満足度★★★
物語としてはどうかな
女優陣の美しく、妖しい魅力に支えられた舞台だった。エロティックな表現は秀逸だったと思う。(照明が彼女たちの妖艶さをより引き立たせていた。)ただ物語としては深みがなく、何より主人公「太田」の内面が描かれていないのでどうもピンとこない。(原作がそうなのかな)戦局が硬直し、徐々に張り詰めていく時代の空気と「たるみにたるんだ軟派の極み」である太田の対比、シーンでいうと太田と息子の嫁、雪江の情交と戦地で散っていく息子、和也を二重写しにしたシーンは興味深く観た。(対極にある、生と死が象徴的に描かれていた。)また「別れ」を強調したかったのか、ショパンの「別れの曲」が何回も流れていたが、これは頂けない。情感が最も盛り上がるシーンで一度使えばいいと思うのだが、どうだろうか。
満足度★★★★
時代
「太田」の人生と、その生きた時代を並列で観せてくれた濃密なステージでした。 「軟派の極み」とありますが、えがかれてる女性遍歴は4人だけで、隣人の未亡人姉妹とは若さ故の感はありますが、それぞれに「愛」を感じられたので、そんなに悪印象ではありませんでした。逆に「時代」というものを強く感じました。女性陣の身体を張った熱演、拍手を送りたいです。気になった点をあげるとしたら、60過ぎの「太田」の声が若すぎに感じたのと、「雪江」の迫力ある情交シーンにもう少し艶やかさがあればもっと良かったのではないでしょうか!?
満足度★★★
うーん
自分は1列目右端に座っていたのだが左のほうは見づらく2階は
まったく見えなかった。残念。テンポは大事だが駆け足な感じも自分には雑に感じられ世界観に入れなかった。
満足度★★★★
色々知らずに
R15とか、劇団さんのこととか色々知らずに、レトロな感じのフライヤーに惹かれ劇場に入りました。なんだか、前方桟敷とか凄い男性がいっぱいの客席で、当日パンフの写真とかもお色気な感じで…。女一人でちょっと気まずい感じでしたが、2時間、役者さんたちの熱演で飽きることなく観ることが出来ました。
戦争の描写は、私は芝居や映像で観るのは苦手なんですが、この作品では役者さんがとても清々しい語りで、戦況を伝える難しい言葉も聞き取りやすく、とても印象に残りました。
女性の方々も熱演で素敵!衣装が、ところどころ現代のものすぎてちょっと残念。また別の作品も観てみたいです。
満足度★★★★
流される
いつの世も男と女の色恋は絶えませんが、時代によって翻弄されるという空気を感じました。情熱的なものは僕は好きでしたが、ドロドロした情愛模様は苦手な人もいそうです。違う感じの演劇をされてるとのことですが、個人的にこのようなジャンルの方が好きです。以下
満足度★★★★★
あきさせない2時間
椅子も硬く足も伸ばせない少し窮屈な会場ですが、そんなことは、このお芝居を観ていると忘れてしまいます。濃密な2時間でした。
満足度★★★
身体のメタ化
5月23日19時開演の本作を拝見したが、導入部の主演、あれでも演技のつもりだろうか? 科白の内在化は愚か、そのようなことに気をつけているということすら感じられない所作の連続であった。溜めなどの発想もなければ、きちんとした人間観察もしていないのではないか、と疑われるほどの出来であった。板に上がる以上、そういうテンションで上がって欲しい。
以上のような方法を採らないなら、呼吸や、心拍数の調整で年齢を表現するような、生理学に基ずいた身体表現の基本を身につけるべきである。観客の目は節穴ではない。漸く、所作に締まりが出て来たのは、休憩直前のお富が亡くなるシーン辺りからだ。
休憩後は、年齢設定が、主役自身の実年齢に近い、ということもあったのであろうし、テンションが上がったという側面もあろうが、合格点に達した。
満足度★★★★
エロス香る日常と戦争
さすがは望月六郎さんというべきか、エロティシズムの描写がとても素晴らしい。
戦争、ならびに大きな時代の流れと、個人の生活との関係とは何か、考えさせられた。
役者さんたちの演技も良かった。