アプロプリエイト―ラファイエット家の父の残像― 公演情報 アプロプリエイト―ラファイエット家の父の残像―」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-11件 / 11件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    なんだか、すごいものを観ました(最高に褒めています)

    盛りだくさんで疲れました(笑)

    他の人の感想を読んで、あれこれ考えたい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    配信が無かったと気付いて慌てて予約し観劇した。作品に関心あり。ワンツーの翻訳劇は(ドキュメンタリーシアターを除き)初めて。
    緻密に作られている程、その細密度に見合う正確さを求める。(つまり、小さな綻びや違和感にも敏感になる。)
    今作はよく出来た戯曲であるが、一つにはその正体や行方に観客を引き込んでいく「問題」が、各場面に仕込まれている。もう一つは言葉の応酬の鋭さ、特に「姉」の徹底して弟らに「折れない」態度は、弟とその妻にも「毒を吐く」と言わせる内容。
    緊張感を持続するテンションとテンポは見事、と思う。
    ただ・・最終的に見えてきたかった人物像、とりわけこの「姉」とは何だったのか。これがよりクリアに見えて来るべき余地はあったのでは、という思いが過ぎった。要は「頑として譲らない」という所に合わせたのか、喋りのトーンが一色。私の印象では、どんな手を使ってでも自分が(悲劇の、であれ)主人公である地位を譲らない、もっと言えば自分こそ「自分を語る」事の許される資格を持つ、という(裏の)主張を貫く人物。それは弟らへの「攻撃」にも表れるが、見方によっては(というか姉の側に立つなら)弟らのエゴ、不甲斐なさ(次男に至っては性犯罪の経歴がある)にめげず父の面倒を見てきた「耐える人」である、とも。。
    だが姉の決定的な欠陥は、己の正当性を主張しながら、他者の変化の可能性を認めず、一縷の望みをせせら笑うように潰し、それが現実だとばかりに他者の改心を否定する。「見てきた」から分るのだ、という言い分は、結局のところ「そういうダメな人間の相手をさせられて来た肉親の自分」を被害者としてアピールする以外の意味を持たない。
    「怒りと恫喝」で被害者ぶる論理は、中国も北朝鮮も「変わらない」から「常に脅威であり続ける」(引いては攻撃を仕掛けて来る以外の可能性はない)、と軍備増強を正当化する主張のニュアンスによく似ている。相手の非への批判と被害者アピール。
    こう考えると「姉」が終盤に「いかにも本心を打ち明ける」ように自分の苦労をこぼし、「ここまで苦労を重ねて生きてきて、それで皆から非難されるだけ」という現実を受け止め、受け流すという表明をする。よくある芝居のように、ヒールの心の内を開陳し観客の共感を得る、という「謎解き」的決着を狙ってしまっては、外すと思う。といって姉を悪役で終わらすのも違う。姑息に被害者を演じてまんまと弟らを丸め込む、という姑息さがきちんと表現されれば、「そういう姉もひねくれるだけの理由があった」という次の人間理解に進める。安直にシンパシーを勝ち取ってしまっては、どうもうまくない。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/02/21 (火)

