みえない雲 公演情報 みえない雲」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 22件中
  • 満足度★★★★★

    ミナモザ長編、初見です。
    「日本の問題」で短編を拝見した以来、ご縁あり急遽観劇。まずは圧倒的な演劇としての表現・・・人形を駆使し、台詞を複数の役者さんで発したり・・・大原さんを女性役として起用したり・・・に目を見張り、さらに役者さん達の驚異の演技力を目の当たりにしながら、物語が発するメッセージを深く深く心に刻みこまれた140でした。奇しくも衆院選当日で、投票してから観たから良かったものの、投票せずに観てたら死ぬほど悔やんでいたと思います。観られてよかった。沢山の人に観てほしい演劇でした。

    ネタバレBOX

    髪をところどころ剃り落として被爆者を演じていた塩顕治くん、素晴らしい存在感でした。アロッタファジャイナの公演「かもめ」で彼のトレープレフを観ていることを自慢したいです。
  • 満足度★★★

    作家性の好み
    本編は架空の原発事故話を、怒りに任せて書いているに拘らず、否応なく被害者にされた少女の憤りを、これ見よがしに出すことなく静かにしかし確かに憂いと怒りと後悔を表していて品が良いなあと思いました。

    ネタバレBOX

    苦言になってしまいますが、フィクション作品の中で自分の考えを露骨に出すのは、申し訳ないけど鼻持ちならないかな。
    共感できますし、自分もその通りだとも思います。大きな声を上げた所で伝わらない広がらない虚しい気持ちも分かる。
    でも、やっぱりメタ的な視点で描いてほしかったかなあ。
  • 満足度★★★★

    突きつけられた
    "私"や"ヤンナ・ベルタ"が放つ台詞の1つ1つが、時折、体を突き抜けていった… 園子温監督「希望の国」初見時と同じような感覚。映像と舞台ではちがうけど、なんかこう体の奥に何とも言えない重い塊が…楽観できる将来だけが有るわけではない、本当は何、を突きつけられる。

  • 満足度★★★★

    重く心にのしかかる
    原案小説を主軸に、取材経緯をドキュメントタッチで描いていく2重構造。直接的に3.11を扱っている訳ではないので、心理的には観やすいのは救いだが、それでも重く心にのしかかる。休憩なしの150分は少し辛かった。休憩入れられる箇所はあったかと...

    ネタバレBOX

    終盤、ドキュメント部分での「私」の独白については、力強さやメッセージ性について感じるものがあるが、あまりにも直截的過ぎる印象。演説を聴いているような気分。全体の展開やセリフに仮託してこその...と思ってしまうのは個人的な嗜好の問題。

    中田顕史郎の醸し出すあの穏やかで暖かい独特な雰囲気は、重めの作品の中では頼りになる。あと、大原研二のメインの役どころが女性役というキャスティングに驚くが、それをきっちりこなして殆ど違和を感じさせない彼も凄い。
  • 満足度★★★


    面白い。原作未読。140分。

    ネタバレBOX

    架空の原発事故を描いた「みえない雲」の原作者を私(陽月華)が訪ねることと、その作中劇という構成。チェルノブイリ事故後、発生した原発事故でヤンナ(上白石萌音)は弟と親族宅を目指すが、道中弟が跳ねられ死亡する。一命を取り留めたが放射能に汚されたヤンナは汚染者の象徴のようなはげ頭を隠し生きる。片思いの男子が絶望から自殺し、親族宅を出て故郷に戻り、弟の亡骸を埋葬する…。

    作中劇としての序盤の緊迫感溢れる演出がとても良かった。14歳のヤンナと事情も飲み込めてない駄々っ子な幼い弟と必死に逃げる様子に、非常事態かつ悲劇な空気が満ちてた。照明や舞台の使い方も見ごたえあったし。

    (今の)私が取材する視点で、3.11と日本の意識を浮かび上がらせる手法もなかなか。作中劇だったか、どうなるか誰にもわからないというセリフが、劇と現実を強く結び付けてたように感じた。

