追憶のアリラン【ご来場ありがとうございました!】 公演情報 追憶のアリラン【ご来場ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 39件中
  • 満足度★★★★★

    信頼感
    もう絶対面白い(面白いという言い方がどうなのかとは思うが)
    のはわかっていて

    毎回重厚で深く切り込んでくれるので
    下手なニュースやドキュメンタリー番組なんかより
    よっぽど考えさせられる。

    いろいろな考え方のある問題だが
    個人的にはとてもニュートラルな目線で見ていると感じるので
    押しつけがましさがなくてよい。

  • 満足度★★★★★

    戦犯とは
    重厚な内容ながら面白く観劇。民族、家族愛など感じ入る素晴らしい舞台。

  • 満足度★★★★★

    思いつく言葉がすぐには見つからない
    終戦間際の日本統治下にあった国。今回も展開は重い。
    真面目に生きているだけなのに、それを粛々と受け入れる覚悟に、こちらは見守るだけしか出来ず、結審後の行く末から噎び泣きだった。
    何も気にせず明日の事を考えられる世の中は良き時代なんだよなぁ。
    役者さん全員素晴らしかった。階段の組み合わせのセットも面白い見せ方でした。

    約135分。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい!!!
    何回もジーンと来ました。

    ネタバレBOX

    敗戦の混乱期に拘束され人民裁判に遭った日本人の公人の一人、朝鮮総督府平壌地方法院検事局豊川三席検事を中心に、様々な立場の人々の行動と人民裁判の行方を描いた話。

    信念を持つ人、時勢に乗る人、恨みを持つ人、友情に厚い人がいました。

    プロテスタントの中には反日運動家が多いということで軒並み逮捕した結果、プロテスタントでない農民も拘束され、その家族からの釈放要請に応じようとした豊川検事は憲兵隊長と交渉しましたが叶わず、逆にその農民は拷問に遭って死んでしまいます。ソ連の影響下にある人民裁判では豊川検事の指示で拷問が行われたと主張したその家族の証言に誘導される形で審理が進行しましたが、朝鮮人を差別しなかった豊川を尊敬していた朴元事務官がその家族に当時の経緯を説明した結果、危険を冒して南から戻ってきた朴の行動を信用した農民の義父は、豊川の行動が裏目に出たことを理解し証言を翻しました。人民裁判の判決は、主席検事と次席検事が有罪でシベリア送りとなり、三席検事の豊川と四席検事は無罪でした。

    走れメロス的な友情や、恨みを持っていても論理的思考を尊んだ理性故に豊川は無罪になったのでしょうか。人民の恨みは晴らしたいが、全員を有罪にするとアメリカなどから後にリンチのそしりを受けるかもしれず、被告人の半分を機械的に有罪にするようにソ連から指示が出されていたのではないかと推察します。恐らくそんなものだったのでしょう。それまでの振りは一体何だったのかと思わせるところに混乱時の様子が表れていて皮肉でとても面白く思いました。

    朴は無事に南に帰ることができたのか、人民裁判を執行する側のソ連で学んだ人間と抗日パルチザン出身者がその後粛清されたか生き延びたか、シベリア送りとなった検事二人の行く末も気になるところです。

    ところで朴という姓ですが、スタート時の会話で僕と朴が混乱してなぜややこしい姓を使うのかなと思いましたが、理性的で友情に厚い人間として朴を描くことで、パククネ大統領にもそうあってほしいとのメッセージが込められていたのではないかと推察してみました。
  • 満足度★★★★★

    さすがの公演…
    当日パンフとは別に、本公演で描かれる当時の状況(年表)や台詞(語句)の説明が書かれた別冊付録が添えられ、正確に伝えようとする姿勢が好ましい。
    さて、公演は朝鮮半島を舞台に戦中(1941年)から戦後の朝鮮戦争(1953年頃)という特異な状況下における人間ドラマ。上演するには、現在の国家間情勢を考えると躊躇しそうな題材であるが、そこはしっかり向き合い重厚な作品に仕上げていた。戦争中という極限状態における不条理が丁寧に描かれ、観ている人の心魂に響く。多くの人は、誠実でありたいと願うところだが、その判断基準は時と状況によって異なる。それでも自分の信念を貫けるか…。
    「残酷な事実・現実」と「釈明する動機・状況」の溝を埋める術があるのか。過去から現在にも続く怨嗟の連鎖…人間の尊厳、国家間の友好などの美辞麗句は建前だけ。その深い溝を覗きどのように埋めて行くかを考えさせられた。

