アメリカン家族 公演情報 アメリカン家族」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
21-40件 / 44件中
  • 満足度★★★★★

    おゎああ
    きましたね、ゴジゲン。リアリティ以上の何かがある、それが演劇だと感じました。

  • 満足度★★

    勢いはある芝居
    周りの観客が満足そうなのがよく分からなかった。多分対象層の外だったのだろう。

    舞台の美術や使い方に関して言えば、星4以上の評価をあげたい。
    無駄なスペースがないし、仕掛けが凝っていて面白かった。
    また動きや台詞のタイミングなどもばっちりで、役者たちが相当稽古をしたことは伝わってきた。

    しかし、評価を星2にしたくなる理由がいくつかあった。
    以下ネタばれ欄にて

    ネタバレBOX

    話の中身が全体的に「雑」だと思う。

    話の焦点を意図的に合わせていないのは分かる。
    細かいエピソードを雑然と積み重ね、一つのはっきりした問題や答えを見せないようにするのはいいと思う。
    だが「よく分からない雑然としたこと」を表現することで、何を感じて欲しいのかが伝わってこない。
    あれでは、「何かおかしい家族が来客を追っ払うために暴れた」ことしか分からない。
    せめて、三男からの視点に統一するなど、話を整理する優しさがあっても悪くないと思う。

    また、台詞や行動の描写があまりにも雑だと感じた。
    台詞が粗いところは大声で叫び、「勢いがある」ことにして誤魔化しているようにしか見えなかった。
    特に前半の長女の夫や次男の友人がやってくる場面などは、役者が突拍子もない台詞についていけなくて、大声で誤魔化しているようにしか見えない。
    更に、行動の動機や原因にも納得できないところがいくつもある。
    各々の行動の理由や原因が、舞台の中からだけでは想像できないのだ。
    「誕生会のルールへの固執」「異常なまでの母親への依存」などは、どうもしっくりこない。
    何故そこまで母親中心なのか、原因を想像するためのヒントが欲しいのに、完璧に投げられていた。
    異文化を描くときはもう少し丁寧に異文化圏に観客を導いて欲しい。
    後半の狂気が混じってくる場面は良かったのに、前半の土台作りのところで完璧に心が離れてしまった。

    それと、回数は少なかったが、役者をスベらせて笑いをとるのが気に食わない。
    初めて来る客にとって、名前も知らない役者がスベって笑われていても全く面白くない。
    それどころか内輪だけで楽しんでいるように見えてとても印象が悪い。


    と、これら3つの点から初ゴジゲンの芝居は楽しむことができなかった。
    面白いと思える場面はいくつかあったが、マイナス要素があまりにも多かった。
  • 満足度★★★★

    初ゴジゲン
    めちゃくちゃだったけど面白く、最後もしっかり終わった気がします。なかなか引きつけられる作品でした。

  • 満足度★★★★★

    リアルクローン(私の勝手な造語)な家庭劇
    「たぶん犯人は父」から、ずっと見続けているゴジゲン。観る度、劇団カラーや作風が変遷、進化していて、その度、衝撃を受けます。
    今回の作品は、健全な家庭に育った方には絵空事に映るかもしれません。
    ですが、我が家は、松居家程ではないにしろ、似たり寄ったりのシチュエーションは経験済みなので、何だか無性に親近感を持って、この常識ハズレの家庭劇を目撃させて頂きました。
    今回、キャストが全員、役にはまって素晴らしかったのも、特筆ものでした。
    どんなよくできた芝居でも、1人や2人、この役者さんがなあ…と思うものですが、今回のキャステイングには全く文句なし!!
    芝居の内容に合ったセットもお見事でした。

