満足度★★★
「見立て」の趣向
俳優の声と肉体を駆使し、独特の世界観で複層的な物語を構成するのがこの劇団の特徴。
今回の公演でも「見立て」の趣向でさまざまな情景を描き出していた。
山本タカの作品は密度の濃さが特徴でもあるが、1時間40分、決して長くはないはずの時間が今回は体感的にとても長く感じられた。
この劇団の特色でもある俳優の発声の妙を感じ取るべく、目を閉じて聴いてみたりもしたが
少々退屈し『百年時計』のとき同様、集中力がとぎれてしまう箇所があった。
今回は一つ一つの点景としては面白いのだが、全体的に『覗絡線』『被告人ハムレット』『黒猫』(再演)のような圧倒的に引きずっていく物語としての魅力が弱かったようにも思える。
山本タカ氏は若手演出家としては非凡な才能を持っている人だと早くから注目してきたので、次回作に期待したい。
満足度★★★★
なかなか
古典を基にした作品はいくつも観てきたけれど、まだ若い彼らがここまでの完成度を作ったことには脱帽します。
真摯に作っている印象。まだお若いのにね・・・また次回も観てみたいと思います。
満足度★★★★
太宰治「「富嶽百景」
を背景に、それこそ糸を紡ぐように練り上げた脚本。しかし芝居というよりも、手の込んだリーディングのような舞台でもあった。あまりにも富士の説明に懲りすぎた感はあったけれど全体的に楽しめた。
満足度★★★★
この劇団の役者さんは、
舞台に立つ人間としての発声など、基本がすごくきちんとできてると思う。(他の舞台を観に行くと、台詞は聞こえてもこの基本的な部分があまりちゃんと出来てないように感じられる役者さんが意外と多いと個人的には思います。)
総合的にはよかったと思います。
満足度★★★★★
秀逸! らしい演出に満足
終わって、席を立つときには涙が滲み、感動で手が多少震えていた程です。
期待通りの壮大なスケールと予想を許さない劇的なストーリー展開は、まさに圧巻というほかはない。
6人の役者がそれぞれの個性を発揮して、この超現実的な脚本をあくまでもリアルに演じている。
「富嶽百景」をネタにこんなスペクタクルに展開・表現できるのはこの劇団以外にないかもしれない。
満足度★★★
ぼんやりと、富士山が見えたような気がした
確かに戯曲は意欲的で、なるほどと思ったし、役者も熱演。
うまい人もいる。
いいシーンもあった。
しかし、舞台の上が熱くなればなるほど冷めるというか…。
単に、舞台のリズムが合わなかっただけなのかもしれないが。