    赤坂RED/THEATERにてワンツーワークス『アプロプリエイト-ラファイエット家の父の残像-』を観劇。
    ワンツーワークスさんの作品を拝見するのは2019年11月の『死に顔ピース』以来およそ3年3ヶ月ぶり、通算5作品目。毎回強烈なインパクトを残す作品が多い印象があり、楽しみにしていた劇団の一つですが、コロナ禍で劇場から足が遠のいてしまっていたためか、このところの公演情報はチェック出来ておらず、今回久しぶりの観劇となりました。
    まず感じたのは、相変わらず十分過ぎる見応えがあるということ。今回の作品は「亡くなった父の財産分与をすべく3姉弟が顔を合わせる」というよくありがちなシチュエーションから始まる財産・遺品分割の物語でしたが、海外戯曲がベースとなっているということもあり、当然ながらやや日本離れした会話劇が繰り広げられます。海外の作品を日本人の役者さんが演じるとどうしても違和感が出てしまいがちな印象があるものの、そこはさすがワンツーワークスさんというべきなのか、キャストの皆さんの技量の高さというべきなのか、不思議と違和感がなく、終始海外ドラマを見ているような感覚で楽しむことが出来ました(※この日のアフタートーク「翻訳劇役作り」を拝聴して納得。海外作品を演じるための意気込みや研究熱心度が素晴らしく、まさにそれぞれの役になり切っていたと感じました)。
    一癖も二癖もある個性的な登場人物たちが繰り広げる壮絶な罵倒合戦は圧巻。どんな結末が待っているのだろうと好奇心を掻き立てられ、いざ結末を迎え、一つの豪邸が廃れていく様子には今回も強烈なインパクトが残りました。人間の醜い本質を見たような、、最後はあれはあれで良かったのかな。スローモーションでのワンシーン、暗転と音の効果的な使い方、大掛かりな舞台セット・演出などもさすがだと感じました。劇団の顔?である奥村洋治さん、関谷美香子さんの"ツートップ"に加え、間瀬英正さんの身体を張った熱演、阿久津京介さんの細かい仕草、川畑光瑠さんの大人にも子供にも見える絶妙な演技など一人一人が良い役割を果たされていたと思います。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    圧巻

    ネタバレBOX

    亡くなった父の借金や家、家財の処理について揉める娘と息子たち。
    人種差別やドラッグ、未成年との、、、
    複雑な関係の中で見えてくる各人の狂気と。
    アプロプリエイトというタイトルもあいまってとてもシニカルでよい。

    終盤の殴り合いのスローモーションの演出がとても好きだが、隣の人は笑っており、演出意図が全員には伝わってないと感じた(私が間違ってるのかな?)。
    エインズリーが被っていたKKKのマスクもくすくす笑い声が出ていたので、もしかすると伝わってない人もいたかも。。。
    また惜しむらくは、終演時の暗転後の役者挨拶の時の音楽開始が早かった。。。もう少し余韻が欲しかった。
  • 実演鑑賞

    力作。
    演劇らしい演劇。
    新劇の趣が。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白い、お薦め。
    父が亡くなり、財産分与・遺品整理に集まった姉兄弟が繰り広げる罵倒合戦、その正面から衝突しマウントを取り合う様子が見どころ。そして登場しない人物、つまり亡くなった父の呪縛から いまだに逃れられない怖ろしさ、同時に滑稽とも思えるアイロニーが透けて観えてくる。この公演が面白いのは、父という見えない存在、父が遺したと思われる×××を連想させる資料、そして家の近くにある墓地、そこに眠る<無念>霊、その登場しない姿なきモノの 力<雰囲気>によって支配されているかのような言動や行動、それを圧倒的な迫力をもって描いている。

    舞台美術が秀逸で、部屋の真ん中に父の肖像画<残像イメージ>が飾られ、冷徹に見つめているのか嘲笑しているのか、はたまた睥睨しているようにも思える。それは子供たちの凄まじい罵り合いの場面によって、見えざる力を発揮し楽しんでいるかのようだ。また音響だけでその存在を主張している蝉の鳴き声が印象的である。<13年>蝉の生態を通して人の生き様を準える様な、それはある一瞬で燃え尽きる。そこにあるのは論理や理屈ではなく、人の本能というか根源的な行為でもある。

    罵り合いと独白を巧く織り交ぜ、会話劇としての厚みを持たせている。勿論、ちょっとした仕草で、その人物の精神状態や性癖を表現するなど、確かな演技力ー熱演で物語を支えている。登場する人物の性格や立場、今 置かれている状況は、それぞれが抱えた問題ー子供との関係や経済的なことを垣間見せることで説得力を持たせている。姉兄弟という家族ゆえに逃れられない悲哀、だからこそ理屈ではない感情を剥き出し 爆発させる。それをワンツーワークスらしいムーヴメントをもって効果的な観(魅)せ方をする。フライヤーの絵柄がその光景を見事に表している。

    ラスト、暗 明転を繰り返し照明を諧調させることで時の経過と状況の変化を表す。その光景は、人々のこれからの関係性を暗示しているようにも思えるが、逆に父の存在、その象徴でもある屋敷<肖像画=残像>や周辺に彷徨う怨嗟の魂、その呪縛からの解放をも表しているようだ。その意味でラストシーンは印象的で余韻が残る。
    (上演時間2時間40分 途中休憩10分)追記予定

