ブラック・サバンナ 公演情報 ブラック・サバンナ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 28件中
  • 満足度★★★★

    拝見しました。
    統制の取れた群舞に驚嘆し、ぶっ飛んだストーリーに炎さんの愛らしい悪戯心を感じ。女性の演劇人ではやはり炎さんの感性に惹かれるなぁなんて思いながら観ていました。

    ただ今回、個人的な事情によりちゃんとお芝居を観られてませんでした。体力・気力共に最悪の状態で客席に座ることの失礼さに後悔しきりです。しかし元気は確実にいただきました、ありがとうございました。次は万全の状態で伺います。

  • 満足度★★★★

    食被食
    生きること、食べること、当たり前の大切さが籠められていると思います。ストーリーは難解に思えるのかもしれません。演出効果の面白さでも見れました。以下

    ネタバレBOX

    ストーリーは概要は把握しやすいけど、最終的に僕の頭では掴みきれない所が多めでした。エレベーターで脱出できるナンセンスな面白さ。ガンツではないけど海外の状況はいかに?照明、音響、舞台上の縦の見せ方、木箱のようなアイテム。総合的な演出はとても素敵で惹かれました。筏が冒険心をくすぐる。群舞は不思議な感じが漂って見てました。若干ズレもあるような。猫を殺す回想は気分悪くなってしまい、でも表現としては伝わっているのかなと思いました。その割に、メンバーが猛獣に食べられている衝撃的なシーンがあっけな過ぎて詰まらなく思えました。勿論実際に役者さんを食べされるのは出来ないし、ただグロテスクなものを見せればいいわけではないですが、何かもっと見せれる演出があるのでないか。そう思える内容でしたので、求めてしまうのはありました。保険員の人面白かった。最後の宇宙人は分かるような分からないような、でした。
    平気で肉を食べてるだろう。屠殺のエグさを知っているのか。食べ残しでよく思います。そんな風刺的意味合いも入っていて良かったです。僕は今ハッピーなのだろうか。ありがとうございました。
  • 満足度★★★

    物語はよくわからんかった
    うん、物語はよくわからんかった(笑)。
    物語はよくはわらんかったが、役者の全体通しての動き、舞台セット(小道具?)に照明が交じり合った見せ方は綺麗であり、よかった。面白かったです。

  • 満足度★★★★

    新境地「堀川SF」を堪能
    基調は夢の中のような現実離れしたあるいはブッ跳んだ世界ながら「あんなこと」や「そんな事例」(ネタバレBOXへ)を通して溶け込んでいた「あるもの」が浮上してくる、みたいな。
    また、オチが小松左京とかそのあたりのSFにありそうでニヤリ。考えようによっては本作を原案にして「2001年…」とか「コンタクト」のような哲学気味のハリウッド映画も作れるのでは?とさえ思う。(あくまで私見)

    ネタバレBOX

    伏せた部分は「食物連鎖」や「猫の虐殺」を通して「命というもの」が浮上してくる、ということ。
  • 満足度★★★★★

    世田谷シルク初見
    初見でしたが,すっかり好みになってしまったかも。センスがいいですよね。ストーリーにしても群舞にしても。引き込まれてしまいました。残念だったのは,椅子が硬くて,ケツが痛くて堪らなかったことだけ。この点を除けば,ホント好みで大満足の芝居でした。

  • 満足度★★★★

    しりあすとこみかるっか
    説明をもう一度読んでみたら結論が書いてあったじゃないか。
    なぁんておもって見たり。

    感想なんていつもまとまらないですよぉっと。

    ダンスというか全体の動きがあきさせないものを感じてたのしかったです。
    やっぱり
    笑いと緊張感のコラボが丁度濃い感じです。

    どちらだけでもとっても疲れてしまいます。
    観にいけてよかったと思える作品に出会った感じで
    ハッピーです。

    劇場も近くてなによりでした ^^

  • 満足度★★★★★

    空間をも支配◎
    郡舞は今回もスタイリッシュに!!! でもお話は浮世絵離れしていて、そしてラストは達成感があるようで実は冷酷! 

