パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました! 公演情報 パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
21-30件 / 30件中
  • 満足度★★★★★

    宿命からの脱出
      ♂に生まれたひよこは、判定後、即座に殺されるのが宿命だ。ヒトではない。鶏の話である。彼が生まれたのはxxxx年xx月x日。辺りの大気はオゾマシイ迄に汚染され、大地は、もうその胎から食用に適するものを生み出せなくなっている。為に、総ての生きとし生ける者は飢え、餓死する者は後を絶たない。余りの空腹に耐えかねて、地面に落ちた物を拾って食べれば、たちどころに悶絶し、死に至る。汚染はここ迄酷かった。唯一の食糧は、外界から遮断されて、汚染を免れた地域に作られた、彼の生まれた食糧生産工場だけだ。(追記後送)

  • 満足度★★★

    今のおぼんろ
    2009年の第5回本公演『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』以来の観劇です。もう過去のサイトがなくなっちゃったからストーリーまでよく覚えてないけど、自分のレビューを読み返すと結構残念な公演だったみたい。末原氏以外のメンバーは全員代わってしまったけど、良い意味で末原氏は変わってなかった。この4年間の彼の軌跡は分からないけど、また新しいメンバーと一緒に芝居をやってる事が出来て良かったと思う。観劇の感想はネタバレで

    ネタバレBOX

    以下、ネタバレと言うか、個人の意見なので、方便ご勘弁ください。

    で、今回の演目の感想ですが、ストーリーはありがちな話で特に新しさもなくそんなに心に響かなかった。前回観た『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』も似た感じの気がする。それ以前に中間で観た早稲田公演が酷かったので、気持ち的には随分成長していて良かったと思う。演技については、5人とも悪く無いと思うし、熱意はたっぷり伝わってきた。

    ここからは、公演全体の感想です

    まず、写真撮影なんてさせない方が良いと思う。観客にモラルを求めたって、感じ方は様々だし、ハッキリ言って迷惑以外の何物でも無い。正直興ざめで残念です。それと観劇の注意事項は、当日現場で30分もグダグダ説明するのではなく、ホームページもあるんだからまとめて書いておくべきだと思う。当日地べたで段ボール座布団じゃ逃げようが無い。ステージも演出なのは分かるけど、普通の舞台でしっかり演目と演技で勝負してほしい。いろいろ走り回る事での演出効果も考えての事であろうが、演者も観客も怪我などしたら元も子もない。

    そして、演目中の歌をテープにする理由はなんだろうか?生での交流を求めている割にテープ使いには正直ガッカリだった。歌も声もみんな良いのだから、そういう所こそ見せ場だし聴かせどころだと思うので、とっても勿体無い。

    以上、勝手な意見ばかり書かせてもらったが、今でもおぼんろが続いていて良かった。

    最後に、来客数にこだわり過ぎて、大切な真摯な観客を失わないことを切に願います。

    ここからはひとりごとですが、旧おぼんろで看板女優だった阿久澤菜々さんの公演も、今週観に行きます。彼女の公演観るのも3年ぶりです。二人とも道は別れたが俳優として生きていて本当に良かった。

    それでは、また観に行きます。

    怪我などしないで千秋楽までがんばってください。

    夢がかないますように。

  • 満足度★★★★★

    おぼんろ流マニエリスム
     物語的にもステージ作りの点でも定型、定番になってきてるよなあと思いつつも、実演に触れると「これに限る!」感がハンパない!
     照明とそのタイミング、衣装、そして何よりもメンバー間の阿吽の呼吸はおぼんろ史上最高ではないか。今後、もっと上を見せてくれるとは思うけど。

  • 満足度★★★

    切なくて優しい童話
    5人の役者が劇場内を駆けまわり、独特の世界観の切なくて優しい物語を紡いでいました。
    ストーリー自体はシンプルですが、演技から熱を感じられ、胸を掴まれる何がかありました。
    設定上にちょいちょい気になるところはありましたが…些細なことではありますし、気にしすぎるのはナンセンスですかね。

