入管収容所 公演情報 「入管収容所」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 4.8
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  • 映像鑑賞

    満足度★★★★★

    配信で鑑賞。
    タイトルがいつもの謎掛けのような文字列でなく、ストレート。加えて今回は配信を実施するとあり、どことなく「特別回」の公演だな、と読み取った。ネットのサイトの有料動画が、「テーマの普遍性・緊急性に鑑み」無料公開される事があるが、それに近いものか。。
    入管問題に踏み込んだ芝居であり、その大部分は入管で亡くなったスリランカ人ウィシュマ氏の「死」に至る経過を辿ったものと言って良い。入管職員の理不尽な対応と「何も説明できてなさ」のこれ以上無い解説に芝居はなっていて、身も蓋も無い現実を露わにし、観客に突きつける。後は観客それぞれがこの現実を受けて何をするか、である。
    物語上の「救い」は芝居の中には無い。しかし明白な「誤り」が存在し、今なお改められずに放任されている「事実」が共有される事自体は(つまりこの上演が実現した事は)希望であり救いである。

    今作の特徴は、入管側の人物を思い切って舞台上に上げたこと。入管に勤める人間の中にも良心がある、という配慮もした上で、結局「収容し続けていること」の根拠が薄弱である現実を冷徹に描いたものと私は評価した。
    「敵」を軽く見せてもいないし、ことさらに「悪」に仕立てて溜飲を下げてもいない。この芝居のような現場で、上司に「抗う」人間は、多分いない。だが水面下ではどうか・・。その水面下の感情が表面化していたらウィシュマさんはどうなったか(助かったのではないか)・・その「願い」が表面化した部分がフィクションである。人を死なせてはしまったがその事実から何かを改めねばならないと考える人間が内部から出て来れば、昨日とは違う入管の姿を明日目にする事ができるかも知れない・・。
    長谷川景演じる職員の心中の苦悶と、最後に上司に対して取った言動は、私たちが非道な入管に対峙して夢想の中で思い描いたものでもある。
    実際の入管はもっと殺伐としてドライでああいう場面は実際には生じない。上からの指令か外圧でしか組織の変容は起きない。従って私たちが何をするか、である。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    千秋楽に滑り込んだが皆さんの感想を読んでいたせいか衝撃はなかった。
    一番気になったのは入管がこういう運用になっている理由である。その点では局長と新聞記者との論戦に期待したのだが、あまり賢そうでない局長が大した理由も挙げられず早々に激高してしまった。まあこの演劇の性格上しかたがないことではある。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/25 (土) 14:00

    タイトルの通りを舞台にした芝居。作・演出の中津留が振り切った。観るべし!観るべし!!観るべし!!!(9分押し)155分。
     ウィシュマ・サンダマリさんの死亡事件を題材にした作劇だが、冒頭と最後に、その後の事件、を置くことでより深みを増した。冒頭に、事件後も変わらない入管の基本と変わった職員を提示し、回想で事件を扱う。外形的には報道されている通りの展開だが、職員のやり取りにフィクションが入り、終盤で、その後の事件を扱う。この構造が見事だが、ウィシュマさん事件を扱っているところはシリアスで、芝居を観ていて初めて、いたたまれなくなって(つまらないからではなく)席を立ちたくなってしまった。演劇でなければできない表現で入管法改悪に反対する芝居で、従来ならば賛成の立場も一応扱う中津留が立場を鮮明にしたという意味で、振り切っていると感じた。死亡したスリランカ人の面倒をよく見ていた職員・沢村役の岩井七瀬が、死後の支援団体の抗議を聞くシーンでセリフが全くないのにも関わらず表情で演技していたのが、特に秀逸だと思う。いや、役者陣全員が秀逸な演技だ。
     アフタートークで中津留と、ウィシュマさん事件の弁護士・指宿氏が話していたが、中津留の「この国に暮らしているのが恥かしくなった」というのは正に自分も思ったし、指宿氏の「忘れないこと」も、そうだ、と思った。