    食物連鎖、弱肉強食、喰う者・喰われる者、人類とは?を問いかけた作品。 よい舞台を観ました◎  

    ダルカラのえりっくさんは、目鼻立ちパッチリのベッピンさんですが、奥さまにするとコワイことが判明(笑)

  • 満足度★★★

    重すぎず軽すぎず
    食物連鎖における人間の位置づけを考えてみたり、もし人類が絶滅危惧種になったとしたら、地球は、他の動物は、あるいは神様(?)は、人類を保護してくれるだろうかと考えてみたり。題材や世界観は好きです。
    ダンスや体の動きを交えて力強く、また軽やかに。説教臭くないところもいいですね。

    ネタバレBOX

    残された(選ばれた)人々が漂流状態になって、ある場所にひとまず落ち着いて、女性主導で物事が決まったり、役割や契約、制度を揶揄したりしながら、来訪者に捧げるダンスまでは集中して観られたのですが、後半、受験生とその姉がクローズアップされたあたりから、少しもっさりしたというか、パイプ椅子のケツの痛みもあってか、スミマセン、巻きでお願いします。と思っちゃいました。
    終盤、気持ち長いと感じましたね。
  • 満足度★★★★★

    力強さを感じました
    ストーリーの奇抜さに驚かされました。
    靴を脱いで、5本の指、足の裏、アキレスけん、太もも、全身の筋肉で体を支え、演技する姿に力強さを感じました。

  • 堀川炎の世界
    他の演劇とは似ていない。オリジナリティーがある。

  • 満足度★★★★★

    センス抜群
    才能しか感じない。面白いので、それでいいかと。

  • 満足度★★

    観る側にもなんらかの前提知識/知的レベルを求める作品?
    なんとなく予定が空いてたのでたまには知らない劇団も観てみるか、
    となんとなくCoRichで見かけ、地元近くの劇団とは珍しい、
    説明がおもしろそう、という事で観劇。

    パンフで見た食物連鎖とその枠から外れた人間に対しての話からも
    その辺がメインテーマになるんだろうなあ、とは思ってましたが・・・
    序盤のパタパタ切り替わっていく場面なんかでも
    同様に何らかの意図を持たせていたんだろうと思いますが
    ちょっとペース早すぎてその辺はよく分かりませんでした。

    その上、メインテーマ部分についても色々伏線的な内容が出て来ましたが
    お話としてうまくハマっていない感があり、正直お話に入り込む事もできず、
    ラストまで本当に「客観的に」観劇する事になってしまいました。
    結果、演者さんの真面目な演技、ダンスやその他の演出についても、
    必至で頑張ってるのになあ、とか劇場を有効的に使った演出も
    何度も出るとちょっとウザったい、などマイナスの心象を持ってしまいました。

    評判はかなり良いようなので、多分自分に合わなかった、という事なのかなあ( ´ー`)

    ネタバレBOX

    冒頭、都心の喧騒を交差点の人波や携帯をいじる若者とその足並み、
    しゃべりの早さなどで表現したと思ったら、
    それから急転し川を隔てた所にいる3組の人々、
    それぞれ、エレベータに乗って気づいたらここにいた。。。
    そして、1組は2人で「自治体」活動を始めたり、と
    「これからどう展開するんだろう?」というワクワク感が
    最初はあったのですが・・・


    ・ 椅子を組み合わせて色々なものに見立てる表現方法
    ・ 劇場が板の間なのを有効活用し、足自体で「ダンッ!」と踏みつけたり、
      椅子を叩き置いたりと「音」を活用
      (アフリカ、サバンナ、象の足音的なものをイメージしたのかな?と)
    ・ 1舞台上にそれぞれのシーンを演じる人が全員いながら、
      スポットライトその他でシーンを切り替えるなど小スペースの平舞台を有効活用
    ・ 川下りを台車(のちにテーブル)で表現する
    などのおもしろい演出も多々あり、
    また演技する人たちについてもかなりの練習量をうかがわせる迫真の演技、
    そこにちょいちょいと込められる笑いのネタなど、
    いい面は沢山あったのですが・・・