    ゴジゲン、一体どこまで行くんでしょう?ずっと追いかけたい劇団の筆頭株です。

    ネタバレBOX

    リアリティある家族キャラと、デフォルメされた他人キャラ、その二つの集団が繰り広げる、突き抜けた家庭劇が、秀逸の極みでした。
    突飛な家族のようだけれど、どこかに、我が家でもあったような光景が眼前にさらされる度に、心がむず痒くなる感じになって、苦笑したり、共感したり。
    芝居を観ている感覚ではなく、その場で体感するような感覚でいました。
    キャストの皆さんの台詞が、本当にその場から発したような雰囲気で、稽古風景が想像できない感じだと思っていたら、アフタートークで、ヨーロッパ企画の上田さんが、しきりに「稽古場はどんなだったの?」と聞いていらしたので、もしかしたら、同業者でも、そう感じられたのかも。 

    上田さんも言っていましたが、家族が暴れるシーンで、各自が武器として手にする小道具が、妙にリアルで、笑えました。
    父が、息子のお祝いに歌う歌も、愉快でした。
    松居さんの実体験に基づいた作劇だけあって、非現実的なストーリー展開でも、どこか、芯がしっかりしていて、全てがリアルに感じられたのが、自分でも驚きでした。ケラさんの芝居だと、芝居として認識できるのに、この家族に、連帯感めいたものを感じてしまいました。
    家族がリアルなので、他人チームのキャラクターが突飛な感じもするのですが、これも、松居さんの計算なのでしょう。
    ただ、私としては、母のストーカーのような藤田の人物設定だけは、やや否定的なのですが…。あそこまでしない方が、芝居がぶれなかったように思うので。

    結局は、他人を排斥して、家族だけで、食卓を囲み、でも、この期に及んで自分勝手な発言ばかりのシーンは、我が家にも、身に覚えがあり、唸りました。
    個人的には、あそこで、終わってほしかった気もします。

    半分家族、半分他人の、伊原の「まだ家族になれない?」という最後の台詞が、一番胸に堪えました。この芝居に、伊原というこのどっちつかずの人間を登場させた、松居さんの作家としてのセンスに感服しました。
    歪な家庭は、大作家を生み出す土壌なのかもしれないですね。

  • 満足度★★★★

    誰もが欠陥を持ってる集団
    とでもいおうか、ここに登場する全部のキャラクターが何かしら問題を持っていて、分かり合えない。そんな感じ。家族って集団は一人でも常識ハズレが居たなら、家族というダムはあっけなく決壊する。

    以下はネタバレBOXにて。。

    ネタバレBOX


    ママが出て行ったけれどとりあえず、家族をまとめようとするパパは次男の誕生日祝をいつものように家族全員で祝おうとする。しかしそこには肝心のママが居ないから味気ないし楽しめない。母親が居なくなった寂しさに心が壊れそうな子供たちはそれでもそれぞれのテリトリーで踏ん張る。ママが出て行ってしまった元凶はパパだったが、そのことに抗議できない3人の兄弟たちは、少しずつ穏やかに崩れていく。自分にとって良い事が家族にとっても良い事だと勝手に信じ込んでしまう父親。対比して兄弟の胸にわだかまっている重苦しい霧は晴れることはない。

    最後の最後まで彼らは父とは分かり合えないんだろうか・・・?なんて考えながら観ていると、家族の崩壊の原因は父のせいだと思い、父は子供たちが悪いんだと決め付けて「わかりあえなかった」ということすら、彼らはわかりあえないようだった。

    ママが出て行った理由は、パパとママがママの書いた小説のことで喧嘩して、パパがママを殴ったからだという。しかし、こと夫婦に関してはそれだけではないような気がしてならない。沢山の我慢の積み重ねが、「もうこれ以上重ねられません!」といってピコピコ赤信号が点滅する時には修復不可能なことが多い。

    父親と子供たちの関係だって、言葉では言い表せない。知っている言葉をどんなに組み合わせても気持ちとぴったりにはならない。辞書をひいても、本を読んでも、ああこれなんだ、という言葉には出会えない。だから説明するのは勿論の事、彼らの気持ちを言葉では覆いきれないところが必ず残って、どうしても言葉が届かない。この物語は他人を省いた家族の部分はノンフィクションだという。

