満足度★★★★
勿論「エダニク」の一点張り!
作“横山さん”、演出“上田さん”、“夏さん(椅子の座り方を含め、チャラい青年実業家)・原さん(何気ない素振の全身演者)・緒方さん(成りきり職人さん)”適役お3方の演技を含め、全く申し分の無い秀作。以前、「食の安全」を勉強していた頃、食肉加工センター(最新鋭設備導入)の見学会に参加した事を思い出しながら観させて戴きました。最後は、若き事業家“夏さん(元クロムモリブデン)”が、真摯に職人“緒方さん”の教えを乞う為に、作業場へ向かわれたもの・・と思います。
本作は、確りとした取材に基づいた渾身作で“横山さん”の引出の多さに驚かされました。何時観ても飽きない作品作り、これからも期待しています。併せて「売込隊ビーム」の無期活動休止明けを切に望んみます。
<アフタートーク等>
「芝居流通センターデス電所」“竹内さん”舞台全体が血糊ベッタリの展開を予想され(結果:ハズレ)、御自信の演出であれば必ずその様に演出されるとおっしゃっていましたが、本作で使われた「牛の延髄(実際に牛の他の部位を購入され使用)」等グロテスクなものに関しては、気持ち悪いので「NG」と、常人の理解を超えた?演出への拘り・・、そして「劇団鹿殺し」“丸尾丸さん”、“原さん”と同じく関西学院大の御出身で「劇研究部」と「サークル」の違いこそあれ【ガチ・タメ】との事、相変わらずの生真面目そうなお人柄を表すコメント・・等々、本作の関係者各位を含め個性の豊かさを垣間見る事が出来た、とても面白いイベントでした。
出口ロビーにて「クロムモリブデン」の“久保貫さん”をお見かけしました。舞台と同じく、熱く語っておられました。
<ハナモズクさんのコメント>
幼い頃、実家で両親と祖母が赤牛を食用として育てていました。愛情一杯に育てていましたが、農作物が不作の年は生活していくために・・、牛の解体の細かなところまで描かれ、脚本・演出、役者さん達の演技もとても旨く、良い芝居でした。☆4
満足度★★★★★
『サブウェイ』
進化論と歴史観から現代を見直した「失われた20年」に対するひとつのアンサーとしてみた。観念的でありながら人類愛にあふれ猛烈な独創性とエネルギーを惜しみなく発揮した超大作。
満足度★★★★★
二日に分けて。「エダニク」「サブウェイ」
この真夏の極東フェスティバルと言う企画。
どーしようもなく両極端な劇の組み合わせで、
それがまた面白かった。
満足度★★★★
サブウェイを観た!
関西の注目ユニット、真夏の會と極東退屈道場が合同で東京に進出し、王子小劇場で素敵な公演を行った。私が観たのは極東退屈道場の方。
うまい役者が揃っていて、一人芝居をつなげたような構成の作品だが、それぞれが一人で場を持たせる力を持っていることに感心した。全員素敵だったが、特に後藤七重とののあざみに魅力を感じた。
真夏の會も私の周囲では大変評判がいい。見られなかったことが残念でならない。
満足度★★★★★
【真夏の會『エダニク』 】シンプルで、美しいと言ってしまう、会話劇
3人の役者のバランスもいい。
しかも再演ということもあってか、台詞も役も身体にぴったりしていて、うまい。標準語と関西弁の関係もいいのだ。
なんとなくのユーモアととぼけた感じもナイス。
劇作家協会新人戯曲賞の講評でマキノノゾミさんが「満点」と言った意味がわかる
満足度★★★★
両方の作品、観させていただきました。
『サブウェイ』
不思議な地下鉄の空間でした。地下鉄を舞台にお話しが繰り広げられるのかと思っていたら、予想以上に抽象的な舞台でした。
空間の使い方や不可解な動きの取り入れ方が 面白かったです。見逃してついていけなくなってしまった要素もありますが…。
広告くどいなと私も思いましたが、それほどのものに囲まれて生活しているのかなとも思います。
『エダニク』
こちらは具象で、ストーリーそのまま観ればよかったので、頭が働かない状態でも、楽しんで観られました。賞をとっただけのことはあるなと。物語がとても面白かったです。また、三人の役者がとても合っていて。笑いどころではないのかもしれないところまで、その真剣さを軽く皮肉るような笑いが出てきてクスクスしてしまう作品でした。
自然でいやらしさのない、かっこつけたりしない劇でしたので、快く観られました。いやぁ、面白かったです。
満足度★★★★★
「エダニク」
確かにこれは非の打ち所がない。緩んだシーンがひとつもない。ずっと味わっていたいような空間がそこにありました。
戯曲は劇作家協会新人戯曲賞作なので出来はお墨付きとして、3人の役者が良い、演出が良い。これをサブウェイと一緒に東京に持ってきた制作も良い。
中でも伊舞役の夏がすごい。ちょっと見たことないタイプの役者さんでした。
終演後には肉喰いたいと思った。
満足度★★★★
安心感と緊張感
舞台装置は、みすぼらしい限り(あえて?)なのですが、それをもってしても、収穫ありの観劇でした。
台本、そして役者の演技力、この両輪がしっかりしていると、安心して劇の世界に浸ることができるものです。
今回は、そのどちらもが満足のいくものでした。
会話中心の劇、といってもいいのでしょうが、それを楽しむと同時に、いつ「爆発」するかもしれないという緊張感も一緒に体験することができて、あっという間に終わってしまった感がありました。
とりわけ、「沢村」役の原真さんの演技力に惹かれました。よどみない台詞を、ひとつひとつ抑揚を変えたり、間をとったりと、これこそ「プロだなあ」と思わせました。
屠殺場という舞台だけに、内容的に難しいところもあったことだと思います。ただ、その点については、意図的か、または無意識にか、さりげなく「流した」感じがしました。(「差別問題」が絶対ではありません)
満足度★★★
「サブウェイ」
思っていた感じと違った。
地下鉄で通勤する人々の群像劇だがイマイチ引き込まれず。
CMのパロディとか長すぎて疲れた。
「サブウェイ」のオチが・・・。
ダンスシーンや地下鉄の表現とか素晴らしいところはあったが、全体的に退屈道場だった。
前説的な『エダニク』の出演者パフォーマンスが面白かった!!
