サンカイ

やみ・あがりシアター（東京都）

公演に携わっているメンバー：10人

団体紹介

「ヒトのやんでるところとあがってるところを両方、病気が治ったばかりのようなハイテンションでお届けしたい」というコンセプトのもとに芝居作りを行っています。作風はロジカルでポップ。主宰の笠浦静花が大学在学中の2012年に旗揚げして以降全ての作品の脚本演出を務めていますが、それがいまこれを書いている私です。
2015 年に、旗揚げ公演から出演している女優の加藤睦望が劇団員になりました。その時に、「お前が30歳になるまでに東京芸術劇場につれてく」と言いました。当時はそれくらい何もわかっていませんでしたが、いつもそれを思い出して、ヒエェと思ってます。諦めてません。
【受賞歴】
佐藤佐吉賞 2017において 最優秀脚本賞、最優秀助演女優賞など６部門で受賞。第29回池袋演劇祭にて豊島区観光協会賞受賞。若手演出家コンクール 2017 にて優秀賞受賞。（最終結果２位）。 
※すべてについてその賞レースの一等賞ではないので、とても悔しく思っています。

応募公演への意気込み

群馬県に、ジャパンスネークセンターという施設がありまして、年始に一人で行ってきました。へびが沢山いて、人間は殆どいませんでした。そこで買ってきた蛇のおもちゃ（命名：へび乃）と毎晩一緒に寝ています。
今作「サンカイ」の題材はへびと別れ話です。
やみ・あがりシアターは、年度ごとにテーマを設定してそれに絞った作品作りをしています。（「欲望」とか「堕落」とか）。今年度のテーマは「病理」、題材は「異形の家族模様」です。「なにかの模様が象徴的にでてくる、異形のいる家族の話」を、病状を看るような気持ちで作ってきました。今作はこの「病理」編のラストであり総決算、へびのいる家族の別れ話をレインボーに描きます。
へびと別れ話は、飛び出したり這い寄ったりするという性質が似ています。

１８人のキャスト人数は当劇団としては最大のものです。予算などをみましても、「あ、これでコケたら次しばらくできなくなるかも」という実感を持っていまして、間違いなく勝負どころです。
最後までへびの心に寄り添い、キュートで攻撃的で幻想的な作品にしたいです。

将来のビジョン

めっちゃ売れたいです。
【動員】
今年度の3公演の合計動員1700を現状目指しています。2020年までには、１公演あたりで同じ動員ができる劇団になりたいです。
【劇団体制】
長らく二人きりでやって来た劇団ですので、制作周りを整えてより強固な体制にしていきたいです。

動員を伸ばし劇団を成長させて、やりたいことがたくさんあります。こういうのをやりたいなぁという長編のビジョンがいま７本くらい頭にあり、短編集もやってみたいし、再演もしてみたいです。本多劇場にもスズナリにも入りたいし、１ヵ月以上のロングランもしてみたいし、あこがれの人に沢山出てもらいたいです。
そうして一生舞台を作っていたいです。
ですが、思えば、「たとえばある中学二年生の男子が最近陸上部を辞め、友人に演劇部に誘われるものの、演劇というものに今まで縁がなく、とりあえず近場の街の劇場に祖母を伴ってはじめて観劇に来た場合」に、「結果として彼が演劇部に入部するような、そういう」作品を作るのが常に私の指針なので、私はずっと彼が観に来るのを待っているだけなのかもしれません。
でもやっぱり芸劇にいきたいです。