    食物連鎖している動物達とその枠からはずれ
    ・ 生きていく為には食べ物として平気で動物を殺す
    ・ ペットその他については「かわいそう」という
    そんな人間達の身勝手さ、
    それがある日
    ・ 隕石が落下するという情報が世界中を駆け巡る
    ・ 運で助ける人を選別する為のエレベーター(型ロケット)
    ・ それにより選ばれ助かりサバンナへ放置された、たった数名の人たち
    ・ 隕石落下後、宇宙人(来訪者)が来る事が分かっている
    という設定まではよかったのですが、
    そこから結局どこに話を持って行きたかったのかがよく分かりません。


    人の傲慢さ、理不尽さを語りたかったのでしょうか?
    人間達が自然の最上位から降ろされた事などを利用して
    何かのテーマを語りたかったのでしょうか?
    いろいろと伏線は増えていく中、話がどの方向に向かっているのかが
    最後までよく分かりませんでした。


    以下、設定・伏線として回収された、と思えない部分
    ・ 隕石が落ちてみんな死んだはずなのに野生の動物はなんで生きていた?
    ・ いつの間にかフェンスで囲われている、という事になっていたけど、
      それはいつ分かった?
    ・ 宇宙飛行士(姉)の元になんで保険屋(来訪者)が来た?
    ・ 保険屋(来訪者)から依頼された元コックの無職の存在の意味は?
      (何か意味ありげな発言を繰り返したあげく、特になんの意味もない存在?)
    ⇒まあ、こういう所は強引に押し切っても済む部分ではありますが・・・


    ・ 鳥を食べる為に撃った、撃った後でそれが絶滅危惧種のトキだと分かった、
      それについて「(絶滅危惧種に対して)間違った事をした」
      「(絶滅危惧種だろうとなんだろうと)食べる為なのだから正しい」
      と演者の間で判断が分かれ、
      更に会長が動物に食べられてしまったのと自分達が撃ったトキをかけて
      肉が「食べられない」といった受験生(弟)、
      結局その心情はどう収束した?

      その後いきなり他の仲間まで殺されたのに、受験生(弟)が
      「もう慣れました」と言っていたり(どこでどう慣れた(??)
      これって俗にいうゲーム脳か?)

    ・ 会長が実は「副会長に殺されたのだ!」と言い出した部分は結局どうなったの?

    ・ 宇宙飛行士(姉)と受験生(弟)の関係について、
      メインストーリーの半分使って弟を助けようとする話を描いておきながら
      最後の最後で 姉「弟が嫌いなんです」
      といった理由は?

    ・ 受験生(弟)がいきなり、
      「昔、姉ばかり持てはやされ、自分が生徒会長になった、
      と報告しようとした時も両親と姉がかってきた猫にばかり
      愛情を向けるので、頭にきて猫をペンチで殺してベランダから投げ捨てた」
      これに対するオチは?
      (特にその先で姉が昔受験生(弟)に
      「捨て猫を助けてやれないかわりに、いつか猫を飼おうね」
      という過去ネタにつなげた事の意図は?)

      確かにこういう中高生などの残忍なニュースが最近よく流れてますが、
      この舞台上でこのままじゃ単なる猟奇思考者ですよ、受験生(弟)。

      ※ この辺から完全に自分はドン引きで
        「受験生(弟)の心情なんてどうてもいいから
        とにかくどんなオチがつくのかだけを観よう」、
        とこの舞台自体に気持ちを込めるのを諦めました。

    ・ 神様を名乗る女の子と、棺の中の宇宙飛行士(姉)、神様に届く手紙に対する説明は?