    当時の松居の心境を思うと、いたたまれなくなる。逃げたくなくて負けたくなくて、誰にも何も話さなかった末に、もっと深いところで逃げてしまう。だけれど、逃げていいのだと思う。逃げられる場所のあるうちは、いくらでも逃げていい。負けてもいい。ずうっと勝ちっぱなしの奴なんて世界中どこにもいやしない。みんな、勝ったり負けたりを繰り返しているのだから・・。

    それでも舞台は終盤、迷惑な他人を追い出すことで家族の結束や絆をも表現して終わらせる。そうしてどうやら3人は母の元へ行ってしまうようだ。考えさせられる物語だったけれど、それぞれのキャラクターの立ち上がり方が絶妙で、案外、笑えた。パパ役の島田の狂言のようなセリフとダンスが良かった。シリアスコメディとかブラックコメディみたいな協奏曲!(^0^)


  • 満足度★★

    リアルではないだろー。
    いや、これは、とっても明るい内容だったよ。ここの家族は健全だし、コミュニケーションがきちんと取れてる。本当に破綻してる家族っていうのは、会話なんてないし、自分の気持ちを伝えることなんて出来ない。だから、そういう意味ではとてもアットホームなドタバタコメディとして拝観した。でも、何かが突き抜けていないと、本当に表現したいことが伝わらないような気がする。決してリアルではないのだから、あざとい演出や演技は、もう、とことん、あざとくやっちゃえばいいのにと思った。俺はあんまり好きなタイプの芝居じゃなかったけど、売れてく劇団だろうなと思ったよ。阿佐スパを彷彿させたな。

  • 満足度★★★★

    うちって不幸かも、の思い込み
    誰でも一度は考える、うちって変かも。
    そして、自分ちは不幸だっていう思い込み。

    そんな都合良い精神が
    舞台上にはびこっている様が秀逸!
    個人的には廊下でのやりとりに1番のリアルを感じました。

    そしてセラピストが外国人という設定に
    松居さんのセンスをとても感じました。

  • 満足度★★★★

    高い所からこんにちわ
    家のセットが模型のように見える位置から舞台を観ていたので、ずっと入り込むというより俯瞰している感覚だったのだが、「家」が壊れ出す瞬間「あ、ここの席正解」と思った。

  • 満足度★★★★

    初ゴジゲン
    いいね。どコメディだと思っていたので期待していなかったが、
    シリアスコメディの範疇に入る作品だった。

    ネタバレBOX

    アメリカンな体形のインパクトがすごい島田曜蔵。
    ドSキャラがすっかり板に付いてきた安藤聖。
    共に一見の価値あり。
    そこかしこに滲むリアリティは、松居大悟の実体験とのこと。
  • 満足度★★★★

    散漫、ブラックできつい、笑いもたいして多くない、だけど好き
    前作の「ハッピーエンドクラッシャー」の「観てきた」に書いたことをもう一度書こう。
    それは、
    「単に笑わせるのではなく、人の哀しさみたいなものを、笑いの中に見せてくれる劇団になっているのかもしれない。さらに「笑い」は、中心ではなく、芝居の一要素になっていくのかもしれない」
    というもの。

    それがさらに強まっていたような舞台だった。

    そして、根底にあるのは「家族愛」なんだなあ。

    ネタバレBOX

    「家族」というテーマは、どうやったって、自分がさらけ出されてしまう。
    自分の家族のこと、自分と家族の関係、距離など。

    この舞台では、一見壊れてしまっているような状況にある個人が、集まって家族を形作っている。外から見ると、家族という形も壊れてしまっているように見える。

    だけど、それは違う。これが家族なのだ。
    松居さんの家族なのだ。
    そして、私の家族でもある。

    声を荒げたり、涙や、ときには血を流しても、というより、声を荒げたり、涙や、ときには血を流すから、家族なのだ。
    傷つけ合っているように見えても、結局は離れることはできないのが家族。