    工場長(さひがしジュンペイさん)とリンリン(高橋倫平さん)が個人的に、とても印象的。
    劇中で歌われる曲も、良い曲だったと思います。

    ネタバレBOX

    物語自体の内容とは関係ありませんが、前口上が少々長かったように思います。
    それと、観客が「一緒に声を合わせて何かを言う」みたいなものがあまり得意ではないため、ちょっと面食らってしまったり。初見にはアウェイ感が強かった。
    あえてそれをしなくても十分成り立つのになぁ、という印象です。きっと、それでもあえて、そうしているんだろうということはわかりますが…。
    人見知りだし、そういったものを求めて舞台を観に行っている訳ではないので、少々つらかったです。

    あと、地べたに座るタイプだとは知らなかったし、座布団というかダンボールだったので、事前に知っておきたかったなぁとは思いました。
    2時間弱の間あそこに座っているのは、地味に辛かったです(苦笑)
  • 満足度★★★★

    今回もスピード感も十分あり,いいチームワークを見せてくれた。
    おぼんろの『パダラマ・ジュグラマ』を観た。前回けっこうはまった演劇集団だ。演劇環境が独特なのだが,それが楽しい雰囲気を作っている。今回もスピード感も十分あり,いいチームワークを見せてくれた。最後は,やはり,感動を呼び,涙が止まらない。躍進めざましい劇団の新作を堪能した。

    とはいえ,前作『ビョードロ:月色の森で抱きよせて』の感動とは少しちがっている。チェーホフでいえば,『ビョードロ』は,かもめのような芸術のなんたるべきか,インパクトをもって語っているのに比べ,『パダラマ・ジュグラマ』は,桜の園のようなもので,繊細な心理を観察すべきなのであろう。

    というころは,比べるべきではない,ということになる。演出的には,十分美しいし,役者のパワーも強化されている。しかし,なぞときの好きな私には,前作『ビョードロ』の方があっていたかもしれない。たとえば,ジョウキゲンとは,一体何を示唆しているものなのだろうか。演劇の魂か,魅力か,限界か・・・

    本作品も何度か見るべき。少なくとも,前作は二度観ることができた。もっと別の視点が浮かぶのかもしれない。いずれにせよ,ほかの場所にはない感動が必ずある。

    ネタバレBOX

    コルネイユ(1606-1684)は,フランスの劇作家である。同時代には,ラシーヌとか,モリエールがいる。演劇において,劇作家は,創作と理論的考察を行う。そこで,自らの劇作品を正当化し,批判を反駁する。演劇理論について,理論が実践とどう関わっているか,その点にこだわった。千川哲夫『論争家コルネイユ』は,難解ではあるが,おもしろい。

    『ル・シッド』論争をきっかけに,アリストテレス『詩学』によって,良い劇詩を作るためには,作品が備えるべきものがあるとされるが,コルネイルは,劇詩人が詩学を学ぶべきとは必ずしも考えていなかった。成功を勝ち得るような劇作品の創作方法こそが,重要と思った。劇作品は,一時の熱に浮かされた結果ではなく,考察と努力によるものだ。

    芸術においては,美的判断に関する絶対的判定者は存在しない。コルネイユは,自分の作品が裁かれるのは,公衆によるべきであると考える。しかし,その公衆は,いつも正しいのだろうか。普通であれば,変でおかしいはずの設定・虚構を,演劇の約束事は,観客の想像力によって受容される。いわば,公衆の同意による慣習法が存在しているのだ。

    公衆とはほとんどの場合,アリストテレスのいうように善人なのだろう。演劇は,快楽というオブラートに包んで,道徳的な教訓を学ばせる。道徳性は,演劇に有用で欠かせないものか。コルネイルの劇は,道徳性を帯びていることが多い。コルネイルは,浄化(カタルシス)については,ほとんど言及していない。

