祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹~ 公演情報 Bunkamura「祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ケレン味に満ちた演出
    ケラさんの演出が物語の世界に没入させる統一感のあるものだったのに対して、蜷川さんの演出は舞台の構造や機構を活用して演劇の虚構性を強調する趣向を多く盛り込んで観客を現実に戻しつつ、感情の高まるシーンでは一気に盛り上げるダイナミックなものとなっていてました。

    中央部が1段上がっているだけのシンプルな舞台にシーン毎に椅子やテーブル等と奥の壁を入れ換えて進行し、スムーズにシーンが展開して行くのが気持ち良かったです。

    蜷川さんが今までの作品で何度も使っているケレン味の効いた手法が多く使われていて既視感がありましたが、物語の内容に合っていて効果的でした。

    コロスがギリシャ悲劇のそれとは全く異なるヴィジュアルと台詞回しになっていてインパクトがありましたが、そうした必然性が感じられず、ただ奇をてらっただけにしか見えず残念でした。

    同じ戯曲でも演出によって登場人物の性格付けが異なり、同じ台詞でも笑わせようとしてたっりしてなかったりで、演出によって全然異なる作品に仕上がっているのが興味深かったです。

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    2013/01/21 09:36

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