とりあえず寝る女 公演情報 とりあえず寝る女」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
21-39件 / 39件中
  • 絶妙なバランスがたまりません。美味。
    後でよくよく思い出してみれば、結構突飛な設定もあったわけだけど、各キャラクターの演技に凄く説得力があったことで、ちょっとぶっとんだ人物にもまったく違和感を感じずむしろ変なリアルを感じるというのは凄いと思う。久々にぎゅぎゅっと満足した芝居。脚本力、演出力、役者力の絶妙なバランスと強固な信頼関係が素晴らしい濃度を生んでいた。良かったなぁ。好み。

  • 満足度★★★★

    あれれ??
    なんかいつもと違う箱庭円舞曲。。。。な気分でした。でも前説はいつも通りだ(笑)確かに、家って?家族って?血縁って?…と投げかけてくれるところはたくさんありましたけどね。今回は、役者さんたちに圧倒されて作品自体があまり楽しめなかったような感じです。でも応援していますよ。

  • 満足度★★★★★

    長く記憶に沈殿しそうな気配…
    初めて拝見した劇団でしたが、おそらく忘れられない芝居になってしまう予感がします。
    しかも、時間がたってから、思い出してしまうような。
    おまけに、「あんたは、それだからダメだ」というようなトーンで。
    いや、困ったなぁ・・・とうれしくなってしまう作品でした。

    なお、個人的な興味でいうと・・・
    「とりあえず」や「寝る」があふれたシーンの中で、まあそんなことはしない・・・あるいはできない風の役を演じられていた女優・真下かおるさんが、自分にはとても印象でした!

  • 満足度★★★★

    タイトルが
    どう出るのか開演前に舞台を観つつ思うのが一つの楽しみ。今回は笑い何処が多く楽しかったです。赤澤ムックさんが素敵ですね。

  • 満足度★★★

    気になったことがあって・・・
    初めて観る劇団でしたが、なかなかよくできた面白い芝居でした。上演時間は2時間以内に収められたのではと思います。2時間15分は少し長すぎたかと。初日の終演時刻は10時10分前でしたから。
    庭の雪に始まり、桜で終わる。季節感があり、舞台美術も凝っていたが、建物考証上は疑問点があるのでネタバレにて。

    ネタバレBOX

    団地の親睦会長の小林タクシーが面白い。山本晋也監督を若くしたみたいな感じで、そう言えば、山本晋也監督はにっかつロマンポルノの「団地妻シリーズ」で有名になった人(笑)。
    ふだんから仲の良い、村上直子、片桐はづきの姉妹役対決も見ごたえがあった。
    赤澤ムックの千代海が仲裁に入っていき、声だけでやりとりが聞こえてくる場面も面白く、表舞台では別の会話が進行していたので、集中して聞けず、ちょっと残念なほど(笑)。

    気になった点が3つ。
    ①「団地」という設定だが、舞台美術は2階があるし、一戸建てに見えてしまい、違和感があった。出演者に確認したら「ふつうの団地の1階でメゾネットタイプの設定」だと言う。
    私はかつて団地の間取りの変遷について公団に取材した経験があり、最近の建て替え団地も実際に見てきたが、メゾネットタイプや、久慈夫妻のように団地の1階をギャラリーや店舗に使ったり、戸建てタイプの分譲団地が出現したのは90年代になってからで、比較的新しい話です。
    団地の建て替え再開発というのは90年代後半から盛んになったが、昭和40年代ごろに建てられて老朽化した団地が主で、10年程度での団地建て替えは考えられません。また、区の区画整理に関連するような話になっているが、団地の取り壊しは公団の領分で、民間のアパートとは違い、区が区画整理事業の一部として個別に交渉介入するのは筋が違うと思います。また、メゾネットというのは構造上、上階に影響が出ない最上階の部屋であるか、一戸建て方式の新型分譲団地の建物であると考えるのが普通です。これが古い団地であると仮定すると、その点が不自然に感じます。以上の点から、今回の家の構造は納得できなかった。
    ②玉置玲央の職業が、台詞上では、一流企業に勤めて3年、プロジェクトのリーダーをやっていることになっているが、それであんな真っ赤な金髪なのはいかがなものか。最初はフリーターの役かと思っていました。たとえ、アート関係の企業でも、一流企業であればなおさらのこと、社員は外部の人間とも会う機会があるし、金髪は認められないと思う。金髪であるのが、物語上の必然性でなければ、俳優はスプレーでも黒髪にするべきではないでしょうか。宝塚歌劇団でも、芝居上、金髪をスプレーで黒く変えて出ている生徒はいるのだから、不可能ではないはず。
    ③村上直子の喪服の着付けがひどい。半襟の後ろが4センチもはみ出ており、舞台上で赤澤ムックが帯を直してやる場面があるにもかかわらず、フォーマルの帯のお太鼓が低く膨らみすぎ、たれをあんなに長くたらす着付けはありえない。あれじゃまるで廓のやり手婆の帯です。粋筋の女でもあんなふうに帯は結ばないので、赤澤による帯の着付け方にも疑問を感じた。とても表に出かけられる着付けではありません。
    姉娘が和服を着慣れていないという設定にしても、あれはひどすぎます。

