蜷川の終り
間違いなく今年のワーストワンになる芝居だろう。まずは本がヒドイ。テーマは人間の支配と非支配における不条理といったところだが、そのテーマが動き出すのは上演が始まってから3時間以上たってから。それまでにこの舞台を演劇として見ている観客はとてつもなく疲れている。日本には優れた劇作家がいないので、ケラリーノ・サンドロヴィッチ程度の本書きでも、観客の前に自己満足の舞台をさらけ出せる商業的環境が整ってしまう。海外にはもっと優れた脚本家がいて、こんなチンケな台本はまず上演されない。ガラパゴスな日本の商業演劇だから成立するのだ。その証拠に観客のかなりはジャニーズファンではないか。ファンたちは芝居を見に来ているのではなく、タレントを見に来ている。このような集客をして成立させる演劇にどんな意味があるのか分からない。さらに演出も頭が悪すぎ。お決まりの群衆シーンや、いつも通りのエンディング。ここまで自己模倣をし尽くされるとバカという気も起きなくなる。大阪まで来て見た意味は全くなかった。
満足度★★★★
ケラ VS 蜷川
ケラさんのも観ていて話としては2回目観劇だからか
以前よりすんなりと話に入っていけた気がしました。
ケラさんバージョンは話を追うことで精いっぱいになってしまってたのかも。
だから納得出来ないところもありましたが
今回はこれを寓話として捉えられたような気がします。
公演する順番が逆だったら
また感想が変わっていたようにも思います。
私的には
逆で観たかったかな。
満足度★★★★
壮大っっ
ダークファンタジーもこの位スケールが大きい見ていて気持ちいいなぁ、と浸りました。休憩込みで4時間半も全然平気な内容でした。さすが蜷川演出という感じ、重厚な雰囲気と見応えのある空間でワクワクしました。でも見れなかったKERA演出版の方が、人間くさくて面白かったのではと後悔しても遅いんだよなぁ。
満足度★★★★
蜷川幸雄って、なんてイヤらしいんだろう(笑)
いい意味でも悪い意味でもね。
とにかく、キャラクターをはっきりさせる力とストーリーをわかりやすくする力は凄いと思う。
それを「いつもの」の手法で見せてしまう。
満足度★★★
パンドラの鐘
を思い出した。野田vs蜷川 ケラvs蜷川 次は誰がくるのだろう?演出が違えば、世界が変わるは当たり前。そうでなくては、何も楽しめない。こういう企画は面白い。しかし、ながら、4時間超は長い。
満足度★★★
順番
もし、蜷川演出が先でケラ演出がその後だったら、、、と仮定したとき、まぁこういう演出はしなかっただろうなぁ、、、等と勝手に思ってしまう。
やはり世間に送り出す順番が後、というのは非常にハードルの高い不利なのだろう。舞台装置、構成が当然カブるのは避けるし、選択肢が限られるわけなので。
だとしたら、ケラが後だったら?どういう演出だったろうか?興味がある。この企画、続けてくれないかなぁー
満足度★★★
演出って大事なんだな
世界の蜷川w!!演出に見慣れている分、血みどろ感が強くても、死に方があっさりし過ぎのような印象もあったが、大して気になる事もなく、すぐに納得。
しかし出演人物は同じなのに、役の印象は全く違って見える。
簡素化された背景も終盤のステージ上は余白の美みたいなのを想像し、次第にステージ上に吸い込まれるような感覚だった。
蜷川版は初見だけど話の構成はケラ版と同じなので、そのためか今回の登場人物の心理描写等が理解出来やすかったのも。
メメさんとパキオテのシーンは、ケラ版の方が好きかな。
ドン・ガラスの灰汁の強さはどちらの配役も甲乙つけ難く、カッサンドラの野乃すみ花さん、初見だけど印象に残る。
満足度★★
壮大を装った作り話
アルジェリアのテロでの犠牲者のニュースなどを見ていると、殊更、この壮大そうな作り話が、空虚に感じられて仕方ありませんでした。
正直言って、脚本にも演出にも、何も魅力を感じることはできませんでしたが、ただ役者さんは、それぞれ、魅力的で、構成もしっかりとはしているので、4時間20分の観劇そのものは苦痛ではありませんでしたが。
古谷さんが、お元気そうでほっとしたり、伊藤蘭さんと大石さんの執事夫婦の演技が素晴らしく、印象に残りました。
ケラさんの演出は観ていませんが、蜷川さんの、またそれか?の物が落下したり、雨を降らせたり、最後の劇場機構を逆手に取った演出は、あまり必要性を感じず、ゲンナリ。
コロスのラップも、無理やり感いっぱいで、逆効果だった気がします。
満足度★★★★
二度観
舞台は「なまもの」と感じました。先週観た時とはまた違ってる。どちらも2F席からだったので、出来れば1F席で観たかったです。顔の表情まではさすがに2F席からは…。
満足度★★★★
ケレン味に満ちた演出
ケラさんの演出が物語の世界に没入させる統一感のあるものだったのに対して、蜷川さんの演出は舞台の構造や機構を活用して演劇の虚構性を強調する趣向を多く盛り込んで観客を現実に戻しつつ、感情の高まるシーンでは一気に盛り上げるダイナミックなものとなっていてました。
中央部が1段上がっているだけのシンプルな舞台にシーン毎に椅子やテーブル等と奥の壁を入れ換えて進行し、スムーズにシーンが展開して行くのが気持ち良かったです。
蜷川さんが今までの作品で何度も使っているケレン味の効いた手法が多く使われていて既視感がありましたが、物語の内容に合っていて効果的でした。
コロスがギリシャ悲劇のそれとは全く異なるヴィジュアルと台詞回しになっていてインパクトがありましたが、そうした必然性が感じられず、ただ奇をてらっただけにしか見えず残念でした。
同じ戯曲でも演出によって登場人物の性格付けが異なり、同じ台詞でも笑わせようとしてたっりしてなかったりで、演出によって全然異なる作品に仕上がっているのが興味深かったです。
満足度★★★★
蜷川演出!!
コロスの使い方とか面白い!!舞台美術は蜷川さんしていました。これはこれでありだし、すごい!それぞれがイイ!!一つの脚本で二つの演出。どうしても比べて観てしまいましたが…。4時間20分魅せてくれました。