『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』 公演情報 ロズギル上演委員会「『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    トム・ストッパードの代表的戯曲
    やっと観れた。しかも上質な舞台で出会えた事は嬉しい。幸運だ。諸々ノーチェックで演出は鵜山氏と後で気づく・・頷ける。演出の趣向の数々。俳優の立ち方の良さ。OFFOFFシアターの小さな空間に、演劇的遊戯の世界が広がった。ほぼ二人芝居。『ゴドー』を思わせる「終わりなき現在」が続くようでいて(またそんな日々こそ似合いの二人だったものが)、運命は二人を無慈悲に飲み込んで行く・・。母体となる『ハムレット』の<本編>で展開する(既知の)場面は、同じ俳優が演じた映像として挿入され、二人にも絡む。生身の二人の間に流れる時間と、『ハムレット』<本編>の時間、両次元のズレが明瞭になる。不条理劇に思えた戯曲がこうなるのか・・感慨。出続けの二人に、拍手鳴り止まず。共感。

    ネタバレBOX

    戯曲を読んだ時点では『ハムレット』を良く知らなかったので、二人がハムレットに登場する人物なのか、作者の創作なのかも知らなかった。ローゼンクランツ/ギルデンスターンが一連の騒動に巻き込まれ、誰にも(読者にも)顧みられない悲運の死を遂げる人物だと知ってしまえば、いやが上にもドラマ性が増す。戯曲もまず間違いなく、『ハムレット』が周知である前提で書かれている。ハムレットの警護(監視)を命ぜられた二人は途中から己の首を差し出しに赴く事になったと知らず船旅を続ける。この能天気な二人の姿が、<本編>の持つ高揚、緊迫感との対照で印象づけられる。『ハムレット』は必須です。

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    2015/05/05 23:49

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