    コルネイルは,公衆がどの箇所をほめたのか,どの箇所を受け入れなかったのか,自分の作品を実例として,推論する。同じ原則で,新たな作品を作れば,同じような評価は得られるかもしれない。確かに,将来の創作においての指針はある方がいい。もちろん,同じような行為を模倣しても,いつも同じ結果がもたらされるとは限らない。

    たとえば,模倣による徳高い行為の連鎖は,最終的に幸福につながる。これは,コルネイルの得意とする劇作術である。しかし,オイディプス王の物語には適用できない。

    千川哲夫『論争家コルネイユ』の中では,対立する人物は,それぞれに理があるものだから,絶対的な正義というものは存在しないという。正義そのものが,犯人に対し,寛大になれ!ということもある。

    どれほどの地位・名声があっても,相手に恋心を抱かせることができるわけではない。恋することは,相手に心を与える(奪われる)ことであり,愛されることは,心を受け取ることである。

    というようなことを考えて,もう一度ずっとあとの方で観劇したい!
    と考えています。
  • 満足度★★★★

    5人の呪文
    “絶対的な欠落と喪失の世界にあって、譲れない物を探し求め守る”という
    おぼんろの価値観がドラマチックに展開する。
    話がシンプルな分、登場人物の変化する内面が魅力的で共感を呼ぶ。
    役者の力量でここまで魅せることに感動した。

    ネタバレBOX

    未来の世界には食べられる自然の食物は存在せず、生き物は皆飢えている。
    工場で飼育されるニワトリを狙って、飢えた2匹のキツネが忍び込むが
    そこで出会ったのは生まれたばかりのヒヨコ、そして
    冷徹な工場長と、生き延びるためにメンドリを装う一羽のニワトリだった。
    出荷される運命にあるニワトリたちは、今日もコンテナに乗せられて行く…。

    衣装をつけた役者5人が案内してくれるいつものおぼんろスタイル。
    演劇は日常の延長線上にあって、しかもある時を境に非日常に切り替わる。
    その境界線上にある微妙な時間が楽しめるひととき。

    ストーリーはシンプルだが、その分登場人物の変化を追うのがメインになる。
    情け容赦ない工場長(さひがしジュンペイ)の、奥行きのある表情と台詞が素晴らしい。
    冒頭から時間を遡る構成で、彼が単なる悪役でないことは判るが
    声にだんだんと疲労感や迷いが滲み出してくるあたりがとても良かったと思う。

    生きるためにオンドリである事を隠し、メンドリを装うリンリン(高橋倫平)の
    愛情表現が切なくて泣かせる。
    “オネエ”な芝居なら世間にあふれているが、作り過ぎない自然な女らしさがあり
    笑いを超えた説得力あるラブストーリーになった。

    病気の兄弟に栄養のある物を食べさせたいと、
    仲間のキツネと一緒に工場へ忍び込むキツネメグメを演じたわかばやしめぐみさん、
    途中から業を煮やしてひとりで決行しようと決める時の表情に迫力があった。
    追いつめられた者の必死の闘いが、哀しくなるほど迫って来る。
    生歌もとても素敵だった♪

    もう1匹のキツネトシリモを演じた藤井としもりさん、
    いい加減で嘘つきで軽やかなキャラクターを生き生きと演じて素晴らしい。
    彼の変化がストーリーを牽引すると言ってもいいだろう。
    生まれて初めて自分を信じてくれた相手は、食べてやろうと思っていたヒヨコだった、
    というセンチメンタリズムをドラマチックな行動で完結させる。
    おぼんろの価値観を体現するキャラクターとして、その変化が鮮やか。
    「どうしてうまくいかないことばっかりなんだ!」(たしかそういう意味)
    という台詞が忘れられない。

    工場で生き伸びたヒヨコ、タックを演じた末原拓馬さん、
    無垢で世間知らずで、信じては裏切られる純な役はやはりぴたりとはまる。
    ラストはやっぱり泣かせるなあ。

