満足度★★★
権力を握った者の往生際の悪さよ!
まるで箱にあいた穴の中に手を入れて、餌を握り締めてけっして離さずに手を抜こうとしてジタバタする猿の如きである。ジタバタすればするほど見苦しい。国家元首ほどの大物でなくても小物でもその辺にウヨウヨしているではないか。この辺りがイヨネスコが現代でも繰り返し上演される理由かもしれない。ちょっと横長の舞台(演技場?)は、座席が端の方だと向こう端での演技が見えにくかった。衣装やヘアスタイルをすぐ近くで見られたのが楽しかった。第一王妃の衣装が色は地味だけど生地に凝ったものを使っていて美しいです。第二王妃の衣装のデザインは若々しくて素敵だが、水色のマントはちょっとピラピラで安っぽい。衛兵の侍スタイルもおもしろかったし、王様、小間使いもそれぞれ良く出来てます。