『エダニク』に興味を持ったが日程が合わず断念。
満足度★★★
サブウェイ 漠然
一晩寝かして頭を整理してみましたが,漠然としすぎていて意味が掴みきれません。断片が散らばりすぎていますが,祭りやバベルの塔,約束の虹あたりで何となくこういうことが言いたいんではないか?とは考えましたが,それまでの断片がそれとは嵌らないのです。全体を通して面白くなかったわけではありません,もちろん退屈などしてはいないのですが,モヤモヤしている。なんか消化不良です。というわけで,初めて芝居を観る方には勧められないと思います。あと,女優さん,結構キレイな方が思いっきり変顔していましたが,根性ですね。
満足度★★★★★
「エダニク」
笑いと真剣演技が絶妙にブレンドされた3人芝居。見事でした。
パンフの「再演にあたって」が面白い文章だった。クスッとした。んで、制作費80万(相場知らないけども)、役者3人+音響照明舞台2人の5人という、シンプルスマートな舞台らしい。
「いつでもどこでも高品質」という言葉に大きく期待して観劇したが、とても満足できた。
満足度★★★★★
真夏の會『エダニク』観ました
やはり関西の劇団にハズレなし。のめり込んでしまいました。屠場という微妙な立場の所を舞台にした発想が実にいい。かみ合わない会話が徐々に広がって、話が膨らんでいく様が秀逸です。大満足。
満足度★★★★
スリリングな『エダニク』(真夏の會)
屠場の一室で繰り広げられる3人の議論が、小細工のない演出で描かれ、スリリングな会話に引き込まれて90分間があっという間でした。
気弱で現実主義的な沢村、情に厚い職人肌の玄田、チャラチャラしていながら時折感情的になる伊舞、とタイプの異なる3人の優劣関係が入れ替わりながら展開するのですが、どの人物も単純に共感できるような性格には描かれていないので、3人の関係の緊張感が最後まで持続していて物語に強い推進力がありました。
舞台上には登場しない人物も巧く話に取り込んでいて、物語に広がりが出ていました。
職業差別や命の尊さなどのトピックにも触れていましたが、そこに深入りして情に訴えたりはせず、所々にコミカルな場面を盛り込みつつ価値観の異なる労働者の関係性にフォーカスを合わせていたのが清々しかったです。
役者の声の大きさや間の取り方が絶妙で素晴らしかったです。特に時折見せる無関心なそぶりの表現が良かったです。
舞台の上には机と椅子と電話のみしかなく、照明の変化やBGMは転換のときだけしか使わないという必要最低限な道具立てでしたが、3人の会話のやりとりが面白く、全く飽きることがありませんでした。
今回合同企画をした極東退屈道場の様々な仕掛けが施された作品とは正反対のストレートなワンシチュエーションの会話劇で、対比が興味深かったです。
満足度★★★★
「サブウエイ」を観た
舞台はかなり抽象的だ。序盤、なんとなく、むちゃくちゃでコント集のような感覚に陥るが、終盤にかけて、彼らの言いたいことはなんだか、神、世界の創世記、バベルの塔を引き合いに出し、観客にエラク壮大に感じるように騙す手法は、案外、レベルが高いのではないかと感じた。笑
舞台は初心者向きではない。好き嫌いに激しく分かれる表現だ。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★★
【エダニク】「タブー」にチャレンジした意欲作
「エダニク」って何だろう?外国語かな?と思っていたら、
「枝肉」のようだった。
はじめは、職場の休憩室らしいテーブルと椅子だけの簡素な部屋で、
男二人が登場し、カップ焼きそば談義という、
いわばどうでも良い話から始まる。
なんかユルイ話だな、こんなのをずっと見ていたらたまらんなあ、と思っていたら、話は次第に面白くなってきた。