     開演が9分も押すのは異状なので、何らかの説明が必要だと思う。それにしても、開演時間を7分も過ぎて、ゆっくり着席する客は何を考えているのか。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/20 (月)

    すみだパークシアター倉にて劇団トラッシュマスターズ『入管収容所』を観劇。
    2021年に名古屋出入国在留管理局で起きたスリランカ人の死亡事件をテーマとした作品。これが日本なのか、、日本でこのようなことが起きているとは、、。これは深い。。とてつもなく見応えのある社会派演劇に強い衝撃を受けました。
    劇団トラッシュマスターズさんは以前から気になっていたものの、なかなか上手くタイミングが合わず今回が初観劇だったのですが、社会問題を扱う劇団だけあり、その内容はとても深く、非常に学びの多い作品であったように感じました。"観劇"というより、社会・道徳を"受講"したような感覚。実話を基にした作品は過去にも色々と拝見しているのですが、教科書や文献を見て学ぶよりも遥かに凝縮されていて、学ぶことが多いような気がするのです。当然フィクションの部分もあると思うので、全てを鵜呑みにすることは出来ませんが。
    ただ、今回の作品も、ステージ上で展開されるワンシーンワンシーン、ひとつひとつの会話に全く無駄がなく、終始何かを訴え掛けてくるような、観る者の心に強く突き刺さるような特別な感覚に陥ったのは事実であり、濃厚な2時間40分であったことには間違いありません。
    「入管は送還忌避者を本国に送還するのが仕事」。そう言われればそうなのかと思ってしまいそうですが、この作品を観ると決してそうではないと感じます。様々な事情から、本国に「帰りたい」けど「帰れない」人々がいるのは事実であり、そのような背景を一切考えず、送還ありきで進んでいる実態、人権を無視し、人をモノとしてしか扱っていない実態には憤りを感じずにはいられません。また、現場に近い組織の末端の人間の主張は尊重されず、上に立つ者、権力のある者の意見が正当化される体質。日本は本当に良い国なのか、平和な国なのか、世界に誇れる国なのか。もはや疑問しかありません。現代社会が抱える問題は根が深いです。今作で扱った入管問題は勿論、様々な事案に対してもっともっと議論されるべきと思います。自分自身で何が出来るのか、改めて生き方を見つめ直してみようとも思えるくらいの衝撃を受けた今回の劇団トラッシュマスターズさんの作品でした。入管施設内でスリランカ人が亡くなった時、「入管側の人間にも涙を流している人がいました」という事実があるだけ、まだ救いがあるかと感じました。これは多くの人が観るべき作品。そして考えるべき問題。休憩なしの作品としては長丁場ですが、それを全く感じさせない程のグイグイと惹き付ける展開、テンポの良さ、内容の充実度、秀逸な脚本、キャストの熱量、魂の入った演技に感動です。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    #星野卓誠 #倉貫匡弘
    #長谷川景 #森下庸之
    #藤堂海 #清水直子
    #齊藤尊史 #岩井七世
    #井上裕朗 #宮越麻里杏
    #伊藤俊輔 #橘麦
    #坂井宏充 #根岸晴子
    #石井麗子(敬称略)
    中津留章仁さんの素晴らしさはスピード感だと思う。そして、社会に目を向けたアンテナの高さと感度。そこにある理不尽な出来事、特に政治や権力によるソレに対する批判の目。かつての演劇には存在したそういうメッセージや社会批判の力を持った作品が少なくなっている現在、その姿勢を持ち続ける氏に敬意を表したい。
    今回も2021年3月の事件を題材にしている。奇しくも2月15日に第5回口頭弁論で、収監されていた女性の様子を写した映像の公開が決定されたばかり。話題としても絶妙なタイミング。恐らく多岐にわたる資料を当たり、多くの取材も行って構築されたであろう本の持つ説得力に、客席がグイグイ引き込まれていく。
    作品が包括するこの国の政治的な問題における危機感を共有したキャストの皆さんの、『多くの人に伝えたい』という上演に対する熱量が凄い。
    それぞれの人物に語らせる言葉に苦悩と憤りが宿る。ところどころで氏からのメッセージが代弁される。チョイチョイ顔を出す現政権や独裁的な政治家への批判には大いに拍手を送りたい。ただ、言いた過ぎるのだろう、強引に挟み込んでる感じを受ける部分はあって、もう少し上手いこと……ね。
    今作の見どころは、井上裕朗さんと清水直子さんによる局長と新聞記者の取材バトルに違いない。これはたくさんの人に観て聴いて貰いたい。責任を負う『長』という立場にある者は、もっと冷静で傲慢で落ち着き払って対応するように思うので、少々過剰演出な気もするけれど、最初からヒートアップして攻め合うやり取りが、事の重大さによって大物も冷静さを欠くのだと、動揺しているのだということであれば成功なのかもしれない。
    それにしても、井上さんはこの役と最初に登場する役とが真逆の立場で、その振り幅を演じ分けるのが本当に凄い。
    そして、橘麦さんと伊藤俊輔さんの、作品や役との距離感がとても好きだった。

