人魚の夜 公演情報 人魚の夜」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
21-29件 / 29件中
  • 満足度★★★★

    大人の青春学園もの
    一風変わったおとぎ話だけど、中身は、ちょっと大人向けの青春学園もの。冒頭の教室がちゃぶ台に変わったり、火をつける場面もあったり、劇中歌もあったりして、一風変わった青★組らしさになった、100分でした。

  • 満足度★★★★

    観てきました!
    遅くなりましたが、楽しく鑑賞させていただきました。
    劇場はちょっと狭かったので、天井に頭をぶつけそうになったり、ぶつけたりもありました。あと隣に体格の良い方がいて、身動きがとりにくかったり。

    お話は不思議な雰囲気でした。レトロで田舎独特の雰囲気、空気感が最後まで続いていて、魅力的でした。
    ファンタジーなような、そうでもないような。また別のお芝居も見てみたいです。

  • 満足度★★★★

    本当は?

    相変わらず、不思議で情感豊かな舞台でした。しかし、今回は前から思っていたことが明確に見えましたね。
    それは、この穏やかに見えている世界の裏は、本当は恐ろしいのではないかと言う空気が内在している禍禍しさです

    雨の日の出来事しかり、義理の兄に対する妹の想いとか実は触れてはいけない、触れたら壊れてしまう怖さを感じました。
    綱渡り的危うさと禍々しさが柔らかい演技と緩やかな演出に巧く調理されているなあと感じる舞台でしたね。

  • 満足度★★★

    過去からの未来
    始まりは教室が舞台。どういう展開になるのか期待が膨らむ。説明にあるとおり繊細さをを感じさせ、少しさびしさも感じました。

    青組を観るのは今回で4回目。毎回感心させられる。

    当日、少し腰が痛かったので、終盤は痛さのため舞台に集中できなかったのは残念

  • 満足度★★★

    人魚の夜
    しとしとと、湿り気のあるお芝居。自然な会話劇に見えそうでいて、かなり意図的にデフォルメされてるなぁと思いました。

  • 満足度★★★

    今年も観劇始めは青☆組さんから
    今年も、初観劇でいい観劇が出来ました。
    体調が良くなかった事もあって、朧げに観ていた部分もありますが
    女性の妖艶な場面や幼くも恥ずかしい夢を織り交ぜながら
    遠い未来、世界はおそらく荒廃していくのであろうと思わせる世界に
    なんとも静かで、もの悲しいセレモニーとその思い人が居りました。
    客席も満席、開演前から客席の案内に奮闘する主催さんの姿から
    一気に静謐な世界へ一転するのがすごいですねぇ。
    次回作は体調万全で観たいです。

  • 満足度★★★

    見えてこない部分が心地よくもスリリング
    「青☆組」の舞台は、すべてが説明されないのがいいです。
    まるで良質の心理小説でも読んでいるかのように、不思議を
    感じつつも心のどこかで納得させられてしまう力があります。
    今回、舞台美術が素敵すぎてグッときました。

    ネタバレBOX

    障子をモチーフにした舞台美術に囲まれて、伝統的な日本
    家屋がセットされているのを見て、その美しさにドキドキしました。
    日本の家って、こんなに趣深いものなのだなと、初めて知ったような
    気がしました。

    これは「昔々の未来のお話」。一年を通して雨が降り続ける、人魚の
    伝承を持った村の物語です。

    この村、一時、女性が生まれなくて、男性たちは代わりに海の人魚を
    嫁にもらった、初め、人魚たちは陸の生活に慣れなくて、雨の日にだけ
    地上に上がってきた。雨を望む人魚たちの声に応えるように、この村は
    雨ばかり降るようになった、と説明されていたけど、

    過去に、戦争が何かがあって、そこで放射能兵器かそれに近いものが
    使用され、文明は一気に退行すると同時に、異常気象が起こった(現に、
    東の方にある町は逆に雨も降らないようなところらしい)、と考えたほうが
    いいのでしょうね。そう解釈すれば、「女子が生まれない」という理由も
    何となく見えてきます。

    すべてがこんな感じで、この物語、筋だけ追えば、2年前に台風の海に
    消えた女性の靴が見つかり、その女性の実家で葬儀がつつがなく
    行われ、そして以前と同じ感じの日常が戻っていく…という話なのですが
    一家の主である父親の少年時代・現役の教師時代の回想がそこに
    境目なく混ざり合うことで、どこか不思議なニュアンスを覚えさせることに
    成功していますね。