    松居さんは、「家族」というものに希望を持っているのではないのだろうか。「愛」と言ってもいい。「幻想」と言い換えても同じかもしれない。
    これだけ破壊して、壊れていても成立している家族の姿を見ると、そう思わずににはいられない。
    だから、観ていて、イヤな気持ちが起こらなかったのだと思う。
    舞台の上の出来事は素直に受け入れられた。

    静かな気持ちで観ることができた。
    そして、考えたりもした。

    ラスト前の、壁を破ったり、演劇としての決まりごとである、天井や廊下の壁や、セットの隙間などを取り込んで、その意味を壊していく様は見事としか言いようがなかった。
    震えるほど。これは凄い。

    その上で、ラスト台詞のためだけに、翌朝のシーンを付けたのは蛇足ではなかっただろうか。きれいに終わらせたい気持ちはわかる。家族の話だから。だけどそんなありきたりの方法じゃなくても、それはできたんじゃないかと思うと、やっぱり蛇足に思えてしまった。

    今回、吉祥寺シアターという大きな劇場での公演であったが、どう観ても、もっと小さな劇場用のセットと演出を単に大きくしたようにしか見えなかったのは、初だったからだろうか。それが散漫な印象を与えていた。

    役者のかみ合わなさも感じた。
    ずれているというか。初日だったからというわけではないと思う。

    ただし、その無駄な空間が、「母がいない」つまり、「家族が欠けいてる」という、この家族の心の隙間を表現していたように思えてしまった。さらに、ずれが不思議な感覚を呼び起こしていたようにも思える。ちょっと甘い見方かもしれないけど。

    なんだか、気になったことはいろいろあるけど、もう別にいいやと思えてしまう。
    つまり、なんだか、うまくまとまっていないような感じだったのだが、終わってみれば「面白かった」と言ってしまう。
    単にゴジゲンが好きだからということだけではないように思える。

    そして、この劇団は、いつかもう一皮剥けていくような気がする。

    外人だのモンちゃんだのという、普通じゃない人を演じると俄然輝く目次さんが、やはり光っていた。もちろん、島田曜蔵さんあっての「家族」だったし、土佐さんの浮いてる感じもなかなか良かった。化けの皮がはがれた後の津村知与支さんも。
  • 満足度★★★★

    慈悲深くあるために。
    たとえ死ぬほど嫌いでも、どんなにひどい目にあったとしても、何とか信じていたいとおもう気持ち。
    だって家族を否定することは自分を否定するのと同じようなことだから。
    許す、許さない、アリ、ナシ。二者択一でジャッジしないで正しい心でいたいけど、期待の持てない現実に感情のバロメーターがオーバーヒートしてしまったら、何かを壊したくなったり、誰かを傷付けずにはいられない欲望に振り回されてしまっても仕方がないのかも。
    最後はボロ泣き。人間の弱さとかエゲツナさを乗り越えようと、ちいさな一歩を踏み出したことに感動した。120分

    ネタバレBOX

    所々がチープだったり、トリッキーだったりする適度に現実味のあるマンションの一室が舞台。窓はないものの下手側の奥はバルコニーになっていて、窓から差し込む光の角度や強度、色使いで何時くらいの出来ごとなのか、おおよその見当がつく。時間の経過を物語る照明がすごくいい。

    深夜のシーンからはじまって朝、慣れない食事をつくった父さんと息子3人が食卓を囲うまでの様子が舞台上で淡々と無言で繰り広げられるなか、母さんが出て行った大まかな経緯〰牧歌的に行われている誕生日会の映像がプロジェクター越しに投射されたものが並行するため、家族の回想(願望?)と家族の現実を比較しながら鑑賞できるのが画期的。

