満足度★★★
集中力が続かなかった
死の宣告を受けた王さまが、死を目の前にしてもなお、認めない認めたくないのだが、「人は必ず死ぬ」という条理は民も王も平等なのだ。
しかし厳然たる支配者であったことから、王さまは自分が死地に赴くことなど考えもしなかった。王さまは常に無敵で自分のために多くの犠牲を強いてきた民や家来の命に代えても自分が助かりたいと願い、またその気持ちを正直につぶやく。
死に向かってうろたえる王さまの混沌さが見ものだったが、自分にはこの物語は長すぎた。
満足度★★★★
興味深い演出
東京演劇集団風の良いところは、劇団自ら主催するビエンナーレ国際演劇祭を通じて、海外の劇作家、演出家を発掘し、実際の上演により日本の観客に紹介してくれる点。これは、通常、公共劇場などが行っていることで、観る機会も限られてしまうのだが、KAZEは、レパートリー化しているため、何度でも継続的に観ることが可能である。
今回の「瀕死の王さま」はイヨネスコ劇場の芸術監督・ペトル・ヴトカレウ演出で、かなり興味深い公演となった。
満足度★★★
権力を握った者の往生際の悪さよ!
まるで箱にあいた穴の中に手を入れて、餌を握り締めてけっして離さずに手を抜こうとしてジタバタする猿の如きである。ジタバタすればするほど見苦しい。国家元首ほどの大物でなくても小物でもその辺にウヨウヨしているではないか。この辺りがイヨネスコが現代でも繰り返し上演される理由かもしれない。ちょっと横長の舞台(演技場?)は、座席が端の方だと向こう端での演技が見えにくかった。衣装やヘアスタイルをすぐ近くで見られたのが楽しかった。第一王妃の衣装が色は地味だけど生地に凝ったものを使っていて美しいです。第二王妃の衣装のデザインは若々しくて素敵だが、水色のマントはちょっとピラピラで安っぽい。衛兵の侍スタイルもおもしろかったし、王様、小間使いもそれぞれ良く出来てます。
満足度★★★
なかなか死なない
公演時間2時間20分。今回はとにかく長いと感じた為、後半はちょっと苦痛だった。キャストらは熱演を見せたが、割に単調なストレートプレイで、これまた、なかなか死なない陛下を観ていると、ワタクシ、早く死んでくれないかなー、と願ったほど。また、客席は対面式に設置されており、公演中、客席も明るい事が落ち着かなかった。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
深刻な話だが楽しかった!
死は当事者には深刻な問題ですが、他人にとっては他人事だということが良く分かりました。そして、私も他人ですから、深刻な題材を楽しく観させて頂きました。
満足度★★★
イヨネスコ劇場によるイヨネスコ作品
テンション高めな台詞回しや大袈裟なジェスチャーが、いかにも「演劇」という感じでした。
それをパロディとしてやっているのか、大真面目にやっているのか分かりにくく、どう観れば良いのか悩みました。
音楽はシュニトケの『ゴーゴリ組曲』(クラシックの曲をパロディにした作品)をメインに使っていたので、おそらくパロディ的な意図があったと思うので、もっと振り切れた感じがあった方が良いと思いました。
独特な客席配置で正面性のない空間にしていたのは効果的で良かったです。王さま役の熱演が印象的でした。
戯曲自体は面白そうなので、異なる演出で再度観てみたいです。