    面白いと思うが、感覚的には140分面白さを感じられなかった。ちょっと長いかな。演技自体は良いと思うが。外国の地名と人名が苦手というのもあるけど。
    大森美紀子の年上の女性性さの表現は流石だなと。主演の上白石は小柄さも手伝ってか、14歳の女の子ぽかった。かなり行動力あるけど。私が怒りをぶつける陽月華のシーンは、もう一歩頑張ってほしかったかな。
  • 満足度★★★★

    見せ方の工夫などで145分の長さを感じず
    原作と出逢った子供の頃を語る作者(役)に導かれて始まるドイツの少女の原発事故体験。
    避難パニックに始まり被曝まで至る内容に(ここまで極端ではないにせよ)福島の被災者もかくや…との思いにとらわれる。
    また、これも語り継ぐべきこととする締め括りも鮮やか。
    シリアスな題材での145分間ではあったが、見せ方の工夫などもあり、それほどの長さは感じず。

  • 満足度★★★★

    痛い
    自分の中で遠くなっているもの、傍観者でしかないもの、本当はいつ自分も当事者になるかもしれないこと、複数の想いが心の中に渦巻いた。主役の最後の言葉は自分に向けられているような痛みが走った。
    シンプルなセット、人の動きが作り上げる風景、そして出演者のレベルの高さ、見応えありました。ただ主役の女の子の対比である“私”の使い方はもう少しという気がする。

  • 満足度★★★

    タイトルなし
    原作を読んでないので何とも言えないが、テーマは良いと思うけど、脚本になった時にちょっと違うものになっちゃったのかな?フィクションとしたいのか、ノンフィクションとしたいのか、どっちに軸足を置いているのかが後半不透明でした。

    全体的には上白石萌音さんが秀逸。
    それと陽月華さんは頑張っていたと思う。

    大森美紀子さんはじめ、他の団体の役者さん達は、何か勿体ない使い方だったような気がします。複数役柄こなしてたけど、ほとんどの人物は良く分からなかった。

    ただ、役者さんたちの演技自体は、それぞれ良かったと思う

  • 満足度★★★★★

    日本国民の全てが観るべき!
     前日の『衆議院議員総選挙』
    あれだけ「原発再稼働反対!」「憲法9条を守れ!戦争反対!」「特定秘密法反対!」「社会福祉特定財源の増税やむなし!」 etc.
    と連呼していた世論が急に「経済の安定推進」というお題目と共に全てに耳を塞ぎ、口を閉じ、従順に政権継続を選択した。
     反対の為の棄権などとバカなことを言い出す輩も多くいた。

     行動すること、声を出すこと。無責任な人生を送らないこと。

     現代日本の病巣を突く内容であり、演劇が本来持つ役割を貫徹した作品である。

     エンターテイメントなんて、呑気で無責任な作品の垂れ流しを享受している日本の演劇ファンを自称している人こそ本作品の空間に身を置くべき。

    ネタバレBOX

     主役を演じる上白石さんのピュアさは正にはまり役。
    陽月さんの突き抜けた演技も見事。
     他の出演者は、もっと「言葉」を客席に運ぶための訓練を要する。アトリエ等の狭い空間で演じている訳じゃないんだから。

     後半から終盤にかけてのねっとり感を感じてしまう演出はどんなものか?
    少しばかり<想い>に溺れすぎているか?

     観客にナイフを中てる緊張感は、客観性を捨てては成立しないような気がする。特にこの作品では、観客が自分を同化させる対象の役などないのだから。

     
  • 満足度★★★★★

    ドイツ人が書いた本なのに
    日本で起こった(起こってる)こととそっくりなのに驚愕。あらためて原作本を読んでみたい。

  • 満足度★★★★★

    心に響きました
    ここまでメッセージ性の高い作品を観劇したことが無かったため、とても衝撃が走りました。絶望的な状況の中で、それでも希望を持って生きていこうと決意し、前に進んで行く姿はとても心に響きました。
    主演の上白石萌音さん自身が印象的と言っていた言葉に代表されるように、1つひとつの言葉には重みがあり、だからこそ、演じ手の姿がより力強く感じられたように思います。
    そして何より、これが「プロ」と思える演技に出会えたことに、心から感謝しています。

