もうひとりの飼主

トレモロ（東京都）

公演に携わっているメンバー：6人

団体紹介

演出家・早坂彩の作品を上演する。団体名の＜トレモロ＞は「楽器演奏のトレモロのように、するっと心に宿るような作品作りを」という思いをこめて名付けられた。翻訳劇から、オリジナルミュージカルまで、幅広い作品をフラッシュバックなど独自の手法を用いて上演している。

2010年、Wi!Wi!Wilder!!若手演出家公募ワイルダーカフェ選出。急な坂スタジオの助成を受け、T・ワイルダー『フランスの女王たち』上演。

利賀演劇人コンクール2015『イワーノフ』にて優秀演出家賞・観客賞受賞。テキストレジの力と、スタイリッシュな空間演出、シンプルな装置で見立てた美しい場面転換を高く評価される。

演出の早坂は現在、平田オリザ氏門下・無隣館演出部に所属。劇作家としての活動も期待されている。

代表作（演出）：
オリジナルミュージカル『Melancholia』/A・チェーホフ『イワーノフ』/W・シェイクスピ『リア王』『ハムレット』『シンベリン』/T・ワイルダー『楽しき旅路』『フランスの女王たち』『恋煩いのなおし方』/岸田國士『紙風船』

応募公演への意気込み

利賀演劇人コンクール優秀演出家賞・観客賞受賞後、初の本公演です。
思い出の地でもある早稲田どらま館で上演を行うこと、また幼い頃から親しんでいた別役実さんの作品を上演することは夢であり、ひとつの目標でした。
演出、役者ともに早稲田大学文学部演劇映像学科出身の者が揃いました。

ひとり芝居の上演は、はじめての取り組みです。＜ひとりでしゃべり続ける＞という状況は現実の社会に照らせば、とても不思議な状況です。
この不思議で不条理な状況を表現し、これに抗っていけるのが演劇だと思います。いまの自分なりに、トレモロなりに、抗っていきたいと思います。
久々の東京凱旋公演。大切に取り組みます。（早坂）

将来のビジョン

この作品は、ツアー公演としての再演を目指しています。縁のある大阪、神戸をはじめ、この隠された名作を多くの皆さんに観ていただきたいと思っています。

トレモロは進化と変化を続けています。愚直にひとつひとつの作品創作に取り組み、身体と言葉と向き合い、＜演劇だからできること＞を模索して参ります。トレモロの作品を通じて、演劇の魅力に触れる人が増えれば、これほど嬉しいことはありません。

演出家・早坂彩としましては、ストレートプレイからミュージカルまで劇団以外の演出活動も積極的に行い、大劇場での演出も行えるよう研鑽を積んで参りたいと思います。