    物語は、家族の誕生日には家族揃って家族だけでお祝いをすることに強いこだわりを持つ光田家の二男のサプライズパーティー(といっても毎年恒例だからだいだいパターンは決まってるのだけど)の準備をはじめるものの、母親が居ないために争いごとが起きてしまったり、部外者がワラワラ介入してきたために、なかなか事が進まないばかりか、家族の秘密が暴露されたり、カミングアウトしちゃったりして色々と面倒なことになる・・・というもの。

    家の中では絶えず誰かが誰かを責めたてていておっかないけど、部外者が賛同すると家族は怒る。これはあくまで光田家という特別な間柄でのみ、行使できる権限らしい。自分勝手でめちゃくちゃで、何かが著しく歪んでいて、何かが底なしに欠落しているキャラクターたちが無自覚に、ストレートに壊れている様相は、ほんとうに無様で悲惨。なのに、鋭利な刃物を生身の人間に向けることや、殺しに纏わる過激な発言が幾度となく繰り返されるうちにだんだんと衝撃度が薄れはじめ、パターン化されていく壊れ方のタイミングを掴んでしまうと、妙に心地よくなったりもした。

    後半、バースデーパーティーに母が不在というあるまじき現象と、部外者へのストレスや嫌悪感や苛立ちを制御しようとする二男の背中ごしに、部外者たちが誕生日パーティーを勝手に仕切りなおす異常な光景が繰り広げられるなか、怒りを露わにしながら彼らから隠れるように身を埋めて、ソファーで不貞腐れ寝たフリしている二男に「風邪引くぞ」なんてぼそっと呟き、さり気なく毛布をかける父さんは、なんだかんだ言ったって優しい人で、二男もそんな父親を大きな存在だって認めたくないけど、ほんとうはわかってるんじゃないのかな。そう思うとたまらない気持ちになった。
    そして、この後すぐに家族が一時的にすばらしい結束力でもって他人の不幸を蜜の味にして楽しんでいる部外者たちをまるで悪霊退治をするかのように敷地内から完全に追い出した暴動は、何とも病的で、決してフェアーなやり方とは言えないけども、ガツンと来た。

    表向きは暴力的でありながら、家族の前では揃いも揃って照れ屋サンで。愛しているのに、ぶっ殺す!とか平気で言っちゃうひとたちだから。ちょっとした言葉のアヤですれ違ってしまったり、遠回りしてしまうんだな。
    みんなほんとは何がベターかわかっているのに、思った通りになかなか出来ない・・・。そんな人間の至らなさが、未熟さが、不完全さがなんだかとても愛おしかった。
    ひょっとして壊れることは、失うことがすべてではない。って信じていたいから。なのかもしれないけど。
    深い闇(痛み)が心の深奥まで到達しないように、家族たちは傷つけあいながら、かばい合って、必死に守ろうとしていたんじゃないかな。この家族を存続させるために。はなればなれになるのは寂しいけど、ちょっぴり成長した息子たちがひょっとして、家出した母さんを説得して連れて帰って来るんじゃないのかな、って、ラストのゆるやかに傾いていく陽の光のなかで、ぎこちなく言葉を交す家に残った父と子を見て、おもった。

    満点にしなかったのは、母が父からDVを受けていたくだりや、長女の真穂子と夫の関係が尻切れトンボなっちゃってたから。(アフタートークでたまたま、続編があると聞き、腑に落ちたのですが・・・。)

    あと、包丁を振り回したり、全員死ね。とか軽率にやってしまう辺り、アカルイ狂気や安直な絶望感が混ざり合うようで好きだったのですが、衝動とノリで走り過ぎていて精神面や感情面での、うねりの描写がやや追いついていない印象を受けました。それが狙いだったのかもわかりませんが・・・。突発的な行動って、子供のころの失敗談とか兄弟ゲン化カとか親に叱られた記憶とか、根に持ってるくだらないことが突然怒りにすり替わるようなイメージがあるので、ね。 
  • 満足度★★★★