    その舞台は、後方に変形回廊のような階段舞台(時空間差の表現か)、前方に平舞台(床・地面)で、その状況が重層的に描かれる。また、当時の重苦しい雰囲気は、モノトーンの照明や低(重)音響等の技術で素晴らしい効果を上げている。もちろん役者の演技も確か。
    本当に素晴らしい公演で感動した。
    次回公演も期待しております。

  • 満足度★★★★★

    追憶のアリラン
    今回も見応えあり、最初から最後まで息をつかなかった気さえする作品。見逃さず良かった。ますます大好きチョコレートケーキ!こんなスイーツ大好きみたいな感想は合わないと思うけれど、私はいつもこの劇団に忘れてはいけないことを気づかされます。
    エッシャーのだまし絵のような階段のある美術が印象的(美術:蒲田朋子)入り組んだセットで入り組んだ人間模様。
    あらゆる人たちにお勧めしたい舞台です。

  • 満足度★★★★★

    圧倒的な作品
    完成度の高さは他の追随を赦しません。
    テーマといい、脚本、演出、演技 圧倒的です。
    全く無駄のない台詞を訓練された役者が伝える。これぞ演劇!

    国という観念が我々を不必要な諍いに参加させているのかも知れませんね。
    個人同士の「信」で付き合えたら、多くの問題を解決に向かわせることができるのかも知れません。
    正しく生きる…当たり前の事が難しいのだと改めて感じました。が、そうせずには「信」が生じない。

    虚言に埋もれる現代に確実に一石を投じている作品だ。

    絶対に観て欲しい。

    ネタバレBOX

    月影さんが出演しているのに驚いたが、出来れば黒髪で出演して欲しいなと思いました。
    時代的にも、役柄的にも。
    それだけが不満でした。
    …重箱の隅ですが。
  • 満足度★★★★★

    最高の舞台でした
    出演者の方から薦められて、今回、こちらの劇団さんの舞台を初めて拝見しました。
    全てにおいて素晴らしかった!
    脚本も、舞台セットも、役者さん達の演技も。。。
    2時間以上の芝居にずっと入り込んでました。

  • 満足度★★★★★

    濃密かつ重厚な舞台
    非常に濃密で重厚な舞台でした。
    テーマ的にも重く、息苦しいくらいの緊張感で、息を飲みながらの観劇。
    2時間超えの舞台で、客席側ではただの一度、終盤で笑い声が出たのみ。(晩酌代の箇所です。)
    内容的には、個人個人の受け止め方、考え方に差異があるので、色々な意見が出るかと思いますが、観れて良かったと思える舞台でした。
    噂に聞いていた劇団さんでしたが、他の公演も観てみたいと思いました。

  • 満足度★★★★★

    目の前50cmの「熱狂」はもう見られないのか?
    今回も史実を通じて人間を描くドラマだが、期待以上に見応えがあった。同じ良心をもった人間でも立場や過去の経験によってものの見方や判断が変わり対立が生まれる。大切なのは相手の立場で考えることと思いやり。ストレートだが強烈な訴求力だ。
    これまでと違うのは舞台が広くなったこと。立体的な構成で多面の舞台を作り、照明ワークで場面を使い分けることで広くなっても臨場感が損なわれることはなかった。しかし初めて観た時のサンモールスタジオ最前列での目の前50cmの「熱狂」が忘れられない。もっともっとメジャーになってもらいたいという反面、客席との距離が開いていくのは少しさみしい。

  • 満足度★★★★★

    必見の舞台
    「国家」、「民族」、センシティブなテーマを、奇をてらうことなく、真摯に、誠実に作り上げた素晴らしい作品。2時間以上ありましたが、あっという間でした。
    立場や考え方の違いを超え、一人でも多くの人に見てもらいたい、そう思える舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    アリラン
    よかった。人間のいいところ悪いところを垣間見たような気がする。
    豊川検事の人間性がよかった。スーツと着物の衣装変えの速さに驚きました。照明の使い方もよかった。チョコレートケーキ。他の作品も観てみたい!

