『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』 公演情報 『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★★

    マイ楽でした。
    20日ぶりに劇場に入ったら、舞台セットに使われていたハムレットや王様、女王、オフェーリアの衣装や額縁にくもの巣がかかっていて、上に張られている布なんかも汚されていました。面白いなぁと思いました。
    この劇場で、彼らの時間は繰り返されていました。でも、外の世界の時間は流れていた・・・・。
    ハムレットの脇役に焦点を当てた物語ですが、ふっと思ったのは、私たちがこの世にいること自体、彼らと同じようにどうしてこの場所で、この状況で、この人生なんだろう・・・・と言うこと。
    「退場するということは、どこかに登場するということ」という台詞がありましたが、死ぬということはこの世からの退場で、またどこかに登場するのかもしれないですね。それは、誰にもわからないけど。
    こんなことを考えた今日の舞台でした。

  • 満足度★★★★

    変則二人芝居の成功作
    観たい観たいと思いながら、これまで、ご縁がなかった「ロズギル」。なので、はなから二人芝居用の脚本かと思いましたが、違ったんですね。

    いやあ、とても、気の利いた趣向で、見せ方として、とても斬新で、面白かった!というのが、第一印象でした。

    でも、帰りの電車の中で、自衛隊員は、ロズギルと同じ運命を辿るのでは?と無性に不安を掻き立てられ、内容はかなり深い芝居なのではないかと、思い直した、昨日の夕刻でした。

    ネタバレBOX

    何しろ、お二人の芝居の熱量に圧倒されます。

    演じることが大好きなお二人が、企画して、上演に漕ぎつけるまでの、熱量が、全て、舞台上に放出されているような、熱いのに、清涼感を感じるステージでした。

    「ハムレット」の登場人物として、どっちがどっちか、出自も、不明な存在感の薄い二人を主役に据えたストーリー展開だけれど、この作品の中においてさえ、結局は脇役でしかない二人の儚い運命が、静かに悲劇性を物語ります。

    ハムレットや、他の登場人物は、映像で、お二人が、あれこれ演じ、そのスクリーン内の人物と、生身のお二人が絡むという演劇スタイルが、趣向が効いて、斬新かつ愉快でした。

    本当は、2時間半以上の大作だそうですが、この日の上演時間は、たった1時間半。それでも、中身はしっかりと詰まった充実感あるストーリー展開で、感心しました。

    役者役の人形を操作した、黒子の、文学座の演出助手さんの、動きも、お二人の芝居を妨げない素晴らしさで、目を見張りました。

    できれば、熟成された頃にもう一度拝見したくなる舞台でした。
  • 満足度★★★★

    ランナーズ・ハイ
    コイン、問い、迷い、そして世界・・・重なり合いのその先に誰もが迎えるものはひとつ。大きな流れに抗うことは許されずとも、暗い船倉に光が当たり血が通ったときにはじめて感じる自由は運命との握手によってもたらされる。見たいものだけを見る観客が思う存分楽しめるよう作られたストーリーに押し流され、見ないふりして置き去りにされてしまう二人に突然向けられる外伝的な強い光のなか、いつしか観客自身も二人と重なり合い翻弄されてしまうのではないか。

  • 満足度★★★

    ハムレットのスピンオフ舞台
    ハムレットに登場する端役2人の話。
    前半お笑いコンビによるコント芝居を見ているような感覚から、登場はするけど客前には現れない主人公達に翻弄された2人の、次第に視点が「死」の不条理感に入り込んできてから面白さが出てきたような。
    モジョミキ同様2人芝居だが、さすがにその場で演じ分けは出来ず、今回は黒子も活躍する手作り感溢れる見せ方。
    公演後半に見たらもっと印象が違っていそうな舞台だった。
    感想アンケなし。約100分。

  • 満足度★★★★★

    2回目です。
    今回は、この物語に不条理な世の中への痛烈な皮肉を感じ、いつの時代にも大儀の名のもとに、またはその流れの犠牲になった数え切れない命へのオマージュを感じました。
    よく名もない人たちと形容されますが、あれ大嫌いです。
    上から目線だよ!と、何かあったときに名もない人になる私は思います。
    今日は、かなりセンチメンタルになった観劇でした。