    ・ 訪問者に対する担当者(?なんでしたっけ、名前忘れた)を買ってでた
      女が実は英語もよくわかっていなかった事、
      また担当者を買ってでた理由に対して含みを持たせた発言を
      受験生(弟)に対してした、その真意は?
      (申し訳ない話、女性演者のおなかが序盤より膨らんで見えたので、
      「例えば自分の子供を守る為?」とか勘ぐってみましたが結局不明のままでした)

    ・ 結局、この弟はここまでの話の流れから何を得て来訪者に対して
      「I'm happy」って言ったんでしょう?
    ⇒と、盛り沢山の設定・伏線、メインストーリーまでに対して、
    全然オチがついていないと思います。

    「オチに対して考える為のネタはちゃんと出しました、
    あとはこの劇を見たみなさんで考えて下さい」
    とかって落とし方もありますが、
    この劇はちょっと投げっぱなしすぎると思います・・・

    1つ1つの細かい所からメインストーリーまで
    「筋がまったく通ってない感がある」と思いました。

    そういった粗があまりに目立ったせいもあり
    ・ がんばって演じれば演じるほど、よく分からない話を必至で演じる
      演者の方々に対しての滑稽さ
    ・ 板の間表現についても、最初の惹きつけとしては十分だったのですが、
      その後もよく分からないタイミングで何度も出てくると
      だんだん「うるさい」という印象が・・・


    うわー、いい演出、演技、ダンス、と頑張っている劇団だと思うんですけどね・・・
  • 満足度★★★★

    独自のスタイル
    この劇団の特徴である演技とダンスの中間的な集団群舞がさらに洗練されていた。照明がとても綺麗だったのも印象的だった。

  • 満足度★★★★

    小気味いい
    この頃、先が見えてしまったり、想像通りの展開のものが多い中?????
    がたっぷり浮かんでくる。構成も面白い。 痛いところをついてくる台詞が多く小気味いい。少々難解な部分もあるけど、最終的に上手く着地していく計算の行き届いた舞台でした。世田谷シルク、以前観た作品はあまりに重い雰囲気で勘弁!!と思ったけど、今回のような舞台ならまた観てみたいと思います。






  • 満足度★★★

    動物の命の価値
    人間を含めた、動物の命の価値について考えさせるSF的物語を様々な演劇的手法を用いて描いた作品でした。

    隕石の落下によって人類のほとんどが死んでしまった中、残された人々が生き延びて行くにあたって、人間/動物、ペット/家畜、絶滅寸前の稀少種/そうでないもの、といった価値判断に関わるエピソードがスピーディーに展開し、シニカルな結末を迎える物語でした。
    英語の諺がシーンタイトルに用いられていたり、衣装に共通に取り入れた要素を1人だけ身に付けていなかったりといった要素がラストに向か繋がって行くのが気持良かったです。

    スローモーションや高速動作、群舞といった身体表現が多く用いられていて、ダイナミックで楽しかったです。家具的なオブジェと凝った照明効果が組み合わさって各シーンがスムーズに描かれていて、春風舎の空間構造を巧みに用いていたのも印象に残りました。
    色々な手法を用いて軽やかな雰囲気でシリアスなテーマを描いていましたが、軽さがそのまま浅さに繋がっているように感じられ、ガチャガチャとした印象を受けました。軽い中にも深い質感が欲しかったです。

    切羽詰まった状況を描いた作品なので、大声になる場面が多くなるのは理解出来ますが、快適に台詞を聞き取るには空間の大きさに対して声量が大き過ぎると思いました。ある場面で用いられていた音楽にリズムを合わせた台詞回しは格好悪く感じました。