  • 満足度★★★★★

    私の叫び
    多くの人に観てもらいたい作品でした。

    ネタバレBOX

    1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて当時の西ドイツで原発事故が起きたらという前提で書かれた子供向け小説「みえない雲」の主人公ヤンナ・ベルタという少女が辿った経験を描くとともに、福島原発事故を受けて改めてこの小説に関心を持った「私」が「みえない雲」の作者に取材したりした経緯を示しながら、原発を推進してきた大人たちに対して怒りをぶちまける話。

    作・演の瀬戸山美咲さんの気持ちが吐露されていました。

    ラストシーンのおじいさんとおばあさんの何事もなかったかのような、何も知ろうとしないような態度が印象的でした。私は、少なくともこの二人とは違います。この日、原発再稼働を一番推進したがっている党には投票しませんでした。しかし、衆議院選挙の結果を見ると、このおじいさんとおばあさんのような日本人が如何に多かったかが分かり虚しくなってしまいます。

    ところで、幼い弟ウリ役に人形を使うのはバジリコFバジオ風だとは思いましたがまあ良しとして、ヘルガ伯母さん役に男性を使ったのは、流行りなのかもしれませんが、なんでわざわざ奇をてらってオカマ風に描かなければならないのかと疑問に感じました。
  • 満足度★★

    完全に「私」パートが蛇足。
    「みえない雲」はおもしろかったよ。

    上白石さんはじめ、キャストの方々は抜群でした。
    前半は演出はなんだかなぁ…気持ち悪いなぁ…と思いながらも
    後半は好きでした。

    ネタバレBOX

    ただどうにも「私」パートが入ると興がそがれる。

    作者って作品に気持ち乗せるんじゃないの?
    自分役を登場させて「私はこう思ってます」って言わせるのって非常に無粋な感じがしてしまう。

    それだったらあれをなくして2時間にしてくれたら
    ほぼ文句はありませんでした。
    あんなんで時間延ばされてもたまらんね。

    とくに最後の「私」パートなんて
    「それこそプラカードもって議事堂前で叫んでなさいよ…」
    って感じであれだけで星2つは減らしてしまいます。
  • 満足度★★★★★

    ミナモザみえない雲
    演劇を観るのが初めてで観てみて原発事故の題材で上白石萌音ちゃんが演じるヤンナ・ベルタの役か凄すぎて、感動してしまい、観ていて何回でも泣ける演劇だったのでなんどでも観たい演劇でした。

  • 満足度★★★

    観る側の立場で考えよ!
    重いテーマ、あの暗がり、スローテンポの展開、素舞台で休憩なしの2時間30分強をイメージしながら集中して観ることは難しい。それゆえ照明に工夫されているは当然!そう考えるのは私だけだろうか!
    安全性からみれば原発廃止は皆が認めるものだが、そこで生活をなす人・町にとっては現実問題を付きつけられるのは言うまでもない。放射能漏洩の影響を改めて考えさせられた。
    上白石萌音さんは声もいいのですね、舞台を駆けまわるすばしっこさにも驚きました。

  • 満足度★★★★★

    忘れないで欲しい
    泣かされました。原発事故、重いテーマでしたが、瀬戸山美咲(ミナモザ)独特の芝居を真実にする数々のトラップ、斬新な表現に心をもっていかれました。マリオネット、帯、拳、スコップ....
    上白石萌音さん、さすが東宝シンデレラ。看板通りキラキラ光り輝く宝石のような存在でした。繊細で必然を体現したリアリティは秀逸。大先輩 大森美紀子さんとのやりとりも見もの。アカペラでの魅惑的な歌声。いっぺんでファンになりました。

  • 満足度★★★★

    原発開発者という名の死の商人
    原発事故の話で、私が好きなダルカラの『セシウムベリージャム』(こちらも原発事故の話)に出てた方も出演。

    極言すると、原爆より、原発の方がたくさんの人を死に追いやろうとしたり?少なくとも、不安にさせているのではないか?