    今、この問題を世に届けたいという情熱がたくさんの人に伝わることを望む。
    願わくは、いつか再演する時にもう少し物語が滑らかに流れるとイイ。特にカノ女性が登場するシーンと、カノ女性について最初に討議するシーンは、フワッとしていてしっくりこない気がしたし、まだ乗れないキャストもいるように思えたから。
    確かに新鮮なサカナは魅力的だけれど、手をかけて熟成させたサカナは旨味を増すはず。時間をかけて手もかけて、じっくり旨味を引き出してまた板に乗せて欲しい。

    ともかく、今作の観劇によって多くの人がこの国について考えるキッカケにしてくれたらと願う。このカンパニーの願いも、そうに違いない。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ここまでの「見てきた」を見ても殆ど★5。かえって疑わしいところだが、見てみると最近のトラッシュマスターズとしても抜群の出来。昔日の社会派の面目躍如。今までのコメントに加えることはほとんどないが、作劇的には、登場人物の位置を巧みに配置して一方的なプロパガンダ劇にしかった技術的な冴え。客演を要所に配して、台詞がよく聞こえる俳優で内容の肝心なところを押さえたこと。事実を列挙したかに見えるドキュメンタリー的展開、いずれも成功して2時間45分の超尺をダレずに客席も呑まれていた。
    以下は芝居の内容とは全く関係ないが、この劇場の運営がこの芝居の内容そっくりだった。この劇場は入り口が裏通りに回ってから夜公演になると全く足下が良くない。下町の道不案内もある。うっかり曲がり角を間違えて二分遅刻。すると、劇場の入り口は鍵をかけて誰もいない。やはり遅れてきた人もいて表も裏も開口部を探すがわからない。やっと裏の出口から出てきた関係者らしい人に、塀越しに事情を話すと、表に回ってくださいの一点張り。そうこうするうちに表に回っていて遅刻組の同士が関係者を見つけてやっと入場できた。入ってみれば、プロローグでタイトルが出るまでに数分あったから、七時ジャストには門を閉めて鍵をかけてしまったんだね。
    七時快演と書いてありますから、それに遅れる人は入らなくても良いのが建前です。劇団はそんな客はフォローしません、
    といえば、それも正論だが、観客は不特定多数だ。違法入国者ではないわけで、それぞれに理由があって遅刻している。現に遅れてきた客がその後もあって合計5名。普通それくらいは遅刻者がいるのは当たり前で、それをシャットアウトして定刻以後は入り口に係員が一人もいないというのは、いかがかと思う。またこの劇場は周囲が暗く劇場なんかありそうもないところに入り口がある。その上暗い。公園なので、管理規則があって明かりがつけられない野かもしれない。それでは公的施設とではない。
    これでよく、入り口をシャットアウトしたこの劇団の人たちが黙っていると、不思議だった。この芝居でも指摘しているが、この国は上も下もどうかしてしまっている。タモリに新しい戦前と言われてうろたえているが、タモリと違って本当に戦前を知っている私は全くそうだと思う。これを取り返すのは大変だよ、お上の言うとおり、マスクを外す外さないなんて言っていると、たちまち防空壕なんか作らされるよ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    素晴らしい作品だった。
    実際に起きたことを基に書かれた作品で、冒頭からずーーーっと憤りでいっぱいになる。日本人の恐ろしく醜い部分を見ることになる。
    近くで観ていたお客さんは、途中で大きなため息とともに、抑えきれない気持ちを身体で表現していた。めっちゃ気持ちがわかると思った。客席から飛び出して、目の前で演じているヤツらに殴りかかりたくなるくらい、やりきれない想いでいっぱいになった。
    1人でも多くの人に観てもらいたい作品。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ぜひ観て下さい。
    合わせて「ルボ入管」、映画「牛久」を読んで観て頂ければ嬉しいです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/21 (火) 14:00

