捨て犬の報酬 終演しました!どうもありがとうございます! 公演情報 捨て犬の報酬 終演しました!どうもありがとうございます!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-14件 / 14件中
  • 満足度★★★★★

    さすが、りんP~!!!!
    セットもない素舞台での独り芝居とは、思えない程、奥行き陰影を感じた、素敵な作品でした。

    ネタバレBOX

    老犬の孤独と哀愁、かつての相棒である宝石泥棒、捨てられた子犬、演じ分けが素晴らしかった。

    殺風景過ぎる素舞台に、たいてい物足りなさを感じる私だが、リンPの確かな演技力で、豊かな情景を浮かび上がらせてくれた。

    捨て犬が相棒と出会った街並みや、忍び込む屋敷の庭、月明かりが写し出す二人(宝石泥棒と犬)の影や、あの日の夜の風香と、次々と浮かび上がらせてくれるのが、見事でした。

    垂れ幕の吊し紐が、片方外れてしまうアクシデントさえも、ちょっとした遊びにしてしまう、面白さも良かった。
    直すのに、めちゃ大きい脚立が、客席後方から出てきて、スタッフは必死になおしつつも、観客が退屈しないよう、場繋ぎも良かった。

    前説(りんP作)も、面白かった。けど、物語の導入部として、もう少しだけ物語性を濃くすると言うか、物語と関連した方が、好みかな?闘犬場で、大損した客や負け犬の嘆きなど?
  • 満足度★★★★★

    いい、いろの日。
    色を集めていた。今も集めている。
    おぼんろに出会い、高橋倫平という一人の役者に出会った。
    舞台を降りると普通の人間と言い放つ、この男。
    舞台の上には、高橋倫平はいない。
    暗い夜。心の暗い夜。なけない犬の叫びがきこえる。
    掬いあげ、抱きしめたいような。
    闇で見つけた光。光がなければ色は見えない。
    髪の先から指先から視線から、全身全霊で語られる。
    この物語りは、産まれたてのかなしみに似ている。

  • 満足度★★★★★

    激しく心を揺さぶられた。
    末原拓馬作『捨て犬の報酬』。ずっと観たいと思っていた作品。
    想像の域を脱しえないが、りんぺいさんの『捨て犬』は絶対「いい!」に違いないと確信していた。
    一回目の公演を観劇。劇場に足を踏み入れる前から「テーマパーク」の意図どおりにワクワク楽しいひと時が待っていた。心尽くしのおもてなし。
    本編は高橋倫平の身体能力に釘付け。しかしそのうしろに時折末原拓馬が見えていた。
    りんぺいさんの「この物語を届けたい」という思いの中に末原作品の本質が息づいていた。
    しかしそんなことを考えていたのも初めのうちだけ。
    途中からなにも考えられなくなった。でも心だけは揺さぶり続けられ、涙の訳もわからぬままに……
    終演後物販に行ったとき大きなため息をついた。知らずに息を潜めていたのだ。
    そして思わず口をついて出たのが「あー、疲れた!」。心地よい疲労感だった。
    この演目、3回もやるなんて、なんてこと!
    そして3回とも観る人もいる。
    ボロボロだわ!
    あまりに心を揺さぶられたため、その後2ー3日情緒不安定に陥りました。
    でも、そんな思いをしても、また観たい!と思える作品でした。

  • 満足度★★★★★

    感動ではない、衝撃だ。
    以前、おぼんろ主宰の末原さんでの「捨て犬」を拝見しました。
    あの時も「なんて素晴らしい作品だ!」と落涙したのを覚えていますが、
    同じ物語のはずなのに、全然違うものがここにはありました。
    あの時も感動しました。
    しかし、今回のは感動というより、衝撃という言葉の方が合う。そう思いました。
    倫平さんの、指先を追い、視線を追えば、そこには確かに違う場所が見える。空間を支配する?生み出す?そんな言葉が頭によぎりました。
    一挙一動を逃さぬように、食い入る様に目を見開いてみてしまいました。
    一つ一つの動きが画になる役者なんて、見たことがありません。
    最後の暗転、その中で言われる言葉。
    落涙どころではない。
    滝のように涙が流れました。
    公演が終わってから3日、今思い出しても、思わず涙が出てきてしまう。
    この作品は、今後も再演を続けるべき作品だ。とそう思います。

  • 満足度★★★★★

    すでに次を思う
    まず立ち姿が様になっていた。
    もちろん動きも素晴らしかったけれど、大きな垂れ幕を
    広げた後にその垂れ幕の横に立っている姿がとてもかっこ良かった。
    身体の見せ方、動きの見せ方を知ってるんだなぁと思った。
    それはおぼんろの本公演ではなかなかない高橋倫平さん演出だからこそ
    新しい一面が見れたと思う。

    物語りは愛のお話。内容もそうだけど演者にスタッフに観客に
    愛されたお話しでした。
    この物語りを必要とする人はもっといると思うし、
    演出家、役者、高橋倫平をもっと知ってほしいと思った。
    1日だけ3公演だけではもったいない。