    (いや、実数の上での死者は、広島・長崎の方が死者は多いかもしれないけど...)

    核兵器を売らなくちゃ、生活できない人もいるが、原発売らなきゃ生活できない人もいる。

    しかし、これだけ地震が多くて、原発に向かない国に、ねえ...


    京都議定書で、CO2ガス排出削減を、他国が驚くような高い基準で,日本が世界に提唱したときは、日本を誇らしくさえ思ったのだが、それは後年の原子力政策のプロローグであったかもしれない。

    「あれだけ言っちゃったんだから、原発やらなきゃ」と。

    脚本家は、デモ参加者を賛美するようなところが過去作品にもあった気がしたけど、その心情が何となくわかるような、その説明のような部分もあり。デモが歴史を動かしてきたようなところもわかる。綿密な取材に基づいた、しっかりした作品。

    セットを使わない作品で、安上がりと言われないようにと、気遣いされたのかもしれないけど...残り30分がちょっと長かったかも...

  • スケルトンの妙
    スケルトンな舞台で、これほどの芝居が紡がれるとは…。
    役者自身が小道具を出し入れするテンポが、小気味良い。
    エピローグ前の“私”の独白のシーンには、引いた。

  • 満足度★★★

    大人の嘘
    役者を際立たせるシンプルで印象的な演出の中に強いメッセージが込められていて、社会との関わり方について考えさせられる作品でした。

    フィクションの原発事故を描いた『みえない雲』の作者、グードルン・パウゼヴァングさんを訪ねる「私」のドキュメンタリーの物語の枠組みの中で『みえない雲』の物語が展開する構成となっていて、原発の恐ろしさや、利己的な理由あるいは相手を思って嘘をつく大人の姿が悲痛な調子の中に描かれていました。

    シリアスなテーマを扱った作品ですが、役者が複数役を演じたり、仕掛けが施された舞台美術や小道具を用いた演出があって、演劇的面白さが感じられました。しかし、序盤で主人公と行動を共にする人物が人形で演じられて稚気を強調した演出だったのは違和感を覚え、途中までは物語の世界に入り込み難かったです。

    床が石のタイル状に仕上げられている以外は素舞台で、椅子やテーブル等の必要最低限の家具だけを運び込ぶスタイルでしたが、照明によるエリア分けによって様々な場面がスムーズに進行していました。少々照明の演出が目立ち過ぎる時があったのが残念に思いました。

  • 満足度★★★★

    本との出会いと考え続けることの難しさ
     細かいところをあげればいろいろあるとは思いますが、原作の持つよさを損なうことなく活かしながら私(=瀬戸山さん)のドキュメンタリー的な要素を加味した構成力のバランス感、随所に見られる演出の工夫が冴え渡っていた舞台作品でした。上演時間は約2時間25分(休憩無)。

    ネタバレBOX

     大事なことはなかなか見えてこないからこそ、しっかり自分の目でみて自分の頭で考えなければいけない。しかしそれをせず他人事として無知、無関心に徹しさらに他人にその判断を丸投げにしてしまう人々がいかに多いか、その憤りが最後の場面に集約され実によく表れていたと思います。
     また、ほとんど何もない広い舞台上で、それぞれメインの役以外に何役もこなし小道具のセットも行い縦横無尽の動きをされていた役者の皆さんは大変だったと思いますが、それによって舞台に躍動感のようなものが生まれていました。
     「ことばは発した瞬間から腐ってくだらないものになってゆく」というせりふにもあるように、世の不条理に何もできない自分に腹を立てことばの無力さに絶望しながらも自分には物語を書き続けることしかできないという私(=作者)の頭の中の葛藤をストレートにぶちまけて表現していた陽月さんの好演が印象に残りました(やや作りすぎの感はありましたが)。

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