とりあえず寝る女 公演情報 箱庭円舞曲「とりあえず寝る女」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    家族の血
    地区再開発計画が持ち上がり、立ち退きを迫られる姉妹を軸に、そこに集う一風変わった人々を描く。

    当劇団初見。
    ホームドラマ風でありながら、個々の登場人物の背景を丁寧に描写し、会話劇としてなかなかの出来。

    時間が2時間15分と長く、途中、中だるみの感有り。
    もう少し、コンパクトなるとより一層良くなるのではないか。
    次回作に期待が持てる。

    役者陣では、小林タクシーが出色。

    ネタバレBOX

    主人公の姉妹の姉は、ストレスが高ずると、ところ構わず、急に睡魔に襲われるという奇病を患う。

    母の死、立ち退きなどの問題によって、頻繁に睡魔に襲われる主人公。
    生まれ育ったその地を離れたくないとの思いから、立ち退き反対運動の先頭に立つことに。
    そのことによって、自分の居場所を見つけた主人公は、睡魔に襲われる回数もめっきり減り。。。

    と縦軸は、立ち退き問題であるものの、横軸として描かれるのは、家族の血。

    姉妹はそれぞれ父親が違うと言う。
    亡くなった母親は、男性が放っておくことができない色香漂う女性だった様子。
    そんな血を色濃く引き継いだ妹は、そんな母親を嫌悪し、似ているといわれていることに立腹する。
    一方の姉は、恋人の一度の過ちを許すことが出来ずに、男性不振の様子。
    しかし、血は争えず。
    終盤、主人公の姉も魔性の本性を現す。

    「家族の血」を主軸におきながらも、人間の弱さ、エゴを描いた作品と受け取った。

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    2010/04/04 12:27

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