  • 満足度★★★★★

    衝撃はさらなる衝撃を連れてきた。
    約2年前に初めて高橋倫平の「捨て犬の報酬」を見て、衝撃を受けたこの演目の再演を見れるという事で、どれほど楽しみにしていたことか。
    期待をすればすれるほど、そのモノの価値、ハードルを上げるわけだが、
    各地を回って戻ってきた「捨て犬の報酬」はそのハードルを余裕で飛び越していった。

    「芝居を見るだけが公演ではない」として
    劇場に入った瞬間から公演はスタートしていた。
    階段を下りればそこには英語で書かれた古い看板。
    制作スタッフはみんな統一感のある服装。
    その中に奇抜な恰好をしている二人。
    開演前にわかるのだが、前説をやる役者である。
    面白おかしい前説から入り、見事に物語への道案内をしてくれる。
    本編が始まる。
    薄明りの中から朗々しい歌が聞こえてくる。
    そして、明転。
    舞台の中央に立つ老犬。そこから釘づけ。
    軽快な台詞回し。
    アクションでは桁外れの身体能力見せてくれる。
    幕が落ちてくる時が圧巻。
    見えないはずの登場人物が見え、
    色々な場所に連れて行ってくれる。
    息もつけぬほどの、瞬きもできぬほどの圧倒的な存在感。
    各地を回って、演技に深みがでたと考えるべきか、
    2年間でここまでパワーアップしているとは思わなかった。
    30分という短い時間だが、それ以上にあの演技をぶち当てられると、
    こっちがどうかなってしまうかもしれない。
    たった一日の3ステージ。
    これだけでは勿体ない。
    何度も、何度も見たい作品。
    もし、また再演があるのであれば、私は間違いなくこの物語に再び参加するだろう。

  • 満足度★★★★

    信じる者は愚かなのか
    おぼんろの高橋倫平さんが演じるひとり芝居、私には2度目のこの作品は
    改めて面白い脚本だなあと思う。
    “一番キレキレの17:00”を観たのだが、身体能力の高さが活きた
    緊張感あふれる舞台だった。
    ただこのひとり芝居を定期的に続けるならば(続けてほしいので)
    前説や1時間足らずという上演時間などに、今後工夫が必要かとも感じた。

    ネタバレBOX

    バーミンガム闘犬場で勝ち残った老犬に対し
    数多くの飼い犬を殺してきたことや、その残虐性、そして彼が
    “吠えることができない”こと等を理由に、主催者側は優勝を認めようとしない。
    老犬はかつて宝石泥棒の男に拾われ、相棒として共に仕事をしてきた過去を語り始める。
    やがて彼の前にいるこの闘犬場のオーナーこそが、その宝石泥棒であったことが判る…。

    ジャンプしてタイトルが書かれた垂れ幕が落ちる瞬間が良い。
    ダイナミックな題字をもう少しよく見たいと思うのだが
    あっという間にしまわれて残念なほど。
    あのくらいがかっこいいのかもしれないが、もう少し
    あの大きなうねりを感じていたいなあ。

    犬の耳がついた帽子をとって、宝石泥棒の男になるところが自然でよかった。
    相変わらず身体能力の高さを感じさせるキレの良い動きが魅力的だが
    作品全体がシャープになった印象を受けたのは
    メリハリのついた演出の効果だと思う。
    ラストの遠吠えがマジで泣かせる。
    26年間の恨み哀しみ孤独のすべてを解放するような、赦し救われる瞬間が素晴らしい。

    この作品には、“闘犬場へのいざない”あるいは“闘犬場へようこそ”
    みたいな硬派な前説が似合うと思う。
    恭しく礼をする案内人、そこからもう私たちは競技場の観客になる…
    みたいな入り方。

    もうひとつは時間的なことで、あの時間と価格ならばもう1本観たいところ。
    たとえば「宝石泥棒の男」から見た捨て犬の話、
    男はどうしてあの夜約束の場所に来なかったのか、
    闘犬場のオーナーになったいきさつなどを語る「もうひとつの物語」と
    セットにするとか。

    エンディングの微妙な演出で何通りもの解釈が可能なこの作品は
    それだけでも再演の魅力があると思う。
    “毒殺バージョン”や“銃殺バージョン”、あるいは“涙の再会バージョン”や
    “謝罪バージョン”あるいは”謝罪拒否バージョン”など
    観客からすれば泣ける展開がいくつもありそうで興味がわく。
    って単なるファンの我儘か…(笑)

    ひとり芝居って役者の力はもちろんだが、作品の力がもろに出る。
    「信じる者は愚かなのか」人よりずっと純な犬が問いかけるこの物語は、
    長く語り継がれる作品だと思う。








  • 満足度★★★★

    短いな♪
    生々しい舞台♪嫌いじゃない♪演劇らしい演劇だと思った♪舞台面と役者があれば、後は演劇で全てが作られていく感じ♪ただ短いね♪二本立てとかにすればもっといいのに♪

