満足度★★★★★
現実の世界では「柱」は見えない −− 現代社会の危うさ
スケール感のあるSFタッチな作品。
ストーリーが面白い。
ぐいぐい引き込まれた。
(また長々と書いてしまった……)
満足度★★★★★
さすが、イキウメ。壮大なSF叙事詩にびっくり!
以前、短編オムニバスの「図書館的人生」で観た1エピソードだった、
SF的テーマの本作が拡大していって、物語がこういう形にまとめるとは思わなかった!
さすが、イキウメ。
最初の隕石を拾って・・・の話だけを観たのですが、それを「御柱様」に持っていくなんて、やっぱりすごい!
当時の短編での「醍醐味」は、地方で拾った隕石の話が、一気に全国規模、新聞一面トップに載る渋谷駅前スクランブル交差点での大事件につながっていくところで、鳥肌が立ちました。
その作品が、今回のものではもっともっと壮大な話になっていて、びっくりしました。
ちなみに、当初「まとめ 図書館的人生(下)」というタイトルで、短編集ですよ、
という印象がかなりマイナスイメージになっていてもったいなかった。
その後、「獣の柱」のタイトルがついたようですが、こっちだけで十分です。
満足度★★★★
初 イキウメ
初 シアタートラム。 場所がちょっとわかりずらかったので、 近くのお店の人に聞いちゃいました(^^ゞ
全体的には とても良かったです。 演技に 引き込まれました!
満足度★★★
前川さんの変容を感じる
震災以前、イキウメの芝居は、大変センセイショナルでありながら、現実社会ではあり得ないようなSF的な世界を、あり得そうな世界に変換して見せる技術がずば抜けていました。
あり得ないような世界に生きる男女の恋愛模様にカタルシスを感じ、息の詰まるような感動を覚えたものでした。
でも、あり得ない程の悲劇的現実の非情さの前で、前川さんは、もしかしたら、戸惑いを感じてはいないでしょうか?
原発事故が、劇作家前川氏に、足枷を食めてしまったような印象を、震災後の公演を観る度、感じてしまいます。
演劇的カタルシスが薄まって、ある種の自信が揺らいでいるような、遠慮がちな劇世界が、何となく残念に思える作品でした。
満足度★★★★★
流石、外れ無し
快楽と絶望と見えない未来への期待とが綯い交ぜになって、観る者の心をかきむしります。
いつものイキウメにはない、小ネタが散りばめられていたのが新鮮でした。
ともすると、単純な笑いのようにも思えるけれども、絶望のふちに追いやられた状況下では笑えないのだろうなどと思いつつ、3.11のとき、現地で生きることに必死だった人たちのことを考えさせられました。
良い作品です。
P.S.前川さん誕生日おめでとう(6/1)。
満足度★★★★
やはり面白い。
恐ろしいほどの幸福感か…柱とはいったい何なのか。
人々はどうすべきなのか。
いろいろ考えさせられた。
なるしー客演も楽しみだったけど、もっとコテコテに使うのかと思ったら、そうでもなかった。ファンには物足りないかも?
でもあれはあれでいいような気もする。
イキウメははずせないと改めておもった。
満足度★★★
観にいかなかったら、後悔した
装置をもっと上手く使えるのではないかと劇中なんどか集中力がとぎれたものの
器用な役者さんたちの技術が魅力的でした。
話は簡単に租借したくない不思議な感覚を受けましたので、しばらく余韻を楽しみたいと思います。
池田成志さん目当てで行きましたが、どなたにもおすすめします。
ぜひご覧になってください。
満足度★★★★★
これは凄いぞ
イキウメは、一種SF的な仮設フィクションの世界を描くが、今回の設定も極めて興味深い。そして、それに動かされていく人々の描き方が巧妙で、2時間を少し越える芝居の中で、息をも継がせない展開と緊張感が見事である。このところのイキウメ作品では大窪人衛が面白い役割を演じているが、今回もなかなかの存在感である。ゲスト的存在の池田成志の演ずる役割も、彼ならではのものである。とにかくスゴイ舞台だった。
満足度★★★★
なぜか
いつもイキウメさんの演劇には、勝手にダマされて、本当にそんなことがあるんだと真剣に思い込んだりしていましたが、今回はあまりにもスケールが大きすぎていつものように勝手にダマされることはありませんでした。この感覚の演劇はここでしか観れないだろうなと思います。
満足度★★★★
ハズレなし
期待通りに面白かった。
「柱」が何なのか、何のためにあるのか、過去と現在を行き来しながら観客を引き込んでいくのは流石。
正にお手本のようなSF、だが、面白いという上質なものだった。
満足度★★★★
イキウメ
イキウメというか前川知大の芝居は太陽以来見ている。去年、奇っ怪を三軒茶屋でも見たし、『The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)』の続編だと思い込んでいた私には、話が随分ちがっていたのでちょっと戸惑った。
大きい(テーマを扱った)芝居は日本には少ないと感じていたけど、このテーマは「大きい」ものに挑戦している数少ないものだと感心した。
池田成志はやっぱり怪しい役やらせたら「3本の指」に入りそうなそんな人だけに話をどんどん転がしてくれて気持ちよかった。
満足度★★★★★
変化
「イキウメ」を知ったのはNHKのシアターコレクションでした。その時に見た「瞬きさせない宇宙の幸福」が長編で・・・。
これまでいくつか観たイキウメの作品では、何かしらの「答え」を見つけ出す感じでしたが、今回は最後までわからない事があって考えさせられました。
2年前の震災があったからこそ思う事があるのかもしれません。
現在(2008~2012年)と未来(2096年)を軽やかに行き来しながら、確実にその役を演じる役者さん達が見事でした。
「見える者」は異質か進化か・・・山田の『いってらっしゃい』が祝福の言葉になればいいなぁと思いました。
満足度★★★
「異質なモノ」が「当たり前のもの」になる過程
見る者を幸福の渦中に突き落としてしまう、謎の柱をめぐる
人々の物語。というより、寓話に近いと思います。
百年前と現在とで、人々の柱のとらえ方がまったく
違っていることに、今自分が生きている現在でも
同じことってあるんだろうな、とふと感じていました。
満足度★★★★★
イキウメの公演を見るのは震災後に観た『散歩する侵略者』以来だが、そこでは垣間見えなかった意識があるように思われた。
イキウメのメンバーもよかったが、客演の池田成志さんがとてもよかった。
満足度★★★★
更に進化したイキウメ?
前回のように短編の再構成かと思いきや長編新作(だよね?)。
聖書の引用なども含んだ「新種誕生」譚、従来のイキウメ味に笑いも織り込み、更に進化したイキウメ、な感じ?
内容的に とり・みき を、語り口に小松左京を連想したりも。
満足度★★★★
全てを理解した訳ではないが面白かった
都市部に降って来た巨大な物体、過疎地に降って来た隕石。宗教的なモチーフにも見えたそれは幸福の象徴か不吉な前触れか。
近い未来と少し昔の過去を行き来し、放浪していく人々の姿に2年前の日本の出来事をつい思い出す。不思議な感慨が湧く面白い舞台だった。
話を聞きかじっただけで、色々詮索して物事をあれこれ考えてしまう年代だが、この舞台については、ストレートに見たままの反応をする感受性豊富な子供達の方がもっと想像力を得られるのかも。
部長と柱の大使、ラッパ屋さん、灰汁の強い役柄というか。とてもテンションが高く、異次元に連れて行ってくれて印象に残る。好演。
約130分。