    作品とは直接関係ありませんが、冷房が寒くて集中しにくかったです。

  • 満足度★★★★

    ↑アガリまくり↑
    ピースの多いジグソーパズルが、スパスパはまってくような爽快感!場転で人や装置の移動が多く、きっかけだらけなのに、それら1つ1つが見事に決まる、しかも音や照明にばっちりはまってるのでアガル、アガルっっ!!そして群舞がもの凄い楽しい。物語の筋がどうのこうの、じゃなくて、カッコイイで楽しいならOK、な劇空間で興奮しまくりでした。

    ネタバレBOX

    アフタートークでDULL-COLORED POPの谷さんが、作品の見所を引き出してくれたので、ストンと落ちた部分がありました。炎さんの作る河童のダンス、、、見たい。
  • 満足度★★★★

    ぐるぐるまわる
    ダンスには圧倒されました。
    脹脛が吊りそうになりながらドキドキ観てました。

  • 満足度★★★★★

    面白かったです!
    久しぶりに世田谷シルクさんを見ました。昔の作品は見たことがあったんですが、かなり変わった印象を受けました。とにかく演出がすごい。また次回も見に行きたいです。

  • 満足度★★★★★

    ぶっ飛んだ前提
    ブラックなSFで、面白かったです。

    ネタバレBOX

    細かい、と言っても相当大きく、一個じゃなくバラバラと数多くの隕石が落ちると、次に宇宙人が襲撃してくるらしいです。その前に隕石から有毒ガスみたいなものが出てくるため、地球上の人間は皆死ぬらしいです。ニュースなどで流れた情報です。

    非公開の情報として、唯一アフリカ中央のサバンナにはガスが届かないのか、バリアがあるのか、そこだけがとりあえず無事らしいっす。そして、ロケット付きエレベーターというものがいくつかあって、隕石の落下と同時に乗り合わせた人がサバンナに行くことができるというぶっ飛んだ前提でした。宇宙飛行士のお姉さんが宇宙人と接触してこれらの情報を得た模様です。

    サバンナには数人の日本人がいて…から始まる、ブラックなSFでした。

    その中には弟もいました。最初姉が乗るはずが手違いで弟が乗ってしまったのかと思いましたが、姉は自分はロケットで脱出し、唯一の身内である弟についてはエレベーターに乗せて助けようと考えた結果のことでした。あとの人たちは偶然乗り合わせただけですが、ここに来た人類だけを絶滅危惧種として宇宙人は保護しようと考えたわけです。

    動物を食べるということ、動物を愛玩すること、動物を虐待すること、人間の都合に合わせて動物の個数をコントロールすること、数が減ると急に保護したりすることなどが、宇宙人の出現で人類にみーんな跳ね返って来てしまいました。

    動物愛護センターの職員とホテルの料理人がたまたまいたこともあって、特に食育面が強調されていたようでした。姉が、弟が嫌いと言うセリフがありましたが、それでも遺伝子の近い者を助けようとする業のようなものも感じました。

    アフタートークでバッサリという言葉が出て来ましたが、弟を除く人間全員がチータに噛み殺され、姉も実はロケットに隕石が衝突して死んだいたということで、その他大勢をバッサリ排除してしまういさぎよさに感動しました。

    マサイ族はどうしたのだろうとか、ガスにやられるのは人類だけなのかとか色々考えましたが、エレベーターが大気圏外を飛ぶご時世ですから、細かいことは気にしない気にしないです。

    ああしかし、男一人だけではいずれ人類は絶滅してしまうことになり、悲しい結末ではありました。
  • 満足度★★★★★

    2~3割
    今回は割と後ろめで観たせいか、観客全体の後ろ姿がよく見えた(笑

    そのなかで舞台に集中できていた率をみると、
    世界観にうまく適合していたたのは全体の2~3割なのかなぁ・・(雰囲気で

    自分は何度かシルクを見ていて、
    独特な感じが結構好みだったのでわりと面白く観れたけれど、
    こういうのは慣れが楽しめるかどうかの生命線になるやもしれん(苦笑