  • 満足度★★★★★

    楽しませていただきました
    りんぺいさんの「捨て犬の報酬」感動して涙が出ました。「捨て犬」が舞台上にいる。さっきまで入り口で人間(当たり前)だった役者が、芝居によって犬になり、セットもない舞台を物語世界に塗り替えていく。声の鍛錬が素晴らしい。元々ミュージカルにも出ていらしただけのことはあって、役者の根幹たる「声」、十二分に堪能させて頂きました。

  • 満足度★★

    う~ん評価が難しい・・・・・
    正直、おぼんろ(今回は”おぼりん”ですが)を囲む会のようなファンクラブ集会みたいな印象を受けました。以前、他の小品な作品でも述べた感想ですが。会場までの移動に負担の少ない方には、演劇を味わうという意味で薦める事もできましょうが。片道の移動時間が上演時間より、長い自分みたいな人間には薦められないなぁと思う次第でありました。→上演時間約40分

    ネタバレBOX

    お話は老犬の語りでしたが、途中少し男性役者さんが入りましたな。
    闘犬場のオーナーと対峙した老犬が昔語り=自身の身の上話をするのですが、捨て犬だった自分を拾ってくれたドロボーさんが懐かしいと話し・・・・。実は現オーナーが恩人だった→吼えなくなった理由も氷解し老犬の遠吠えで終演となります。
  • 満足度★★★★

    チケット当選しました
     コリッチのサイトで今まで『チケットプレゼント終了』とか書いてあるのを見て、いつプレゼントしてるんだろうと思っていましたが、やっと応募方法がわかり、応募したところ、当選しました!この公演のお知らせメールをいただき、観たいと思ったものの、別の予定があったので諦めるつもりでしたが、チケット当選したので、何がなんでも行きました。

     りんぺいさんが号泣した脚本ということだったので、どんな悲しいお話かと思いましたが、そうではなく犬の健気さへの思いなのですね。

     舞台を囲むコの字型客席で正面席ではなかったので、ダンスはちょっと残念でしたが、とても近くだったので、顔がよく見えました。開演前、綺麗にメイクされ真っ白だった顔が終演時には汗で流れてましたが、色だけでなく目や顔つきが別人のように変わって、神々しく光っていました。
     出口でお見送りに立ってらしたご本人は開演前の表情でしたが、そのことを話すと「役者ですから」と・・・かっこよかったです。

  • 満足度★★★★★

    すごい!偉い!大丈夫?
    前回見たときに比べて、照明や音楽があり、その上に演技もバージョンアップしていた。ただの芝居だけでなく、ダンスのような戦闘シーンも見事に決まっていて見応えも十分。緩急高低も付けたセリフもなかなかで、たかだか30分ほどだけど、ぐいぐい引き込まれて周りには泣いている人も。初回を見たけど激しい動きに体力もかなり使うだろうから3回目まで大丈夫かなと少し心配もしてしまった。

  • 満足度★★★★

    ポチ
     宝石泥棒に拾われたポチは、彼とのミッションでしくじった。結果、吠えることを自らに禁じたが、それが極めて長期に亘った為、終には吠え方すら忘れてしまった。

    ネタバレBOX


     そんなポチは、闘犬競技で最強の座を射止めたが、報償を与える為、犬ならば吠えろと命じられる。然し、吠えることができない。それで、過去の犬殺しを非難されたり、今回の戦いぶりが残虐だと罵られたりと散々な目に遭う。そこで、生い立ちを説明し始めたわけだが、最後の最後、ポチは、拾い主から誕生日の祝いを貰う。漸くに安堵の地平を得て、ポチは再び吠えることができるようになった。
     といった粗筋の作品なのだが、最後に「月を盗みに行こうぜ」という科白が歯居るのだが、こういう科白を嘘っぽくならないようにするには、背景い流す音楽は現代音楽の不協和音を多用した曲を用い、割れた鏡や硝子を底に敷いて水を張った盥のような容器を用意して青い照明を当て、スモークを焚く位のことはやっても良いように思う。基本的に演じていたのは1人なのだし、それは可能だと考える。
     またシナリオは、センチにせず、ドライに、更に別の地平から一、二本のサブプロットを入れて、構造を立体化したい。
  • 満足度★★★★★

    やっと観られた。
    劇団おぼんろの高橋倫平が惚れ込んだ脚本。
    以前から、一度観たいと思っていた。
    たった一日だけれど、大サービスの3ステージ。
    初回14:30を観劇。
    稽古をしたという前説の、台本までリンペイ氏が書いたとか。

    思い入れのある作品に相応しい演技だった。
    年老いた犬、若い拾い主、子犬。
    憎しみ、哀切、歓喜、全てが綯い交ぜになって響き渡る犬の遠吠えが
    深く胸に突き刺さった。
    ハンカチ必要よ〜〜

    ネタバレBOX

    途中で降ろされるタイトルの幕字は脚本を書いた末原拓馬氏の筆。
    カッコイイ!
    降ろされたその瞬間、思わず拍手したくなっちゃった私。
    すぐ片付けられて残念だけどでも、演技を堪能するにはやはり無い方が良いのかな。

    激しい動きの後、シンと静かな場面をやり切る身体能力と作品へのこだわりに脱帽です。

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