谺は決して吼えない 公演情報 谺は決して吼えない」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★★

    最高のタッグ。
    これほどまでに表現に貪欲で、誠実に時を生きる役者さん達の二人芝居が観られたこと、心から幸せに思えます。しかし二人芝居にとは思えない空間の拡がりを感じたのは、巧みな脚本・音楽、その他スタッフワークの力強さにもよるのかも知れません。脚本は劇団や役者の話であるにも関わらず、楽屋オチとは全く感じない人間物語。時空を超えて、有間皇子やドラァグクイーンの演じ分けを楽しそうにこなす二人・・・そのしなやか且つ強靭な身体能力に目を見張ったり、茶目っ気の多いコミカルな演技(アドリブは殆ど無いとのこと)に笑い転げたり。楽しい楽しい時間を過ごせました。心からの幸せを感じました。ちなみに動員は600人以上、老若男女様々な層が占める観客席を見て、6年近く観てきた小沢道成くんと、今回急激に思い入れを深めた一色洋平くんの明るい未来に思いを馳せざるをえませんでした。なお、客席でお会いした某素敵役者さんが、終演後に「この二人は化け物だと聞いていたけれど、想像以上に化け物だった」と仰っていたことが印象的。別の役者さんは青褪めてました(^-^;)

  • 満足度★★★★★

    「持っている」
    この巡り合わせの良さも彼ら二人の才能なのかも。この二人がこの脚本をこの企画で実現するというのが凄い。如何に実力派といえども、役者二人だけではいい公演にはならない。恵まれている。と言うか「持っている」のかな。やっぱり。

    ネタバレBOX

    須貝英の脚本にはヤられた。振り返ってみれば、成る程となるポイントを上手く配置している。こちらの予測を裏切りつつ確り納得させられた。「あれ」がプロジェクターで映し出された瞬間から観ている者の中で物語が紐解かれて行く怒涛の終盤が凄い。

    【激しくネタバレ】終盤の伏線回収による気づきの連続には本当震えた。二人芝居で二人一役!ってなって罰と罪でバツとツミで、蓮見って、連読の語呂合わせなのか!とか、ぐわーっと一気に色々な気づきが押し寄せてきて相当なカタルシスを感じた。

    演出を出演の二人で担っている良さと悪さを、両方感じた。まず二人とも相当動けるので脚本が意図している以上の見せ方が出来るのは流石。逆に、遊びが多過ぎると感じてしまう箇所もチラホラ。本人達が楽しくて盛り込み過ぎたかな。という。

    これも仕方ないが、対面客席で三列しか奥行きがないのに舞台の横幅が半端なく長い。ほぼ両端に立っての対話があるのだが二人を同時に視界に収められなかったのは勿体無い。三面客席でも楽しめたかも。若しくは円形。青山円形劇場とかアツイ。観たい

    二人の演技については、大きなサプライズがある訳がない。ダイナミックな動きだけでなく、引き出しの多さや繊細な表現もきっちり観せてくれた。呼吸や間の取り方がぴったりと合っているのは、流石の盟友関係。
  • 満足度★★★★★

    幸せな時間
    二人芝居。最高の二人でした。圧巻されっぱなしの時間でした。話しもすごく良かった。オレノさんの音楽も、素敵でした。素敵な時間をありがとうございました。

  • 満足度★★★★★

    初めての王子小劇場
    シンプルなセットが、役者さん二人の演技に観客を集中させたと思う。
    様々な衣装に着替える時間も場面展開に変えていたのが面白かった。
    相変わらずキレッキレの身体能力を見せてくれた一色さん、今回は鍛えぬいた背中と太ももも披露。あまりの見事さに驚き。
    小沢さんの笑顔から真顔に変わるその瞬間は、怖さにも似た感覚を覚えるほどに見事。

  • 満足度★★★★

    気持ちのいい風が吹いてた
    開演の数十分前になって観ることを決めて、勢いで王子小劇場にGO!
    どんなもんだろうと思ってたら、予想以上に持ってかれる素敵な95分。観にいってよかった。観られてよかった。

    一色さんも小沢さんも、「芝居を演じている」テイだ、ということをあんなに強調してる展開だのに、一個いっこの断片にしっかり惹きこんでくれる芝居パワーはさすがというかなんというか。
    個人的に「第四回公演」での小沢さんの芝居がクセになりそうなおもしろ。