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    家族って厄介なものですね。生前父が、分けるような財産なんかないのは幸いと言ってました。負け惜しみだろうと思っていた悪い娘ですが、ドラマしかり、知り合いのお宅の様子みたりしているうちに、父は正しかったと思いました。でも・・・(以下ネタバレ)

    アフタートークも楽しかったです。え!そうだったの?時間があったらもう一回見て確かめたいです。

    ネタバレBOX

    今回のお話で、分けるような財産がなかったらフランツは帰ってこなかったかもしれませんものね。
    ラストシーン、暗転、明転するたびに朽ち果てていく屋敷が象徴的でした。実家が心配になりました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    熱の入った会話の応酬に目が離せなかったです。

    ネタバレBOX

    登場人物の誰もが、人格が際立っていて、ぐいぐいと引き込まれました。罵り合い、罵倒の連続は、息もできないほどの壮絶さでした。ただ、最後の家が廃れていく場面は冗長に感じました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    大農園の古びた屋敷に、人々が集まって何かが始まり、最後はみんな去っていく。作劇はチェーホフと同じだが、「桜の園」と違い、こちらは激しい言葉が飛び交う。エネルギーみなぎる恨みつらみのぶつけ合い。しかも各人に怒涛の長セリフがある。なかでも次男フランクあらためフランツ(間瀬英正)の、後半の長セリフは半端ない。昨夜から朝の出来事を語って、15分超ではないか。しかもどぶのような湖に入ってきた、体中汚れた半裸姿で熱演していた(いまは冬なのに)。

    3兄弟を見ていると疲れるので、ちょっと部外者の女性たちにすくわれた。長男の妻レイチェル役の小山萌子の、はじめの上品さをかなぐり捨てた「脱ぎっぷり」が見事。その長女13歳の「ほぼ大人」キャシディー役の川畑光瑠と、フランツの恋人リバー役の高畑こと美が、普通の人っぽいいい味を出していた。とはいえ、一番の功労者はいちばん「毒をまき散らす」姉の関谷美香子。大変な芝居をお疲れさまでした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/17 (金) 18:00

    165分。休憩10分を含む。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「Appropriate」はBranden Jacobs-Jenkins(1984-)の2014年の作品で「An Octoroon」と合わせてObie賞のBest New American Play部門賞に輝いた(参考:Wikipedia英語版)。ワンツーワークスは以前に彼の代表作のひとつ「グロリア」を上演したことがあるが、私には良さがさっぱり分からなかった。しかし本作は非常に分かりやすく60分+10分休憩+90分の長丁場を退屈することなく楽しむことができた。最後は疲れたけど。

    物語は田舎に暮らしていた父が亡くなって、後始末に集まった姉・兄・弟の3人と彼らの家族の怒涛の罵り合いである。相手の技をしっかり受けてからこちらの技を繰り出すという言わば口喧嘩のプロレスである。関谷美香子さん演じる姉トニーが小山萌子さん演じる兄嫁レイチェルのマシンガントークを受け止めてからの余裕の反撃には痺れた。多勢に無勢で負けが込んで行くのもご愛敬。

    亡くなった父の恥ずべき過去が人種差別主義者だった(らしい)ことが全編を通しての柱となっているのは2023年の今にはあまりピンと来ない。ニュースでKKKの話を聞くことは無くなったのであの装束が出てきたときは懐かしさを覚えたほどだ。

    いつもは暗転の代わりに行われるmove(stop&go のダンスパフォーマンス)が無いのかと思っていたら一番ピッタリなときに爆発した。やっぱりこれがなくっちゃ。

    ネタバレBOX

    弟嫁のリバー(高畑こと美)が要所要所に印象的に登場し、思わせぶりな会話もあるので何か大きな秘密があるのかと思ったが結局何もなかった。ここはがっかりポイントだ。

    最後、家が朽ち果てて行く様を短時間での大道具の移動で表すのは苦労の割に効果は薄い。家そして家族が崩壊して行くというのは観客の脳内で十分補完可能だ。それに最後は早く帰りたいし。ああでも結局家が売れなかったということを確認するという意味はあるなあ。

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