愛しきは 公演情報 劇団 きみのため「愛しきは」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    人それぞれの価値観と生き方!
    前作”泥の子”に引き続き終戦前後の話であり、”生きる”ことをテーマにしている”きみのため”らしい芝居ではあったものの”泥の子”と比べるとメッセージが弱い気がした。
    壁1枚隔てた生活感・人生感の違いを比較対象した狙いは理解できるが、画家ではなくもっと他のものの方が良かった気がする。
    舞台セット、空襲による部屋の揺れや音楽照明などの効果、美術衣装など演出はいつも通り見事だし、役者陣もすばらしかった。特にぎん役の原章子といく役の斉藤萌が印象的。

    ネタバレBOX

    この時代に生きていくためストリッパーを芸術と自分に言い聞かせ家族の生活を支える次女ぎん。女学校をでて教師のもとへ嫁ぎ世間体を気にする、そして実家に戻れば欲しいものを持ち帰る長女みさ。この二人の家族に対する思いが修羅場と化する場面が凄い。
    二人の行動を見てる母親いくが「”ぎん”のほうがかわいい」と言い切ったことが印象的。
    食うや食わずの時代で馬鹿一(ばかいち、画家)の生活は、リアルさに欠けた感は否めない。
    冒頭の部分で敗戦間近なのに、会話のトーンにその時代背景の暗さが感じられなかったのも惜しまれる。

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    2015/04/20 16:24

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