    面白くするだけでなく、こういう細かい点にも気を配っていただきたいと思います。今回のようなリアリティーに欠ける点があると、気になってしかたありませんでした。

  • 満足度★★★★

    要するにマイファミリー
    みな兄弟!ってな感じの内容。コメディかと思ったくらい笑った!笑った!爺隠才蔵の登場で笑い、ってかこの役者、初めて観たけれどものすっごいインパクトある。この名前は本名じゃあないよね?笑。劇中、押入れの中で生あくびはするは、本番中なのに何だか自分ちの炬燵にでも入ってるような緩さ!演技なんだか、図太いんだかよく解んない。笑。
    小林タクシーは相変わらずの絶妙な演技!そして今回の目玉はなんといっても赤澤ムックだ。実にいい。とにかくいい。笑の半分は彼女が取ったようなものだ。舞台セットが美しい。。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    当日の配ったパンフには幼児を犯してるような絵図がある。これを見た瞬間、「とりあえず寝る女」の「寝る」とはこっちの「寝る」かぁ・・。と感じる。

    物語は二人の姉妹を軸に動く。今は亡くなった母の血の継承なのか、妹・殊は誰とでもHする。男にとっては都合のいい女だ。男が彼女を見たとき軽んじてもいい女だと判断してしまう何かが潜む。この女ならぞんざいに扱っても踏みにじっても大したことではないと思わせてしまう何か。そして、そのことを彼女自身心のどこかで知っていると察知させてしまう何かが彼女にはある。だから男が隙間なく寄り付く。寄り付くたびにヤラせちゃう殊。

    一方で姉・真理の恋人・椎名も一度だけ殊を抱いた。この過ちを真理は知ってはいるが椎名を許せなくも嫌いになれない。突き放して切ってしまえばいいものを椎名を好きな真理は「信じることが出来ない。」といって悩み葛藤する。宙ぶらりんなのだ。好きだけど信じられない。どうして裏切ったのか。と引くことも進むことも出来なくて、だからといって切ることも出来ない。それでもただただ、傍にはいてほしい。

    そして過去に真理は種違いの殊の父親に犯されていた。こんな環境の姉妹が暮らす家に立ち退きを進める役人と親睦会長、叔父さん、姉妹の恋人ら、近所のカフェ経営者、受験の為に上京した親子が絶妙に絡む。この受験の親役の赤澤ムック扮する代海が大概のバカさ加減で会場を笑わせる。

    「誰とでも寝る女」と烙印を押された妹と、姉との感情の交差と距離感がなんとも切ない。切ないけれどここで関わる男女の関係はぐちゃぐちゃなのだ。(苦笑)
    この物語には結論はない。引っ越して行った姉妹には相変わらず恋人たちが付いて行ったのかどうかも解らない。だけれどこの二人を飲み込んでいた家の外では、凍て付いた雪の世界から、季節はすっかりうつろぎ、はらはらと桜が舞うなか姉妹の残像が浮かび上がる。そしてその穏やかな光景の中、受験生だった純子が吉報を持ってきたように佇んでいた。春の便りだ。


  • 満足度★★★★

    観ました
    まず舞台美術がよかった、キャストも配役がぴったりで、会話が面白い。
    次回も観に行きたい!