    辛い内容なので観るのにかなりの覚悟がいりましたが、観てきて良かったです!!もし躊躇している方がいたら「ぜひ観てください!!」と背中を押したい気持ちです。
    この作品で1番評価したい点は、単純にウィシュマさんの死に憤る側と入管側の意見の対立に、安易に二極化していない点です。個人支援者、支援者団体、入管の現場の人々、入管で決定権を持つ上位者、それぞれがけして1枚岩ではないことが伝わります。さらに被収容者とその家族の姿、入管行政に疑問を感じている記者の視点が描かれていて、台詞の情報量もすごかったですが、なにより描き方に作品を表現する際の思慮(考えた量が透けてみえるかのような思慮深さ)や配慮が伺えました。脚本に大拍手、大満足です。もちろん役者さんの技量や演技にも大拍手です。特に入管側の役者さん達は演じる方も辛いだろうなということを感じました…もう観てるときはひたすら憎っったらしい!と思うのですが…一筋縄ではいかない、「この表現はすごい」と思わせる仕掛けがたくさんあります。入管問題に関心を持ってる人も、そうでない人にも、ぜひ多くの人に観ていただきたい作品です。

    ネタバレBOX

    ウィシュマさん死亡事件について、多少は知識がある(入管関係の本を読んだり、ネット上の報道記事を読んだりした)側からすると、入管職員の葛藤について「こんな風に思ってたらあんな酷いこと出来ないだろ」という気持ちにもなったんですが、大なり小なりウィシュマさんの死に対して思うところがあった職員が居たということも報道で知っているので、特に首席処遇担当の藤枝役がウィシュマさんの死に対して(支援者の警告をことごとく無視せざるを得ない果ての死に対して)支援者に土下座した場面には入管側を単純な「悪」として描かない思慮を感じました。
    上意下達が徹底した組織であること、権力がある側ほど「本庁」の意向を気にする描写も見事でした。作中ニシュマさんに接していた処遇の女性2人の対比も見事だったと感じます。上位者ほど、入管の使命である「国へ帰らせること」の使命を語ることの、それが国家のための崇高な目的であり、それに逆らう奴らは悪い奴なんだ、と断定するような物言いに、戦時中の軍部の上層部めいたものを感じて心底ゾっとしました。「想像力の欠如」についてすごく考えさせられる作品です。
    入管問題に詳しい人ほど(内容の辛さがわかっている人ほど)観るのを躊躇う気持ちもあると思うのですが、この作品のメッセージ性に私は希望を感じられました。1人でも多くの人に、この国で暮らす当事者として観ていただきたいです。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    実際の事件に取材したタイムリーな社会派劇。互いに譲れない正義と正義がぶつかり合う様は、考えさせられました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/20 (月) 14:00

