愛しきは 公演情報 愛しきは」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★★

    力強い
    終戦前後の市井に生きる人々が、一生懸命生きる上で生まれるドラマ。

  • 満足度★★★★★

    なるほどなあ。
    観劇後、この脚本を演ったことのある知り合いと話す機会があったのでその時との違いを聞けて興味深かったですね。

    馬鹿一は役的にはもっと上の年齢が適してそうだけどなあ、と思ってましたがやはり脚本ではもう平蔵に近いくらいの年齢のようで。
    今回のも、その分初々しい恋愛の要素が出ていたのでよかったですけど。

    上手下手の分かれた空間についてはあまり気になりませんでしたが、
    これは最後列の席だったので両方見渡せたから、ですかね。

    あの子が育っていくところまで観ていたい気持ちになっていたので
    「え、ここで終わっちゃうんだ」と思ったりしましたが、
    それだけ物語に引き込まれていたということでしょうね。

    そしてチラシを見返して、なるほどなあと思ったのでした。


  • 満足度★★★★

    人それぞれの価値観と生き方!
    前作”泥の子”に引き続き終戦前後の話であり、”生きる”ことをテーマにしている”きみのため”らしい芝居ではあったものの”泥の子”と比べるとメッセージが弱い気がした。
    壁1枚隔てた生活感・人生感の違いを比較対象した狙いは理解できるが、画家ではなくもっと他のものの方が良かった気がする。
    舞台セット、空襲による部屋の揺れや音楽照明などの効果、美術衣装など演出はいつも通り見事だし、役者陣もすばらしかった。特にぎん役の原章子といく役の斉藤萌が印象的。

    ネタバレBOX

    この時代に生きていくためストリッパーを芸術と自分に言い聞かせ家族の生活を支える次女ぎん。女学校をでて教師のもとへ嫁ぎ世間体を気にする、そして実家に戻れば欲しいものを持ち帰る長女みさ。この二人の家族に対する思いが修羅場と化する場面が凄い。
    二人の行動を見てる母親いくが「”ぎん”のほうがかわいい」と言い切ったことが印象的。
    食うや食わずの時代で馬鹿一(ばかいち、画家)の生活は、リアルさに欠けた感は否めない。
    冒頭の部分で敗戦間近なのに、会話のトーンにその時代背景の暗さが感じられなかったのも惜しまれる。
  • 満足度★★★★

    「かなしきは」
    プレチケ、ありがとうございました。
    ブログにまとめましたので、感想とさせていただきます。
    http://andromache.blog.fc2.com/

  • 満足度★★★★

    感動しました。
    でも昔の父親(夫)はあんな感じだったのでしょうか?戦争ボケとはいえ、腹が立ちました。

  • 満足度★★★★★

    坩堝の時代
     物語は敗戦直前の1945年7月から始まる。

    ネタバレBOX

    尚、舞台の作りは下手半分が小原家の暮らす空間、上手半分は、その大家で馬鹿一と称される絵描きのアトリエ兼寝室であるが、この絵描き、石や花ばかりを描いている。絵を描く為に必要なスペースはキチンと確保してあるのに、寝る場所は片隅のソファである。要するに、石と花は、何の文句も言わずに画家のモデルになってくれるので、絵を描ければ、それだけで楽しいこの天才肌の絵描きのお気に入りなのである。然し、いくら彼が天才だと言っても、普通の生活者から見れば、石っころばかり何十年も書き続けて、馬鹿じゃねえの? か、良く言って変人どまり。まして太平洋戦中・戦後の日本は、日本近代史の中でも最もアナーキーな時代であったから尚更である。
     無論、この舞台作りには、キチンと考えがある。舞台の設えそのものをこのように脳天気で憂き世離れした天才肌のアーティストと時代の変遷に翻弄され続ける庶民の姿を、恰も一つの額縁に収まった絵画のように対比させられるように作られているからである。
     この対比が、時代のめまぐるしい変転と絡み合って近代日本史中最もアナーキーな時代の坩堝の渾沌と最も純化された魂とそこから生まれてくる生活を対比してもいるのだ。
  • 満足度★★★★★