    一家の長女が嵐の海に消えた本当の理由は? 過去に、父親と同じく
    教師をしていた長男は、ある嵐の日に家まで送り届けた教え子の子と
    本当に何かあったのか? 妻を亡くし、義理の父親の住まいで今なお
    同居する男に密やかな恋心を抱く次女(ちなみに既婚者)。

    すべてはあっさりしていると言われかねないほどに、物語の中で
    さらっと描かれているので、気を付けて観ていないとそのまま
    流してしまいそうなことばかりです。しかし、そのちょっとした描写、
    役者の動作がそのまま、人物たちの計り知れない、計算立て不能な
    「人間」を表しているように、私には思えました。

    吉田小夏氏の作品は、舞台の上ですらあまり見なくなった生々しさ
    (それは女性の艶やかさなどほんのりとした性的な部分も含みますが)の
    部分にこだわっているようで、すごく人間的な気がします。朝食のシーン、
    湯気立つ様も込みで堪能させて頂きました。生前の妻のつくる食事に対し、
    「うん、おいしい、おいしい」を何も考えないように連呼する男の姿に、
    あぁ、男性だよなぁ、とつくづく感じました(笑
  • 満足度★★★

    青☆組 初観劇
    2011年12月以来のこまばアゴラ劇場。
    その時に観た演目も奇しくも吉田小夏さんの脚本でした。
    だから青☆組は初観劇だけど、吉田脚本はお久しぶり。

    余白が多い物語。
    上品な佇まいの中にあるエロティシズムにドキリとさせられる。
    特に渋谷はるかさんには、またもややられてしまいました。

    ネタバレBOX

    場内開演前から薄暗い
    泡の音が聞こえる
    泡を模したような丸いモール
    背景は闇に溶けたような格子
    座敷、卓袱台、学校の椅子

    雨の多い海辺の町
    そこにはこんな御伽噺が伝わっている

    ある一時、そこは男の子しか生まれなかったという
    そのため、人魚を嫁にもらう事に
    人魚は水が無いことに慣れず、
    雨が降ったときだけ夫の家に通う事にする
    愛しい人に会う為に
    人魚の妻は願う
    「どうか雨が降りますように」
    だからこの町には雨ばかり降る

    そんな町のある家族の物語
    過去と現在が行き来し、夢、妄想、思い出が交錯する
    台風の夜に出かけて戻らない姉
    義兄を慕う妹
    父の教え子と何かあり家を出ている兄
    異性へのトラウマを抱える父親

    姉の死亡の経緯を役所の書類不備で語る
    学校の椅子を葬儀の棺に見立てる
    上手い演出を見せてもらった感じ

    劇中に流れる歌が印象的だった

    バイブ2回、飴の紙を剥く音、途中退席
    気を削ぐアクシデントがてんこ盛りで残念

    開場押しの謝罪あり好印象
    座席は満員キツキツな感じ
  • 満足度★★

    お茶ばかり入れている
    登場人物がお茶を入れすぎ!
    それも含め、難点の目立つ舞台だった。

    ネタバレBOX

    美意識、すなわち美への志向性は窺えるのに、狙った美しさがどれ一つ成立していない。
    まずこの点が気になった。
    舞台装置とその使い方、演技のつけ方などがどこか粗雑で、これでは美など生まれえない。
    演劇で美を作り出すのがいかに難儀なことなのかを、逆に思い知らされた。

    ストーリーにも踏み込むと、夫と楽しげに暮らしていた冬子が永遠を手に入れようと台風のなか海へ出かけ、水死したことも引っかかる。
    島が女不足に陥ったその昔、島を繁栄させるべく女人に姿を変えて上陸してきた人魚たち―。
    冬子はその末裔であり、ふるさとである海への恋しさから上の行動を取ったのだろうが、一方で人魚族は無人島になりかけていた島を女人に化けてまで救おうとした人類愛あふれる種族でもあるわけで、ならばその末裔である冬子は人類愛に富む人魚族の一員として別段不仲でもない夫と最後まで添い遂げてもよかったのではないだろうか?
    ふっと、そんな疑問が湧いた。
    夫婦関係が険悪なら死にたくもなろうが、冬子と夫・孝博との関係は円満そのものだったのだ。

    それより何より本作の一番の問題は、現実に触れている感じがしない点。
    本作のようなファンタジー色の強いものでも、優れた作品は何らかの形で現実と交わるものだとバルブは信じる。

    初青組だったが、残念ながら満足は得られなかった。

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