    二人の役者さんの台詞のテンポ、間、全て聞き取れる言葉の発声・・・気持ち良いです。

  • 満足度★★★

    役者は二人
    濃密な二人芝居を期待しましたが、出演料をケチっただけに過ぎませんでした。

    ネタバレBOX

    そもそも封蝋されている王の手紙をハムレットが如何にして改ざんすることができ、ローゼンクランツとギルデンスターンの二人もどのようにして読めたのかよく分かりませんでしたが、ロズとギルは自分たちが殺される運命にあることを船上で知ったようにみえました。

    なぜ逃げようとしないのか不思議でしたが、よく考えると原作を別の角度から見ただけで実際に起こった事象は変えるわけにはいかなかったということです。

    二人芝居かと思っていましたが、スピーカー付きの黒子による人形を使ったり、二人の俳優がダンボールでできた安っぽい衣装で他の役を演じた映像を流したりで、単に出演料を節約しただけでした。ドタバタしたところなど劇団鳥獣戯画の『三人でシェイクスピア』を観ているようでした。

    旅芝居の座長のようにいい役者なら死んでも次の舞台で復活します。ロズとギルは死ぬ運命で、そのまま死ぬことになりそうです。いい役者なら生き返ることができるのに、二人はいい役者ではなかったというだけのことでした。寺山修司の『青ひげ公の城』のようでした。ただし、本作は1966年初演、寺山のは1979年初演でしたが。
  • 満足度★★★★★

    深いです。
    ハムレットの物語に登場する学友とは名ばかりの二人、名前も存在もその素性さえ、ぞんざいな扱い・・・・でも、二人には二人の生きる時間がある。
    ここに着目した作家さんが、面白いと思いました。
    大元の物語の影で、二人がああでもない、こうでもないと悩み、考えるその姿は、なぜか自分の姿にも重なる・・・・。
    道案内のような不気味な人形が、かなりインパクトありました。
    映像も面白かったです。
    観終わって、電車の中でかなりじわじわとやって来る物語・・・・。
    この気持ちを持って、明後日の私はあの劇場で彼らにまた向き合ってきます。

  • 満足度★★★★

    トム・ストッパードの代表的戯曲
    やっと観れた。しかも上質な舞台で出会えた事は嬉しい。幸運だ。諸々ノーチェックで演出は鵜山氏と後で気づく・・頷ける。演出の趣向の数々。俳優の立ち方の良さ。OFFOFFシアターの小さな空間に、演劇的遊戯の世界が広がった。ほぼ二人芝居。『ゴドー』を思わせる「終わりなき現在」が続くようでいて(またそんな日々こそ似合いの二人だったものが)、運命は二人を無慈悲に飲み込んで行く・・。母体となる『ハムレット』の<本編>で展開する(既知の)場面は、同じ俳優が演じた映像として挿入され、二人にも絡む。生身の二人の間に流れる時間と、『ハムレット』<本編>の時間、両次元のズレが明瞭になる。不条理劇に思えた戯曲がこうなるのか・・感慨。出続けの二人に、拍手鳴り止まず。共感。

    ネタバレBOX

    戯曲を読んだ時点では『ハムレット』を良く知らなかったので、二人がハムレットに登場する人物なのか、作者の創作なのかも知らなかった。ローゼンクランツ/ギルデンスターンが一連の騒動に巻き込まれ、誰にも(読者にも)顧みられない悲運の死を遂げる人物だと知ってしまえば、いやが上にもドラマ性が増す。戯曲もまず間違いなく、『ハムレット』が周知である前提で書かれている。ハムレットの警護(監視)を命ぜられた二人は途中から己の首を差し出しに赴く事になったと知らず船旅を続ける。この能天気な二人の姿が、<本編>の持つ高揚、緊迫感との対照で印象づけられる。『ハムレット』は必須です。
  • 満足度★★★★★

    N次創作
    ハムレットに屁理屈と不条理を大量に加えたN次創作。舞台上にいるふたりが2時間、見えない主役に対して端役になりきってるところが面白い。

  • 難しいです
    内容が難しすぎて、理解出来ませんでした。
    なので点数は付けません。

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