  • 満足度★★★

    基本
    オススメします。

    ネタバレBOX

    おもしろ部分を引っ張る小林タクシー、赤澤ムック、爺隠才蔵の
    3人は年の功な芸達者ぶりで文句なし。
    反面、ドラマ部分を担う若手陣に物足りなさを感じた。
    片桐はづきは好きな女優だが、誰とでも寝てしまう女は彼女の役
    ではなかったように思う。
    村上直子はエキセントリックな芝居も抑制が利いており悪くない。
    妹役はむしろ村上直子ではないだろうか。
    伸び盛りの須貝英と玉置玲央には役柄以上の硬さを感じた。
    そそとした佇まいの中に意地の悪さと苛立ちを滲ませる欲求不満な
    人妻・真下かおると、女子高生に色目を使う小野哲史のセックスレス
    夫婦はいかにもな感じで楽しい。
    男前ナストーカー・和知龍範は無難。
    ぴちぴち現役女子高生・井上みなみは居るだけでOK!
    2時間30分の上演時間は長すぎる。
    2時間でおさめられる話だった。
  • 満足度★★★★

    儚い、
    儚い、繊細な感情が素敵でした。

  • 満足度★★★★★

    傑作は時間を感じさせない!
    出色の役者陣を揃えに揃えて、その魅力を最大限に活かしつつ練り上げられた構成。
    前作のハイライトの激論のような見せ場はなかったけど、複雑な人間関係がもつれにもつれて、全てがひも解かれるわけでもなく、でも暖かく迎えるラスト。
    2時間15分というのが嘘のようにあっという間でした。

    ネタバレBOX

    役者さんはどの方も魅力的でしたが、演じる姿をはじめて見た赤澤ムックさんのガハハ系のおばちゃんが可愛らしくて魅力的でした。

    変態な役を演じる小野哲史さんも本当にいやらしくて嫌な感じに。
    同じく変態な小林タクシーは安定して面白すぎ。
    爺隠才蔵さんの、居るだけで空気を作り出すトボけた存在感が今回は更に効いてました。正にドラえもんチックで、憎めないキャラなんですねえ。

    そんな変化球キャラに対して、本格的なストレート演技で対抗する須貝英さんの存在はやはり特筆もの。
    村上直子さん、、片桐はづきさんの姉妹は対立しあいながら、異父姉妹でありながら、本当に姉妹に見えてきます。

    玉置玲央さんは前半あまり出てこないし、使い方が勿体ないなあと途中まで思っていたのだけど、クライマックスで実は彼女の妹に手を出していて、しかもその妹が処女だった時で、そのたった1回の過ちが引きずられてこの家の関係を複雑なものにしているというキーポイントとなる役で納得でした。

    Corichはこの作品を舞台芸術祭にエントリーしなかったことを後悔するべきと思います。
  • 満足度★★★★

    とても
    おもしろかったです。

  • 満足度★★★★★

    親睦会長のいかがわしさ
    役者が皆いいですねぇ。恒例の前説は、いまいち。

  • 満足度★★★★

    家族の血
    地区再開発計画が持ち上がり、立ち退きを迫られる姉妹を軸に、そこに集う一風変わった人々を描く。

    当劇団初見。
    ホームドラマ風でありながら、個々の登場人物の背景を丁寧に描写し、会話劇としてなかなかの出来。

    時間が2時間15分と長く、途中、中だるみの感有り。
    もう少し、コンパクトなるとより一層良くなるのではないか。
    次回作に期待が持てる。

    役者陣では、小林タクシーが出色。

    ネタバレBOX

    主人公の姉妹の姉は、ストレスが高ずると、ところ構わず、急に睡魔に襲われるという奇病を患う。

    母の死、立ち退きなどの問題によって、頻繁に睡魔に襲われる主人公。
    生まれ育ったその地を離れたくないとの思いから、立ち退き反対運動の先頭に立つことに。
    そのことによって、自分の居場所を見つけた主人公は、睡魔に襲われる回数もめっきり減り。。。

    と縦軸は、立ち退き問題であるものの、横軸として描かれるのは、家族の血。

    姉妹はそれぞれ父親が違うと言う。
    亡くなった母親は、男性が放っておくことができない色香漂う女性だった様子。
    そんな血を色濃く引き継いだ妹は、そんな母親を嫌悪し、似ているといわれていることに立腹する。
    一方の姉は、恋人の一度の過ちを許すことが出来ずに、男性不振の様子。
    しかし、血は争えず。
    終盤、主人公の姉も魔性の本性を現す。