    座席1階

    かねてより問題になっている入管の非人道的行為を詳細に描いた力作。実際にあった事件をモチーフにしており、それが極めて詳細に取材されており、役者たちの熱演も相まって大変な力作に仕上がっている。
    オーバーステイというだけで何の罪も犯していない外国人を収容し、本国へ送り返すのが役割だと平然と言い放つ入管局長。虐待以外の何物でもない収容者の処遇に若手職員が疑問を持ち始めるが、局長ら上層部は「それが問題となれば、法務大臣の顔に泥を塗る」と隠ぺいの姿勢にためらいもない。東南アジアや中東の外国人=テロリストと言い、在留許可を出すことが「テロリストを野放しにして、国民の安全を危うくする」と堂々と言う。官僚たちはそこまで腐ってはいないだろうと実は思ってしまうが、この舞台ではそうした思考がある意味宗教心のように深く入り込んでいることを浮き彫りにする。
    日本の刑務所・拘置所も相当な人権侵害、虐待が行われていることが明らかになっており、この国の役人たちの上から目線というか、人権意識は、戦前に中国・韓国などのアジア人を「第三国人」と呼んでさげすんでいた視点となんら変わらず、いったい日本人は何を学んできたのかと嘆息する。

    作・演出の中津留章仁は「書きたいことは山のようにあり、その全部を描くことができないのが何とももどかしい」とパンフレットで書いている。この戯曲は、客席と舞台での怒りの共有だ。2時間40分、休憩なしで繰り広げられるハードな会話劇だが、舞台から目を離すことなどできない。人間はどうしてここまで人の命に無関心、無頓着になれるのか。精神病院の虐待事件が今、クローズアップされているが、ここで行われている虐待は、この舞台でこれでもかと描かれた虐待となんら変わらない。恐ろしいのはこれが素人によるものでなく、それなりに法務行政を勉強した人たち、専門職によって行われていることだ。

    これが日本の一つの姿であると、そこから目を背けるべきではない。戯曲としても成功している。見ないと損するぞ!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/20 (月) 14:00

    収監者が亡くなったというニュースは定期的に聞きますね。その都度、日本でそんなことがあるなんて、と信じられない気持ちでいっぱいでした。この劇団は世界の、日本の、都会の、地方の、町の、村の、組織の、家族の、個人の暗部を鋭く描く作品で定評がありますが、歴代作の中で、この作品ほど見ていて憤りを感じ、同時に、血の気がひいたものはありません。あっという間の2時間40分。立体的なステージの作りもグー。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    アフタートークで望月さんが開口一番「事件の概要はほぼほぼこの通りです」とおっしゃっていましたが・・・以下ネタバレ

    こういう事件があったことは知っていましたが、詳しくは掌握していなかったので今回この舞台を見て良かったです。配信もあるようなので友人にも勧めます。

    ネタバレBOX

    中津留さんの取材等によると、こんな登場人物はいなかったそうです。それは例えばニシュワさんを懸命に介抱し亡くなった時には泣いていた処遇担当者(望月さんは収容所の看護師さんが泣いているところを見たそうですが)や、収容所の非を認めて謝まった主席処遇担当とか。中津留さんは「こんな人がいたらすぐ鬱になって辞めていますね」と言ってました。きっと自分の心のどこかに蓋をしてないとやっていられないのかもしれません。昔国立の機関でバイトしていた時に、謝ると責任を取ることになるので絶対に非は認めないと言っていた上司がいたことを思い出しましたが、その体質は変わらないんですね。先日見た「磁界」と共通するところもあって暗い気持ちになりました。
    「それを奴隷という」というセリフにドキッとしました。そうなんじゃなかろうかと思いつつ、仕方ないのかなと受け入れている自分がいるわけで・・・
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    日本で暮らす限り緊急医療体制に関しては信頼度が高く、それは日本で暮らす外国人にも同等であると今まで思っていたのだけれど
    普段馴染みの無い「入管収容所」
    個人的には 不法滞在者=悪い人 という先行イメージから改めなくてはいけないと思いました
    実際の被害者家族の方々(アフタートークにて)がそれでも日本人の事は好きですといった旨を話されていたのにはちょっと救われる思いがしました

    公演時間は2時間40分
    相当なる調査と考察から成り立った公演である事は想像に難くない
    こういう事件が閉鎖された空間で起こっているのだと、そして何が問題として残っているのかと
    どんな伝達手段よりダイレクトに伝えてくれるニュアンスや息づかい
    それが生舞台の凄いところでありながら反面、観劇した人にしか直に伝わらないというのが何ともはがゆい
    せめて一席たりとも空きが無いよう、一人でも多くの人が目撃できるよう願うばかりです

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