
その頃、永井さんとお知り合いになれて、私も加えて頂けていたらなんて、たらればの妄想が膨らむぐらい、「永井愛さん健在」の喜びを感じさせて頂ける秀作舞台でした。
たぶん、永井さんて、全くのオリジナルストーリーで勝負されるより、ある程度の史実や実在人物を、永井流にアレンジした芝居に仕立てる方が、劇作の真骨頂を発揮されるタイプの作家なのではと感じました。
大逆事件を扱いながら、こんなに笑える芝居を書けるなんて、凄すぎると思いました。
それに、どの役者さんも、実に生き生きと役を演じていらっしゃる。普段、演技の仕方が苦手な若松さんも、今回初めて、好きだという思いで、賀古鶴所役を演じていらっしゃる若松さんの演技を楽しませて頂けました。
実在の人物と、役者さんが、どこか面差しが似ているのも、一興でした。
芝居で語られるたくさんの書物をどれも読んでみたくなりました。