五人の執事 公演情報 五人の執事」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    間仕切。
    美術が凄くて静からしい、ということを頭に入れて観劇。台詞が少ない分、注意して観ないと解釈に違いがでやすい作品に思いました。まるで水槽の中で演じる人を遠くから眺めるのは面白い経験で、なんというか古いロシアのアニメーション。人、廊下、階段、壁、ソファー、机、赤い日記帳の配置がよく考えられていると思いました。一人ずつ消えていく時のスローモーションが印象的。パッといなくなるより黄砂に混じって消えてゆくイメージ。真上からみたら人生ゲームみたい。なかなか好きでありました。帰りは道に迷い駅まで45分歩いた。なんでかな。

  • 満足度★★★★

    チラシに偽りなし
    わー、なんという贅沢。だったんでしょうか。空間の扱い方、俳優の演技力、脚本の筆力、どれをとっても珠玉の苦くて濃いチョコレートを一口含んだような感覚でした。

    ネタバレBOX

    最近、読解能力の衰えが・・・一緒に観劇した人と観劇後の話し合いで気付かされた面が腑に落ちる。
    これ、「主人」が「執事」になった妄想じゃなく、「主人」を既に失くした「執事」の妄想、なんすね。端的に言ってしまうと分裂症の一種なのかな。
    結局、最後まで残った給仕係の人格は、彼の中でも相当古く、また強い思念(主人が居なくなったことを信じられないで居る自分)なので、いつまでものこっていられた、ということなのでしょう。話し相手が居なくなった時点で、オリジナルの執事は自我崩壊、抜け殻になるのかなぁ。自分の中の自分達を認識できた時点で、彼の中でようやく時間が少しだけ進み始めた、と思いました。
    あとは私も○○○なのか・・・と思うフシ、セリフの端々にいちいちしびれてしまうのです。遠近感で離れたところの言葉を注意深く聞くという体制が取れるのも素敵です。
    次は11月!東京裁判の再演!絶対観に行く!
  • 満足度★★★

    おもしろかったんですけど
    序盤、主人が死んだといったり、消えたといったり
    生きているといったり、現状が理解できないうちに
    どこを不審に思えばいいのか判らないまま話が
    進んでいくところは、うとうとしてしまいました‥

    いろいろな要素が盛り込まれているのですが、
    A and ( B or C ) ならまだしも A or B or C だと
    どれでもいいから話を進めてくれという気持ちに‥

    4人の執事が主人の妄想であるというのは面白い、
    けど、もう少し演出面で伏線を打ってくれていると
    もう一度観て確かめてみたい気持ちになるのかな。

  • 満足度★★★

    シツジが1匹、シツジが2匹・・・
    執事というものを実際に見たことのある日本人はかなり少数派だろう。映画や小説から、イギリスのお屋敷で働く男性の使用人というのをイメージするのがせいぜいではないだろうか。
    私自身は、カズオ・イシグロの小説を原作にした映画「日の名残り」で、アンソニー・ホプキンズの演じた執事がいちばん印象に残っている。
    映画を見て感じたのは、執事というのが単に屋敷の使用人の一人ではなく、何人かいる使用人を監督する、いわゆる召使い頭だということだった。
    そう考えると、この芝居のタイトルが示すような、一つの屋敷に執事が5人もいるという状況はそもそもありえないのではないか。
    序盤からそういう状況設定への疑問を感じたので、なかなか話の内容にすんなりと入っていけなかった。
    ただ、話が進むにつれて、執事が5人いるということの疑問は解けていく。
    しかし、執事とは何かということに前半で神経を使ったために、込み入ったストーリーを充分に消化できないまま終盤を迎えてしまった、というのが正直なところ。
    終演後、作者の野木萌葱が言っていたように、脚本を読めばストーリーの疑問点はそれなりに解消するのかもしれない。しかし、いまいち脚本を買おうという衝動は起きなかった。

    ネタバレBOX

    結局、最後に残った二人は何だったのだろう。主人と執事の亡霊なのか。それとも一人の執事の記憶なのか。あるいは歴代の執事の残留思念か?
  • 冒頭の一瞬、

    星のホールがたしかにお屋敷にみえて。彷徨える亡霊たちの物語にときめく。

    ネタバレBOX

    けれど、それも刹那。執事という裏方であることを忘れたかのような、存在を激しく主張する足音に興醒め。しかもそれは優雅な屋敷に似合わぬ安っぽい木材の音…。そうなると、グラスを置く執事の手に手袋がないのも気になる。指紋、つくよね? 語られるプロフェショナルな部分が軽くなる。さらに、グラスの厚みに高級感がまるでなく、なんてことは本来、演劇的にはどうでもいいことなんだけど、今回の作風の場合は大きな瑕疵になってしまったのではないか。
  • 満足度★★★