    作品全体としては、「ゴベリンドンの沼」の“負の存在”、“人の悪意”等のダークさや
    「ビョードロ」のジョウキゲンのような強烈な設定に比べると
    みんながいいヤツでややインパクトが弱まった印象か。
    その分登場人物の内面に集中出来たのは役者陣の力だと思う。

    演出的には少し“走り過ぎ”かな(笑)
    ゴベリンドンのような上下の動きを一度観てしまうと
    2階部分が一ヶ所だけであとは平面を走るだけ、というのが普通に見えてしまう。
    過去公演の記憶と期待値という厄介なものと闘わねばならないわけで
    会場や客席の問題も含めて、そのハードルは常に高いままだろうと思う。

    久しぶりに5人集結という高揚感が伝わってくるような公演だった。
    「パダラマ・ジュグラマ」という呪文の意味、それはそのまま
    おぼんろのメンバーが日々胸にいだいている言葉ではないかと思った。


  • 満足度★★★

    いろいろコナレテきたように感じました
    良くも悪くも角が取れたような感じを受けました

    でも好き嫌いはハッキリと別れそうだなぁ~と思えた約2時間

    ***いつも通りに写真・録音・動画などOKな舞台です***

    (フラッシュなど使用しなければ問題無しということで、
    画面暗くすれば上演中のつぶやきもOKであります(^^)

    (今回地図見てロードサイクルで劇場まで行ってみました~(^^)
    (東京は結構平たいので何とかなるものだなぁと感心したデス)

    ネタバレBOX

    だいたい進行と舞台イメージが定着してきて、
    前口上なんかも巧みに引き込める雰囲気が出てきたように思えたです。

    今では定着した感のあるダークファンタジーな話に、
    観客席を4分した通路を役者さんが駆け巡ります(おぼんろ定番ですね)。

    今回はオチに希望がある感じで個人的に気に入りましたが、
    食糧難で鶏だけが出荷されるという物語背景が説明不足かねぇと思った。
    水とかどーしてるんだろう?
    大地が毒で満ち溢れてるという設定だったのに~。
    せっかくいつも通りに弁士さんも出すのであれば、
    上手に物語背景と設定を観客に伝えるべきではないかな?

    苦言を申し上げると、
    東京での公演は小劇場文化(?言い切ってもよいですか)あるので、
    お座布団での観劇も苦とはしないかもしれないが。
    これから地方の公演も行かれるというのであれば、
    高齢者さんとか来ることの配慮に、そろそろ座席=椅子の手配など。
    いろいろ考えを巡らせる時期に来ているのではなかろうか?
    とか思ったデス

    お話は鶏舎の話ですね。
    大地の毒とかいうよりもシンプルに外を知りたかった籠の鳥とした方が、
    いろいろ話や考えを伝えやすかったんじゃないかしら?
  • 満足度★★★★★

    ネホリーとハホリー☆
    (^^)/金曜の夜、八幡山で
    [おぼんろ]の、
    【パダラマ・ジュグラマ】を観てきました☆
    面白かったです。
    「観る」というより「参加」してきました♪
    独特の「おぼんろ」の世界観を充分に堪能☆
    さらに、パワーアップしてるシーンも!
    開演前も終演後も、皆さん親切で楽しいです☆
    観劇日記をブログに書きました。

  • 満足度★★★★

    笑いと涙に揺れ動く芝居
    なんと芸達者な役者たちだろう。物語自体の印象はかなり単純。それを役者の力量で引っ張って行ってしまう。観客を巻き込んで笑いを取り、真剣に演じて泣きを取る。それを味わうだけでも面白いと思う。

  • 満足度

    大いなる子供騙し
    主役のキャラがイタくて耐えられませんでした。最初の長い長い口上が至極どうでもよく、本編が始まる前に心が離れてしまいました。つべこべ言わずに始めてほしかったです。こんなに内輪にまみれた舞台は久しぶりに観ました。何の疑いもなく観客は味方だと思ってるんじゃないでしょうか。おぼんろ、この劇団名二度と忘れません。

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