    「家族の血」を主軸におきながらも、人間の弱さ、エゴを描いた作品と受け取った。

  • 満足度★★★★★

    役者が全員魅力的!
     役者ひとりひとりが本当に上手い。そして何よりその役者のいいところをしっかりと引き出す本と演出である。古川貴義の言葉選びのセンスはますます磨かれてきた。もはや職人芸だ。

     誰もこの芝居を喜劇とは呼ばないだろう。癖の悪い血筋の家系の物語を軸に、人間の弱さや愚かさを肯定もせず否定もせず、ていねいに描写してみせるストレートプレイ。しかし、その描写力があまりに見事なので我々は思わず笑ってしまうのだ。

     登場人物ひとりひとりを見事に書き分け、しかもその一人一人が愚かさを抱えながら、それでいて魅力的なのである。この人物描写の上手さは神がかり的になってきた。名作の誕生である。

     役者では看板役者須貝英の上手さは定評があるが、その須貝英に対抗して、小林タクシー、赤澤ムック、村上直子らが、演技勝負を仕掛けてくる。舞台上で役者同士の演技バトルが観られる作品である。

    ネタバレBOX

     昨年のCoRich舞台芸術まつりで俳優賞を獲得した小林タクシー、王子の佐藤佐吉演劇賞で最優秀主演男優賞を獲得した須貝英、どちらも受賞はダテではないということを見せつけた。
  • 満足度★★★

    今まででは一番だけど・・・
    前半はすんごく面白かったです!
    でも、後半は徐々に退屈になっちゃいました。
    後半はなんか、上澄みをすくった感じというか、良い話ぽいっとか、面白げぽいっとかって感じで心にドキュンはしなかったです。
    起こった事実・出来事だけで気持ちが決められていってる感じで。
    赤澤ムックさんと小林タクシーさを初体験、超好きになっちゃいました。
    他の役者さんとちょっと力の差?みたいなものを感じちゃったのは私だけですかね?

    ネタバレBOX

    ネタばれではないですけど、いつも思うことがあって、
    前説ってどうですか?
    お芝居の邪魔しちゃってませんか?
    前説でお客さんがいつも引いちゃってる感じがして、肝心のお芝居でお客さんの心を取り戻すまでにすごく苦労してる感じがするのですが。
    あれがなければ、もっと早くお芝居に入っていけるんだけどなぁ。
  • 満足度★★★★★

    感傷ではなく、事実として認めること
    タイトルの言葉のトリックは観るまで気付かなかった。
    始まって初っぱなの調子に、わりとノリのよい家族ジレンマものってな所か?と思って観ていたら、進むにつれ見えてきたのは人は信用するに足らぬという諦めが根底に流れる、ドライなドロドロ人生劇だったというカウンターパンチ。
    あけっぴろげでハードなことにはあまり首を突っ込まないで生きたい自分にとってはピリピリと肌に染みる濃ゆい塩水のような芝居だった。
    観終わって時計をみたら予想以上に時間が経っていてびっくり。
    内容のハードさを前面からは感じさせぬ演出と演技で、笑いも上手い具合に織り込まれ、2時間強があっという間だった。
    個人的にはあのラスト、今年に入って一番印象に残ったラストシーン。
    しばらく引きずりはするだろうが、ああ観てよかったと思えた作品。

  • 満足度★★★★★

    なぜ
    こんなに素敵な劇団を今まで見逃していたんだろうと、ちょっと悔しくなりました
    家に対する思いも共感する部分ありで
    これからも観ていきたい劇団のひとつになりました

  • 満足度★★★★

    初の箱庭円舞曲、楽しめました!
    こんなにもナチュラルに笑えるセリフを織り交ぜられるものなんだと、途中から感服してました。「笑う」トコと「見入る」トコ、うまく立て続けに見せられてはもうタチウチできません!
    ‘突拍子もない’ととられてしまう可能性ありの設定とかをスマートに届けてこられたのも印象的。一歩間違えばしらける要因となりえない設定も、違和感なくスッと入ってきました。
    俳優さんも皆さん持ち味を発揮されていたようで、2時間15分という長めの上演時間を、飽きることなく堪能させてもらいました、お見事!

    終わり方が少々ピンとこなかったのと、異様に空調が寒かったのを除けば…☆5つな感じです(笑)
    他の人の感想も聞いてみたい。

  • 満足度★★★★★

    演技をジックリ
    個性的で素敵な役者さんばかり。演技をジックリと堪能できました。台詞の間とか独特な空気が好きです。満足です。

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