くちる

コズヱヲプロデュース（東京都）

公演に携わっているメンバー：7人

団体紹介

「現実だけじゃ辛すぎる、メルヘンなしじゃ生きられない。

だけど、’痛み’を抱きしめずには生きられない……。」

コズエヲプロデュース。とは、『少女趣味的ダークメルヘン』をテーマに、

少女の頃、ひっそりと描き、覗き込んだ『闇』と『メルヘン』があふれる世界観を空間ごと創り上げるべく、

『木野コズヱ』が企画、プロデュースする演劇ユニット。

照明をほとんど使わず、演者が持つ手持ちの照明や間接的な柔らかい灯りのみの薄暗闇な空間の中、影響しあい変化しあい、お客様に物語の息づかいを感じていただける濃厚な空間を創りあげます。

その空間は入った瞬間から別世界に飛べます。

ユニットのロゴである、真っ赤なリンゴを見つめる少女は、そのリンゴに毒が入っていることも知らずに何を夢見るのか？

もしかしたら、彼女は毒が入っていることを知ってなお齧るのか？

応募公演への意気込み

これは、一人の『愚かな女』の戦いの記録である。

生物が生まれて以来、何者も勝利したことないもの、それは時間。

時間には誰もが抗えない。赤ん坊も、老人も、大人も、子供も、神父も、人殺しも、聖人も、詐欺師も、善良な人も、黒い人も、王様も、乞食も、美人も、醜女も………。

ただ一つの約束を頼りに、愚かなまでに『変化をしない』ということを決めた一人の女の物語。

この物語のテーマは『時間』

いつまでも変わらない、同じ毎日のようでも、わたしの細胞は変化し、昨日のわたしとは消える。変わらないものはない、いつかは『くちて』いく。

変わらないように固執していればそれは何かしら歪なものになってしまう。

変わらないように見える化石や石だって我々の感じる時間からしたらゆっくりだけど変化する。宇宙だって変化していく。そこには美しさも悲しさもある。変化するから生まれるものもある。変化とは、『くちる』とは、絶望なのか？希望なのか？

これらの問いかけを神話の黄泉比良坂の伝説と結びつけ、今回のお話が出来ました。

薄暗闇の中、静かに、密やかに、時間と闘い続けるその姿をぜひご覧ください。

将来のビジョン

将来のビジョンとしては、『コズエヲプロデュース。』の閉じた空間を、より多くのお客様に提示し浸ってもらうべく、広げていき、一つのジャンルとして確立することです。

そもそも、コズエヲプロデュース。は、とてもパーソナルな所から始まって入ります。

それは、異様なまでに人付き合いをせず、閉じこもりがちで人に見てもらうこともない『木野コズヱ』が世界に主張し、自分の殻を壊すためというのが初期衝動です。

その衝動は絶えることなくがなく、今回で6回目を迎える『コズエヲプロデュース。』です。

独特の世界観の投げかけに様々な反響をいただいております。

「この世界観がとても好き」「じっくりと浸れる」「深呼吸をしたような気分になる」など、独特の世界観ゆえなのか、様々な反応を越えとしていただくことが多いです。たとえ「嫌いだ」と言われしても、それは、私にとって喜びとなりました。

とてもパーソナルな場所をお客様と共有し、反響をいただく、それは、かけがえのない『幸せ』なのだと気が付きました。

それを発見した私には、欲が出ました、「もっともっと発信したい」「人と繋がりたい」という純粋な欲です。

私は、その欲に従い、今後のコズエヲプロデュース。は次のステージに行こうと思います。

それは、例えば、大きな劇場で照明を使わずに公演してみたい、他ジャンルの方々とコラボしてみたい、寂しい暗がりの倉庫で公演してみたい。

『コズエヲプロデュース。』は、より広く、この、閉じた『少女趣味的ダークメルヘン』世界を提示していけるようにしていきます。