  • 満足度★★★★★

    天晴れ
    まず、今のご時世にこの手の話を作品として発表すること。
    次に、戦時中の日本に対して美句麗句を並べるわけでもなく、「自虐」的になるわけでもなく、お涙ちょうだいに陥ることなく、エンターテイメント作品になっていること。
    最後に、それでいて心にズシーンと落とし込ませ、決して説教臭くなく未来(現代)に希望をみせること。

    もう見事としか言いようがない。

  • 満足度★★★★★

    ザワザワ
    心揺さぶられ…。歯痒さも感じ、自分を守る事・生きる事とは!?を考え、そして他人とは?愛情、憎しみ…、国、仲間、家族…。観劇後時間が経てば経つほど色々と想いをめぐらすことのできる作品です。

    ネタバレBOX

    かなり客席の年齢層が…。若い方々にも観て欲しいな。
  • 満足度★★★★★

    意義のある、素晴らしい作品!
    “朝鮮半島と日本の関係(問題)”に関しては、諸説ありデリケートではあるが、当劇団による本作品上演は意義があると思う。

    史実を基にしたフィクションの本作。
    脚本、演出、役者の演技、どれも良かった。

    また、セットの使い方や、照明がとてもいい感じでした。

    ただ、BGMに関しては、私だけかもしれないが、Highが出すぎでちょっと耳が痛かった。

    ネタバレBOX

    発声・滑舌がよい役者さんがほとんどだったので台詞が明瞭に聴こえた。
  • 満足度★★★★★

    これだけスキなく出来た作品は...
    相互の立場の違いや心情が複雑に絡み合って、目が離せないまま終演した感じでした。浅井さんに泣かされちゃった!ハンカチが必要な作品は(知っている人が少なくなったが、昔の『ぴあ』には、そんな作品にはハンカチのアイコンがついてました)あらかじめ教えて下さい!!! 当日パンフレットにあったように、相互が理解しあえて共栄できる日が来ることを祈りたいです。ぜひ、ご覧頂きたい。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしかったです。
    非常に遅くなりすみません、、ブログに感想を書いてます
    http://ameblo.jp/kangeki-jyoshikai/entry-12015615349.html

  • 満足度★★★★★

    マチネ観劇
    2時間以上なのだが、それを感じさせない素晴らしい内容に仕上がっている。流石古川&日澤コンビ。

  • 満足度★★★★★

    個の魂VS政治の愚
    ハードルがどんどん上がる宿命を背負う劇団になったチョコが、
    シアターイーストの広い空間をどのように見せるのか楽しみにしていた。
    正統派の構成、性善説に則ったストーリーと、奇をてらわない作りながら
    日韓双方の国民の思いが粒立ったように鮮やかに描かれる。
    強烈に脳裏に焼き付いたのは、浅井伸治さん演じる朴(パク)青年。
    その姿勢、声や肩からも、誠実さと信念がこぼれるようで本当に素晴らしい。
    今日本で一番軍服の似合う俳優(と私が勝手に思っている)佐瀬弘幸さんはじめ、
    艶のある声で権力を語る大内厚雄さん、人間味溢れるオヤジを演じた辻親八さんら
    充実の役者陣が繰り出す無駄のない台詞が、わかっているのにこうも泣かせる。
    こういう題材を選んで、無難で浅いだけの作品にならないのは
    登場人物全ての人の本音を、隠さずきちんと言わせているから。
    その上で“完璧でない理想像”豊川(佐藤誓)に
    終盤あの爽快な台詞を言わせるから効き目抜群。
    私の中で間違いなく2015年の忘れられない1本になった。