  • 満足度★★★★★

    観た
    大好きな須貝さんが脚本だという理由だけで観劇。
    演じる方達のことはよく知らないので余り期待はしてはいなかったのですが、予想に反して素敵なものを見せていただきました。
    軽やかに笑いを交えながら心の奥深くと向き合い受け入れていく様にどんどん引き込まれ泣きそうになりました。

    どうしてももう一度観たくて翌日も観劇。やっぱり台本欲しい!と思ったのですが、見当たらずに断念。

    ネタバレBOX

    罪を犯したら罰を受ける。
    ”自分は何もしていない!”と言っていた「罪」が、罰を受け入れる毎にいろんな事を思い出し、それと向き合わざるを得なくなる。
    ひとつひとつは多くの人が持っているような些細な「罪」
    昏睡中の男が見た夢は、自分で罰を下すしかない、いわば自責の念が見せたものだったのか・・・。
    法律で定められた罪なら法的に償うことはできる、でもそうじゃなかったら?
    「罰」の”優しかったら誰も死なない”って言葉がなんとも言えない。
    自分を取り巻く世界が厳しいものだと言うことは嫌って程知っているのに、それでも”目を覚ませ”って言葉に優しさを感じ、あるはずもない何かに期待してもうちょっと生きてみるのも悪くないと思った。
  • 満足度★★★★★

    王子小劇場
    王子小劇場の取り組みはやっぱり好きです。

    お二人ともがっつりファンがいるかたがたでしょうけど(自分でも観た事あるーと思うぐらいなので)、何をおいても王子小劇場の取り組みから派生している事が自分には一番の決め手となります。

    二人芝居好きなのもありますが。

    今日も王子小劇場、初めて観る形でした。
    お客対面で舞台を挟む形でしたが、縦長(あるいは横長)で役者がばっと走り出てくるのはパワフルです。

    ネタバレBOX

    今回の作品は役者さんから観たら結構生々しく共感する部分があったりするものでしょうか。
    金感情の部分とかは兎も角、人間関係の部分において。

    人とのすれ違いとか後悔とか、そんなものはどんな人生にもあるのでしょう。
    なのでああ、人生って結構キツいなぁとこういう作品を観ると改めて実感させられてしまったり。

    人との繋がりは重要で、自分なんかは明らかに下手な方だけど、今以上に希薄になったら人生からひょいと降りてしまう場面とか出て来かねない。

    とか、考えちゃいますねー。

    アフタートークで30年後にまた再演したらいいんじゃないの?
    みたいな話が出ていましたが是非。
    そこまで途切れず道があったらとても良い。

    てか客でさえ30年後も自分観劇してるのかな、とか考えると未知の領域過ぎる!
  • 満足度★★★★

    みてきた
    小沢さんの華奢な膝下の足の線がキレイでした。
    一色くんは子供の時に遊んでもらったことがあるキョンキョンと共演したいと言ってました。

  • 満足度★★★★★

    芝居愛
    若い演者二人の気持ちのこもったお芝居でした。

    ネタバレBOX

    それだけが原因というわけではないのですが、結果的にダブルブッキングとなり友人との二人芝居に出演できなくなったことについてきちんと説明しない内に彼が自殺してしまったことを悔いた蓮見が、彼の一周忌にしこたま飲んで急性アルコール中毒になり、昏睡状態の中で見た夢の様子。

    地獄の入口で、罰と名乗る男が罪と名付けられた男にある戯曲集の演目を延々とやらせます。最初は罪という男に罪悪感は無く、戯曲集の作者についても何も知りませんでしたが、最後は友人との関係や彼のために蓮見が自費出版した戯曲集だということを思い出しました。

    同じ劇団員でしたが、一人は退団、一人は残ったという関係の二人。どちらにしろ将来への不安はつきまとうもので、若い二人の演者そのものの気持ちに通じるのだろうと思いました。

    初っ端のシーンだけは、どこかお披露目ぽくって、しかも歌まで歌うので気恥ずかしくなりましたが、その後は入り込めました。9.11で、何度繰り返しても父親を助けられないというSFの演目はどこかで観たような気がしました。

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