瀕死の王さま Le Roi se meurt 公演情報 東京演劇集団風「瀕死の王さま Le Roi se meurt」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    多くの含意を読み取れる作品
    イヨネスコの「瀕死の王さま」をほぼ忠実の上演。

    ネタバレBOX

    しかしながら、観客の合間を縦横無尽に駆け抜ける役者陣とそれを可能にする客席の配置、効果的な映像の挿入など、新しい舞台の可能性を感じさせる作品に仕上がっていた。

    死が現実のものとなったとき、人はどうあがき、どのようにふるまうのか。といった根源的なテーマを、権料の象徴たる王さまでデフォルメした原作の良さが生きていたように思う。

    また、王さまは、イヨネスコの生い立ちを考えるに、ソビエト連邦への反抗を示していようにも読み取れる。

    役柄では、第一王妃マルグリットと主治医の冷静さ、第二王妃と女官の暖かみとがうまく対照的に描かれていた。

    上演時間は2時間30分近くに及び、中だるみ感があったことから、睡魔に何度か襲われた。
    もっと濃縮した舞台にすることも可能であろう。

    役者陣では何といっても、王さまを演じた栗山が出色。

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    2010/09/06 22:51

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