    ネタバレBOX

    三方囲み舞台の中央奥には、階段が幾重にも重なった
    高さのあるセットが組まれている。
    所々に踊り場のようなスペースがあり、そこが様々な場面の舞台となる。
    階段の下も、その手前の広場も、的確な照明によって効果的に使われる。

    ラジオから「挑戦動乱の収束間近・・・」というニュースが流れる。
    朝鮮から日本に帰国した豊川(佐藤誓)と妻(月影瞳)は、
    ひとりの青年のことを思い出していた。
    かつて豊川は朝鮮総督府の検事局に赴任、三席検事である彼についたのが、
    事務官の朴(パク)(浅井伸治)だった。
    検事局の主席検事(岡本篤)や次席検事(菊池豪)、四席検事(渡邊りょう)らは皆
    朝鮮人を差別しなかったが、憲兵隊長荒木(佐瀬弘幸)だけは弾圧の姿勢を崩さない。
    やがてソ連が日本領に侵攻して日本軍は敗走、荒木は真っ先に民間人と船で逃げ出す。
    残された日本人の動揺を抑えるため、検事局の4人は身柄を拘束されるのを覚悟で残る。
    そして日本人に対する裁判が始まり、豊川も裁判にかけられることになった。
    人民裁判委員(大内厚雄)の元、日本人への報復を誓う取調官(西尾友樹)の厳しい
    取り調べが続く中、朴青年は、豊川の誠実さと正義感を信じ、彼を救おうと奔走する。
    身の危険をも顧みずに・・・。

    “統治”という言葉は知っていたが、実際現地でどのような心情が交差したのか、
    荒木憲兵隊長の言動や豊川の正義感が裏目に出るあたりがとてもリアル。
    豊川を信じ彼の家族の安全を見届けてから、再び平城へ戻って行く朴の
    恩返しと言うには余りに危険な行動が強く潔い。
    「友達を助けたいから平城へ戻る」と言う朴に、その友達が夫のことだと気づきつつ敢えて
    「お友達もきっとわかってくれる、行かない方がいい」と告げる豊川の妻もまた強く賢い。

    憎しみが先行して事実関係など二の次になりがちな朝鮮人の中で
    朴の説得に心動かされて証言を撤回する老人を演じた
    辻親八さんが味わい深く素晴らしい。
    人を見る目を持った人物はどこの国にもいるのだと感動する。

    大内厚雄さん演じる“ソ連の犬”と罵られながらもしたたかに生き抜く人民裁判員が
    日朝関係だけにとどまらず大国の意思に翻弄される国の複雑さを表していてよかった。

    浅井伸治さんはチョコレートケーキの中で、役になりきる度合いの濃い人だと思う。
    セリフ回しとか抑揚とか以前に、たたずまいそのものが違う。
    登場人物の中で最も抑制の効いた人物が、静かだがプラスのオーラを放ち感動を呼ぶ。

    西尾友樹さん演じる取調官が、日本人への憎しみだけで生きているような
    少々平板なキャラだったのが残念。
    証言を翻した老人や、裁判委員の言葉に、明らかな変化を見せて欲しかった。

    夫を日本人に殺された朝鮮人の妻を演じた永井若葉さんには少し違和感を覚えた。
    この人の芸風(?)はハイバイで“異質なもの”として突出するから面白いのであり
    民衆や日常に埋もれて生きる生活感のある人間には合わない感じがした。

    スピーディーな展開や緩急の効いた台詞の応酬、爽快感を呼ぶラストの対立など
    エンタメとしての要素もたっぷり、改めて古川氏の脚本の力を見せつけられた思いがする。
    “極限状態にあって人はどうあるべきか、どうありたいか”
    古川氏の作品にはいつもそれを問われているような気がする。
  • 満足度★★★★★

    一番よかったかも
    劇団チョコレートケーキの作品の中で、一番はまりました。

    歴史は苦手なので、へぇ~そうなの?と思いつつ、
    役者一人一人が光っていたのでグイグイ惹かれました。

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