満足度★★★★
知らないことへの導き
阿Qも申亥革命もほぼ知らずに観劇。はっきり言って、難しそうな内容に二の足を踏んだのだけど。若い演出家とキャストにより、未知の分野を悩まずに拝見できた。昔の中国を描きながらも、今の日本に通じるところがあったように思う。また、阿Q正伝を読んでみたいという文学への橋渡し役にもなった。原作があるものでは、これも大きい意味を持つと思う。問題があったとすれば、原作が偉大すぎることかな?私個人としては、楽しかったけれど。
満足度★★
演出家が余りに鈍感
辛亥革命を風刺した作品ということで期待していたのだが、演出家が、今作の演出に当たって革命について真剣に考えているという印象は全然無い。Beseto演劇祭のコンセプトに合わせて著名作家・大作家であり、日本に留学していた経験もあることから、影になり日向になりしながら、日中友好に心を砕いた魯迅の作品を下敷きにした宮本 研のシナリオをアリバイ的に持ち出したとしか思えないのである。
満足度★
んーーーーっ
たしかに「熱演」はしてました。
つまり・・・・・・オーバーヒートしちゃってる場合、クールダウンしてから初期化して再起動しなきゃダメってことですね。
よくわかりました(笑) →この点は、解かるヤツだけ解かればいい!
「権力」と、それを持たない「大衆」との関係について、とても単純明快に描いた作品。権力と大衆の構図は、政体の変化にかかわらず存続するわけで、それだけに現在を生きるあたしたちも自己投影して観られるんだと思います。
ただ、この公演からそれを感じるのは深読みかなと・・・
満足度★★★
まさに中国!
昔も今も体質は変わらない。個人の存在がいかに軽いものか明白。
場面転換のロック調の踊りは役者個々をクローズアップさせたい意図は理解できるが、芝居とはそぐわない。
感心したのは、時代性を考慮して、BGMにドビュッシーの亜麻色の髪の乙女を選曲したこと。これはなかなか良かった。
奸匪と偽革命軍の意味を知らずに死んだ阿Qは自国発信の報道しか知らず他国発信のそれを知らない国民への皮肉であろう。
阿Qの集まり
何かやっているようで何もやってない。
ただ覚えたセリフを自分の番が来たらしゃべってるだけ。
何を描きたいのか、何を訴えたいのか何も伝わってこない。作家が気の毒になった。演出がまったく機能してなくて役者が暴走してる。
立ち稽古初日みたいな芝居をみせられても客が迷惑します。ちゃんと稽古の成果を見せてくれなきゃ。
観ていて、この人たちは本当に芝居を好きでやってるのかなと思った。
ただ単に「ニート」だとか「プー太郎」って言われるのが嫌だから、とりあえず「俳優してます」みたいな。
そう考えると出演者全員が阿Qってことか。