満足度★★
時間堂初見
想像していた感じと違っていて戸惑いました。「優しさ」はあったけれど、それが演劇的に面白い時間かと問われると、悩むところです。まさかのオカルト展開にちょっとひいてしまいました。
フンワリと
ホッコリとしました。ただ静かなシーンなのに1階上の会場からの壮大な足音にドギマギしました。「上の回では一体何が起こってるんだ…」と思わないで良いところで見れたら嬉しいです。
満足度★★★★★
気分転換
になった久々のお芝居でした。昔カフスボタンを集めていた時期がありまして、月に一度骨董屋に行くのがささやかな喜びになっていた私。今回の時間堂はそんな風景と重なる興味深いものでした。別の場所であれば木目調の家具でも置きたいところ。ですが会場は無機質なルデコであるからそれに合わせたんだと思います。
扇子で小道具を表現するのは面白かった。これは何だ、次は何だ、と聞こえる音と共に楽しくわくわくしました。扇子に柄が入っていたようですが、無地の方が良かったように思います。時間堂なら黒では寂しく茶、濃紺、サーモンピンクなど合いそう。
「月並み〜」の時も私は涙したのですが今回も同じく物語に入り込むと涙が出た。アンティーク品って夢にまで出てくるほど欲しい!って思えるものが年に一度か二度、あったりします。手に入れることは誰かの時間も所有する覚悟が必要で、手放すとなるとそれは相当な覚悟が要る。時間を手放す勇気。モノへの気持ちも身に染みました。母子物語に意識を持ったほうが作家は喜ぶのかしらと感じつつ、こっちに反応してしまいました。
雨森さん。彼女が喋る前から彼女のオーラに鳥肌が立ち、ほわほわしてしまって何度かペンを落としそうになった。とにかく一人一人がいい役者なので演技でかなり接近してくるが不安にならない。手が触れてもこの人たちなら平気と思う。
そして星野さんが祖母を演じるシーン。膝と膝を擦りつけてしずしず歩く様にチラシの和服が浮かびます。まさかアラーキーの撮る女のような色香が発せられるとは想像もしていなかったので驚きました。それがあって★五つに相成りました。全体的に教育テレビの科学の時間みたいで、私は好きですね。大人だって遊びたいから。
追伸。少し寂しかったところだけいいですか。地方のことで一般的に「何もない」としてしまいがちですが、せめて時間堂だけでも例えば「たんぽぽでネックレスを作れる女の子が多いです」とか「鮎の塩辛を作る名物ばあちゃんがいます」とか、都心にはない「ある」を言って欲しかったかな。
満足度★★★
奥ゆかしいベタさ
CoRich舞台芸術まつり最終審査作ということで初めて見ました。
ストーリーとしてはありがちな感じなのですが、それでも作中の「音」のように深くも浅くも響くような作品でした。
演出が良質だからかな、と思うのですが、こだわりが発揮しきれていないという感じも。
満足度★★★
ゆるやかな時間
性善説・性悪説という考えが演劇にもあてはめ得るのならば、時間堂は、間違いなく「性善説」に基づいた舞台だろう。
小道具、生音、ファンタジー度の高いシナリオ、など、結果として、観客を選ぶ作品だと思う。
それが悪いと言う事ではなく、自らが信ずるところの思いを、時を経てまたカタチにしてくれた黒澤氏に、あらためて敬意を評したい。
満足度★★★★★
今年演劇を観て、はじめて泣きました
肩肘張っているし、ぎこちないところも多々ある。ほんとに「深呼吸できる演劇」?いや、ただ単に無意識で息吸って吐いてというのではなく、「深」呼吸なのだから、それってやっぱ空気みたいな芝居とはちょっと違うのかしら?気持の深度というか、深い誠実さというか、うまいとかうまくないとか、そんなことどうでもよくなるなにかがそこにあったのかなあって気がする。結果、ボロ泣きですから。やられました。
満足度★★★★★
満足でした。
演出力において。ここまで繊細な演出を見せられては脱帽。
脚本力において。広がりが浅い。
役者力において。一人とてもよい女優がいた。
以下ネタばれボックスへ
満足度★★★
ちゃんと在る
舞台・小道具の抽象と具象のバランスがいまひとつ中途半端だったり
ストーリーの後半が唐突過ぎたりする
けど、
そこに嘘なく役者と時間がちゃんと在るのは緻密さの集積でしょう
黒澤世莉演出は演出家が(一見)何もしていないように見えるので
どこがどう、と言うのは難しいですが…
ドラマを期待せずに、観た方がいいのかな
「すごい、ふつうの演劇。ふつうの、すごい演劇」の看板に嘘はないと思います
満足度★
ごめんなさい
ごめんなさい、何がおもしろいのかさっぱり分かりませんでした。
優しい気持ちになるというよりは、何も無い空間に放り出されたような感じ。
脚本も、演出も、全てが寒々しく感じられて正直きつかったです。
満足度★★
私には合いませんでした
こりっちのレビューを見て気になったのと、
主宰さんの目的に共感したので初めて観に行ってみたのですが、
正直、残念でした。
隣の方やレビュアーの方々がなぜ泣いていたのかも自分には理解できませんでしたし、パンフレットの物語紹介以上のものがなかったのでは、という印象で
す。
演出点としても気になるところが多く、ルデコを活かせていたようにも思えません。
後半が盛り上がる場面かとは思うのですが、特に後半はないな、というのが私の感想です。
否定的な意見ばかりになってしまいましたが、良くなかったという評価が一つも無かったので書かせていただきました。
満足度★★★★
この雨は冷たくなく、このゆりかごは母のように優しい
いつもは、効果音のある芝居はほんとに苦手だったりするのだけど、生音だと、丁寧に作られた舞台だとこんなに楽しいのねと、全身が喜ぶ♪
それを含めて、今回の役者と演出家の作る濃密な空間は、ほんとに心地いいなあ~
この方向なら、劇団化によって、どんどんよくなる予感も☆
満足度★★★★
すごく近いお芝居でした。
初めての試みというパパママDAY。お子様がいたことでかえって和んだような気がしました。ヤバイ時は外に出るなど、気を遣っていただき、お母さん方があまり観る事ができなかったのでは?物を使っての表現方法、素晴らしかったです。ホントに暖かくなる舞台でした。
満足度★★★★
やさしい気持ち
数年前に父を亡くしてから、家族ものに弱いのですが
本作品はなんともやさしい気持ちにさせてくれる、
いい作品、というか美しい作品でした。観てよかった。
ラストは恥ずかしながら、目頭がきゅぅとしました。
満足度★★★★★
このクオリティ
うーん、黒澤世莉である。すごい演出力だった。
もちろん持ち道具の使い方、エピソードのつなぎ方、そして何よりも、ストーリーの「少女マンガ」風というところに、さまざまなご意見がでるだろうことは、想像にかたくない、とも。
しかし、演出のバランスのよさ。演技の統括の見事さ。
学ぶところは、多すぎて、これまたすばらしいと思う。
スターシステムと真反対の極北にいる「クロサワ」をもっと、顕彰せねばいかんよ、みんな。
今日はちょっとえらそうなものいいね。