    谷氏がアフタートークでも言っていたけれど、
    最近、観る度に照明、音楽、役者の立ち位置などが整理され、
    良くなっている気がする。

    群舞シーンが揃っていないように見えるのは、
    笑顔がひとそれぞれなのでも分かるように
    わざと統一させていないようだし、それでもいいと思う。

    ただ、全体として群舞がわざと統一させていないところをよりハッキリさせるという意味でも、
    完璧な群舞を決め所で何か所か挿入させればよかったんではないかと思ったり(そっちの方が難しいという噂もある

    それだけでだいぶ観客の受ける印象も変わる。


    ネタバレBOX

    テーマが分かりやすかったせいか、
    一部物語でまとめ方が雑な所が目についてしまった気もする
    (たとえば、「残酷」の基準が良く分からない。
    猫の残酷なシーンが許容されて、
    人類の残酷な結末の描写を敢えて回避するということは、
    結局は、作者自身が
    ネコと人間の間に差をつけているという事でもあるように見える
    (この作品のテーマは、生き物の命はみんな平等ということのようである。
    途中で車に轢かれた猫を主人公(弟)らが見捨てるシーンがある。
    ラストで主人公が宇宙人に地球の絶滅危惧種として拾われるシーンがあるが、
    どう考えてもテーマを優先させるなら、妥当な結末は
    「チーターに襲われながらかろうじて生き残った主人公が、
    宇宙人に見捨てられることで、
    かつて自分が見捨てた猫と同じ運命を辿る」
    だと思う。演出家にその疑問をぶつけてみたところ、
    「残酷だから」という答えだった。
    これが、フリッツ・ラングの「飾り窓の女」のラストみたく、
    定石ならそうだけど、あえて観客を明るく帰すためにこうしてみました、
    的な答えだったら、こちらの受ける印象も違うのになぁ・・(苦笑))

    また、アフタートークで作者自身が
    物語に出てきた
    「猫の残酷な描写を描きだすのに抵抗があった」
    と言っていたのだけれど、
    抵抗があるものを敢えて作品に入れる必要は無いんじゃないかとも思う。
    これは人それぞれだけど。

    作者が抵抗があるということは役者も抵抗があるということで、
    別にそこまでしなくてももっと他の間接的な描写で表現を模索するところが演出の腕の見せ所かな、と思ったり。

    自分も、捨て猫が身を寄せている猫カフェによく行って募金とかもするし、
    以前、そこに片目の子猫がいて、
    片目だから遠近感がつかめなくて、
    玩具とかを出しても上手く腕で触れなくて
    テーブルの下でいじけて寝ていたのを撫でてたらよく見たらそいつが泣いていたのを思い出したりして(その子は愛くるしい性格ではなかったがそういうステキな所があったので(笑)無事引き取られた)
    胸がズキズキ痛んだりした(苦笑

    猫などの生き物を殺す描写などは、
    実際に現実にある出来事かもしれないが、
    物語に組み込むには細心の注意を払わないと
    かえって物語の浅さを浮き彫りにしてしまいかねないので、
    逆にイランなどの映画や舞台に見られるように、
    直接何も描かずに暗示しながら物語を構成する方が
    かえって無難なのでは、と思ったりもする。

    色々好き勝手かいたけれど(苦笑
    作者が、
    土着や直感的なイメージ、女性的な繊細な演出、強引ではあるけれど勢いのある展開などによって、
    近年要注目の演出家であることは間違いないと思う。

    作者はまた、アフタートークで今度別役作品を演出するとも言っていたようだけれど、
    全然系統の違う岸田作品とか
    若いうちにわりとしっかりした古典などを演出した方が幅が広がって良いのではないかと思ったり(谷氏がそれっぽいことを言いそうだった気がしたけど・・(推測

    ・・いや、まぁ別に良いんだけどね、一枚の絵を作品に写し取ったみたいな戯曲だけ選んで演出しても(たとえるなら

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