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- 舞台芸術まつり!2016春
緑茶すずしい太郎の冒険
(劇)ヤリナゲ(東京都)
公演に携わっているメンバー:9人
- 団体紹介
- 「その笑いは、あなたに返ってくる」
2012年1月『八木さん、ドーナッツをください。』で主宰・越寛生により活動開始。うかつに笑えないデリケートな問題をアバウトな手つきでシニカルな笑いに転換する。そこで描かれる愛しくもしょうもない人間たちは、いつのまにか笑えないほどあなたにそっくり。
(これまでの「デリケートな問題」の例…「表現の自由とプライバシー」「差別と慰安婦」「戦争と記憶」「食肉と動物の権利」「移民とナショナリズム」など。)
2014年、越寛生が『非在』で佐藤佐吉賞優秀演出賞、2015年、越寛生が『スーサイド・イズ・ペインレス』で佐藤佐吉賞最優秀演出賞、中村あさきが『206』で佐藤佐吉賞優秀主演女優賞を受賞。
- 応募公演への意気込み
- 2013年から「新型出生前診断」というものが日本で導入され、それを受けて2年前、「出生前診断と中絶」を扱ったこの作品を上演した。その後のニュースによると、導入以来お腹の赤ちゃんに知的障害などの異常があると診断されたのが219人。そのうち妊娠を継続したのは4人で、人工妊娠中絶を行なったのは167人だという。(2015年4月11日朝日新聞/数字が合わないのは子宮内で胎児が死亡したなどのケースがあるため。)ここから「知的障害者は生まれてくるべきではない」=「いま生きている知的障害者は生まれるべきではなかった」と多くの人が考えているのではないかと私は思ったが、もしかするとこの人たちは「知的障害者は生まれてくるべきではない」と判断しつつ、「「障害者」には「健常者」と同じだけの人格がある」という意見に同意するのではないか? 否、私はそのように考えるのではないか?
もう一度、この作品を上演し、問いかけたいと思った。
- 将来のビジョン
- 私がずっとこだわってきたのは「どうしたらうそをつかずに生きていけるか?」ということでした。つまり、もし「悪い」ことが心の中に浮かんでしまったら、それを口にする/しないは関係なく、その時点でもう悪い。「ブス」と思うが言わないことと、「ブス」と思いそれを口にすることに違いはない。だからなんとか、せめて「絶対に誰のこともブスだと思わない」ような人間になれないものだろうか、、、こんな子どもじみた「問い」を抱えた作品が、これまでにおもしろがってもらえてきたのは、きっと誰しも同じような感覚を持っているからだと思います。だから、この「問い」につまづいた私や私以外の人のために、作品を作り続けていきます。(越・主宰)
公演に携わっているメンバー(9)