    涙が流れました
    先ずは、素晴らしい作品だと思います。ぎん役の原章子さんとお母さん役の斉藤萌さんの演技を初め、皆さん素晴らしい演技でした。そしてストーリーも戦時中から戦後へのそれぞれのシーンの移り変わりで、なんとも言えない哀しさを表していたと思います。観て良かったと思える芝居でした。
    タイトルの「愛しきは」を「かなしきは」と読ませる意味がわかったのはラストのシーン。これも感動的でした。
    次回作も期待しています。

    ネタバレBOX

    最後の方で、大家の馬鹿一が杉子に嫌われたと思って、石を抱くシーン。あれって本物の石ですかね。石を降ろすときに下の小さな石にあたる音が本物っぽい音でした。
  • 満足度★★★★

    かなしきは
    戦時中の様子がよく伝わってきて、最後のシーンは心打たれました。小原いく・ぎんの熱演が印象的でした。「愛しきは」、を「かなしきは」と読む題名の中に込められたメッセージについて深く考えさせられました。

    ネタバレBOX

    ただ、黒人の演技は、極端すぎて非現実に感じました。舞台設定が同時に2セットあるという工夫には感心しましたが、2つがもっと絡むのかと思いましたが、さほど絡まず、同i時に動きがあるときは、集中できませんでした。
  • 満足度★★★★

    微妙な...
    1945年7月から1948年頃までの戦中・戦後の動乱期の庶民生活...長屋住まいの名入れ(提灯)職人一家と隣家で大家の画家の日々の暮らしを描いた話。舞台セットは、上手に画家の家(アトリエ風)と下手に職人一家の土間と畳部屋・押入れが作られている。この舞台セットは見事であるが、脚本・演出には...

    ネタバレBOX

    違和感を覚えた。舞台は上・下手に二分割されているが、ストーリー的にはほとんど絡まない。なぜ同時並行して観せるのか。自分は、どちらの芝居にも集中できず、印象が弱くなった。
    まず、上手の画家の日常生活だが、戦中・戦後を通じて生活レベルに大きな変化が見られない。そもそも非常時という雰囲気がなく、坦々と路傍の石を描くだけ。そのうち、画壇の大家の紹介で令嬢(人物画)を描くことになり、淡い恋心が芽生えるという”静”の話。
    一方、下手の職人一家は、戦時中は父親も”鬼畜米英”と叫ぶ元気もあったが、敗戦によって押入れに閉じこもる生活へ。今では母親が生活の切り盛りをしている。子供達5人(男3人、女2人)は、長男が戦死、二男が闇商売、三男は共産主義者へ、長女は中学教師と結婚、二女はヌードダンサーになりドサ回り、と各人の道を歩んでいる。この戦後混乱期のドタバタした”動”の話。
    この二つの物語はほとんど交わることなく、大家に家賃の差額として食事を届ける、もう一回は父親が自殺しようと家出したが死に切れず...隣家に上がりこむ、という場面のみ。もう少し隣人(大家・店子)関係を膨らませたドラマがほしかった。

    次回公演に期待しております。
  • 満足度★★★★★

    感動した!
    ビックリするくらいの感動。観れてよかった。

  • 満足度★★★★

    前作「泥の子」を超えたのか・・・
    “劇団きみのため”は、前作「泥の子」につづき二回目の観劇になる。
    終戦直前から終戦直後、ある一家の物語というのは、前作を踏襲しているがテーマが前作とは異なる。
     
    前作同様、密度が濃く質の高い芝居であるのは間違いないのだが、
    “西村有加”の熱演が光った、前作「泥の子」と比べてしまうと、
    前作を超えることが出来なかったというのが、私の正直な感想である。

    それでも、素晴らしい作品であることは言うまでもない。

    次回作にも期待したい!

    ネタバレBOX

    次女と黒人兵との間に生まれた孫を抱っこする父親のシーンは、感動的である。

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