満足度★★★★
トム・ストッパードの代表的戯曲
やっと観れた。しかも上質な舞台で出会えた事は嬉しい。幸運だ。諸々ノーチェックで演出は鵜山氏と後で気づく・・頷ける。演出の趣向の数々。俳優の立ち方の良さ。OFFOFFシアターの小さな空間に、演劇的遊戯の世界が広がった。ほぼ二人芝居。『ゴドー』を思わせる「終わりなき現在」が続くようでいて(またそんな日々こそ似合いの二人だったものが)、運命は二人を無慈悲に飲み込んで行く・・。母体となる『ハムレット』の<本編>で展開する(既知の)場面は、同じ俳優が演じた映像として挿入され、二人にも絡む。生身の二人の間に流れる時間と、『ハムレット』<本編>の時間、両次元のズレが明瞭になる。不条理劇に思えた戯曲がこうなるのか・・感慨。出続けの二人に、拍手鳴り止まず。共感。