    島田曜蔵さんの存在感が舞台を支える!
    もう島田曜蔵さんなしではこの舞台は成立しないでしょう。
    そう思わせる存在感でした。
    素晴らしいです。
    頑固で不器用で自分勝手で、でも家族を家族として守りたくて。

    今回のゴジゲンは、嫌な感じの家族の微妙な空気を、緊張感とユーモアを持って描き出すことに成功していました。

    ネタバレBOX

    他の役者さんも、どの方も魅力的。
    中国人を演じていた目次さん、実はストーカーという津村さんなどは特に目を引く存在でした。

    途中で学生の友人が人を刺してしまうのだけは、唐突すぎるし必要なかったんじゃないかなあと思いました。
    結局刺されても死なないし。
    全体通してあれだけ浮いていた印象でした。

    最後の、そこまで築いてきた劇構造をぶち壊す家族の大暴れには爽快感があり、同時に悲しさが溢れてました。
  • 満足度★★★

    家族のルール
    この家族のルールは極端だったけど、きっと誰の家庭にも、端からみたら不思議なルールってあるんだろうなって思いました。自分たちにとっては当たり前の姿、表向きは変えられないお約束事。でもどこかでその異端さを感じているからこその切なさ・・・。
    セット全体の不自然な歪みがすべてを象徴しているようでした。

    ゴジゲンは初見でしたが、評判を聞いていたので観劇できてよかった。
    客演も人気劇団の役者さんが多くて安定感抜群。見応えありました。
    ☆3.5。

    ネタバレBOX

    アフタートークでヨーロッパ企画の上田誠さんも言ってましたが、もっとコメディなのかと思っていたので、そこまでではなくて若干の肩すかし。チラシに書いてあったし、笑う気で行ってしまったからなぁ。

  • 満足度★★★

    家族とは
    初見。明るい?どん底。
    現代の日本の家族の姿だ~問題を見てみぬフリしているのはどこも同じか。
    大部分が崩壊しているんじゃないかしら。
    などと思いながら観てしまいました。

    平和な家庭の人はコメディとして楽しめそうです。

    ネタバレBOX

    オープニングの映像が切ない。
    こんなはずじゃなかったのにねぇ。
    でも、誰も死ななくてよかった(家族が)

    フジタさんの正体に衝撃…
    リュウさんの言葉遣いクセになりそうでした。

    うっとうしく厚かましい、
    家族じゃない人たちに憎悪を感じました。

    あれだけの広さ・部屋数のマンションに住んで、
    4人も子供がいるのだから相当稼ぎがいいのでしょうが。。
    パパ、お仕事いったい何をなさっていたのでしょう…??
  • 満足度★★★★★

    期待通りの出来栄えでした
    思わず笑ってしまうコメディなんだけど、後半の10分くらいは
    一転して涙が出ました。
    家族にしか判らないものに胸を掴まれたような感触でした。
    絆というか、息遣いというか。家族に刻まれている歯車のような仕掛けは
    表面や字面で語れるものではなく、まさに心に響くものなんですね。
    この歳になって勉強させて貰いました。
    アフタートークも秀逸でした。最近は、九州出張が多いので、
    地元のTVに注目します。

  • 満足度★★★★

    身につまされました
    ファンキーで、へヴィーな芝居。2時間たっぷり楽しませてもらいましたが、家族関係が微妙な自分には、身につまされる話でした。

  • 満足度★★★★

    扱っている題材は重いものの
    とても、面白い!!
    有意義な時間を過ごさせて頂きました♪
    評価は☆4つ半といったところだけど、次回に期待して敢えて厳しめの☆4つで♪

