SHOKUPAN 1

はらぺこ満月（東京都）

公演に携わっているメンバー：5人

団体紹介

はらぺこ満月は、物と人とのあいだのこと、当たり前になってしまって見えなくなってしまったこと、時の流れと共に忘れてしまったことなどを…思い出したり見つめなおしたり、つなぎなおしたりすることを試みるプロジェクトです。主に「食」と「土地」にまつわることと、「身体」との関係性を手法を問わず探っています。

“はらぺこ満月” という名は地球が周り生ある限り、”空腹”と”満月の夜”は共に等しくやってくることから由来しています。

旗揚げは2017年4月。千葉県松戸駅の純喫茶 若松で喫茶店のママも出演した作品を上演。

今という時代に、東京というまちで暮らすこと、つくることを考えながら、現在は主に東京を拠点に活動をしています。

2018年8月には大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018 「あざみひら演劇祭」に参加し、新潟県十日町市莇平の地に滞在しながら生まれた作品を上演。#はらぺこ滞在日録 で滞在時の様子を追うことが可能です。

2018年11月 3品目「SHOKUPAN1」を上演。今回の応募作品です。

一つ一つの出会いを大切に、一緒につくりあげる俳優やそこに住むまちの人々と土地と丁寧に対話をしながら、健やかに楽しくをモットーに活動をつづけています。

応募公演への意気込み

『SHOKUPAN1』は ”しょくぱんわん”と読みます。

おかわり公演という名目で再演となる作品の応募です。
前回の上演は、本格的な冬がはじまる前、昨年11月の上演でした。
そして今回は、春、はじまりの季節。
季節が変わるとおそらく見え方も変わるそんな作品です。

とても小規模な公演となりますので、再び季節を変えて一人でも多くのお客様にご観劇いただければと思い、更なるおかわり公演(再演)を目指しての応募となります。

はらぺこ満月では、上演する場所や土地と身体とのあいだのこと、現実と上演のあいだのこと、距離や時間など…とにかく目には見えない”あいだ”のことをとても大切にしています。

今回の会場くすのき荘1Fロビーの客席に座ると、舞台の向こう側には現実のドラマが広がっています。ガラスの扉のむこう側に広がる現実の日常との関係性を上手くつなぎながら、作品を上演します。

”おかわり”なのでほんの少しだけ初演とはかたちが異なります。ほんの少しだけ大盛りになります。上演時間は約60分予定(前回は45分)。

日々の尊さを感じながら、食パンから覗くありし日の生活。

現実との狭間で劇空間が生まれ、個々の瞳にうつるドラマをきっかけに…何か変化が生まれることを願っています。

将来のビジョン

日常における”演劇のつかいかた”に興味があります。

はらぺこ満月は無理なく長期的につづけていくための運営とクリエイションを心がけつつ、以下のビジョンを持っています。


① まちと人に開いた演劇作品をつくる
→ex. 親子で楽しめる作品…等

② 様々な「土地」に行き、その土地で出会った人と食をキーに作品をつくり演劇の可能性を探る
→日本だけではなく海外の食文化にも触れていくことを、将来的の視野に入れています。その為に日本でしっかり手法と強度を高めていくことを今の課題としています。

③ 上演以外で触れる(出会う)ことができる作品を制作していく
→作品とお客様が出会う方法を大切にする


現在までは、いわゆる劇場外と呼ばれる場での公演を行ってきましたが、”演劇”というものを劇場で上演する意味や大切さも意識しながら活動しています。正直、かなりアウェイなのではと感じている「CoRich舞台芸術まつり！2019春」に参加してみることも、その気持ちからきています。近い将来、タイミングがきたら劇場で作品を上演し、そして再びまちのなかへと戻っていきたいと考えます。

枠組みを越えて自由な上演の可能性を探し実践しながら…演劇や場所との出会い、何かを見つめなおしたり、気がついたり、そんなきっかけとなるような媒介としての作品づくりをこれからも目指していきます。