アプロプリエイト―ラファイエット家の父の残像― 公演情報 ワンツーワークス「アプロプリエイト―ラファイエット家の父の残像―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    大農園の古びた屋敷に、人々が集まって何かが始まり、最後はみんな去っていく。作劇はチェーホフと同じだが、「桜の園」と違い、こちらは激しい言葉が飛び交う。エネルギーみなぎる恨みつらみのぶつけ合い。しかも各人に怒涛の長セリフがある。なかでも次男フランクあらためフランツ(間瀬英正)の、後半の長セリフは半端ない。昨夜から朝の出来事を語って、15分超ではないか。しかもどぶのような湖に入ってきた、体中汚れた半裸姿で熱演していた(いまは冬なのに)。

    3兄弟を見ていると疲れるので、ちょっと部外者の女性たちにすくわれた。長男の妻レイチェル役の小山萌子の、はじめの上品さをかなぐり捨てた「脱ぎっぷり」が見事。その長女13歳の「ほぼ大人」キャシディー役の川畑光瑠と、フランツの恋人リバー役の高畑こと美が、普通の人っぽいいい味を出していた。とはいえ、一番の功労者はいちばん「毒をまき散らす」姉の関谷美香子。大変な芝居をお疲れさまでした。

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    2023/02/20 14:41

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