    ネタバレBOX

    ブラックユーモア溢れる作品。初見の団体だが、大変満足♪
    団体側はホームコメディとうたっているが、コメディと括らなくてもよいのでは?と感じるほど、しっかりした内容でした☆
    役者陣も身体がキレるし、役柄の心情もちゃんとこっちに届いていました。
    若干、笑いをとりに行きすぎてる感があり、その描写がドラマ上必要不可欠かと言われれば、うなってしまう面もあるが、そういったこともこの団体の魅力の一つであり、それぞれの役に魅力を感じられる要因なのかもしれない。
    若手の有望劇団って大きくなるにつれて、トンがったものが薄れていきがちなので、是非ともこのまま、もっとトンがってやっていってもらいたい♪

    個人的には、三男が父親をかばう、母からの電話のくだりと、息子二人が母のもとへ行く最後のシーンが特にお気に入りでした♪
  • 満足度★★★★★

    明日も頑張ろう、と思える芝居(荒療治だけど・・・)
    毎公演ごとにパワーアップしていくゴジゲンですが、いよいよ吉祥寺シアター!

    「家庭崩壊」というテーマを赤裸々に、狂気的に扱った芝居でした。
    事実だけを追っていくと、順調に「悲劇」は進んでいくのに、話が進めば進むほど、家族はいきいきと舞台上をかけまわる。


    そんな矛盾した光景に、泣きながら、笑いながら、私はいつの間にか「明日も頑張ろう」という元気をもらっていました。


    以前ゴジゲンについての批評を読んだ時に
    「何も特別新しいことはしていないのに、何故か気になる劇団」
    というものがあって、
    以来、私はその「何故か」をずっと探しながらゴジゲンを観ていた気がするけど、
    この公演でひとつ見つけた答えは「登場人物一人ひとりが舞台上で生きている」からではないか、というものです。

    あんなに元気に暴れまわってる人たちがいるんだから、私だって、まだまだいけんじゃないか、まだまだ暴れ足りてないんじゃないか、明日こそ、1番自分らしく生きられるんじゃないか。


    うーん、たった4日間の公演なのが惜しい!
    家族のことで、トラウマがある人にはぜひ見てほしい芝居です。

    ネタバレBOX

    今までが狭い舞台が多かっただけに、広い舞台をマンションの一室に仕立てて、迫力満点でした!
    面白かったのは、リビングの間取りを大きくとってるのに、大柄な役者さんが多いせいか、小さく見えるところ。
    あるマンションの一室を虫眼鏡で拡大して、私たちはそれを覗き見している・・・。
    そんな感覚でした。
    ラスト、暴れるシーンで舞台が壊されていく様子は、暴力的かつ漫画的な“あり得ない”壊され方もされてて、スカッとしました。

    最後に、当パン挨拶でグッときた部分があるので、引用します。

     破綻してる?
     破綻したものを見にきたのはあなたでしょうが!!
     僕はここにいるぞ! 僕はここにいるぞ!!
  • 満足度★★★

    良かったです・・・が。
    家族愛をゴジゲンならではの世界感で表現するのは凄い。
    感動しました。

    でも(席が遠かったせいか)初めてゴジゲンを観たときに感じた
    「未熟だけど凄いエネルギー」をあまりしなかったのが残念です。


  • 満足度★★★

    観てきました!
    作者の自信を感じました。

    ネタバレBOX

    妻の小説に対して、「良いところもあるが、面白くない。」といった内容の夫の発言。

    翻訳すると、他の劇団のお芝居もそれなりに良いが、自分の書いたシナリオが最高だと言っているように聞こえました。すごい自信の表れだと感じました。

    病んだ家族ということですが、父(夫)に生活感が無いのが合点がいきませんでした。次男は学校へ行っているのに、父親は会社へ行っていません。休職でもしているのでしょうか。お金がなければ生活できません。

    暴力シーンは大人しく…、次男と三男が本格的な家出でもするのかと思ったら母親のところに行くという…、何だかぶっ飛んだ話になり切れず、最後は普通の話になっていました。

このページのQRコードです。

拡大