    大胆な美術
    圧倒的な空間から生まれてくる間を楽しむような舞台だったように思います。
    登場人物の感情や行動のすべてを空間が吸い込んでいくような感じは、異様なものがありました。

    ただ、観客がこの物語を読み取り、瞬間瞬間を楽しむのには、舞台上で立ち上がっている情報量の少なさは致命的な気がしました。何に対して集中力を持って見たらいいのか、ということも分かりませんでした。

    ネタバレBOX

    ラストも、狙っているほどの効果は出せていないような気がしました。
    空間が勝ってしまっていて、主人ひとりと執事ひとりのやりとりに収束しきれていないような印象を受けました。

    主人が執事100人を生み出して、それが全員消えてしまっても、許容できてしまうくらい空間の力は強かったし、また、いつのもような台詞の応酬で、一度か二度くらいはあの空間を埋めてほしかったです。
  • 満足度★★★★

    静寂
    実際のお屋敷での公演かと思わせるホールの使い方にびっくり。
    いつものパラドックス定数ならばセリフの応酬が魅力なのですが、今回はセリフとセリフの間の静寂をじっくり味わうべき舞台じゃないかと思うです。
    冒頭の静かな雰囲気は好きだな。

    ネタバレBOX

    生身の役者さんが目の前に実存しているだけに、実存していない執事を演ずるというのは演劇だと難しいと思う。特に、こーゆーのは映像のほうがやりやすいだろうなあ。
  • 満足度★★★

    名家の名残り。
    まず、星のホールの広さを大胆に使った美術に驚く。
    シンプルながら、広い屋敷を想像させる造りになっている。

    カズオ・イシグロ『日の名残り』を参考文献に挙げていたが、
    執事スティーブンスを思い起こさせるような5人の面々だった。
    名家の名残りが確かにそこにあった。

    不条理劇としては面白かったが、条理に落とし込む手続きが、
    少しばかり手間取っていたように感ぜられた。
    テキストに細心の注意を払う作者だけに、違和が残った。

    ネタバレBOX

    主人が想像で執事を増やしていくという動機(淋しさ)はわかるが、
    執事を始める動機が今ひとつ汲み取れない。

    そして、決定的な欠陥が一つ。
    「主人の分身である執事たちは顔も一緒だから、写真が残っていない」
    という描写があったように思うが、演劇では限りなく実現不可能である。
    そういう意味で、小説に向いた作品だったように思う。
  • 満足度★★★

    空間に圧倒される。けど・・・。
    入場すると、劇場の使い方に驚かされます!
    これは本当に。

    今までも五反田団やサンプルが星のホールのステージ、客席の柔軟な作りを生かして独特の空間を作っていたけど、このパラドックス定数の舞台の使い方には圧倒されます。
    これは実際に見て感じてみないと分からないかもしれないです。

    話はタイトル通り五人の執事が繰り広げる、自分たちの「存在」「実存」に関しての物語。

    ネタバレBOX

    まず、本来ステージがある場所だけでなく、更に客席も半分以上つぶしてステージを通常の3倍程度の広さにした、スケールの大きな舞台の作りに圧倒されます。
    とにかく空間が広くて高い!

    で、登場人物は執事が5人。
    なんとも贅沢な舞台の使い方。

    でも、見ている分にはスカスカという印象はなくて、広い敷地内に静かに広がる屋敷という雰囲気を作りだしています。
    抽象で作り出された舞台が落ち着いて素敵だし、その空間に佇む5人の執事のタキシード姿も品があって良いです。

    ただ、広く静かな舞台作りには成功しているけど、逆にパラドックス定数が毎回作り出していた、持ち味でもある会話の密度と熱が逆に失われてしまっている感じは否めませんでした。

    今回は静寂と間がかなり大胆に使われているけど、見ていて退屈してしまう感もありました。

    話も、今までは実話ベースに作った密度の濃い熱い話だったのに対して、今回は架空のファンタジーなのでかなり話が弱いと感じてしまいました。

    主人を失った執事だけで主人を弔おうとする内に、主人の残した日記帳を足がかりにして、自分たちの存在自体を疑い、実在していない事に気づいて消えていく。
    話は単純。
    謎は沢山あって、多分自分の中でも十分に解釈できていないけど、それにしても今までと比べて密度と熱気が落ちていて勿体ないと感じました。
    結局彼らはどのようにして生まれ出て、どのような存在だったのか、自分の中で消化しきれませんでした。

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